ソイレント・グリーン  SOYLENT GREEN
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
西暦2022年。地球上には人間があふれ食糧不足と大気汚染に悩まされていた。ソイレント社は海のプランクトンから食糧を作り配給。最近、“ソイレント・グリーン”という新しい食品を発表した。市警の殺人課に勤務するソーンは、ソイレント社の幹部が惨殺されたと知り捜査を開始。事件は周到に計画された殺人事件と推測する。さらに捜査を進めたソーンは事件の裏に大物がいることを突き止めるが、上司から捜査を止められ…。チャールトン・へストン主演の近未来SFサスペンス。大気汚染と食糧不足に悩まされている地球を舞台に“ソイレント・グリーン”という新しい食糧の謎に迫る男の姿を描く。(from:イマジカBS)
SF/サスペンス(カラー)
1973年/アメリカ
監督 リチャード・フライシャー
音楽 フレッド・マイロー
出演
チャールトン・ヘストン、エドワード・G・ロビンソン、チャック・コナーズ、ジョセフ・コットン
ソイレント・グリーン
感想
チャールトン・ヘストン主演、彼のの父親代わりな老人にエドワード・G・ロビンソン、巨大組織の親玉にジョセフ・コットンとなかなか豪華なキャストなのだが…。話はありきたりだし、セットはチープだし、ヘストンは「猿の惑星」よりも力の入ってないような演技だし。「華氏451」や「アルファヴィル」などのような低予算でも優れたSFは撮れるのに、これは完全に失敗作。まあ、舞台になる従順で美人なワイフ付き高級マンションという品物は面白い設定だった。監督は「海底二万哩」「ミクロの決死圏」「ドリトル先生 不思議な旅」「トラ・トラ・トラ!」のリチャード・フライシャー。

そうかもしれない  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
長年連れ添ってきた妻に認知症の兆しが見え始めた。夫は、とまどいながらも妻の介護を始めることに。ところが、彼自身もがんと診断されてしまい…。作家、耕治人が自身の妻との日々をつづった3作、「天井から降る哀しい音」「どんなご縁で」「そうかもしれない」を映画化。老いた夫婦のありのままの姿を、あたたかく真摯(しんし)に描いていく。雪村いづみが、認知症になり変わっていく妻を体当たりで演じている。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2005年/日本
監督 保坂延彦
音楽 みつとみ俊郎
出演
雪村いづみ、桂春團治、阿藤快、下條アトム、夏木陽介、烏丸せつこ
そうかもしれない
感想
原作の耕治人自身と妻のことを綴った作品。たんたんと描いていて、なかなか良いのだが、少々退屈。認知症の妻、よしこを演じた雪村いづみが、夫本人に悪口を言っても、言い方が可愛いので何だか憎めない。しかし症状が進行するに従って、顔の表情がこわばり、老けて醜悪になってゆくのが残酷なほどリアル。愛する者が変わりはて、死期を悟った主人公の孤独が心に迫る。この作品が初めての出演という、老作家、耕治人を演じた落語家の桂春團治が謙虚で自然な演技をしていてなかなか良い。

宋家の三姉妹 宋家皇朝/THE SOONG SISTERS
★★★☆☆ テレビ放送
内容
二十世紀前半の激動する中国を舞台に、今や伝説となった三姉妹のドラマチックな人生を描いた大河ドラマ。財閥の御曹司と結婚した長女・靄齢にミシェル・ヨー、孫文と結婚してともに革命の道を歩んだ次女・慶齢にマギー・チャン、そして蒋介石と結婚して外交の舞台で活躍した三女・美齢にビビアン・ウーという国際派女優たちの競演が実現。ワダエミによる芸術的要素の高い衣装デザインにも注目が集まった。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1997年/香港/日本
監督 メイベル・チャン
音楽 喜多郎、ランディ・ミラー
出演
マギー・チャン、ミシェル・ヨー、ビビアン・ウー
宋家の三姉妹

感想
財閥のトップ、共産党革命家の孫文、国民党軍司令官・蒋介石、の3人はどうみても相容れない思想を持っていて接点などなさそうだと思っていたら、妻達が姉妹だったとは!予想通り、三姉妹の生涯は波乱万丈。共産党と国民党の対立で次女と三女も対立し距離を置くようになり、共産党の勝利後は三女と夫・蒋介石は台湾へ。この次女と三女の愛憎劇が見どころ。ちょっと蚊屋の外っぽいのが財閥界の男と結婚した長女。次女は革命運動に奔走する日々、三女は殺伐とした軍人との生活なのに対して、長女は子沢山で普通の主婦と家庭的。それぞれが対照的だが三つをあわせると財(金)・国(思想)・権力のトップと無敵!彼女らは皆あげまんだったということか?しかし期待していたほど面白い展開が少なく、三姉妹の夫達の描き方も浅いため、それぞれの夫婦の描き方も浅くなってしまっている。キャスティングも素晴しいかっただけに残念。

草原の輝き SPLENDOR IN THE GRASS
★★★★☆ テレビ放送
内容
愛と性のモラルの間で悩む若い恋人たちの心理を描いた人間ドラマ。純粋にモラルを守りきろうとするヒロインを演じたナタリー・ウッドのみずみずしい存在感が光る一作である。高校生のヒロインは同級生の少年と愛し合い、すでに結婚を意識していた。しかし性への罪悪感が強く肉体関係への発展をためらっている。そうするうちに、愛する少年は他の少女と関係を結んでしまう…。(from:NHKBS)
青春/ドラマ(カラー)
1961年/アメリカ
監督 エリア・カザン
音楽 デビッド・アムラム
出演
ナタリー・ウッド、ウォーレン・ベイティ、パット・ヒングル
草原の輝き

感想
ワーズワースの「草原の輝き 花の栄光 再びそれは還らずとも なげくなかれ その奥に秘められたる力を見い出すべし」という詩が二人のはかなく散った恋の青春をそのまま表していて美しい。当時24歳のウォーレン・ベイティはこの作品がデビューらしいが、最初は成り損ないのジェームス・ディーンだなぁと思ったけど、だんだんイイ味を出していてラストの二人の再会シーンでは貫禄さえ感じてしまった。そして主演のナタリー・ウッドが可憐で美しく心身症に陥る繊細な女の子をリアルに演じていてイイ。親からの束縛に苦しみ、性への憧れと恐怖、そして夢からの挫折などを経て若者が大人に成長してゆく姿を、当時の株価暴落による自殺者を多数だした社会問題や、カトリックのモラルに対する教えなども絡めて語っていて、社会派な内容がただの青春ドラマでない深みを感じる。ただ気になったのがナタリーのファッションで、彼女だけ他の女友達とは違ってあか抜けて大人っぽい衣装でやや浮いていたという事。美しさをそれが引き立ててはいたのだが不自然な感じが…。

装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版
★★★☆☆  テレビ放送
内容
極秘文書「ペールゼン・ファイル」…そこには「異能生存体」と呼ばれる特異遺伝子の秘密が記されていた。そこに着目したギルガメス軍の情報省次官フェドク・ウォッカムは、ファイルにあったキリコ、バーコフ、ゴダン、ザキ、コチャックの5人を過酷な戦場に送り込んだ。そして5人は…。「ガンダム」と並んで、いまだ根づよい人気を誇るTVアニメ「装甲騎兵ボトムズ」の劇場公開作品。(from:NHKBS)
アニメ/SF/アクション(カラー)
2008年/日本/松竹
監督 高橋良輔
音楽 乾裕樹、前嶋康明、テーマ曲:柳ジョージ『鉄のララバイ』、TETSU『炎のさだめ』
出演
声:郷田ほづみ(キリコ・キュービィー)、石塚運昇(フェドク・ウォッカム)、大塚周夫(ヨラン・ペールゼン)
装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版
感想
ストイックで暗く、女性キャラも一人だけと、テレビシリーズのアニメとしては異色の作品だった「ボトムズ」の主人公キリコの正体が明かされる、テレビシリーズの前時代を描いた戦闘アニメ。キャラクターの絵の下手なのが残念だが、「ガンダム」のモビルスーツ風の機体にカタパルト装着の足をローラースケートのように軽快に走る装甲騎兵の独特の動きが面白い。マシンの描写はリアルで、「ボトムズ」ファンを満足させる出来になっているだろう。また、キリコ以外のキャラもそれぞれ面白く、「異能生存体」のキリコが生き残るには彼らの存在も欠かせない仕組みが面白い。しかし、演出がいまいちで特に挿入歌がダサいのが残念。
装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版

早春物語 
☆☆☆☆☆ テレビ放送
内容
沖野瞳(原田知世)17歳高校生。春だというのに気持ちは沈みがち。父(田中邦衛)の再婚相手、大宅敬子(由紀さおり)がもうす ぐやってくるからだろうか、仲良しの同級生・牧麻子(仙道敦子)が一足先に恋を知ってしまっ たからだろうか?そんなある日、瞳は、梶川真二(林隆三)という男性と知り合う。翌日、梶川のオフィスをたずねた瞳は、梶川がやり手の商社マンだということがわかり驚 く。さらにパーティーに誘われ、エレガントの大人の集まりに圧倒されてしま う。そんな瞳に梶川は優しく手を差しのべ…。(from:BS-i)
青春(カラー)
1985年/日本/東宝:角川
監督 澤井信一郎
音楽 久石譲、主題歌:原田知世
出演
原田知世、林隆三、仙道敦子、早瀬優香子、田中邦衛、由紀さおり
早春物語

