雨果(ユィグォ)の休暇  YUGUO AND HIS MOTHER
★★★☆☆  テレビ放送
内容
内モンゴルの北東、敖魯古雅(オルグヤ)の森に積もった雪景色。家族と遠く離れて生活する少年、雨果(ユィグォ)が里帰りする。全身全霊で愛情を表現する母親を受け止め、気遣う息子。家族と生活するつかの間の時間を見守る。故郷内モンゴルのエヴェンキ族の人々を、パーソナルなカメラで撮り続ける顧桃監督は、山形映画祭で来日した際に知り合った米沢の中国人花嫁たちを被写体に新作を撮り始めている。(from:BSスカパー!)
ドキュメンタリー(カラー)
2011年/中国
監督 顧桃(グー・タオ)
出演

雨果(ユィグォ)の休暇
感想
内モンゴルの森に住む酒浸りの母をいたわる息子と息子を遠い土地に疎開させている母の孤独を描いたドキュメンタリー。美しい森に静かに登る月をバックに月の神話が語られるシーンがとても美しい。貧困で何もない暮らしと孤独の辛さから酒に逃げている母親だか息子が帰郷している間はとても陽気で明るい。「愛しているかい?」「愛で片付くことではない」なんてやり取りには無学な彼らとは思えないほど哲学的な生き様が感じられた。自分が去ったらまた酒浸りに戻るであろう母を置いて寄宿学校のある街へと帰っていく息子。きっと彼らのような世代が母親のような不幸な女を少しでも減らせるような社会作りの貢献をしていってくれるに違いない。

ユー・ガット・メール YOU'VE GOT MAIL
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
小さな絵本店を経営するキャスリーンの一番の楽しみは、インターネットで知り合った彼との毎日のメールのやりとり。“Shopgirl”“NY152”という名前だけのやりとりにも関わらず、キャスリーンは仕事や私生活の悩みを相談するうち、彼に惹かれはじめていく。しかし、彼こそが大手書店のオーナーの御曹司にして最大のライバル ジョーだったのだ。そうとは知らず、ふたりはついに会う約束をするが…。
ロマンス(カラー)
1999年/アメリカ
監督 ノーラ・エフロン
音楽 ジョージ・フェントン
出演
トム・ハンクス、メグ・ライアン、グレッグ・キニア、パーカー・ポージー
ユー・ガット・メール

感想
めぐり逢えたら」でヒットを飛ばしたトム・ハンクス、メグ・ライアン主演、監督もノーラ・エフロン。小意気なニューヨーカーのラブロマンス。続き物という訳ではないが、前回がラジオ番組が出会いのきっかけだったのに対して今度は今風にインターネットのメール。ロマンチストな読書好きのヒロインがメグにピッタリ。前回内気で奥手だったトムはちょっとやり手のビジネスマン。二人の攻撃的な会話やメールのやり取りもなかなか面白い。「めぐり逢えたら」ほどの新鮮味はないけど安心して見れる。

誘拐(1997)  
★★★★☆  テレビ放送
内容
誘拐事件発生!犯人は身代金3億円とその受渡しのテレビ中継を要求してきた。逮捕の決定的チャンスをみずから提供し、その模様を二本中に生中継させる誘拐犯の狙いは?「ねらいは金じゃない、公開殺人?それとも・・・」要求の真意をつかめぬまま、男達は身代金を背負い、東京の街を走り出した…。(from:BS-i)
サスペンス/アクション(カラー)
1997年/日本/東宝
監督 大河原孝夫
音楽 服部隆之
出演
渡哲也、永瀬正敏、酒井美紀、柄本明
誘拐(1997)
感想
監督は「ゴジラ2000 ミレニアム」の大河原孝夫。事件の真相を追ううちに次第に明らかになる、悲しい真実。そして完全犯罪になりそうなほど完璧な誘拐と身代金要求の計画。あっと驚かせるトリックがあったり、最後まで気の許せない展開が面白かった。そして最後は公害問題と社会派な作品にもなっている。主演の渡哲也と永瀬正敏も、親子ほどの年の違う刑事のコンビを個性的に演じていて良い。大勢の報道陣を従えての新宿や銀座、新橋界隈のロケも壮観で面白かった。

誘拐騒動 ニャンタッチャブル THAT DARN CAT
☆☆☆☆☆ テレビ放送
内容
富豪の邸宅から、メイドが夫人と間違えられて誘拐された。16歳の少女パティ(クリスチーナ・リッチ)の飼い猫DCが、偶然入り込んだ倉庫で監禁されていたメイドと遭遇し、それを知ったパティはFBI捜査官ジーク(ディーン・ジョーンズ)と共に人質救出に乗り出す。しかし猫のDCの追跡は難航、捜査に失敗したジークは捜査から外されお茶くみ係に…。
ファミリー/アドベンチャー/コメディ
1996年/アメリカ
監督 ボブ・スピアーズ
音楽 リチャード・ギブス
出演
クリスチーナ・リッチ、ディーン・ジョーンズ、D・E・ダグ、ジョージ・ズンザ

感想
超ツマラン!可愛いクリスチーナ・リッチをもってしてもダメ!猫も近所の猫の方が愛嬌があって可愛いと思うほど普通の猫!笑えるところもなし!サスペンスのヒネリもなし!いいところなし!最近のディズニーってこんなのばっかり作ってるからダメなんだ!

誘拐犯  THE WAY OF THE GUN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
しがない二人のアウトロー、ロングボーとパーカーはふとしたことから大富豪チダックの子を宿した代理母ロビンの存在を知る。さっそく二人はロビンを誘拐するが、チタックが実は裏組織と通じていたことから二人は殺し屋にも追われることに…。(from:BSフジ)
アクション(カラー)
2000年/アメリカ
監督 クリストファー・マックァリー
音楽 ジョー・クレーマー
出演
ベニチオ・デル・トロ(ロングボー)、ライアン・フィリップ(パーカー)、スコット・ウィルソン(チダック)、ジュリエット・ルイス(ロビン)、デイ・ディッグズ(ジェファース)、ニッキー・カット(オベックス)、ジェームズ・カーン(掃除屋ジョー)、ディラン・カスマン(医者アレン:チダックの息子)、ジョフリー・ルイス(アブナー)、クリスティン・リーマン(フランチェスカ)
誘拐犯
感想
監督は「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー監督賞を取ったクリストファー・マックァリー。音楽は「L.A.コンフィデンシャル」のように緊張感を高めていてグッド。豪華キャストで、デル・トロやライアンよりも中年親父を格好良く描いているのもいい。ラストの銃撃戦は「ワイルドバンチ」のような迫力。

誘拐ラプソディー  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
伊達秀吉は何をやっても上手くいかず、ついに自殺を決意するが、それすらも失敗してしまう。そんな時、家出をしたという少年・伝助と出会う。彼の家が大きい屋敷と知り、咄嗟に誘拐を思いつく。ところが、運悪く伝助の父親は暴力団組織“篠宮組”の組長だった。警察に知らせることなく、組員総出で犯人探しが始まる。一方、篠宮組のただならぬ動きを察知した警察側も、真相を掴めぬまま、彼らの後を追い始めるのだったが…。(from:BSスカパー!)
ドラマ/犯罪/サスペンス(カラー)
2009年/日本
監督 榊英雄
音楽 榊いずみ、主題歌:フラワーカンパニーズ『元少年の歌』
出演
高橋克典、林遼威、船越英一郎、YOU、哀川翔
誘拐ラプソディー
感想
シリアスなサスペンスかと思ったら、刑務所出のお人好しでちょっと間抜けな男が、裕福な家の家出少年と出合ったことで、誘拐身代金要求を思いつくけど、その少年の父親はヤクザの親分だった…というコメディ。その少年の友達は船越英一郎演じる警部補だったり、伏線まで笑える。普段は2枚目キャラが多い高橋克典が3枚目を演じているのも新鮮だったが、ヤクザといえば哀川翔、刑事といえば船越英一郎というキャストもグッド。少年役の子も可愛くて、ラストの二人の別れのシーンはお約束と分かっていても子役の演技が上手くて泣けてしまった。

勇気ある追跡 TRUE GRIT
★★★★☆ テレビ放送
内容
14歳の勝気な少女マティ(キム・ダービー)は、雇い人トム・チェニーに父親を殺され復しゅうを決意する。彼女が雇ったのは大酒飲みの保安官ルースター・コグバーン(ジョン・ウェイン)と、腕の立つテキサス・レンジャーのラビーフ(グレン・キャンベル)。トムと悪漢4人組を追って3人は旅に出るが…。クライマックスの決闘はジョン・ウェインならではの豪快さで、彼はこの作品で初めてアカデミー主演男優賞を獲得した。(from:NHKBS)
西部劇/ドラマ(カラー)
1969年/アメリカ
監督 ヘンリー・ハサウェイ
音楽 エルマー・バーンスタイン
出演
ジョン・ウェイン、キム・ダービー、グレン・キャンベル
勇気ある追跡

