Notre-Dame du Haut (La Chapelle de Ronchamp)
ノートルダム・デュ・オー礼拝堂 (ロンシャン礼拝堂 / 教会)


『ロンシャン礼拝堂 (教会)』 の内部です。
外に吸込まれるような形の不揃いな窓から差込む光がとても神聖な空間を作っていました。

建築家ル・コルビュジエ (Le Corbusier) により設計された 『ロンシャン礼拝堂』 は、1955年に完成しました。
「祈り、平和、心からの喜びのための静寂な場所を創りたかった」 と彼が語っていたとおり、礼拝堂には人を沈黙させてしまう空気と美しさがありました。

フランスの東部、スイスとの国境近くのロンシャンという町に、この礼拝堂はあります。

電車の本数は多くありませんが、パリからの日帰りも可能です。
2004年5月、この日程で行ってきました。

 出発時間  出発駅  到着時間  到着駅 料金
07:08 PARIS EST 10:57 LURE 39.5EUR
12:16 LURE 12:23 RONCHAMP 1.2EUR
17:44 RONCHAMP 18:12 VESOUL 40.9EUR
18:27 VESOUL 21:41 PARIS EST
※ 往路のみインターネットで事前購入していたので、料金が往・復路
  で異なりました。フランス国鉄 SNCF の予約ウェブサイトは こちら

Paris Est パリ東駅
早朝のパリ東 (PARIS EST) 駅です。
ドーム型の屋根からやさしく日が降り注いでいました。

← 駅で見かけたこの犬は黒皮の口輪をしていて、
  まるで 『ハンニバル犬』 !

 フランスの駅の店先で看板犬をよく見かけます。  →
 吠えるどころか、このコはとてもシャイで、やっと
 撮れた写真です。

Lure ルー
ルー (LURE) からロンシャン (RONCHAMP) へはバスで行けると聞いていたので駅の窓口の女性にうかがったところ、1時間ほど待てばロンシャン行きの電車があるが、バスの便はなく、あとはタクシー利用になるとのことでした。
ロンシャンへは電車で行くことにし、その場でチケットを求め、さっそくLure の街を散策。

駅を出てすぐにレストランやパン、お惣菜のお店が並ぶ通りがありました。
白と茶のシンプルな建物の街並みはとても清潔で落着いたたたずまいです。
5分も歩くと道は突当たり、そこから先にもポツポツとお店はあるようでした。
道を戻り、駅近くのお惣菜屋さんへ入ってみました。うれしいことに、ランチ用に1食分ずつ詰められた熱々のラザニアやサラダなどがたくさん並んでいました。ラザニアやキャロットラペ (フランスでよく食べられるニンジンのサラダ) を購入。お店の方や駅の窓口の女性など、この穏やかな街に住む方々は皆、とても親切で温かな人柄でした。

Ronchamp ロンシャン
← ロンシャン駅は無人駅でした。
  駅舎らしい建物はなく、屋根のある待合所があるだけです。
  よく見ると Lure 方面へ向かう電車のホームに白い柱に取付けた
  電話があります。柱にはタクシー会社のTEL番号が書いてありま
  した。

  ここはまるで映画 『スタンド・バイ・ミー』 の舞台のよう。    →
  駅のホームは低く、電車もしばらく来ないはずなので、映画
  の少年達のように線路に下りて歩いたり、写真を撮ったり。

← 駅からは舗装されていない1本道の下り坂です。
  道の先に教会の塔らしきものが見えますが、街までは一体どのくらいあるんだろう?
  と不安になるほど辺りには何もありませんでした。
  坂を下りきると車が頻繁に通る比較的広い道に出ます。右手にはフランスのディスカウ
  ントストア 『ED』 が見えました。

  その道を左へまっすぐ10分ほど歩くと、左手にこの曲がり角があります。   →
  道の両脇に 『Chapelle / Notre-Dame-du-Haut』 の案内板がありました。


Notre-Dame du Haut (La Chapelle de Ronchamp) ノートルダム・デュ・オー礼拝堂 (ロンシャン礼拝堂 / 教会) http://www.collinenotredameduhaut.com/
ロンシャン礼拝堂は丘の上にあります。案内板が立つ丘の麓でタクシーを探しました。
ちょうどこの曲がり角には宿泊所がありました。近づくと、中のスタッフが隣りの家を指差します。
その家の前には、無人ですがタクシーが停車していました。どうやら個人タクシーのお宅のようでした。
ドアを開け声をかけると男性が出てきました。奥からはお料理をする音やにぎやかな声が聞こえてきます。
ソーセージを焼く香りがプーンとしてきました。時計を見るとちょうどお昼。
昼ごはん中だったにもかかわらず、その男性はこころよく礼拝堂まで乗せてくれました。
念のため乗車前に料金を聞くと、5ユーロとのことでした。

10分ほどで礼拝堂に到着。
道中は山道のうえ傾斜がきつい場所もあり、タクシーを利用して正解でした。

← 丘の上には1軒の建物があり、右手にこの窓口があります。
  とても優しい笑顔のマダムが迎えてくれました。
  ここで入場料を支払います。 (大人: 2 EUR / 学生: 1.5 EUR )
  左手の部屋では、パンフレットやポストカード、自動販売機で飲み物を買うことができます。
  トイレは、外を回り、建物の左奥です。
  マダムは 「あなたたちは学生料金でいいわ」 と割引いてくれたうえ、
  飲食物の持込みはできないようなのですが見逃してくださいました。