感想
「時をかける少女」で映画デビューした角川アイドルの知世ちゃんが、少女から大人の女性への変身を試みた青春映画。原作は赤川次郎。生意気でおばさんファッションの知世ちゃんに違和感を感じる上に、単調な演出で前半はかなりダレる。アイドル映画ならもっと知世ちゃんを可愛く撮って欲しいが、山口百恵ルックを真似して失敗したようなダサイ髪型とファッション、メイクは全然可愛くない。大人へと背伸びする女の子を見た目で表現するにしても、もう少しセンスよくして欲しかった。残念!親友役の仙道敦子の方がまだ可愛いかった。それでも鎌倉でのロケが美しく描かれているのは印象的だったのと、知世ちゃんの魅力の底力でなんとか最後まで観れた。

象のいない動物園
★★★☆☆  テレビ放送
内容
戦争で両親を亡くした、幼い兄妹、ヒデとミヨ子。昔、両親と一緒に見た象をミヨ子に見せるため動物園へ出かけたヒデは戦争のため、象が殺された事を知らされる。なんとかミヨ子に象を見せたい一心で、名古屋の動物園に行くため必死に働いたヒデだったが象に会いに行こうとしたその日、大切なお金を盗まれてしまう。落胆するヒデのもとに、上野動物園にインドから象がやってくると言うニュースが届く。インディラと名づけられたその象を出迎える大勢の人々の中には、ヒデとミヨ子の姿があった。(from:NHKBS)
アニメ/ファミリー/ドラマ(カラー)
1982年/日本
監督 前田庸生
音楽 クニ河内
出演
声: 常田富士男、野沢雅子、梶哲也
象のいない動物園
感想
戦時中に殺された動物園の動物たちの悲劇をアニメ化。この話に戦災孤児になった幼い兄妹や、彼らを支える友達たちの人情も交えて、より深い反戦作品にしている。悲しい話を媚びらずこぎみ良く歌うテーマ曲がグッド。絵も好感が持てる。

象の背中
★★★★☆  テレビ放送
内容
妻・美和子と2人の子ども(塩谷瞬、南沢奈央)に恵まれ、充実した人生を歩んでいた48歳の藤山幸弘。仕事も順調で、青木悦子という、隠れた交際相手もいた…。だが、ある日突然、末期の肺がんで余命わずか半年と宣告される。延命治療をせずに、残された時間を有意義に生きようと考えた、藤山。初恋の相手や、ケンカ別れしたままの高校時代の親友、絶縁していた実兄・幸一など、最後に別れを告げたい人々と再会していく。だが、23年間を共に生きてきた妻・美和子には、なかなか病気のことを打ち明けられずにいた…。
ドラマ(カラー)
2007年/日本/松竹
監督 井坂聡
音楽 千住明、主題歌:ケミストリー『最期の川』
出演
役所広司(藤山幸弘)、今井美樹(美和子)、塩谷瞬、南沢奈央、井川遥(青木悦子)、高橋克実、岸部一徳(幸一)、益岡徹(城山)
象の背中
感想
げっそり痩せた役所広司の役作り魂に感嘆。余命わずかと知り、自分の人生を整理しようとする主人公だが、理解ある妻と愛人、模範的で父親を愛してくれる子供たち…と、理想的環境で男の夢物語で感情移入しにくい。しかも仕事上のライバル城山もいいやつで、人生の障害は病気だけ。でも兄を演じた岸部一徳がいい味を出していて、二人でスイカを食べるシーンは不覚にも泣いてしまった。

ソウル・キッチン  SOUL KITCHEN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ジノスはレストラン“ソウル・キッチン”の若きオーナーシェフ。恋人が上海に行ってしまったり、滞納していた税金の支払いを迫られたり、衛生局に新設備の導入を命じられ、その上、ヘルニアになったりと不運続き。ある日、ジノスが酒好きな天才シェフを雇うと、彼の料理が評判を呼び店は大盛況。そこへ、刑務所から仮出所してきた兄のイリアスが盗んだDJセットで音楽をかけると店は連日の大繁盛となるのだが…。(from:BSジャパン)
コメディ/ドラマ(カラー)
2009年/アメリカ
監督 ファティ・アキン
音楽スーパーバイザー クラウス・メック
出演
アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイ、ビロル・ユーネル、アンナ・ベデル、ウド・キア
ソウル・キッチン
感想
ハンブルクを舞台に、全部インスタントの揚物でまずそうな飯しか作らないキッチンのオーナーシェフが、恋人との別離と破産の切羽詰った環境で、それを逆転ホームランに変えてしまう…という駄目男の駄目ドラマ。こいつが駄目男だと思ったら、その兄は仮釈放の身でありながらギャンブルが止められずに…ともっと主人公が立派に見えてくるほどの駄目男。唯一の財産だったキッチンも兄がこさえた借金で取られ、全てを捨てて恋人の元に行こうと行動した途端に恋人には裏切られ、腰を痛めて悲惨な状態。でも、ほどほどに不幸でほどほどに幸福な彼らにとても共感してしまう。それは決して格好良くならない展開が、現実味を感じるのからかも。同じドイツ映画「マーサの幸せレシピ」といい、食と人の関係を上手く描いている。「es[エス]」のモーリッツ・ブライブトロイが兄役、「キングダム」のウド・キアが投資家役で出演している。監督は「そして、私たちは愛に帰る」のファティ・アキン。

ソウル(2002)  SEOUL
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
ソウルを舞台に日本人の新人刑事と韓国人刑事が反発しつつも難事件に挑む。長瀬智也と韓国映画界のトップスター、チェ・ミンスが共演し、「ホワイトアウト」「シュリ」のスタッフが手がけた日韓合作アクション。犯人護送のためソウルを訪れた刑事・早瀬(長瀬)は、現金輸送車強奪事件に遭遇。犯人の一人を射殺するが、もう一人を逃してしまう。唯一の目撃者として72時間の在韓許可が出され、ソウル市警のキム(チェ)と共に事件を追う。(from:日本映画専用チャンネル)
アクション(カラー)
2002年/日本:韓国/東宝
監督 長澤雅彦
音楽 住友紀人
出演
長瀬智也(早瀬祐太郎)、チェ・ミンス(キム・ユンチョル部長刑事)、リー・チャンユン(チェ主任捜査官)、キム・ジヨン、チェ・ソンミン
ソウル SEOUL
感想
イエスタデイ 沈黙の刻印」「THE MYTH/神話」テレビドラマ「太王四神記」「砂時計」のチェ・ミンスが長瀬をグーで何度も殴る鬼刑事、テレビドラマ「人生画報」のキム・ジヨンが通訳の女性捜査官。キム・ジヨンの日本語は結構聞きやすくて上手いほうで「人生画報」のときよりも魅力的だった。しかし、「シュリ」のスタッフが参加ということで期待したが、思ったほどアクションは平凡。韓国ドラマにありがちな安っぽいロマンスがないのはいいのだが、兄弟愛や友情愛もなく、人間ドラマはイマイチ薄い。韓国のマナーを拳で教え込もうとするユンチョル部長にも反感しか沸かないし、外国人に対しても自国式を強制する許容の狭いヤツにしか思えない。近代化されたソウルの町を象徴するような映像も小さな新宿みたいでイマイチ魅力を感じないし、最後に大韓航空機が登場してもこれを見て韓国に行きたいととは全然思えなかった。

ソードフィッシュ SWORDFISH
★★★☆☆ テレビ放送
内容
元モサドの敏腕スパイだった知的強盗犯ガブリエルは(トラボルタ)、政府の闇資金をコンピュータ回線で奪うため、謎の美女ジンジャー(ハル・ベリー)を使って、元天才的ハッカー、スタンリー(ヒュー・ジャックマン)を雇う。だが、ガブリエルの真の目的は…。逆転また逆転の犯罪サスペンス。監督は「60セカンズ」のドミニク・セナ。
サスペンス/犯罪/アクション(カラー)
2001年/アメリカ
監督 ドミニク・セナ
音楽 クリストファー・ヤング、ポール・オークンフォールド/歌:マドンナ
出演
ジョン・トラボルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、ドン・チードル、ヴィニー・ジョーンズ、カムリン・グライムズ、サム・シェパード
ソードフィッシュ

感想
スピード感は「60セカンズ」に負けず爽快!犯罪者集団に美女(ハル・ベリー)が紅一点というのも似ているが、こちらはさらにバスが宙吊りになったり、高層ビルやスターバックスがメチャメチャになったり…とアクションも派手にスケールアップしている。出演者も豪華でドン・チードルがFBI捜査官、サム・シェパードがガブリエルのボスのライズマン上院議員と脇役も豪華。そしてガブリエルたちの計画に巻込まれる子煩悩なハッカーという主役を演じるヒュー・ジャックマンもイイ。しかし一番格好イイのがトラボルタで、冷血だけど何処か憎めない悪役を魅力的に演じている。挿入曲のセンスもグッドで、ラストまで目が放せない展開。そしてサービス満点というかハル・ベリーは無意味な下着姿やセミヌードまで披露してくれている。トラボルタが車の中で「狼たちの午後」や「激突」のウンチクを話すあたりは「パルプ・フィクション」と重なって面白い。

ソーラー・ストライク  SOLAR STRIKE
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
元NASAのフォスター博士は、大気の異常について研究を続けていた。地球温暖化に伴い、大気中のメタン濃度が上昇している。もしそこに何かの刺激が加われば…。その頃、軍事衛星が次々と墜落し、世界各地で被害が続発。その原因は、太陽の異常活動にあった。放出された大量のCME(コロナ物質)が地球に襲来し、オゾン層の穴から大気圏に侵入しているのだ。空前のスケールで人類絶滅の危機を描くSF超大作!(from:BS日テレ)
SF/パニック/アクション(カラー)
2006年/アメリカ
監督 ポール・ジラー
出演
マーク・ダカスコス、ルイス・ゴセットJr、ジョアンヌ・ケリー
ソーラー・ストライク
感想
ジェヴォーダンの獣」「ブラック・ダイヤモンド」のマーク・ダカスコス主演。アクション派の彼が主演だからアクションが見れるかと思ったらそんなシーンはほとんどなく、普通の科学者で地球滅亡を阻止するためにロシアの原水に乗り込むだけ。民衆がパニックになるシーンもテレビ中継からしか映らないので臨場感がまったくないし、CGに頼りすぎた空から降る火の玉映像は全然恐くない。TVMどまりだったのもなんか頷ける。