感想
黒のアイパッチのウェインが、右手にクルリと回して構えたウィンチェスター・ライフル、左手にコルト、口に手綱を加えて疾走しながら悪党4人組を馬上から撃ちまくるシーンはめちゃくちゃ格好良い。その悪党4人組の頭ネッド・ペッパーにロバート・デュヴァル、山小屋の二人組のムーンにデニス・ホッパーと名優たちの若き姿が拝めるのも嬉しい。初老のガンマンのコグバーンに同行する若いテキサス・レンジャーのラビーフ、コグバーンの雇主の少女と3世代の交流が人情味たっぷりで面白い。デュヴァルやホッパー演じる悪党もどこか憎めないキャラで印象深い。キム・ダービー演じる頭の良い少女にタジタジになる大人達(特に馬を取引きした商人)も面白い。普段は酒ばかり飲んで冴えないおッさんウェインが、最後は蛇に噛まれたダービーを馬を死なせてしまいほど疾走させ、馬車まで盗んで助けるところなんかは泣けてしまった。年を取っても格好良い男とはこんな男。

勇気あるもの  RENAISSANCE MAN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
会議に出席できなかったことから大手広告会社をクビにされてしまったエリート広告マンのビル。気持ちの整理がつかないまま、彼は職業安定所で紹介された陸軍内の国語教師の職につくことにする。果たして、まったく経験のない仕事であることに加え、生徒は8人の個性的な落ちこぼれ新兵ばかり。読書感想の時間では彼らはマンガのことしか話さず、すっかり落胆してしまうビル。それでも気を取り直して彼らにユニークな教育を施していこうと決めた彼は、教材としてシェイクスピアの「ハムレット」を取り入れることにするが…。失業して軍隊の教師に派遣された男と落ちこぼれ新兵たちの奮闘と心の交流を描いたハートウォーミング・コメディ。監督は『天使の贈りもの』『プリティ・リーグ』『レナードの朝』『ビッグ』のペニー・マーシャル。出演は『マン・オン・ザ・ムーン』のダニー・デヴィートと『マッド・ドッグス』のグレゴリー・ハインズ。(from:スターチャンネル)
コメディ/ドラマ(カラー)
1994年/アメリカ
監督 ペニー・マーシャル
音楽 ハンス・ジマー
出演
ダニー・デヴィート(ビル・レイゴー)、グレゴリー・ハインズ(キャス軍曹)、クリフ・ロバートソン(ジェームズ大佐)、ジェームズ・レマー(マードック大尉)、リチャード・T・ジョーンズ(ジャクソン・リーロイ)、カリル・ケイン(ルーズベルト・ホッブス)、ドニー・ベニテス(リロ・ブランカート・ジュニア)、マーク・ウォルバーグ(トミー・リー・ヘイウッド)
勇気あるもの
感想
ツインズ」「ジュニア」「ロマンシング・ストーン秘宝の谷」「バットマン・リターンズ」のダニー・デビートが、陸軍の落ちこぼれクラスの教師に就いたことから、人生の負け犬から再起する話で、本もろくに読んだことがない若者たちが、最後には「ハムレット・ラップ」を披露してしまうほどのシェイクスピア通になる、サクセスストーリー。落ちこぼれ生徒がどれも個性的で、「NYPD15分署」「PLANET OF THE APES/猿の惑星」「裏切り者」のマーク・ウォールバーグがヘイウッドを演じている。音楽もオープニングにUS3「カンタループ」を使っていたり、なかなか良く、ハートウォーミングなファミリー向けコメディ。小さな体で軍隊の厳しい訓練を体験するシーンには大笑い。

U−900  U-900
★★★★☆  テレビ放送
内容
第二次大戦末期。ナチスは伝説の秘宝“キリストの聖杯”を発見。Uボートに聖杯を乗せて、地中海からドイツに運ぶ計画をたてる。だが、アメリカへの亡命を目論むお調子者のアツェたちが、艦長になりすまして乗り込んできたことから事態は思わぬ方向へ。本国ドイツではワーナー映画が配給し超大ヒットしたアクション・コメディ!(from:BS日テレ)
コメディ/アクション(カラー)
2008年/ドイツ
監督 スヴェン・ウンターヴァルト・Jr
音楽 カリム・セバスティアン・エリアス
出演
アツェ・シュローダー、イボンヌ・カッターフェルト、オリヴァー・ヴヌク
U−900
感想
U・ボート」のコメディ版というか、戦争ものなのに笑えて誰も死なないのがイイ。お調子者のアツェがドイツのマイク・マイヤーズという感じで笑える。ジョークが苦手というイメージのドイツでも、こんなお笑い作品が作れるとは。ドイツ人をこき下ろした自虐的ギャグと、ラストのアメリカ文化はハンバーグ産業だけと言わんばかりのオチに大笑い。「マッシュ M★A★S★H」以来の笑える戦争映画。

幽幻道士(キョンシーズ)  疆屍小子:HELLO DRACULA
★★★☆☆  テレビ放送
内容
大道芸人の親方(ホァン・ヂヨンユイ)と旅をしている孤児4人組はある晩、森の中でキョンシー隊と遭遇した。初めて見たキョンシーに興味を持った4人組は、いたずらのつもりでキョンシーのお札をはがしまい大パニックに。どうにか事態は収まり、金おじいさん(キントー)と孫娘のテンテン(リュー・ツーイー)の住む街へとやって来た一行。4人組はテンテンと友達になろうと気を引こうとするが、まるで相手にされない。親方は公演の中止、博打の大負けなど不運が続き、ついには警察に逮捕されるはめに。路頭に迷った子供たちは、デブ隊長(パンサン)により金おじいさんの元に連れて行かれ、そこでテンテンと再会した。その夜、投獄された親方の前にキョンシーが現れた。勇敢に闘う親方だったが、デブ隊長をかばい殺されてしまう。親方を失い嘆く4人の願いを叶えるため、テンテンはある危険な法術を使うが…。(from:TBSチャンネル2)
コメディ/ホラー(カラー)
1985年/香港
監督 チャオ・ツォンシン
音楽 主題歌:シャドウ・リュウ
出演
リュー・ツーイー、リュウ・ツーハン、チェン・ツーチャン、チャン・タイスン、ホァン・グオシュー、ホン・イーユェン、キントー、ホァン・ヂヨンユイ、パンサン
幽幻道士
感想
80年代に一世風靡したキョンシー作品の代表格。美少女テンテンをはじめ、子供ながらに見事なアクションを繰り広げていて今見ても飽きない面白さ。シンセを使った音楽も当時新鮮だった。カンフーブームとホラー&オカルト・ブームだった当時、ヒットしたのも納得。ホラーなのに笑えるなんてジャンルもこの作品辺りからじゃないだろうか?

U−571  U-571
★★★☆☆  テレビ放送
内容
第二次世界大戦下、米軍は北大西洋上に停泊中のドイツの潜水艦U−571から、暗号解読機エニグマ奪取を試みる。旧式の潜水艦を利用しU−571に奇襲をかけた作戦は成功。しかし、帰るべき自分たちの艦が撃沈されてしまう。生き残った兵士達は、やむなく奪ったU−571で帰航する事に…。慣れない敵艦で、敵からも味方からも狙われることになった男たちの攻防をスリリングに描いた海洋アクション大作。(from:NHKBS)
アクション/アドベンチャー/サスペンス(カラー)
2000年/アメリカ
監督 ジョナサン・モストウ
音楽 リチャード・マービン
出演
マシュー・マコノヒー、ビル・パクストン、ハーベイ・カイテル
U−571
感想
第二次世界大戦下のドイツ潜水艦を描いた、ウォルフガング・ペーターゼンの「U・ボート」は名作だったが、味方の遺体と廃品を使って艦の破壊を偽装したりする作戦はこれにそっくり。船長が死んだために経験も浅いマシュー・マコノヒーが船長になってしまい、捕虜のドイツ兵が抵抗して仲間を二人殺したりと、危機が盛り沢山で面白いが、「U・ボート」を観た後だと海底での攻防や、人間ドラマに物足りなさを感じる。監督は「ターミネーター3」のジョナサン・モストウ。