   門を入ると、蟹の甲羅からヒントを得たとも言われる礼拝堂の屋根だけがもう見えています。   →
   両脇の高くよく茂った垣根に視界を遮られてしまい、はやる気持ちを抑えながら細い道を行くと、
   その先はまた小高い丘になり、周囲を木々に囲まれた一面の草原に礼拝堂はありました。

   南正面には、この礼拝堂を象徴する、さまざまな大きさの窓があります。 (写真左2 ↓)
   西にある入口を通り過ぎ、北正面へ。ここからは塔の部分がよく見えました。 (写真左3 ↓)
   そして野外の説教台がある東正面へ。ここは芝生の広場になっています。 (写真左4 ↓)
   みごとに、それぞれの表情はまったく異なっていました。
   入口へ戻りました。建物の中は撮影禁止なので、入口からのぞきこみ撮影 (写真左1 ↓)
   外は強い日差しでとても暑いのに、中はひんやりひっそりしていました。
   コルビュジエ本人が制作したという様々に彩られた窓のガラス越しに多彩な光が溢れています。
   よく見ると落書きのような絵やフランス語で何かことばが書かれていました。 (写真左2 ↓)
   La mer (海)、mer de Dieu (神から海)、etoile ou matin (星あるいは朝)、le soleil (太陽)、Marie (結婚) ……

   一語一語調べているところに先ほどのマダムがいらっしゃり、言葉の意味を教えてくださいました。…残念ながらフランス語で。
   でも単語ひとつひとつからも、どうやらむずかしいことを意味しているのではないことがわかります。
   そう、だってコルビュジエは 「祈り、平和、心からの喜びのための静寂な場所を創りたかった」 だけなのですから。

   外に出て、礼拝堂を一望できるピラミッド型の台に登り眺めていると、女性が話しかけてきました。
   フランスの北、ノルマンディに住む彼女はこの礼拝堂が大好きで、ドイツに住む弟を訪ねる際は必ず立寄り、もう10回以上来ていると言います。
   この礼拝堂は、この町が他国の統治から開放され自由を得た、そのシンボルなのだと教えてくれました。
   礼拝堂の入口前に、かわいらしい立て札が並んでいました。「祈りの
   ための静寂な場所」 と、それぞれにさまざまな国の言語で書かれて
   います。 (写真左1 →)
   ピラミッド型の台の横には、戦没者の慰霊碑が。 (写真左2 →)
   この丘からの眺めも、とてもすばらしいものでした。 (写真左3 →)

   こんなにのびやかな丘の上にポッカリと浮かぶように建つ教会。
   『箱舟』 と称されるのもうなずけます。

   礼拝堂の中と外を行き来しながら、あまりの居心地良さにすっかり長居をしてしまいました。
   入口の建物に戻り、買い求めたポストカードを眺めコーヒーを飲みひと休みし、帰ろうと道を少し下ったところで、
   背後からマダムが呼び止めます。
   何事かと、また坂を登り戻ると、マダムは窓口で販売しているパンフレットをプレゼントしてくださいました。
   Merci beaucoup! またマダムに会いに来ます!

期間 開館時間
 4/1 〜 9/30  9:30 〜 18:30 1/1を除き毎日見学できます
10/1 〜 3/31 10:00 〜 17:00
11/1 〜 2/ 28 10:00 〜 16:00

   70250 Ronchamp / Haute-Saone   TEL : 03 84 20 65 13   FAX : 03 84 20 67 51   E-mail : chapellederonchamp@wanadoo.fr

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2009年6月4日(木) 〜 8月30日(日) 開催の 『ル・コルビュジエ と 国立西洋美術館』 展 と 『ル・コルビュジエが設計した6か国計22の作品についての世界遺産
(文化遺産)登録』 情報 を JAPAN / 国立西洋美術館 でご紹介しています。

2007年5月26日(土) 〜 9月24日(月・祝) 開催の『ル・コルビュジエ展』 −建築とアート、その創造の軌跡 − と、関連レクチャー : 安藤忠雄氏 『私とル・コルビュジエと住宅建築』 、そして『海の森』 募金JAPAN / 森美術館で、
2007年4月23日(月) 〜 7月6日(金) 開催の『ル・コルビュジエ : フィルミニの教会 −光の軌跡−』展 (サン・ピエール教会)を JAPAN / ギャルリー・タイセイ でご紹介しています。
サンケイリビング新聞社さんのシティリビング '05年5/11号 『海外通信』 に旅のレポート 『ロンシャン』 を掲載していただきました!
バックナンバーでご覧ください →  海外通信 ロンシャン へ
PDFファイルはコチラです → PDF

この 『ロンシャン礼拝堂』 と、大好きな南仏ヴァンスにあるマティスが装飾したロザリオ礼拝堂 は、
なんと依頼主が同じなのだそうです。
その人の名は、『アラン・クチュリエ神父』。
どんな方なのか、そして、彼の周辺にはどんな物語があるのか、とても興味があります。
詳しいことがわかったら、またご報告しますネ。
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