続 青い山脈(原節子)
★★★☆☆  テレビ放送
内容
若い男女の交際はご法度という封建的な町で、古い考えの偏見にさらされた女学生・寺沢新子と、彼女を擁護し学校や町の旧体制と立ち向かうことになった教師・島崎雪子。事態は新聞にまで取り上げられ、理事会で討議されることになった。悪名高い理事長率いる旧勢力に対して、六助やその仲間、雪子の理解者などが協力、大論争へと展開するが…。原節子が知的な女教師を好演した青春映画の代表作「青い山脈」の続編。(from:NHKBS)
青春/ドラマ(白黒)
1949年/日本
監督 今井正
音楽 服部良一
出演
原節子、木暮実千代、池部良、龍崎一郎、杉葉子
続 青い山脈
感想
藤原釜足演じる岡本先生が「恋→変」と、生徒の誤字だらけの手紙を読むシーンは爆笑。男子学生の友達を作った新子に、もてない同級生が嫉妬して告げ口した手紙事件で、それを風紀を乱す輩を諫めるためと、不純な動機を湾曲させてごまかしている。今ではちゃんちゃら可笑しいテーマだが、当時は女性の意識改革の象徴的作品だったのだろう。まるでキリスト教の宗教裁判みたいな理事会だが、個性的な父兄たちと教師のやりとりが面白い。凛として気品ある原節子の美しさが際だつ古典名作。沼田先生を演じた龍崎一郎は、三船敏郎にちょっと似ている。

続・赤毛のアン アンの青春  ANNE OF GREEN GABLES 〜THE SEQUEL
★★★★☆  テレビ放送
内容
18歳になったアンが、新天地で様々な試練を乗り越えながらギルバートへの愛に気付くまでを描く。作家を目指しながら、地元の学校で教師として働くアン。親友のダイアナは結婚し、アンは医学校に合格したギルバートからプロポーズされるが、彼を友達としてしか見られない。やがて恩師の紹介で良家の子女が集まるキングスポート女学院へ赴任したアンは、プリングル一族に支配された町で手痛い歓迎を受ける。プリングル一族の悪意と偏見で、学校には親たちから苦情が殺到、アンは辞職を要求される。資金援助も打ち切られ、困ったアンはステーシー先生からの助言で慈善公演を開き、収益を全額学校へ寄付しようと奮闘する。主役が当日来られなくなるというアクシデントを乗り越え、公演は見事大成功。念願だった小説の出版も決定したアンは、辞表を提出し故郷に戻る。そこで、ギルバートが重体だと聞かされ…。(from:NHKBS)
文芸/ドラマ(カラー)
1988年/カナダ
監督 ケビン・サリバン
音楽 ハーグッド・ハーディ
出演
ミーガン・フォローズ、コリーン・デューハースト、フランク・コンバース、ジョナサン・クロンビー、マリリン・ライトストーン、シュイラー・グラント、ウェンディ・ヒラー
続・赤毛のアン アンの青春
感想
前半は、ギルバートからのプロポーズを断ったり、ダイアナの結婚など、すっかり成長したアンのロマンスが中心。後半も、教え子エメラインの父、モーガン・ハリソンとのロマンスが中心だが、原作と少々違っているような印象が強い。でも、ギスギスな性格の校長や、ゴシップ好きなプリングル一族らとの確執に苦労しながらも、アンらしい持ち前のオープンな性格で切り抜けてゆく。原作ファンには肩透かしかも知れないが、マリラ役のコリーン・デューハーストがこの作品の後亡くなったそうだが、アンへの愛情溢れる演技は感動的。キングスポートやボストンなどグリーン・ゲイブルズから遠く離れた場所が舞台だったが、最後は故郷のグリーン・ゲイブルズに返ってきてギルバートの元に戻るアン。美しい秋の景色のラストが印象的。

続アドベンチャー・ファミリー/白銀を越えて THE WILDERNESS FAMILY PARTII
★★★☆☆ テレビ放送
内容
大都会からロッキー山中に移り住んだロビンソン一家の大自然の中での暮らしを描くシリーズ第2弾。一家が新たに味わう様々な試練を乗り越え、初めてのロッキーの冬を越すまでをつづる。ロッキーに来て半年が過ぎ、山々が晩秋の装いを見せて冬の訪れを知らせる中、一家は知り合いのブーマーじいさんにロッキーの冬の厳しさを聞かされる。いよいよ初雪が降り本格的な冬が到来すると、食料を求める野生動物たちが一家を襲う。(from:NHKBS)
アドベンチャー/ファミリー(カラー)
1978年/アメリカ
監督 フランク・ズニガ
音楽 ジーン・カウアー、ダグラス・ラッキー
出演
ロバート・ローガン、スーザン・ダマンテ・ショー、ヘザー・ラトレイ、ハム・ラーセン
続アドベンチャー・ファミリー 白銀を越えて

感想
前回都会からロッキー山中で自給自足の生活を始めた4人家族。大自然で楽しい事も多いが危険な事も多く、冬もここで過ごすか迷うが残る決心をする。でも額にキズのあるズル賢いオオカミをボスにしたオオカミ集団が襲って来たり、母親が高熱で倒れたり、父親は雪崩に巻込まれたり、姉弟は吹雪で道に迷ったり、唯一の外界との連絡網である無線機が壊れたり、家が火事になったり…と家族の危機が幾度と押し寄せる。でも家族の危機を嗅ぎ付けたクマのサンプソンや、ブーマーおじさん、医者のマイクが駆けつけてくれて、ファミリーもやっと安心。またアライグマのバンディーロ、タカのクレメンタインなど、人と野生動物の触れ合いがコミカルに描かれていて楽しい。配役はお姉ちゃんが大人っぽい子に代わっているが他は同じ。
関連:アドベンチャー・ファミリー」「アドベンチャー・ファミリー/ロッキーを越えて

続 ある愛の詩  OLIVER'S STORY
★★★☆☆  テレビ放送
内容
最愛の妻ジェニーを白血病でを失ってから1年半。失意の日々を送るオリバーは、思い出の地セントラルパークで、魅力的な女性マーシーと出会う。2人は互いに惹かれあうが、亡き妻の思い出が暗い影を落とし…。TVムービーの名作「ジェーン・ピットマン/ある黒人の生涯」「さらばマンザナール収容所」等を手掛けた演出家コーティの監督&脚本(エリック・シーガルと共同執筆)作。有名な腹話術師を父に持つ才媛女優バーゲンは当時、写真家としても世界的に活躍していた。(from:シネフィル・イマジカ)
青春/ロマンス(カラー)
1978年/アメリカ
監督 ジョン・コーティ
音楽 リー・ホルドリッジ
出演
ライアン・オニール、キャンディス・バーゲン、レイ・ミランド、エド・ビンズ
続 ある愛の詩
感想
バリー・リンドン」のライアン・オニールの出世作「ある愛の詩」の続編。愛する者を失ったオリバーが失意のどん底から、マーシーと出会うことで少しずつ変わって行く…という話。彼女を演じたキャンディス・バーゲンの大人で爽やかな美しさが印象的。しかしオリバーは過去を忘れて進むということがなかなかできない…。でも彼女の存在で大人へと成長し父親とも和解、そして青春も終わる…。前作ありきの作品なので前作を見てないとイマイチ理解しがたい内容。でも前作同様、淡々と描かれるオリバーの姿は親近感を感じる。

續飢える魂  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
愛に飢えた貞淑な人妻とやり手の未亡人が、それぞれの幸せを求めて葛藤する様子を全国ロケで描いた『飢える魂』の続編。川島雄三監督の次作『幕末太陽傳』でノリにノッた演技を魅せるフランキー堺が特別出演しているのにも注目。年上の富豪に嫁ぎ、秘書か娼婦のようにかしずいてきた貞淑な妻・令子は、プレイボーイの青年実業家・立花と出会い、女として目覚めていく。一方、令子の友人・まゆみは子供二人を育てる未亡人で、病弱の妻を持つ出版社部長と不倫関係を持ってしまう。(from:チャンネルネコ)
ドラマ/ロマンス(白黒)
1956年/日本/日活
監督 川島雄三
音楽 真鍋理一郎、主題歌「こころの小雨」(野村俊夫詩・服部良一曲)
出演
三橋達也、南田洋子、小林旭、轟夕起子、大坂志郎
續飢える魂
感想
飢える魂」の続編。横暴な爺の夫に耐える南田洋子と青年実業家・三橋達也のその後の展開、家出した子供たちにうろたえる轟夕起子のその後が気になる続編だったが…。恋人ができることで自身を持つようになった南田洋子は夫との離婚をやっと決心するが、その矢先に三橋達也は酔っ払ってバーの女とガス漏れ事故で死亡。轟夕起子は息子だけでなく娘からも拒絶されたことで恋人との決別するが翌日、小林旭ら子供たちから「お母さんへの理解がなかった、再婚しなよ」と言われる…と、女たちには不幸な結果に。これって映画2本分で描くようなドラマなのか?よろめきものと持て囃されたらしいがアホらしい。でも「雨が降る風が吹く うつろな心の黄昏に…」ではじまる主題歌「こころの小雨」が妙に耳に残った。小林旭はこれが映画デビュー作。監督は「暖簾」「幕末太陽傳」「真実一路」の川島雄三。