勇者たちの戦場  HOME OF THE BRAVE
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
イラクで活動中の軍医ウィルと若い兵士トミー、ジョーダン、ジャマール、ヴァネッサたちは、待ちに待った母国アメリカへの帰還が実現することに。しかし、最後の任務に就いた彼らを武装勢力が急襲する。ヴァネッサは右手を失い、ジャマールは混乱の中、非武装の女性を射殺してしまい、さらにトミーの目の前でジョーダンが射殺されてしまう。そして、ようやく故郷へと戻ってきた彼らだったが、望んでいた平穏が訪れることはなく、新たな困難が彼らを待ち受けていた…。(from:BSTBS)
ドラマ/戦争(カラー)
2006年/アメリカ
監督 アーウィン・ウィンクラー
音楽 スティーヴン・エンデルマン
出演
サミュエル・L・ジャクソン、ジェシカ・ビール、カーティス・ジャクソン、ブライアン・プレスリー、クリスティナ・リッチ
勇者たちの戦場
感想
娯楽戦争ものを期待したら、アメリカ作品としては珍しくドキュメント風な反戦シビアもの。反戦を訴える戦争ものはごまんとあるが、これは実はを淡々と描いているという感じで、イマイチ感情移入できない。でも、国民に支持されない戦争はベトナムで経験済みのアメリカが、イランでも同じ事を繰り返していて、同じような苦しむ帰還兵を抱えているというところが空しさを感じる。しかし地味過ぎて眠くなってしまった。監督は「海辺の家」「五線譜のラブレター DE-LOVELY」「メカニック」のアーウィン・ウィンクラー。

優駿 ORACION  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
吉川英治文学賞を受賞した宮本輝の同名小説の映画化。小さな牧場で生まれた一頭の子馬の成長を軸に、日本一の競走馬を育てることを夢見る牧場主親子、馬主となった会社社長の娘・久美子や、病を抱える久美子の腹違いの弟など、その背景にある多くの人の思いを描いた感動作。監督はドラマ「北の国から」や映画「最後の忠臣蔵」など多くのヒット作を手掛ける杉田成道。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1988年/日本/東宝
監督 杉田成道
音楽 三枝成章
出演
斉藤由貴、緒形直人、吉岡秀隆、仲代達矢、緒形拳、田中邦衛
優駿 ORACION
感想
斉藤由貴のアイドル的作品かと思ったら、我侭お嬢様が病床の弟と関わることで他者への思いやりを持てるようになり、人としても成長していって、意外と彼女の演技も悪くない。腎臓病で病床の腹違いの弟を演じた吉岡秀隆もなかなか良い。名優・緒形拳との共演にプレッシャーがあったのではと思う緒形直人も若いながらなかなか良い。三枝成章の音楽も良くて、今見てもそれほど古さを感じない。しかし…足に負担がかけられないオラシオンを「オラシオンは走る為に生まれたのだから、走れなくなったら不幸になる」という解釈は世間知らずのお嬢様の勝手な解釈ではないだろうか?ラスト、運良く優勝できたけどオラシオンのその後がとても気になった。監督は「最後の忠臣蔵」の杉田成道。

裕次郎の欧州駈けある記 YUJIRO IN EUROPE
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
世界を賭ける恋」のヨーロッパ・ロケで訪れた各国の名所を撮影し、裕次郎の新しい歌3曲を盛り込んでまとめた旅日記。アラスカ上空の機内から眺める氷の海、フランスではパリの街並みを散策し、イタリア・ソレントでの海水浴とローマやナポリ観光。その後、スウェーデン、ノルウェー、デンマークの北欧三国をめぐり、ドイツの港町ハンブルグへ。そしてスイス・アルプスの大自然が、案内役の裕次郎の視点でつづられていく。(from:NHKBS)
ドキュメンタリー(カラー)
1959年/日本/日活
監督 (監修)石原裕次郎
音楽 黛敏郎
出演
石原裕次郎
裕次郎の欧州駈けある記

感想
ヨーロッパ旅行がまだまだ一般には高値の花だった頃の、石原裕次郎が淡々と観光案内をするお上りさん用観光ガイド。オープンカフェでビールを飲んでいるシーンがあるが、もともと子供っぽい丸顔の裕次郎、ちょっと背の高い子供がビールを飲んで、たばこをふかしているように見えてしょうがない。「どうですパリの裕ちゃんは?」自分で言うなっちゅーの!「パリーお前の名はパリー♪」と歌ったりしていて、パリをいたく気に入った御様子。ナポリでは「旅愁」に出てきたレストランでワインを楽しむ裕ちゃん…というように彼のプロモーション作品のような内容は否めない。それでもロケの本当の目的であった「世界を賭ける恋」よりは面白かった。

遊星からの物体X  THE THING
★★★★☆  テレビ放送
内容
1982年、南極。広大な氷原を逃げる一匹の南極犬をノルウェー観測隊員の乗ったヘリコプターが追跡していた。ヘリコプターからの狙撃をかわして、犬はアメリカ観測隊の基地に逃げこむ。アメリカ隊は銃撃を止めようとしないノルウェー隊員を、やむなく射殺する。この不可解な出来事の原因を探るため、パイロットのマクレディがノルウェー観測隊の基地に調査に赴くが、生存者はおらず、得体の知れない生物の死骸が残されているだけだった。事態が究明されないままに日没を迎えたアメリカ観測隊の基地で、その夜の未明、逃げ込んできた南極犬を収容した犬小屋で恐ろしい事件が起きる…。南極を舞台に、生物に同化して増殖する未知の地球外生命体と人間との壮絶な戦いを描いたSFホラーの傑作。監督は『ニューヨーク1997』のジョン・カーペンター。出演は『バックドラフト』のカート・ラッセルと『コクーン』のウィルフォード・ブリムリー。(from:スター・チャンネル)
SF(カラー)
1982年/アメリカ
監督 ジョン・カーペンター
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
カート・ラッセル、ウィルフォード・ブリムリー、リチャード・ダイサート、ドナルド・モファット
遊星からの物体X
感想
エイリアン」に比べるとエイリアンのデザインは劣るが、CGのない時代に特殊効果だけでリアルなエイリアンを作っていて、今でも十分見応えはある。気持ち悪いスプラッター・シーンが多すぎるが、気持ち悪いながらもどこかユーモラス。犬虐待とも思えるほど、犬がスプラッター・モンスターに変身して大活躍。テンポのよいカット割とサスペンス風な作りがより話を面白くさせている。恐くはないが気持ち悪さでは名作級。「透明人間」のジョン・カーペンター監督の代表作。音楽があのエンニオ・モリコーネ!

Uターン  U TURN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
マフィアに借金を返す旅の途中、車の故障で砂漠の寂れた町で立ち往生してしまったチンピラ、ボビー。強盗に遭い、金を失った彼は多額の報酬で妖艶な人妻の殺害を引き受けるが…。ショーン・ペン主演、オリヴァー・ストーン監督の不条理サスペンス。寂れた田舎町を舞台に愛憎と欲望の物語が展開。ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティら共演陣も豪華!「Uターン可」の標識(よそ者は引き返せという意味)を掲げる排他的な町の住民たちに振り回された挙げ句、殺し合いの愛憎劇に巻き込まていく男の姿をブラックユーモアをたっぷり詰め込んで描写。主演のショーン・ペンを始め、新旧人気スターの豪華共演が楽しめる異色のサスペンス・スリラー。(fromシネフィル)
ドラマ(カラー)
1997年/アメリカ
監督 オリヴァー・ストーン
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
ショーン・ペン、ジェニファー・ロペス、クレア・デーンズ、パワーズ・ブース
Uターン
感想
監督は「アレキサンダー」「エニイ・ギブン・サンデー」「7月4日に生まれて」「JFK」「プラトーン」「サルバドル/遥かなる日々」「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「ウォール街」「コマンダンテ」のオリヴァー・ストーン。低予算な作品だが豪華キャストとひねりの効いた台詞、スタイリッシュな映像で、いまだに尖った作品が作れるエネルギーには驚き。負け犬なのに格好悪くない主人公ののショーン・ペンの上手さは期待通りだが、清純と娼婦の二面性で男たちを翻弄する女を演じたジェニファー・ロペスがいい。町から出れないという縛りが、少々強引な感じの展開だが、結構楽しめた。

ユートピア UTOPIA
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
スペイン、マドリッド。予知能力を持つ青年アドリアン。彼は孤児だった幼い頃、予知能力のある人々が集まる“ユートピア”というグループに迎え入れられ、以来その能力を伸ばしていた。だが人々が死んでゆくのを傍観するばかりで無力感に苛まれた彼は、心を閉ざして生きていた。そんなある日、彼は父親代わりであるサムエルから“お前の予知能力を悪夢に変えてはならない”と諭される。アドリアンには予知夢で見て以来脳裏を離れない一人の女性の姿があった。そしてサムエルの助言に従い、その女性を探し出すため行動に出るのだった。(from:BS日テレ)
サスペンス/ドラマ(カラー)
2003年/スペイン:フランス
監督 マリオ・レプール
音楽 パトリック・ゴラゲール、ナイワ・ニムリ
出演
レオナルド・スパラーリヤ、ナジュワ・ニムリ、チェッキー・カリョ、エクトル・アルテリオ
ユートピア