続 黄金の七人 レインボー作戦  IL GRANDE COLPO DEI 7 UOMINI D’ORO
★★★★☆  テレビ放送
内容
七人の泥棒たちと一人の美女とが織り成すスリリングな金塊強奪作戦を描いてヒットした「黄金の七人」の続編。今度はローマ銀行の金塊を狙い、まんまと盗み出した彼らのもとに、とある仕事が舞い込む。南米の独裁国家のリーダーを誘拐して欲しいというものだ。さまざまな秘密兵器を駆使し、誘拐作戦に挑む彼らだが…。前作同様、ロッサナ・ポデスタのお色気と奇抜なファッションが存分に楽しめる傑作イタリアン・コメディー。(from:NHKBS)
コメディ/犯罪(カラー)
1966年/イタリア:フランス:スペイン
監督 マルコ・ヴィカリオ
音楽 アルマンド・トロバヨーリ
出演
ロッサナ・ポデスタ、フィリップ・ルロワ、エンリコ・マリア・サレルノ、ガストーネ・モスキン、モーリス・ポリ
続 黄金の七人 レインボー作戦
感想
ロッサナ・ポデスタ嬢の黒のボディースーツにシーンごとに変わる不思議な目やファッションに釘付け。007のパクリのようなスパイ機器や潜水艦に、舞台はキューバと、前作「黄金の七人」よりもスケールアップしている。ロッサナ嬢のファッションや教授のポジションなどは「ルパン三世」も影響を受けのが分かる。トロバヨーリの音楽は前作と比べると少々盛り上がりに欠けるがロッサナ嬢の小悪魔魅力は前作よりもレベルアップしていて金のヘアースタイルに金色の目という「黄金」にこだわったファッションが楽しい。

続・荒野の1ドル銀貨  IL RITORNO DI RINGO
★★★☆☆  テレビ放送
内容
南北戦争が終わり、ブラウン大尉こと早撃ちガンマンのリンゴが故郷に帰ってきた。しかし町はフエンテス兄弟に支配され、妻子も奪われたことを知る。リンゴは自分が死んだことにして別人になりすますと、一味に襲われ右手の自由を失いながらも、左手射撃を習得して闘いに乗り出す。モンゴメリー・ウッドという名前で「夕陽の用心棒」に主演して以来、一躍マカロニ・ウエスタンのスターとなったG・ジェンマ主演作。(from:NHKBS)
西部劇:マカロニウエスタン(カラー)
1965年/イタリア
監督 ドゥチオ・テッサリ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
ジュリアーノ・ジェンマ(モンゴメリー・ブラウン:リンゴ)、ジョージ・マーティン(パコ・フエンテス)、ロレッラ・デ・ルーカ(テリー)、フェルナンド・サンチョ(エステバン・フエンテス)、ニエヴェス・ナバロ(エステバンの女・ロジータ)、マヌエル・ムニェス(朝顔)
続・荒野の1ドル銀貨
感想
斬新な振り付けが革命的で名作と言われているミュージカル代表作の一つだが、最初に見た時から好きになれない。都会の不良たちなのに歌と踊りはアカデミックなのが違和感を感じる。音楽も「サウンド・オブ・ミュージック」風で賛美歌調だったり…と全然若者っぽさが感じられず年寄り臭いのだ。同じ青春悲劇ミュージカルなら「黒いオルフェ」の方がずっといい。

続・さすらいの一匹狼  ADIOS GRINGO
★★★☆☆  テレビ放送
内容
牛泥棒から牛を買ったばかりに、牛の本当の持ち主に殺されかけ、逆に射殺してしまったブレント。牛泥棒ジルを追って旅立った彼は、途中、3人組の駅馬車強盗に襲われた娘ルーシーを救うが、その3人組の中にジルがいることを知る。汚名をきせられお尋ね者となったガンマンが権力者を敵にまわして闘う。ジュリアーノ・ジェンマのガン・プレー・アクションに注目。(from:NHKBS)
西部劇:マカロニウエスタン(カラー)
1965年/イタリア
監督 ジョージ・フィンレー
音楽 ベネデット・ギリア
出演
ジュリアーノ・ジェンマ(ブレント・ランダース)、イブリン・スチュワート:アイダ・ガリ(ルーシー・チルソン)、ロベルト・カマルディエル(バーフィールド医師)、ヘスス・プエンテ(保安官オックス・スローター)、グラント・ララミー(スタン・クレンベンジャー)、マックス・ディーン(エベリー・ランチェスター)、ピーター・クロス(エベリーの父クレイトン)、ジョヴァンニ・パッツァフィーニ(牛泥棒ジル・クローソン)
続・さすらいの一匹狼
感想
ジェンマがジェントルな無敵のガンマンで超格好良い。しかし、濡れ衣でお訪ね者に…。悪党に教われた哀れな美女を彼や医者、保安官が助ける人情物になっていて、いい話。でも、牧師の娘がレイプされた後に裸で杭に縛られ砂漠に放置されるという残忍な設定や激しいリンチ、レイプされた女を白い目で見る町の人々の描写など、かなりキツイ内容も躊躇せず描くところはマカロニウエスタンらしい。馬鹿親子もラストではちょっと哀れだが、悪党が倒されハッピーエンドですっきりの娯楽作。この、馬鹿親子の父のピーター・クロスは「荒野の用心棒」にも出ている。また、悲劇のヒロイン、ルーシーを演じたイブリン・スチュワートは「荒野の1ドル銀貨」にも出演している。

続・少林寺三十六房  少林搭棚大師/RETURN TO THE 36TH CHAMBER
★★★★☆  テレビ放送
内容
少林寺三十六房」で少林寺の英雄僧、三徳和尚役を演じたリュウ・チアフィが、今作では三徳和尚を名乗る偽僧りょチェンチェを演じるカンフー・アクション。悪徳経営者による不当な賃金カットや暴力に苦しむ染物工場の従業員たちに助けを求められたものの、まったく役にたたなかったチェンチェは、心機一転、少林寺での修行を決意し、本物の三徳和尚のもとで修行を開始するが…。(from:NHKBS)
アクション/格闘技/コメディ(カラー)
1980年/香港
監督 リュウ・チアリャン(劉家良)
音楽 ワン・チューレン(王居仁)
出演
リュウ・チアフィ(劉家輝)、ワン・ロンウェイ(王龍威)、チェン・ズーチャ(陳思佳)
続・少林寺三十六房
感想
少林寺三十六房」では、かなり真面目に修行をするシーンばかりだったが、ここでは修行もコミカルで、弟子入りを許可する前に、寺院の修復のための竹の足場作りを命じられたチェンチェ。一生懸命励むうちに、足場作り拳法を習得してしまうという面白い設定。ショウ・ブラザース制作。

続・菩提樹  DIE TRAPP-FAMILIE IN AMERIKA
★★★☆☆  テレビ放送
内容
アメリカへ渡った家族合唱団トラップ・ファミリーのその後を描いた続編。ナチスによって祖国オーストリアを追われアメリカへ亡命したトラップ家。家族合唱団としての活動はなかなか認められず苦労の日々が続くが、明るく前向きなマリアを中心に困難を乗り越えていく彼らの歌声はいつしか民衆の心を魅了していく。音楽映画「野ばら」の主人公だったミハエル・アンデ少年がトラップ家の次男役で美声を披露している。(from:NHKBS)
ドラマ/音楽(カラー)
1958年/西ドイツ
監督 ヴォルフガング・リーベンアイナー
音楽 フランツ・グローテ
出演
ルート・ロイヴェリック、ハンス・ホルト、ヨーゼフ・マインラット
続・菩提樹
感想
菩提樹」のその後、一家が団結した家族愛でアメリカでの困難続きな生活に負けずに乗り越えてゆく姿を描いた作品。一家の歌声は前回以上に美しい。特にミハエル・アンデ君のボーイ・ソプラノは素晴らしい。

続・私は好奇心の強い女<ブルー版> JAGAR NYFIKEN-BLA
☆☆☆☆☆ 劇場
内容
ポルノ解禁の先駆的作品と位置された作品、ドキュメント風
ドラマ
1967年/スウェーデン
監督 ヴィルゴット・シェーマン
音楽 ベント・エルンリド
出演
ナ・ナイマン、ボニエ・アールステット、ペーテル・リンドグレンクリス・ウォルストロム、ハンス・ヘルベルト

感想
<イエロー版>の続編だがそれは未見。フリーセックスにウーマンリブ、ポルノ解禁…当時、ポルノ解禁の先駆的作品と位置づけられた作品。最近70年代の文化やファッションが注目されているのでノーカット版が上映されたのか?パンフレットはお洒落な70年代風のデザインで劇場も若い女の子がチラホラ。そこに普通のポルノと勘違いしたオヤジが数人、案の定上映30分程で劇場を出ていく。ポルノ解禁の作品という肩書きなのでスキャンダラスな内容かと思うと期待外れで、演劇学校の女学生が社会運動に参加し、市民に質問をしていくドキュメンタリー。ロードムービー風な場面では出会う人々(レズビアンや女にだらしない映画監督、再婚した主人公の母親など)を通して当時の女性の考え方を自然に表現していて文部大臣推薦にでもなりそうな教育的フィルムなのに「ジャクリーンがカメラマンを、なぐりつけた・あの問題の映画・フリー・セックスにウーマン・リブ、そしてポルノの洪水のせきを切り、万博でも騒動をまき起こしたあの問題の映画、それがノーカットで、ついにあなたの前で、すべてを脱ぐ!」なんて凄いコピーに騙された客が多かったかも(笑)。