感想
出演者は地味で「ザ・コア」 や「パトリオット」のチェッキー・カリョぐらいしか知らないが、家族を自爆テロで失い、自身も盲目になった刑事エルヴェを演じている。予知能力を持ったアドリアンの視点で描かれる不鮮明な映像は暗く無気味で、常に誰かの死を示すシーンばかりなので悪夢そのもの。しかし予知能力の映像はデジタル処理されたモニター映像を見ている感じなので臨場感はないしこれから起きる映像という実感がわかない。その映像も主人公が少年の頃観たものと現在のとが混在しているのでわかり辛い。連続殺人事件の犯人は誰だ…という方が最初は色濃かったのに、途中からアドリアンとアンヘラのロマンスに変わってしまうのでサスペンス色も中途半端で、超能力のサイコ的な内容も薄い。中盤はテンポも悪くてダルくなるが、ラストはハッピーなので最後で救われる感じの作品。

夕陽に赤い俺の顔  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
寺山修司によるオリジナル脚本を、「少年時代」など多くの名作を手掛ける篠田正浩監督が映画化したスタイリッシュなアクション・コメディー。水田建設に家族を奪われた有坂茉那は、復しゅうのため水田の不正を暴く資料を集めていた。一方、水田は茉那を消すため殺し屋あっせん屋に仕事を依頼。個性豊かな殺し屋たちの中から、プロと勘違いされて選ばれた射撃の名手・石田春彦は、水田の依頼を引き受けて茉那に近づくが…。(from:NHKBS)
青春/コメディ(カラー)
1961年/日本/松竹
監督 篠田正浩
音楽 山本直純
出演
川津祐介、岩下志麻、炎加世子、内田良平、渡辺文雄、小坂一也
夕陽に赤い俺の顔
感想
お早よう 」「秋日和」「小早川家の秋」でお馴染みの子役島津雅彦が頭にリンゴを乗せられてそのリンゴを的に腕を競い合う殺し屋のシーンからの冒頭からしてシュール。殺し屋たちも笑えるキャラばかりでヤギを連れた家出ギャル(炎加世子)、ガダルカナル戦を引きずった元伍長(内田良平)、詩人(小坂一也)、アメフト姿の大学生(渡辺文雄)、医者(水島弘)、など殺し屋とは別の顔を持ったヤツらばかりで笑える。中でもオカマ系殺し屋センチを平尾昌章(必殺シリーズのテーマ曲などでお馴染みの作曲家)。アバンギャルドなキャラやファッションなどは市川崑の「黒い十人の女」や鈴木清順の「東京流れ者」みたいで最初は日活映画かと思ったら松竹だった。「月が出たならお前を殺す〜俺はお前の墓場だぜ〜」の「殺し屋のたちのブルース」などの挿入歌の歌詞も寺山修司らしいし、「酒は涙か溜息か」などの台詞が面白いのも流石。監督は「少年時代」「はなれ瞽女おりん」「梟の城」「卑弥呼」「瀬戸内少年野球団」「近松門左衛門 鑓の権三」「涙を、獅子のたて髪に」「舞姫」「夜叉ヶ池」「三味線とオートバイ」「涙を、獅子のたて髪に」「悪霊島」の篠田正浩。

夕映えの道  RUE DU RETRAIT
★★★☆☆  テレビ放送
内容
街角で出会った二人の女性が、世代や血縁を超え、共に老いと人生を見つめてゆく。原作は、英国を代表する女性作家ドリス・レッシングの長編小説。監督はデビュー作でジャン・ヴィゴ賞を受賞し、誠実な作風が高い評価を得ているベテラン、ルネ・フェレ監督。本作でも人間の普遍的テーマを見事にとらえ、フランス公開時には多くの賛辞を受けた。(from:BS11)
ドラマ(カラー)
2001年/フランス
監督 ルネ・フェレ
音楽 バンジャマン・ラファエリ
出演
ドミニク・マルカス、マリオン・エルド、ルネ・フェレ、ジュリアン・フェレ、サシャ・ロラン
夕映えの道
感想
出演者も話も地味なのだが、一人の老女と、彼女を世話するようになる中年女性のドキュメントのようなやり取りに、不思議と引き込まれる。時折挿入されるギターの快調な音楽が、飽きさせない。少ない台詞の中でラストの二人の言葉「今が一番幸せ…:マド」「信じて。あなたの幸せが私の喜びなの:イザベル」そして嗚咽するマドに泣けた。身寄りもなく財産もないマドのような老人は世界中にあふれるほどいる。しかし、彼女のように最後に救われる人はどれだけなのだろうか…。老いるということを考えさせられた作品。

夕陽のギャングたち A FISTFUL OF DYNAMITE
★★★★★ テレビ放送
内容
マカロニ・ウエスタンの第一人者セルジオ・レオーネが、オールスター大作「ウエスタン」に続いて手がけた傑作西部劇。ロッド・スタイガーが山賊の首領、ジェームズ・コバーンがアイルランド革命の闘士にふんし、二人で銀行強盗を企てるが、襲った銀行には政治犯が監禁されていた。そこからメキシコ革命に巻き込まれ、やがて政府軍武器輸送列車爆破を命じられるが…。男同士の友情が豪快かつ哀愁たっぷりに描かれる。(from:NHKBS)
西部劇/ドラマ(カラー)
1971年/イタリア
監督 セルジオ・レオーネ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
ロッド・スタイガー、ジェームズ・コバーン、ロモロ・ヴァリ
夕陽のギャングたち

感想
巨匠レオーネの「Once Upon A Time」シリーズ第2弾。ション、ション、ションー♪「ウエスタン」にも勝るとも劣らない甘く切ないメロディーが無骨な男のテーマ曲、男泣きマカロニ・ウエスタンの名作!主演は「夜の大捜査線」のスタイガーと「スピーク・ラーク」のコバーン。人間臭いどこか愛嬌のあるおっさんフアン・ミランダ(スタイガー)とクールで人を寄せつけないジョン・マロリー(アイルランドではショーン。コバーン)。対照的な二人だが共通点はクレイジーな命知らず。前半は二人のやり取りとフアンの山賊ファミリーが面白可笑しくもり立てるが、後半はファミリーが殺され一変する。字も読めない山賊フアンの方がずっと革命の本質を知っていて、革命のスペシャリストのジョンが彼の言葉に教えられるところも面白い。裏切りで親友を殺した男が、アメリカで一緒に強盗を働く為にどこまでもついてくる男に「友よ」と最後の言葉を残す。その時のコバーンの表情が実にイイ!

夕陽の挽歌  WILD ROVERS
★★★☆☆  テレビ放送
内容
「ティファニーで朝食を」のブレイク・エドワーズ監督・脚本で、牧場生活から抜け出そうと逃避行の旅に出る、親子ほど年の離れた二人のカウボーイを描いた西部劇。メキシコで大農場をやりたいという夢をもつ初老のロスと、漠然と金持ちになりたいと願う若く多感なフランク。ふたりは一念発起して町の銀行を襲い、大金を手に入れて憧れのメキシコに向かうが、追跡の手は容赦なく二人に迫っていた。(from:NHKBS)
西部劇(カラー)
1971年/アメリカ
監督 ブレイク・エドワーズ
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
出演
ウィリアム・ホールデン、ライアン・オニール、カール・マルデン
夕陽の挽歌
感想
父親のようなウィリアム・ホールデンとその息子のようなライアン・オニールの二人組みが追手からの逃避行を繰り返すドラマ。味のある二人が、ドライだけどどこか人情を感じる関係もいいが、ストップモーションを多用した撃ち合いのアクションも迫力で見応えがある。子犬を無償に可愛がるライアンと、それに真面目に対応するウィリアムが面白くて可笑しい。監督は「ビクター/ビクトリア」「ピンクの豹」をはじめとするピンクパンサー・シリーズのブレイク・エドワーズ。

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946)  THE POSTMAN ALWAYS RINGS TWICE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
流れ者のフランクは、食堂を経営するニックと知り合い、彼の店で働き始める。フランクはニックの若妻コーラと恋に落ち、2人はニックの殺害を計画するが失敗に終わる。フランクはロサンゼルスで仕事に就くが、命を取り留めたニックに連れ戻される。コーラは再び夫殺しをフランクに持ちかけ、二人は自動車事故に見せかけてニックを殺害するが…。ハードボイルド小説の大家、ジェイムズ・M・ケインの初作品を映像化。(from:BS12)
ドラマ(白黒)
1946年/アメリカ
監督 テイ・ガーネット
音楽 ジョージ・バスマン
出演
ジョン・ガーフィールド、ラナ・ターナー、セシル・ケラウェイ
郵便配達は二度ベルを鳴らす
感想
ルキノ・ヴィスコンティ版が有名で、こちらはその4年後にハリウッドでリメイク。こちらの方が舞台版に近い設定なのだろうが、放浪癖の男の小さなレストランでは納まりそうにないエネルギーに溢れたキャラ、運命を変えようと企む強かな女の謎めいた魅力はヴィスコンティ版に軍配が上がる。でも金髪が美しいラナ・ターナーのファム・ファタールっぷりと、ヴィスコンティ版のマッシモ・ジロッティよりもさっぱりと紳士風のジョン・ガーフィールドはなかなか良い。タイトルの意味が集約されているラストのフランクの台詞が印象的。監督は「妖花」のテイ・ガーネット。

夕笛  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
舟木一夫と松原智恵子の共演で、昭和初期の旧制高校生と、旧家の令嬢との淡く儚い悲恋を描いた純愛物語。昭和初期、日本海に近い城下町で旧制高校生の雄作は資産家の令嬢・若菜と出会う。やがて二人は愛し合うようになるが、若菜は旧家の令息に嫁がされてしまう。一年後、心労で目を病んだ若菜のもとに雄作が現れる…。(from:チャンネルNECO)
ドラマ(カラー)
1967年/日本/日活
監督 西河克己
音楽 池田正義
出演
舟木一夫、松原智恵子、島田正吾、小高雄二、細川ちか子、野村昭子、鈴木瑞穂
夕笛
感想
舟木一夫主演の日活アイドル作品と思ったら意外にも正当派ロマンス。歌も最初と最後だけで控えめ。しかしベタ過ぎるほどの悲恋ものでコレでもかと主人公たちに不幸が降り掛かる。親の反対で恋仲の苦学生と引き離されて名家に嫁いだヒロインだがそこでは姑と小姑にいびられ、夫には浮気されと不幸を一身に背負った女に。苦学生は失意の中、勉学に励んでドイツ留学に選ばれるほどにまでなるが、ヒロインの家が倒産、その後ヒロインはストレスから失明し嫁ぎ先を追い出されるように離縁と不幸なのを知って留学を止めてヒロインと一緒になることを決意するが…。浮かばれないラストも凄まじい。それでも松原智恵子の可憐な美しさは一見の価値あり。大根な舟木一夫は台詞もあまりないがそれが映画のデキには丁度良い感じになっている。監督は「陽のあたる坂道」「絶唱」「青い山脈」「草を刈る娘」の西河克己。

夕べの星 THE EVENING STAR
★★★★★ テレビ放送
内容
「愛と追憶の日々」の続編。深い愛の絆で結ばれていた最愛の娘に死なれてしまったオーロラ。彼女は娘が残した3人の孫たちを懸命に育て上げようと奔走するが、孫の一人は刑務所に入り、孫娘はオーロラに反抗を繰り返す。主人公オーロラを、まわりの人々との友情やぶつかりあいを通して描く。前作で彼女の恋人の元宇宙飛行士を演じたジャック・ニコルソンがカメオ出演している。
ドラマ
1996年/アメリカ
監督 ロバート・ハーリング
音楽 ウィリアム・ロス
出演
シャーリー・マクレーン、ジャック・ニコルソン、ビル・パクストン、ジュリエット・ルイス、ミランダ・リチャードソン、マリオン・ロス

感想
「愛と何ちゃら…」ってタイトルが多い中で「愛と追憶の日々」は一番感動した作品。これの続編でまな娘が遺した子供達を懸命に育てるオーロラ。相変わらずの毒舌ユーモアも健在でますますチャーミングなお婆ちゃんに。お隣のライバル・パッツィとの熾烈なバトルも大笑いで楽しいが最後にはやっぱり大泣きさせられた。シャーリー・マクレーンの魅力たっぷり。あんな素敵な歳の取り方をしたいものだ。

U・ボート DAS BOOT
★★★★★ 劇場/テレビ放送
内容
第二次大戦中、実際にUボートに乗り組んだ経験を持つロタール・ギュンター・ブーフハイムが自身の体験をつづった小説を映画化。ドイツが誇る海軍潜水艦Uボートの若き乗組員たちの苦闘とその悲惨な末路を描く。30歳の艦長をはじめ20代の乗組員たちは、狭い艦内での心理的重圧、そして連合軍駆遂艦との緊迫した攻防戦の後、奇跡的に帰港するが…。アカデミー賞では監督賞・脚色賞など6部門にノミネートされた。(from:NHKBS)第二次大戦下、基地を出航したドイツ潜水艦U−96の過酷で悲惨な戦いを描く。
ドラマ/戦争(カラー)
1981年/西ドイツ
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
音楽 クラウス・ドルディンガー
出演
ユルゲン・プロホノフ、ヘルベルト・グリューネマイヤー、クラウス・ヴェンネマン、ベルント・タウバー、マルチン・ゼメルロッゲ
U・ボート

感想
狭い艦内で繰り広げられ、生詰まる海の男達のドラマ。水深度が深くなるにつれ悲鳴をあげるように艦が軋む音、生を殺して沈黙の中、敵の低周波探知機の不気味な音が近づいて来るシーンなど緊張の連続。潜水でボルトが弾丸のように飛んだり、機関士ヨハンが発狂したり、狭い艦内で様々な問題に直面する。ジブラルタル海峡突破という自殺行為を、エンジンを止め潮流に乗って無音で地中海に入る作戦をたてて皆の士気を上げる艦長の指揮の上手さ。もはや浮上不可能と覚悟を決めた艦長とヴェルナー少尉が絶望に陥っている時に、機関長が動力や羅針盤など多くの故障箇所が復旧したと、へろへろに疲れて報告し、艦長が「いい部下に恵まれた」と涙ぐむシーンは何度見ても泣ける。スター性はあまりなく地味な感じのキャスティングだが無骨な男達が助け合う友情が泣ける汗と潮の臭いがしてきそうなこれぞハードボイルドといえる作品。あまりにもあっけない無情の結末がいっそう戦争の悲惨さを浮き彫りにした名作。音楽もすごくイイ。監督は「ネバーエンディング・ストーリー」「エアフォース・ワン」「パーフェクト・ストーム」「ザ・シークレット・サービス」「アウトブレイク」の巨匠ウォルフガング・ペーターゼン。

夕陽の用心棒 UNA PISTOLA PER RIGO
★★★★☆ テレビ放送
内容
無罪放免で釈放する変わりに、人質を取り農園に立てこもった銀行強盗たちから、人質救出と金の取戻すことを町の保安官から要請された腕利きガンマンの通称エンジェル・フェイスのリンゴー(ジュリアーノ・ジェンマ)は、その農園にくり出し、銀行強盗たちから農園主やその娘らを助け出す。
マカロニウエスタン
1965年/イタリア:スペイン
監督 ドウッチオ・テッサリ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
ジュリアーノ・ジェンマ、フェルナンド・サンチョ、ジョージ・マーティン、ハリー・ハモンド

感想
やたらとよく喋る、陽気なガンマン役でジュリアーノ・ジェンマがかっこいい!強盗側と人質側両方に美人がいて花があるし、ハリウッドの西部劇にはない笑いと色気がある。美人の強盗がムサイ山賊の親分から、ボストン紳士の農場主に鞍替えするあたりも面白いし、牧場主の娘が保安官のジョージ・マーティンからジュリアーノ・ジェンマに気持ちが揺れていくのも男臭いコテコテ西部劇には珍しく恋愛模様が盛り沢山。しかしノリはあくまで軽く、エンニオ・モリコーネの音楽も70年代っぽいギャグまじりの音楽で笑える。こういうコメディータッチのウエスタン、大好き。

憂恋の花  
☆☆☆☆☆  テレビ放送
内容
漫画家・浦嶋嶺至、初監督、雪かき漫画家として注目、猪瀬直樹副知事も絶賛!女性同士のカップル叶閏と安寿希。二人は希の住むアパートで逢瀬を重ねるが、希の元恋人・ユージに復縁を迫られ、逃れるように二人は古い一軒家に移り住む。小さな敷地には満開のアジサイ。閏と希はつつましやかな幸せを営み始める。(from:BSスカパー!)
ドラマ(カラー)
2011年/日本
監督 浦嶋嶺至
出演
玉利麻衣子、松本有紀
憂恋の花
感想
それほど美人でもなく魅力も感じないレズビアン・カップルのいちゃいちゃを長々とみせられてかなり退屈。このカップルもままごと遊びをしているようでぬるい。子供が作りたかったこのカップルは、最終的にいきなり降って湧いた災難で片方が妊娠してハッピーエンドのようになって終わる。なんじゃそれ?二人の心理描写もぬるいから、全然共感できないし理解不能。それでもBGMによる雰囲気作りは悪くない。監督は漫画家という浦嶋嶺至らしいが、ぐぐってみたらどうもエロ漫画家らしい。だからといって、この作品がエロスを追及しているのかというとどうも中途半端。何が言いたかったのか?