そして、私たちは愛に帰る  AUF DER ANDEREN SEITE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ドイツ、ブレーメン。十数年前に妻を亡くし、男手一つで息子のネジャットを立派な大学教授にまで育て上げたアリ。彼は、自分と同じトルコ出身の娼婦イェテルと街角で出会ってすっかり惚れ込み、彼女を自分の囲い者として家に迎え入れるが、ふとしたはずみで彼女をあやめてしまう。ネジャットは、イェテルの1人娘アイテンを探しにトルコの地を訪れるが、その頃アイテンは、彼と入れ違うように、ドイツへ不法入国していた…。ドイツからトルコへ出稼ぎにいった母親と、反政府活動でトルコを逃れ、ドイツへ不法入国した娘。その彼女と知り合ってすっかり感化されたドイツ人の女学生と、娘の急速な変貌ぶりに戸惑いを隠せないその母親など、ドイツとトルコの2国間で生じる3組の親子のさまざまなすれ違いや、出会いと別れ、亀裂と絆を、自らもトルコ移民の2世としてドイツに生まれた俊英F・アキン監督が、卓抜な話術で力強く感動的に活写。第60回カンヌ国際映画祭の脚本賞、全キリスト協会賞をはじめ、数多くの映画賞に輝き、絶賛を博した。(from:BSジャパン)
ドラマ(カラー)
2007年/ドイツ:トルコ
監督 ファティ・アキン
音楽 シャンテル
出演
バーキ・ダヴラク(ネジャット)、トゥンジェル・クルティズ(アリ)、ヌルギュル・イェシルチャイ(アイテン)、ハンナ・シグラ(スザンヌ)、ヌルセル・キョセ(イェテル)、パトリシア・ジオクロースカ(ロッテ)
そして、私たちは愛に帰る
感想
ドイツとトルコを舞台に、そこを行き来する人々がある不幸で繋がってゆくがそれぞれはその因縁を知らずにいる…という不思議な物語。宗教も、経済的な暮らしぶりも違う二つの国だが、一緒に住む上で乗り越えていかなくてはいけない問題がリアルに提示されていて、それが双方の国の問題でもあることが、母と娘、父と息子の親子愛を中心にして描かれている。興味深かったのが、あまり知らなかったイスラム教徒の姿で、娼婦のイェテルが二人のイスラム教徒の男に監視され、バスで脅迫されるシーン。生きるすべを持たない女に対して、厳しい戒律を強いる彼らに不条理を感じた。彼らは戒律も守らせるだけで、彼女の生活を援助する訳ではなく、それで彼女が飢え死にしようが関係ないのだろう。「デルタ・フォース (1985)」のハンナ・シグラがロッテの母親スザンヌ役で出ている。

卒業(1967)  HE GRADUATE
★★★★☆  テレビ放送
内容
東部の大学を優秀な成績で卒業した青年の、説明し難い焦燥感を描いた青春映画の名作。主人公ベンを演じたダスティン・ホフマンの出世作で、舞台の演出家だったマイク・ニコルズがアカデミー監督賞を受賞した。結婚式の最中、教会から花嫁を奪って逃げるラストシーンはあまりにも有名。サイモン&ガーファンクルによるテーマ曲「サウンド・オブ・サイレンス」とともに大ヒットした。(from:NHKBS)
青春/ロマンス(カラー)
1967年/アメリカ
監督 マイク・ニコルズ
音楽 サイモン&ガーファンクル、デイブ・グルーシン
出演
ダスティン・ホフマン(ベンジャミン)、キャサリン・ロス(エレーヌ)、アン・バンクロフト(ロビンソン夫人)、マーレイ・ハミルトン(ロビンソン氏)
卒業
感想
当時30歳のダスティン・ホフマンが年齢を偽って役を獲得したそうだが、見た目はやっぱりおっさん。でもおっさん顔の学生に見える演技で、将来が不安で自信ない優柔不断な若者ベンを演じているところはさすが。格好悪くジタバタした姿がより悩める青春まっただ中なのがリアルに感じる。彼を二枚目のポール・ニューマンが演じていたら(年齢に無理があるが)、全く違ったものになっていただろう。その彼を翻弄してしまうアン・バンクロフト(「奇跡の人」ではまるっきり反対の真面目な女、サリバン先生だった)演じるミセス・ロビンソンの強引さは怖い女そのもので苦笑。「迷い婚」にもこの作品がよく出てくるが、サイモン&ガーファンクルの名曲の数々と共に残る青春映画の名作。

卒業の朝 THE EMPEROR'S CLUB
★★★★☆ テレビ放送
内容
「海辺の家」のケビン・クラインが、名門男子校の教師にふんし、彼とは正反対の考え方をもつ一人の生徒との出会いによって人生観を揺さぶられる様を描いたヒューマン・ドラマ。教師を引退したハンダートのもとに、かつての教え子ベルから招待状が届く。在学中は反抗的な問題児だったが、現在は社会的な地位を確立している彼との再会で、25年前の忘れがたい日々がよみがえる。注目の若手俳優エミール・ハーシュがベル役を好演。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2002年/アメリカ
監督 マイケル・ホフマン
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演
ケビン・クライン、エミール・ハーシュ、エンベス・デイビッツ
卒業の朝

感想
原作はイーサン・ケイニンの『宮殿泥棒』。「イン&アウト」でも真面目な教師役だったケビン・クラインが、今度も厳格な名門寄宿学校でローマ史を教える真面目な教師を演じている。「チップス先生さようなら」のような話かと思ったら、こちらは理想のようには行かなくて…と問題児をどうにか修正しようとするが、一歩手前で失敗、挫折を味わうベテラン教師の姿が描かれている。ラストもあの問題児は立派になっているが…やはり自分の信念が伝わってなかった事に敗北感を味わう。でも実際の教育現場ってこれが普通なんだと思う。それでも一握りの教え子が自分の信念をわかってくれていたというラストは泣けた。その良き教え子、大人になったマーティン・ブライスを「デスパレートな妻たち」のスティーヴン・カルプが演じている。

ソドムの市(1975) SALO O LE 120 GIORNATA DI SODOMA
★★★☆☆ 劇場
内容
マルキ・ド・サドの『ソドム百二十日』を原作に舞台をナチ占領下の北イタリア、郊外の屋敷に置換え、ファシストで権力者の公爵・司教・大統領・判事の4人が、かり集められた美少年・美少女を相手に変態狂宴を繰り広げる。
ドラマ/モンド
1975年/イタリア
監督 ピエル・パオロ・パゾリーニ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演
パオロ・ボナチェッリ、ジョルジオ・カタルディ、カテリーナ・ボラット、アルド・ヴァレッティ

感想
マルキ・ド・サドの作品を映画化するなんて恐れ入った。しかもかなりグロイ。ウ○コ食え〜!の連発にはマジで吐きそうになった。こんな映画を見る方も見る方だが作った監督と役者はもっと凄い。サドが当時書いたこの作品も当時の権力への批判だったし、これもその精神は受け継がれている。そしてサドと同様に皆から拒否反応を起こされた。しかも映画という形をしているだけに、サドの本よりもストレートにショッキング。あまりに暴力的なので、それだけに作家(監督)の体制への相当に強い怒りが感じられる。

その男ヴァン・ダム  JCVD
★★★★☆  テレビ放送
内容
かつての輝きを失ったアクションスター、ジャン=クロード・ヴァン・ダム。ギャラは下がり、おまけに娘の親権争いと金銭トラブルで、すっかりお先真っ暗に。ロサンゼルスの喧噪を離れ、故郷のブリュッセルへと逃げ帰ってきた。ところが、現金を引き出そうと立ち寄った郵便局で、運悪く強盗団の襲撃に遭遇してしまう。しかも、地元の人たちは金に困ったヴァン・ダムが事件を起こしたと思い込んでしまい…。90年代を席巻した、ハリウッドが誇る最強のアクションスター、ジャン=クロード・ヴァン・ダム。本当の演技か、悪ノリのセルフパロディか、はたまたヤケクソの開き直りか!?“スター の内情を皮肉りながらどん底の自分自身を演じる鬼気迫る演技は、これまでのイメージを破壊するヴァン・ダムの新境地!(from:BSジャパン)
コメディ(カラー)
2008年/ベルギー:ルクセンブルク:フランス
監督 マブルク・エル・メクリ
音楽 ガスト・ワルツィング
出演
ジャン=クロード・ヴァン・ダム、フランソワ・ダミアン、ジヌディーヌ・スアレム、カリム・ベルカドラ
その男ヴァン・ダム
感想
故郷のベルギー、ブリュッセルに帰ってきたヴァンダムが、郵便局の強盗に巻き込まれ…という珍騒動をドキュメント風なカメラワークで描いたコメディ。アクション・スターの実態を本人自身が暴露していて、スティーブン・セガールに仕事を取られたり、香港時代にいっしょに仕事したジョン・ウーに捨てられたとか、落ち目な彼を自虐的に演じていて、ファンは悲しいやら楽しいやら。世界的なスターも実態は弁護費用にも苦労する貧乏人で、夢は親権問題で訴訟中の娘、故郷の老いた両親と平穏に暮らしたいという平凡な男。ここで死ぬかもしれないと覚悟した境地でスクリーンのこちらへ向かって自分が昔はやせっぽちの男がカラテで武士道というものを学んで…と吐露するシーンは感動。強盗犯の一人と同様の気持ちにさせられ泣けた。こんなに自虐的なのに彼へのリスペクトを強く感じる作品は、やはり彼を一番愛する故郷でしか作れないのかも。エンディングはデビッド・ボウイの「モダン・ラヴ」のアコースティック・カバーを使っていたり、細かいところの趣味もなかなかグッド。