雪国(1957)
★★★☆☆  テレビ放送
内容
川端康成の不朽の名作小説を、豊田四郎監督が原作に忠実に映画化。雪深い温泉町を舞台に、芸者と画家のつかの間の恋を叙情豊かに描いた珠玉の文芸映画。温泉町で出会った日本画家の島村と芸者の駒子。島村には妻子があり、駒子には養母と病弱な婚約者、義理の妹など養わなければならない人々があり、二人にとって年に一度の逢瀬だけが生きがいだった…。(from:NHKBS)
ドラマ/ロマンス(白黒)
1957年/日本/東宝
監督 豊田四郎
音楽 團伊玖磨
出演
池部良、岸惠子、八千草薫、森繁久彌、加東大介
雪国
感想
監督は「夫婦善哉」「新・夫婦善哉」「台所太平記」の豊田四郎。市原悦子のおかめ芸者っぷりが笑える。吸いがらを懐紙に包んで懐に入れて片づけたり、三味線を一人奏でる姿など、芸者の日常を細やかに描写している。子供っい駒子は同じ川端康成の「伊豆の踊子」の踊り子・薫に似ていて、これはその後日談のようにも思える。同じ時代の田舎旅館を舞台に、生きる気力のない優柔不断な妻子持ちの男に惚れた日陰女の不幸を描いた「秋津温泉(1962)」は、この作品を参照しているように思える。岸惠子の猫なで声の媚びた演技が気に入らないが、美男美女の池部良と岸惠子のカップルは排他的な雰囲気で良い。また、義理の妹の八千草薫が初々しくて美しい。

雪に願うこと
★★★☆☆  テレビ放送
内容
鳴海章の人気小説「輓馬」を映画化。厳冬の北海道を舞台に、ばんえい競馬の世界に生きる人々の人間模様と、そんな人々や馬との触れ合いを通して自分の再生の道を探ろうとする青年のかっとうを感動的に描き出した。母と兄を故郷に捨てて、東京で一旗あげようとした弟・学。そんな学が十三年ぶりに故郷の帯広を訪れ、厩(きゅう)舎を営む兄のもとに姿を見せるが・・・。東京国際映画祭でグランプリを含む四冠を獲得。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2005年/日本
監督 根岸吉太郎
音楽 伊藤ゴロー
出演
伊勢谷友介(矢崎学)、佐藤浩市(矢崎威夫)、小泉今日子(田中晴子)、吹石一恵(首藤牧恵)、香川照之(小笠原)、小澤征悦(須藤)、椎名桔平(黒川)、津川雅彦(大関)、草笛光子(矢崎静子)、山崎努(丹波)
雪に願うこと
感想
事業に失敗し、全財産、妻、人脈全てを失った学が、捨てた兄と母を頼って北海道の帯広に帰り、馬やそれに関わる人々と触れ合うことで「負け組」の自分を見つめ直すという話。伊勢谷友介の演技も悪くないが、馬の調教の親方の佐藤浩市と、彼を陰ながら支える女の小泉今日子が地味ながらもいい。はっきりと結果を示さないラストもかえって彼らの未来が希望的に思えて良く、印象に残る。

雪の喪章  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
水芦光子の原作を名匠・三隅研次が映画化した、男女の愛憎の絡む文芸映画。昭和初期から戦中、戦後へと続く激動の時代において、夫の裏切りや自身へと注がれる一途な愛に心揺さぶられながらも、たくましく生き抜いていくヒロインの波乱に富んだ半生を、若尾文子が凛々しく体現する。金沢の由緒正しい金箔商に嫁いだ妙子(若尾)を、姑も黙認の仲であるという夫の愛人で女中のせい(中村)の懐妊など、次々と苦難が襲いかかる。(from:日本映画専門チャンネル)
文芸/ロマンス(カラー)
1967年/日本/大映
監督 三隅研次
音楽 池野成
出演
若尾文子、中村玉緒、福田豊士、天知茂
雪の喪章
感想
若尾文子が新婚の若妻から高校生の子供がる老役までを演じた女一代記。金沢の箔商いの老舗に嫁ぎ、夫の浮気とその妾との共同生活、彼女を一途に思い続ける生真面目な番頭などが織り成す愛憎ドラマ。普通、ドロドロの恐い人間ドラマになりそうなのだが、若尾文子が演じるとどこか覚めていて、ぞっとするほどの愛憎を感じない。妾の中村玉緒も本妻に必死に尽くそうとする女で、どちらかというと本妻よりも哀れ。それでも、自分の子供が妾の子供よりもひ弱なのを嘆いているところに、事故で妾の子供が死に、その様子を影で見ながら唇の端をかすかに緩めてほくそえむシーンはぞっとするほど冷たい女の怨念を感じた。ストイックな愛を持ち続ける天知茂も渋顔に似合わず情熱的でいい味を出している。大雪の時に大切な人々が死ぬというジンクスに怯えるヒロインに、雪国独特の悲しい風土を感じずにはいられない。店が焼けて箔が炎と共に舞い散るシーンが美しくて印象的。監督は「座頭市物語」「剣鬼」「眠狂四郎 炎情剣」「眠狂四郎 無頼剣」「眠狂四郎 勝負」「」「斬る」「座頭市喧嘩太鼓」「不知火檢校(しらぬいけんぎょう)」の三隅研次。

ユナイテッド93  UNITED 93
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
2001年9月11日に発生した同時多発テロ。アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされ、うち2機はワールドトレードセンターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突し炎上した。だが、乗客40人を乗せたユナイテッド航空便はターゲットに到達せず、ペンシルベニア州で墜落した。本作はこの93便の離陸から墜落の瞬間までの模様を、膨大な資料に基づきリアルに再構築した衝撃作。9・11同時多発テロで墜落したユナイテッド航空93便の機内でテロリストに立ち向かった乗客たちの勇気ある行動をリアルに再現した衝撃のノンフィクション・サスペンス。監督は「ボーン・スプレマシー」のポール・グリーングラス。(from:シネフィル)
ドラマ/サスペンス(カラー)
2006年/アメリカ
監督 ポール・グリーングラス
音楽 ジョン・パウエル
出演
ハリド・アブダラ、ポリー・アダムス、オパル・アラディン、ルイス・アルサマリ
ユナイテッド93
感想
9・11を題材にした映画はいくつかあるが、こちらはドキュメント風でリアルなその日を描いている。しかし、彼ら一人一人の背景は描いてないのでイマイチ感情移入がしがたいが、墜落までのラスト20分の緊迫した状態のスリルと犠牲者たちの心情には泣けた。監督は「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」のポール・グリーングラス。

ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン  UNIVERSAL SOLDIER: THE RETURN
☆☆☆☆☆  テレビ放送
内容
冷酷非情な戦闘マシーンから目覚め、再び心の扉を開いたりリュック・デュブロー。前作から数年後、リュックは新型ユニバーサル・ソルジャー“ユニソル2500”の開発プロジェクトに配属されていた。ある日、兵士を管理するスーパーコンピューターS.E.T.H.が意思を持ち暴走を開始。悪の殺戮部隊と化した新型ユニソル兵士を自在に操り、人類に宣戦布告した。はたしてリュックはこの危機を救うことができるのか!?あの死闘から7年、究極の兵士再び!暴走する冷酷非情なマシーンが、ヴァン・ダムを狙う。(from:地上波)
アクション/SF(カラー)
1999年/アメリカ
監督 ミック・ロジャース
音楽 ドン・デイヴィス
出演
ジャン=クロード・ヴァン・ダム、マイケル・ジェイ・ホワイト、ハイジ・シャンツ、ザンダー・バークレイ
ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン
感想
「ユニバーサル・ソルジャー」の7年ぶりの続編。人工知能コンピューターの暴走というとまるで「2001年宇宙の旅」のHAL9000みたいなんだが、それが殺人マシーンに改造された兵士に乗り移り、人間たちと戦う…という時点で、不死身の兵士との戦い「ターミネーター」にそっくり。でも、これら2作に遠く及ばず。ITマニアには到底見えないヴァン・ダムがスーパーコンピューターと闘うなんて図式は最初から無理。結局、最強の人間の肉体を借りたコンピューターとヴァン・ダムの肉弾戦で、これまでのヴァン・ダムのアクション作品とさほど変わらず新鮮味が全然ない。肝心のアクションも爆破シーンばかりでどうもイマイチ。