その男ゾルバ  ZORBA THE GREEK
★★★★☆  テレビ放送
内容
ギリシャ人作家N・カザンザキスの小説を、M・カコヤニス監督が映画化。亡き父が残した炭鉱を経営するバジルは、島で出会ったゾルバという男にほれ込み、採掘の現場監督として雇うものの、2人のもとに次々と不幸が起こる。ギリシャのクレタ島を舞台に、天衣無縫の楽天家ゾルバの生き様を通して描くギリシャの人生賛歌。ゾルバを演じたA・クインの一世一代の好演が見もの。アカデミー助演女優賞をはじめ計3部門を受賞した。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1964年/アメリカ:イギリス:ギリシャ
監督 マイケル・カコヤニス
音楽 ミキス・テオドラキス
出演
アンソニー・クイン(ゾルバ)、アラン・ベイツ(バジル)、リラ・ケドロヴァ(マダム・ホーテンス)、イレーネ・パパス(寡婦)
その男ゾルバ
感想
「愚かさがないと自由になれない」なんて哲学的な考え方なんだろう。粗野で無教養な男ゾルバが高等教育を受けたインテリ作家の主人公バジルよりも人生の術を知っている賢者に思える。寡婦のイレーネ・パパスが、炭坑管理人の馬鹿息子の横恋慕による自殺の責任を取らされて集団リンチにあうシーンの理不尽で残酷なこと。「マレーナ」のモデルは彼女だろうか?また臨終を迎えようとしている老女マダム・ホーテンスの屋敷に、彼女の財産を狙って泣き女に扮して押し寄せる老婆たちの浅ましさにもぞっとさせられる。閉鎖的で風習と限られた価値観に縛られた小島でも自由に生きるゾルバという男がとても格好良く、これぞ理想の男。ラストで木造輸送の装置も崩壊し大失敗しても陽気なダンスで話題飛ばしてしまう豪快な姿が痛快。

その土曜日、7時58分  BEFORE THE DEVIL KNOWS YOU'RE DEAD
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ニューヨーク。一見、誰もがうらやむ優雅な暮らしをしていた会計士のアンディは、離婚し娘に養育費もまともに払えない弟ハンクに禁断の企てを持ちかける。それは、実の両親が営む宝石店への強盗計画だった。その土曜日、7時58分。最悪の誤算を引き金に、次々にあらわれる家族の真実。そして、急速に追い詰められていく2人の運命は…?もう、元には戻れない…。(from:FOX+)
ドラマ/サスペンス/犯罪(カラー)
2007年/アメリカ
監督 シドニー・ルメット
音楽 カーター・バーウェル
出演
フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー
その土曜日、7時58分
感想
狡猾なデブの兄フィリップと、何をやっても冴えない駄目男の弟イーサン。ブ男とイケメン(やつれてるけど)と外見も性格も反対で仲の悪い兄弟が金という共通の目的で協力して行った計画が…。もう巧妙に仕組まれた家族の悲劇としかいいようがない。どうしても許せなかった父親の心情は理解できるが、最後の兄だけに下した罰はかなり残酷。やっぱり兄よりも弟を贔屓していたのだろうか。元を正せば一番の元凶は弟なのだが…。一つの事件を兄、弟、父親、3人それぞれの視点で描かれていて、近親者だからこそ起こりえる誤解や小さなすれ違い、憎しみの増幅がそれぞれの運命を変えていく様を描いていてスリリング。母が亡くなって起こる家族の崩壊をサスペンスの巨匠が描くとこういう形になるか。父親役は「オリエント急行殺人事件」「プロヴァンスの贈りもの」のポアロのアルバート・フィニー。監督は「ネットワーク」「Q&A」「グロリア」「NY検事局」「評決」「ウィズ」「狼たちの午後」「セルピコ」「オリエント急行殺人事件」「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット。

その場所に女ありて 
★★★☆☆ テレビ放送
内容
西銀広告に勤める矢田律子(司葉子)は、男に振り回される周りの女達を尻目に、手段を選ばず仕事に没頭していた。ある日、莫大な広告費をかけて製薬会社の新薬発売にむけた広告のコンペがあり、律子が担当する西銀広告と大通が最終選考に残る。大通の坂井浩介(宝田明)と律子はライバル同士だが互いにひかれあう。しかし坂井は西銀の敏腕デザイナー坪内(浜村純)を密かに採用し、コンペ勝取りを画策していた…
ドラマ(白黒)
1962年/日本/東宝
監督 鈴木英夫
音楽 池野成
出演
司葉子、宝田明、森光子、大塚道子、水野久美、原知左子、山崎努、浜村純
その場所に女ありて

感想
男勝りのタイピスト田島祐子(大塚道子)、同僚相手に高利貸しをする藤井久江(原知左子)など、年下の同僚は「坊や」と呼ぶ60年代の丸の内OLたち。お嬢様の印象が強い司葉子がタバコぷかぷか、酒もガブガブ、オイ、オマエ、と男顔負けの言葉使いでバリバリのキャリア・ウーマン(この時代のキャリア・ウーマンって男言葉使うのか?すごい偏見を感じる)を演じている。律子の姉・佐川実代(森光子)は年下の夫がヒモ状態(森光子ってこんな役が多い?)、同僚の吉村ミツ子(水野久美)は男に貢いだ挙げ句捨てられ自殺、尊敬していたデザイナーは背信行為、言い寄ってくる若手デザイナー・倉井達也(山崎努)は律子をいいように利用しようとするスケコマシと、ろくな者がいない。そこへライバル同業者とはいえ凄腕の坂井が言い寄ってくると流石にクラっとくるのも判らないでもないが、やっぱり裏切られたと(ちょっと誤解も入っているけど)その男ともきっぱり別れる。どんどん男を信用しない女になって終わり。あんな美人で頭いいのにもったいない…そんな司葉子がかっこいい作品。

ソフィア・ローレン 母の愛  LA MIA CASA E PIENA DI SPECCHI
★★★☆☆  テレビ放送
内容
イタリアを代表するアカデミー賞女優ソフィア・ローレンが自分の母親役を熱演するローレン一家の波乱万丈の物語。原作はソフィアの妹マリーアの自叙伝。1950年代のイタリア。かつて女優を夢見ていたロミルダは、2人の娘とナポリの町ポッツォーリの実家で質素に暮らしていた。娘たちの父親リッカルドは、姉ソフィアは娘と認めているが、妹マリーアは認知せず会おうともしない。さらにリッカルドから突然他の女性との結婚を知らされショックを受ける。そんなとき、ハリウッド映画「クォ・ヴァディス」のオーディションがあると知り、ロミルダは娘ソフィアとローマの撮影所へ向かう。(from:NHKBS)
ドラマ/伝記(カラー)
2010年/イタリア
監督 ヴィットリオ・シンドーニ
音楽 ニコラ・ピオヴァーニ
出演
ソフィア・ローレン、エンツォ・デ・カーロ、ニコラ・ディ・ピント
ソフィア・ローレン 母の愛
感想
ソフィア・ローレン自身が彼女の母親を演じた母と娘たちの自叙伝。これを見ているとソフィアの母は彼女の分身のような女性だったのではないかと思ってしまう。妹の認知すらしようとしない父とは疎遠で、金に困ったときにだけ彼女を頼ってくるような男が父という、父の愛を知らずに育った姉妹。二人を女で一つで育てる気丈な母親。女3人が時には3姉妹のように華やかだが波乱な人生は映画のようにドラマチック。彼女らを見守った執事のフランコもゲイなので女所帯という感じ。美しく生まれた母娘なのに男運はあまり良くなかったのが悲しい。顔の皴は増えても抜群のスタイルをキープし続けているソフィアの76歳とは思えない美しさには驚き。

ソフィー・マルソーの過去から来た女  TRIVIAL
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
酷過ぎる愛…世界に名高いホテル王が失踪。操作をする刑事・ジャックの前に現れた謎の美女・ヴィクトリア。それは、30年前に死亡したはずの大女優だった。混乱するジャックに謎を解く鍵を残してゆくヴィクトリア。そして、ジャックは失踪事件に隠されていた過去の歪んだ愛が生んだ忌まわしい秘密にたどり着く。2008年フランス映画祭オープニング作品として上映され絶賛を浴びた国際女優ソフィー・マルソー監督&脚本&主演のサスペンス・アクション超大作!(from:BS日テレ)
サスペンス/アクション(カラー)
2007年/フランス
監督 ソフィー・マルソー
音楽 フランク・イル・ルイーズ
出演
ソフィー・マルソー、クリストファー・ランバート、ニコラ・ブリアンソン、シモン・アブカリアン、マリー=クリスティーヌ・バロー
ソフィー・マルソーの過去から来た女
感想
「グレイストーク/類人猿の王者ターザンの伝説」「サブウェイ」のクリストファー・ランバートが主演だが、すっかり老けてしまってちょっと残念。ソフィー・マルソーは相変わらず美しく、女優と子守の二役を印象的に演じていてなかなか良い。彼女が監督した作品ということだが悪くはない。しかし、カメラワークはイマイチだし、幻想的なシーンや事故を思い起こすシーンなどは平凡で、演出はまだ未熟と言わざる終えない。

ソフィー・マルソーの三銃士  LA FILLE DE D'ARTAGNAN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
名作小説の“その後”を大胆な構想で描いた剣劇。南仏の修道院に預けられて育ったエロイーズは、修道院の院長が悪人に殺されたのを機に、父ダルタニアンの住むパリへと向かう。紆余曲折の後、父と往年の三銃士、アラミス、ポルトス、アトスの助力を得た彼女は悪人たちの陰謀を粉砕する。映画デビュー作「ラ・ブーム」で人気アイドルとなり、今やフランスのトップ女優に上り詰めたソフィー・マルソーが男装の女剣士を熱演。父&三銃士役のベテラン俳優もいい味を出している。(from:BSスカパー!)
文芸(カラー)
1994年/フランス
監督 ベルトラン・タヴェルニエ
音楽 フィリップ・サルド
出演
ソフィー・マルソー、フィリップ・ノワレ、クロード・リッシュ、サミー・フレイ
ソフィー・マルソーの三銃士
感想
ソフィー・マルソーがフィリップ・ノワレ扮するダルタニアンの娘として、年老いた父や三銃士に変わって大活躍する時代劇。男装で戦うシーンも凛々しくていいのだがお色気シーンもしっかりサービスされていて脱ぎっぷりのいい彼女らしい。かつての英雄たちが皆、老体にむち打って壁を登ったり昼夜走り回ったりと往年の頃の活躍を強いられる姿がコミカルに描かれていて楽しい。ソフィーの恋人はそれに比べてすごいヘナチョコぶりなのも面白い。三銃士の作品は多いけど娘をヒロインにするという切り口は新鮮で面白かった。監督は「ラウンド・ミッドナイト」「今日から始まる」「レセ・パセ 自由への通行許可証」のベルトラン・タヴェルニエ。

ソフィーの世界 SOFIES V ERDEN
★★★★☆ 劇場
内容
ヨースタイン・ゴルデルのベストセラーの同名小説の映画化。哲学を身近に感じる作品
ドラマ/ファンタジー
1999年/ノルウェー
監督 エリック・グスタヴソン
音楽 ランダル・メイヤーズ
出演
シルエ・ストルスティン、ビョルン・フロベリー

感想
ベストセラーになった同名小説の映画化。もうじき15歳になるソフィーの元に「あなたは誰?」と書かれた手紙が届く。それから不思議な事がソフィーの周りで起き始め、ソフィーは次々に届く不思議な言葉について考えるようになる…難しいイメージの哲学を楽しく分りやすくした入門書的作品。全然想像できないストーリー展開と美しい映像、音楽…短い時間でそても壮大なドラマに仕上がっています。ラストもとても以外…でもとても清清しい感動にひたれました。父と娘の関係で話が展開されているところにはとても暖かいものを感じるし、悪人が全然出てこないのも好感が持てました。全然退屈しない文部省推薦的作品でしょう。万人にオススメします。原作も是非とも読んでみたくなりました。

空から星が降ってくる  EIN STERN FALLT VOM HIMMEL
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
アルペン・スキーの人気プレーヤーとして大活躍し、その後に映画界へ進出したトニー・ザイラーが、「白銀に躍る」に続いてフィギュア・スケーターのイナ・バウアーと共演した恋愛コメディー。フィギュア・スケートの女子選手ヘルガは、ヨーロッパ選手権を目の前にして、代表の座を降りてしまう。欠点ばかりをつつかれるような選手権の採点方法にホトホト嫌気がさしたのだ・・・。氷上のレビュー・シーンが圧巻。(from:NHKBS)
コメディー/ミュージカル(カラー)
1961年/オーストリア:西ドイツ
監督 ゲザ・フォン・ツィフラ
音楽 ハイノ・ガーツェ
出演
イナ・バウアー、トニー・ザイラー、ルース・ステファン、ギュンター・フィリップ
空から星が降ってくる
感想
60年代のフィギュア・スケートのレベルは今のに比べてかなり低くて退屈。でもイナ・バウアーとトニー・ザイラーが美形で演技も素人とは思えないほど良い。しかし、普通の薄着の服装でアルペン・スキーを滑るのにはびっくり。「死の銀嶺」でも雪山に薄着で平気な様子だったが、ドイツ人はかなり寒さに強いのかも。イナ・バウアーがイナ・バウアーも披露。
トニー・ザイラー関連作品白銀は招くよ!ザイラーと十二人の娘」「白銀に躍る

空飛ぶゆうれい船  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
原作は石ノ森章太郎の冒険ファンタジー『ゆうれい船』。石ノ森章太郎の短編『ゆうれい船』を原作に、『ゲゲゲの鬼太郎』の辻真先が脚色。『魔法使いサリー』を手がけた池田宏が演出を担当したSF長編アニメ。謎の幽霊船が黒汐財団が管理する豪華客船やタンカーばかりを襲う事件が発生。幽霊船の使者と名乗る巨大ロボット・ゴーレムが現れ、町を破壊しはじめた。この破壊で、大切な両親を失った隼人は、仇を討つことを誓い、幽霊船を追う。やがて、隼人はこの事件の裏には、黒汐財団と地球征服を企む謎の黒幕がいることを知るのだった…。(from:NHKBS)
SF/アドベンチャー(カラー)
1969年/日本/東映
監督 演出:池田宏
音楽 小野崎孝輔
出演
野沢雅子、田中明夫、里見京子、岡田由紀子、名古屋章、納谷悟郎
空飛ぶゆうれい船
感想
演出は「狼少年ケン」「どうぶつ宝島」「魔法使いサリー」の池田宏。シンプルだが美しくて上手い絵柄で、キャラクターが魅力的。怖いもの知らずの主人公の少年と、臆病な飼い犬のコンビがコミカルで楽しい。また、ゆうれい船と骸骨の船長のホラーと、町を破壊するロボット、謎の犯罪組織…と欲張りな内容。冒頭の幽霊船が闇夜から現れるシーンは、不気味で怖い。またゴーレムと戦車の破壊シーンは、若き宮崎駿が担当していて見ごたえがある。大量に流されるテレビCMに思考を支配される人々や、謎の飲み物ボアジュースによって、愛飲する少年たちが洗脳されてゆく…という設定も、単なるロボットが出てくるアニメというだけでなく、社会派な内容。石ノ森章太郎関連:サイボーグ009 劇場版(1966)

ソラニン  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
浅野いにおの同名コミックを、若手実力派キャストを迎えて映画化した話題作。本作で長篇映画デビューを飾る三木孝浩監督の、これまでに演出した数々のPVでも音楽と映像とを巧みに融合させてきた手腕が、宮浮おいがギター片手にタイトル曲を熱唱する圧巻のクライマックスで、見事に発揮されている。同棲中の芽衣子(宮普jとバンド活動を続けながらバイトに励む種田(高良)は、現実と板挟みになりつつ、夢だった音楽に勝負をかける。(from:BS日本映画専門チャンネル)
青春/ドラマ/音楽(カラー)
2010年/日本
監督 三木孝浩
音楽 ent、エンディングテーマ:ASIAN KUNG-FU GENERATION『ムスタング(mix for 芽衣子)』
出演
宮浮おい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)、伊藤歩、ARATA、永山絢斗
ソラニン
感想
原作は1980年代の四畳半同棲生活ドラマらしいが、これはあくまでも現代という感じ。社会人になりたくなくてもがく彼らの姿に共感できるところも多々あるが、あの80年代の人間にしては熱の入り方があっさりし過ぎて、今の若者には表現し難いのかもなぁ…と思えた。期待していた割には宮浮おいはタイトルのジャガイモの毒・ソラニンのような毒が感じられなくて普通、高良健吾の方がふんわりと地に付かない消え入りそうなキャラを自然に演じていていい味を出していた。高良健吾の父親役で財津和夫がちょこっと出ている。アジカンの音楽はグッドでエンディングロールは最後まで聞き入った。

ゾラの生涯  THE LIFE OF EMILE ZOLA
★★★★☆  テレビ放送
内容
フランスの自然主義文学の大家エミール・ゾラの波乱の生涯を描く伝記映画。フランス陸軍参謀本部のドレフュス大尉がドイツに対するスパイ容疑で逮捕された。「ドレフュス事件」として知られるヨーロッパ史上最大のえん罪事件において、ゾラは軍の不正を糾弾する大統領への手紙を新聞に発表し自らも罪に問われる。ドレフュスを演じたジョセフ・シルドクラウトがアカデミー助演男優賞を獲得、あわせて作品賞と脚色賞も受賞した。(from:NHKBS)
伝記(白黒)
1937年/アメリカ
監督 ウィリアム・ディターレ
音楽 マックス・スタイナー
出演
ポール・ムニ(エミール・ゾラ)、ジョセフ・シルドクラウト(ドレフュス大尉)、ゲイル・ソンダーガード(ドレフュス夫人)
ゾラの生涯
感想
「ドレフュス事件」を中心に、自由と正義を唱えたゾラの生涯を駆け足で描いた作品。セザンヌとの交流はもう少し描いて欲しいほど少ない。清廉潔白な将校のドレフュスを演じたジョセフ・シルドクラウトが良い。その彼がやっと無罪放免になるが、髪も髭も真っ白になっていて痛々しい。冤罪を封印しよとする軍と、冤罪をはらそうとする弁護側の法廷での攻防や、軍の庶民を扇動した妨害などがスリリング。監督は「旅愁」のウィリアム・ディターレ。

ソラリス SOLARIS
★★★★☆ 劇場/テレビ放送
内容
惑星ソラリス探査中の宇宙ステーションで異変が起こる。友人の科学者ジバリアンから救援要請を受けた心理学者のケルヴィンは、惑星ソラリスの宇宙ステーションへ向かう。そこで彼は、ジバリアンの死体を発見。さらに他の科学者の奇妙な言動、不可解な音、死んだはずの妻との再会により、精神的に追いつめられていく…。スタニスラフ・レムのSF小説を1972年にアンドレイ・タルコフスキー監督が映画化した作品をリメイク。「タイタニック」のジェームズ・キャメロンが製作を務め、「トラフィック」のスティーブン・ソダーバーグが監督・脚本・撮影の三役をこなして、スタニスワフ・レムの名作を新たに映画化した話題作。
SF(カラー)
2002年/アメリカ
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
音楽 クリフ・マルティネス
出演
ジョージ・クルーニー、ナターシャ・マケルホーン
ソラリス

感想
タルコフスキーの『惑星ソラリス』のリメイクなのでどうしても比較してしまうが、期待以上に雰囲気と映像、音楽が良くて面白かった。オリジナルよりも分かりやすい内容もハリウッド的。キザっぽさを抑えたクルーニーも良かったが、死んだ妻レイアの描写がオリジナルよりも深く、ナターシャ・マケルホーンが情感豊かに演じていて良かった。しかしオリジナルでは主役クリス一人の視点で常に語られていて、彼が何処まで正気なのか観ている側にジワジワと迫ってくる不安や詩的な世界があった。ソラリスの美しくしかし無気味な海ももっと「意識」が感じられて得体の知れない生命体というSF感が強かったのに、こちらは男女のドラマに集約されてしまって、舞台が宇宙でなくてもよかったのでは…と思うぐらい。タルコフスキーの『惑星ソラリス』に遠く及ばないが、人間ドラマとしてはイイ作品。音楽も良くてサントラが欲しい。しかし、タルコフスキーの方はシンセによるバッハの宗教音楽だったので、宗教的な意味合いも強く死者への鎮魂が込められていて、この曲を聞くとパブロフの犬状態で涙が出るのだが、こちらはそれにはやはり及ばず。