夢二
★★★☆☆  テレビ放送
内容
竹久夢二は悪夢にとりつかれている。駆け落ちを約束した恋人・彦乃とは金沢の湖畔で落ち合うことになっている。一人、先に向かった夢二は銃声を聞く。隣の村で殺人があり、山狩りをしているのだと旅館の女将が告げる。妻と妻を寝盗った男・脇屋を殺して山に逃げ込んだのは鬼松だ。浮かび上がってくるはずの夫の死体を待つ女・脇屋巴代と湖上で出会う夢二。逢瀬を重ねる夢二と巴代。忍び寄る脇屋の影。悪夢が現実となって夢二に迫る。彦乃は待てどもやって来ない。そして鬼松は大鎌を振りかざして脇屋の影を追う。東京から彦乃の手紙を携えてお葉がやって来る。お葉は夢二に惚れている。立会人の天才画家・稲村御舟は魔界の使者か?昂揚の金沢―いつしか湖は血の色に染まり、もはや時さえ立ち止まる。
ドラマ/アート(カラー)
1991年/日本
監督 鈴木清順
音楽 河内紀、梅林茂
出演
沢田研二(竹久夢二)、坂東玉三郎(稲村御舟)、毬谷友子(脇屋巴代)、宮崎萬純(彦乃)、広田玲央名(お葉)、大楠道代(旅館の女将)、原田芳雄(脇屋)、長谷川和彦(鬼松)、麿赤児
夢二
感想
「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」に続く、鈴木清順監督の「浪漫三部作」最後の作品。大正ロマンな衣装や鬘、セットなどの美術が素晴らしい。夢二の絵そっくりの女たちが繰り出すエロスは鈴木清順の世界の独壇場で圧倒される。でも下手で変な踊りには閉口。夢二という人物の真相に迫っているようで実体が雲のように掴めない、益々どんな人間だったのか分からない、夢二の頭の中を覗いているような不思議な世界。そのため、エゴン・シーレやビアズレーの絵は出てきても夢二の絵は最後に「宵待草」の絵しか出てこない。こういうインチキ臭い世界、嫌いじゃない。劇中の写真は荒木経惟。

夢千代日記  YUMECHIYO DIARY
★★★☆☆  テレビ放送
内容
山陰の温泉町で芸者を取り仕切る夢千代は、神戸の大学病院で「余命半年」と宣告される。その帰り道、ある事件をきっかけに、夢千代は女剣劇の役者・宗方と出逢う。夢千代は、謎の多い宗方に次第に魅かれていき…。原作:早坂暁。(from:BS朝日)
ドラマ(カラー)
1985年/日本/東映
監督 浦山桐郎
音楽 松村禎三
出演
吉永小百合(夢千代)、北大路欣也(宗方勝)、樹木希林(菊奴)、名取裕子(兎)、田中好子(紅)、小川真由美(春川桃之介)、岸部一徳(山倉のおっちゃん)
夢千代日記
感想
音楽は武満徹、脚本は原作の早坂暁が手掛けたNHKテレビドラマが秀逸だった。これはその映画化。舞台の兵庫県美方郡の湯村温泉の方言や、土地の芸者の日常が細やかに描かれ、悲しい女たちや、彼女らに纏わる男たちの人情ドラマが繰り広げられる。主人公は原爆症で余命僅かで親兄弟も戦争で亡くした独り身の芸者。原爆の悪夢と病魔に苦しみながらも、他人を自分以上にいたわる姿は、まるで人類の苦しみを一身に引き受けてしまった菩薩様のような人物だ。その彼女が少しでも生き長らえようとする姿が泣けてしまう。松田優作が逃走犯役だったテレビドラマの方が内容的にも充実しているが、こちらも短い時間の中でよくまとめられている。特にラストで夢千代が死の床に付くシーンは物凄くて泣ける。監督は「キューポラのある街」の浦山桐郎。

夢で逢いましょ  
☆☆☆☆☆  テレビ放送
内容
銀座にある芸能プロダクションを舞台に、当時"スパーク娘"と呼ばれ人気を集めた中尾ミエを主役にしたサクセスストーリー。ザ・ピーナッツ、梓みちよ、クレージー・キャッツ、田辺靖雄、鹿内タカシ、水原弘、ブルーコメッツ、スマイリー小原ら、渡辺プロダクション所属の懐かしのスターたちが一堂に会した楽しいミュージカル。(from:BS日本映画専門チャンネル)
青春/音楽/ドラマ(白黒)
1962年/日本/東宝
監督 佐伯幸三
音楽 平岡精二
出演
中尾ミエ、ザ・ピーナッツ、植木等、宝田明
夢で逢いましょ
感想
中尾ミエやザ・ピーナッツのステージが主な青春ドラマ。しかし…いくら歌が上手くても主演としては華に欠ける。しかも、自信過剰な我侭娘で見ていてイライラさせられる。クレージー・キャッツやハナ肇のギャグが楽しいのが救い。それでも、60年代当時のアメリカ・スタイルなファッションの衣装や舞台はなかなかお洒落。音楽も歌詞はとほほな内容だが、曲はアメリカ・ナイズな作品ばかり(かぶれともいう)で悪くない。監督は「ミスター・ジャイアンツ 勝利の旗」の佐伯幸三。

夢のチョコレート工場 WILLY WONKA & THE CHOCOLATE FACTORY
★★☆☆☆ レンタルビデオ
内容
ロアルド・ダール原作の世界中で人気のあるウィリー・ワンカ(ジーン・ワイルダー)のチョコレートの工場見学者に選ばれた子供たちの夢のような体験を描いたファンタジー。ウィリー・ワンカのチョコレートは、とても美味しいと評判で、世界中の子供たちに愛されている。だがある日、ワンカはその美味しさの秘密を探るライバルたちの過熱ぶりに嫌気がさし、工場を閉鎖してしまう。しかし、ある時突然、ワンカは世界中で販売されているチョコレートの中に5個分だけ当たり付きがあり、それを手に入れた人だけ工場に招待すると発表。やがて幸運な5人が決定する。そのひとり、チャーリーはジョーおじいさんと一緒に、いよいよ工場の中へ足を踏み入れるのだが…。(from:allcinema online)
コメディ/ファンタジー/ミュージカル(カラー)
1971年/アメリカ
監督 メル・スチュアート
音楽 ウォルター・シャーフ、レスリー・ブリッカス、アンソニー・ニューリー
出演
ジーン・ワイルダー、ピーター・オストラム、ジャック・アルバートソン、ロイ・キニア、オーブリー・ウッズ
夢のチョコレート工場

感想
この映画一番のキャラ、ウンパ・ルンパの歌が無気味で面白い。カラオケ風に白いボールが歌詞の上をぴょんぴょん跳ねるアイテムもオチャメ。お菓子だらけの世界は子供の夢だが、これは絵に描いたようで、好きなだけお菓子をくれるキャンディー店や、オレンジジュースの川やチョコレートの泉など、盛り沢山で楽しい。しかし、夢の世界の反面、悪夢のようなところもあり、ワンカもかなり意地が悪くてブラック・ユーモアの世界。

夢の降る街 THE BUTCHER'S WIFE
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
不思議な予知能力を持つ田舎の孤島の娘マリーナ(ムーア)は、たまたま島にやって来た肉屋の男を星のおつげによる運命の人と信じて、この男と結婚して彼の店のあるニューヨークへと追いていってしまう。不思議な能力は町の人々を幸福な道へと導いていき、マリーナは町の人気者に。しかし結婚初日からシックリいかないマリーナと肉屋はそれぞれ、町のカウンセラーの元に通うことに。
ロマンス
1991年/アメリカ
監督 テリー・ヒューズ
音楽 マイケル・ゴア
出演
デミ・ムーア、ジェフ・ダニエルズ、ジョージ・ズンザ、メアリー・スティーンバージェン

感想
裸足でパタパタと通りを歩く、ちょっとぶっとんだキャラを金髪のデミ・ムーアが可愛く演じている。しかし、これといった面白いキャラがいそうでいなく、メアリー・スティーンバージェン演じるステラの歌が良かったぐらい。