ゾルタン★星人 DUDE, WHERE'S MY CAR?
☆☆☆☆☆ DVDレンタル
内容
アホな男二人と宇宙平和を守る道具を巡る馬鹿騒ぎ
コメディ
2000年/アメリカ
監督 ダニー・レイナー
音楽 デイモン・アルバーン、デヴィッド・キティ
出演
アシュトン・カッチャー、ショーン・W・スコット

感想
この日本語タイトル、パッケージのデザインや「SF・コメディー」というジャンルにダマされた。元タイトルは「DUDE, WHERE'S MY CAR?」と、作品見ればわかるけど、マヌケなタイトルそのまんま。あーこのタイトルを知ってれば観なかったかも!『ギャラクシー・クエスト』を期待したら、大外れ。SFってどこが?宇宙船も異星人も出てきません。でも「and then?」を繰返すアホなチャイニーズ・フード・ドライブスルーや「ゾルダン!」といってばかりいる(これは『ギャラ・クエ』のパクリだね)宇宙人マニア達とか…アホな主人公2人よりも面白いキャラがワンサカ。なので、すごくアホだけど、飽きずに最後まで笑えた。でも2度はかんべん!

それでも生きる子供たちへ  ALL THE INVISIBLE CHILDREN
★★★★☆  テレビ放送
内容
両親の別離、ストリートチルドレン、HIV胎内感染、少年兵士など、それぞれの故郷がかかえる問題を、7つの国の巨匠たちがドラマチックに描いた感動作。子供ならではの恐れを知らない逞しさ。劣悪な状況をも新鮮な遊び場にしてしまう想像力。大人だったらくじけてしまうような絶望的な時も、ただひたむきに今日を生きる純粋な表情。数々のエンターテインメントを世に送りだしてきた巨匠たちは、子供たちに敬意を表し、大人の視点から哀れむことをしていない。子供の目線と感受性を表現した結果、観客の問題意識を揺さぶりながらも、胸を打つドラマとして本作を誕生させた。(from:FOX+)
ドラマ(カラー)
2005年/イタリア:フランス
監督 ジョン・ウー、スパイク・リー、ジョーダン・スコット&リドリー・スコット、カティア・ルンド、エミール・クストリッツア、ステファノ・ヴィネルッソ、メディ・カレフ
音楽 ストリボール・クストリッツァ、ゾーラン・マリアノヴィッチ、ドラガン・ヤニック、ノー・スモーキング・オーケストラ、ドラガン・ズロヴァク
出演
ビラ・アダマ、ウロシュ・ミロヴァノヴィッチ、ロージー・ペレス、フランシスコ・アナウェイク・デ・フレルタス、デヴィッド・シューリス、ダニエリ・ヴィコリト、ザオ・ツークン
それでも生きる子供たちへ
感想
何も分からないままマシンガンを持たされ戦闘に駆り出されるルワンダの少年の事情を描いたメディ・カレフの「タンザ」、家族ぐるみで窃盗を働く親に育てられた少年の事情を描いたエミール・クストリッツァの「ブルー・ジプシー」、HIV感染者の少女の事情を描いたスパイク・リーの「アメリカのイエスの子ら」、ブラジルでゴミ集めで生きる兄妹の事情を描いたカティア・ルンドの「ビルーとジョアン」、サラエボ内戦(?)で戦場で生抜く戦争孤児たちの事情を描いたジョーダン・スコットと父リドリー・スコットの「ジョナサン」、ナポリの貧困層の窃盗で生きる糧を得るしかない少年の事情を描いたステファノ・ヴィネルッソの「チロ」、裕福だけど両親の不和で不幸せな少女と貧乏で孤児の少女二人の事情を描いたジョン・ウーの「桑桑(ソンソン)と小猫(シャオマオ)」、どの作品も子供たちの抱える事情があまりにも厳しく大人たちは子供に対して残酷。どの作品も秀逸なのだが、特に、こういうテーマでも自分の色をしっかり主張するクストリッツアの着眼点がよく、子供の置かれた立場をシニカルに描いている。また、ヴィネルッソ監督は全然知らなかったのだが「チロ」の冒頭影絵のダンサブルな音楽と映像が印象的で、ラストで影絵でピストル自殺するシーンはショッキング。一番期待していたジョン・ウーも、アクションだけではない力量を見せてくれていて映像も美しい。

それでもボクはやってない
★★★★☆  テレビ放送
内容
フリーターの金子徹平(加瀬亮)は、会社の面接に向かうため通勤ラッシュの電車に乗っていた。そして、乗り換えの駅でホームに降り立った彼は女子中学生から痴漢行為を問いただされる。そのまま駅員によって駅事務所へ連れて行かれた徹平は、やがて警察へと引き渡される。警察署、そして検察庁での取り調べでも徹平は一貫して“何もやっていない”と訴え続けるが、そんな主張をまともに聞いてくれる者はいなかった。そして、徹平は具体的な証拠もないまま、ついに起訴され、法廷で全面的に争うことになるのだが…。(from:土曜プレミアム)
ドラマ(カラー)
2007年/日本/東宝
監督 周防正行
音楽 周防義和
出演
加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、役所広司
それでもボクはやってない
感想
平凡な一市民が無実の罪で捕まり、犯人に仕立て上げられる…。裁判劇の名作「十二人の怒れる男」の逆を描いた社会派作品。駅で捕まるの様子、頭っから犯人扱いの取り調べ、留置所の生活、護送車からの外の風景、事務的な裁判官や敵意に満ちた検事のやり取り、見方になってくれると思った弁護士の対応、第1公判から最終公判までの攻防…これらが時間軸に沿って淡々と描かれているので、観ているこちらも主人公と同じ体験をさせられている様でとても怖い。「疑わしきは罰せず」の逆で、お縄になった途端、容疑者=犯人扱いで、被害者の言い分と容疑者の自白だけで起訴し、湾曲した取調べとずさんな証拠集めで、警察や司法制度のずさんさが浮き彫りにされている。これが日本の司法制度の現状だというのにはゾッとするし、何時自分が主人公と同じ目に遭うかも知れないという恐怖に駆られた。殺人事件のような派手な事件でなく、うっかりすると誰にでも降りかかりそうな痴漢の冤罪事件をテーマに、日本の刑事裁判の問題点を突きつけた周防監督は、社会派監督・伊丹十三の後継者に成り得るかも。

ソロモンとシバの女王 SOLOMON AND THE SHEBA
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
イスラエルの王ダビデには二人の息子がいたが、神託により、王位は次男のソロモン(ユル・ブリナー)が受継ぎ、さらに繁栄する。しかしイスラエルの宗教・ユダヤ教が広がるのを脅威に感じたエジプト同盟軍は、シバの女王(ジーナ・ロロブリジーダ)をソロモンの元に送り込み、彼の宗旨を変えさせよう画策する。しかしシバの女王は、いつしかソロモンを真に愛し始め、ソロモンも彼女を愛する事で次第にイスラエル国民から反発をかうようになる。これに乗じてエジプト軍がイスラエルに戦線布告、ソロモンはイスラエルの神から見放され、苦戦を強いられ、ソロモンは戦地で行方不明に。この混乱に乗じてソロモンの兄が謀反を企て、イスラエル王を名乗り、シバの女王を石打の刑にする…。旧約聖書を題材にした歴史ロマン。
歴史劇
1959年/アメリカ
監督 キング・ビダー
音楽 マリオ・ナシンベーネ
出演
ユル・ブリナー、ジーナ・ロロブリジーダ、ジョージ・サンダース、マリサ・ペイヴァン

感想
賢者ソロモンの名裁判などの聖書物語のエピソードも面白いが、どちらかというとソロモンとシバの女王のメロドラマに趣が強い。しかし終盤のソロモンが率いるイスラエル軍とエジプト軍の戦いで、エジプト軍が大地の大きな割れ目に次々と落ちていくシーンは圧巻!ユル・ブリナーのソロモン王やジーナ・ロロブリジーダのシバの女王もイメージにピッタリ。でもたっぷり2時間はちょっと長かった。

孫文−100年先を見た男−  ROAD TO DAWN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
1910年、中国近代国家への夜明けにつながる“革命前夜”。亡命の地マレーシア・ペナン島を舞台に、度々の革命失敗の苦境と失意、そして暗殺の危険に遭いながらも、愛する人に支えられ、理想を失わなかった世界的革命家・孫文の闘いと愛の日々を描く一大歴史ロマン。(from:BS日テレ)
伝記/ドラマ(カラー)
2006年/中国
監督 デレク・チウ(趙崇基)
音楽 パン・クオシン、スー・ジュンジェ
出演
ウィンストン・チャオ(趙文宣)、アンジェリカ・リー(李心潔)、ウー・ユエ(呉 越)、チャオ・チョン、ワン・ジェンチョン、ヴィッキー・リウ
孫文−100年先を見た男−
感想
宋家の三姉妹」でも描かれた次女・慶齢と孫文、二人の出会いを中心に孫文に焦点を当てた作品。「宋家の三姉妹」でも孫文を演じたウィンストン・チャオが孫文を演じている。他の姉妹たちが全然出てこないのがちょっと寂しいが、孫文という人物は細やかに描かれている。特に彼を影ながら支えた糟糠の妻という感じの陳粹芬(チェン・ツイフェン)を演じたウー・ユエがいい味を出している。1910年当時のマカオの雰囲気なども情緒があっていいし、ファッションもお洒落。「宋家の三姉妹」に比べると物足りなさは感じるものの、激動の時代をコンパクトによくまとめた作品。