夢を生きた男/ザ・ベーブ THE BABE
★★★☆☆ テレビ放送
内容
伝説の大リーガー、ベーブ・ルースの半生を「ある愛の詩」のアーサー・ヒラー監督が描いた伝記映画。寄宿学校時代に野球の天分を開花させたベーブはやがて大リーグ入りし、ゲーリッグらとともにヤンキースの黄金期を築く。有名な予告ホームランなど数々の伝説を残し、不世出のホームラン王としてたたえられたベーブを演じたジョン・グッドマンのそっくりぶりも話題となった。(from:NHKBS)数々の記録とエピソードを残し、今もなお人々に愛されるホームラン王、ベーブ・ルースの波乱の野球人生を描いたドラマ。
伝記/スポーツ(カラー)
1991年/アメリカ
監督 アーサー・ヒラー
音楽 エルマー・バーンスタイン
出演
ジョン・グッドマン、ケリー・マクギリス、トリニ・アルヴァラード、ブルース・ボックスライトナー、ピーター・ドゥナット、ジェームズ・クロムウェル
夢を生きた男/ザ・ベーブ

感想
ジョン・グッドマン演じるベーブがそっくり!歩き方や走り方、バッティングホーム、そして顔まで似ていて、その成り切った演技がイイ。巨体のわりに少年っぽい顔立ちをしていることから付いたあだ名「ベーブ」の名の通り、世間から隔離されて育っただめ、世間知らずの純粋無垢で少年のような夢邪気な男。そして少年矯正院で育ったという少年時代の不幸から親の愛を知らない為に人付き合いも不器用で最初の結婚も失敗。しかし野球に対する情熱は物凄く、晩年メジャーリーグを追われて「なぜ生き恥をさらすのか」という意見に叩かれても野球を続ける姿は泣ける。病気の少年を励ますためにホームランを打つシーンも感動。そしてラストでその少年が青年になり、自分を励ましてくれたホームランボールをベーブに返すシーンも感動的。

ゆりかごを揺らす手  THE HAND THAT ROCKS THE CRADLE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
夫の自殺によって子供を流産した女性がベビーシッターになり復讐を繰り広げる様を描いたサイコ・スリラー。監督は『L.A.コンフィデンシャル』のカーティス・ハンソン。子供を身ごもったクレアは産婦人科で医師オットに猥雑な行為をされる。夫の助言によりクレアはオットを訴え、彼はマスコミの餌食になってしまう。同じくオットの妻、ペートンも妊娠していたが彼が自殺したショックで昏睡。子どもを流産してしまう。数か月の後、ペートンは自らの過去を隠し、男児を出産したクレアの家でベビーシッターを始め…。『L.A.コンフィデンシャル』のカーティス・ハンソンが描くサイコ・スリラー。(from:IMAGICA BS)
サスペンス(カラー)
1991年/アメリカ
監督 カーティス・ハンソン
音楽 グレーム・レヴェル
出演
アナベラ・シオラ、レベッカ・デ・モーネイ、マット・マッコイ、アーニー・ハドソン
ゆりかごを揺らす手
感想
何といってもこの作品は「ワン・フロム・ザ・ハート」で映画デビューしたレベッカ・デモーネイのベビー・シッター、ペートンの復讐劇。復讐される主婦はイマイチぱっとしないが、対照的に彼女が金髪のクール・ビューティー。また、ジュリアン・ムーアが夫妻の親友役で彼らに意外な絡み方をしてくる。温室での死体姿は壮絶。知覚障害者のソロモンを演じた「ゴーストバスターズ」のアーニー・ハドソンもいい味を出していて、旦那よりも存在感があった。監督は「L.A.コンフィデンシャル」「激流」「ワンダー・ボーイズ」「イン・ハー・シューズ」のカーティス・ハンソン。

許されざる者(1959)  THE UNFORGIVEN
★★★★☆  テレビ放送
内容
開拓時代のテキサスを舞台に、母親と3人の息子、養女レイチェルの5人暮らしの家族が、運命にほんろうされながらも家族のきずなを守るために戦う姿を描く。鬼才ジョン・ヒューストン監督のハードボイルドな演出が光る人間ドラマ。オードリー・ヘプバーンが出演した唯一の西部劇で、リリアン・ギッシュやバート・ランカスターなど、豪華な共演者の演技も出色。(from:NHKBS)
西部劇(カラー)
1959年/アメリカ
監督 ジョン・ヒューストン
音楽 ディミトリ・ティオムキン
出演
オードリー・ヘプバーン、バート・ランカスター、リリアン・ギッシュ、オーディ・マーフィー、ジョン・サクソン、ジョセフ・ワイズマン
許されざる者
感想
オードリー、ランカスター、リリアン・ギッシュの豪華な競演。特に可憐な少女役が多かった往年のスター、リリアン・ギッシュは美しいお婆ちゃん。カイオワ族の激しい襲撃を受けるクライマックスまでハラハラさせられる展開で、可憐な少女の微妙な心理を演じるオードリーと、兄として見守ろうと苦しむランカスターの演技も見事。監督は「アフリカの女王」「キー・ラーゴ」のジョン・ヒューストン。

ゆれる
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
東京で写真家として成功した猛は、母の一周忌で久しぶりに故郷を訪れた。自由奔放な彼に父親は冷たいが、稼業を継いだ兄、稔は暖かく迎えてくれる。しかし、幼なじみの智恵子が渓谷のつり橋から落下した事件をきっかけに、いつも穏やかだった稔がひょう変。今まで知り得なかった兄の本心に、猛の心はゆらいでいく。智恵子の死は事故なのか殺人なのか…。オダギリジョーと香川照之、実力派の顔合わせで人間の内面に迫る秀作。(from:NHKBS)
ドラマ/サスペンス/ミステリー(カラー)
2006年/日本
監督 西川美和
音楽 カリフラワーズ、主題歌:カリフラワーズ「うちに帰ろう」
出演
オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、新井浩文、真木よう子
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感想
オダギリジョーの一番信頼していた兄さえ信じられなくなるダメ男ぶりも悪くないが、香川照之の二重性を持つキャラの豹変ぶりがすごい。木村祐一がちょっとユーモラスな検察官を演じていてイイ味を出している。裁判シーンが多い法廷劇で、真実は解釈によって見え方がまるっきり変わるという話は「羅生門」を思い起こさせられるが、それに比べると少々突っ込みが弱くて不満が残る。モテて派手な弟と、さっぱりモテ無い地味な兄の、対照的な兄弟の確執と愛を描くことで、人間の黒々とした部分をえぐった作品だとは思うが、台詞が聞き辛く、そのため複雑な心理描写も難解になっているのが残念。監督は「蛇イチゴ」「ユメ十夜」の西川美和。

ユンカース・カム・ヒア JUNKERS COME HERE
★★★☆☆ テレビ放送
内容
野沢ひろみは小学校6年生の女の子。ただ、家に帰っても両親に会える事はほとんどない。父・新太郎も、母・鈴子も、仕事に追われる毎日で、家にいる時間がとても少ないからだ。それでもひろみが元気でいられるのには理由があった。1匹のシュナウツァー犬が、ずっとそばにいてくれたからだ。しかも人間の言葉をしゃべり、いつも彼女のことを思ってくれるのだから彼は最高のパートナーだった。その犬の名前はユンカース。ところがある夜、ひろみは両親の離婚の相談を立ち聞きしてしまう。思わぬ事件に動揺する彼女。しかし、両親の気持ちを何とか理解しようとして「寂しい」という一言が、どうしても切り出せない。そんな時、ユンカースが「ボクは奇跡を三つだけ起こす事ができるんだ」とひろみに告げる。ユンカースの起こす三つの奇跡とは?そしてひろみは無事に幸せを取り戻す事ができるのだろうか?微妙に揺れ動く11歳の少女の心を、人間の言葉をしゃべる犬「ユンカース」との友情をからめながら感動的に描いたファンタジー。95年度アニメーション映画受賞作品。キャラクターデザインは小松原一男(from:NHKBS)
アニメ/ファンタジー(カラー)
1995年/日本
監督 佐藤順一
音楽 木根尚登
出演
声:木根尚登(野沢新太郎)、紺野美紗子(野沢鈴子)、中島啓江(森田文江)、古本新之輔(ユンカース)、押谷芽衣(野沢ひろみ)
ユンカース・カム・ヒア

感想
時代劇「銭形平次 」が好きな犬。昔のディズニーアニメ風のキャラと絵が美しい。忙しくて留守がちな両親の離婚、下宿人・ケイスケさんへの恋心…。陽気なお手伝いさんなど、ヒロインのひろみを取り巻く人々の優しさに、寂しい少女と一緒に癒やされる、ちょっぴり泣ける青春ドラマ。TM Networkの木根尚人が原作、音楽を手がけるファンタジー・アニメ。監督は「美少女戦士セーラームーン」の佐藤順一。