にあんちゃん  
★★★★☆  テレビ放送
内容
昭和20年代後半の不況時代を生き抜く4人の兄弟の日常をつづり、当時ベストセラーとなった10歳の少女による日記を、名匠今村昌平監督が映画化。炭鉱で働いていた父親が亡くなり、残された兄弟たちのうち長兄も職を失ってしまう。何とか仕事を世話してもらい、長兄は長崎へ、姉も働きに出て、下の弟と妹は父の同僚の家に世話になるが…。貧困と苦境のなかでも、明るく力強く生きる兄弟たちの姿を描いた感動作。(from:NHKBS)
ドラマ(白黒)
1959年/日本/日活
監督 今村昌平
音楽 黛敏郎
出演
長門裕之、松尾嘉代、沖村武、前田暁子、二谷英明、吉行和子
にあんちゃん
感想
九州の閉山に追いやられる炭坑町の人々を幼い兄妹の視点で描いたドラマ。子供だからといって容赦しない大人が出てきて、貧困の苦しみから人情が薄れている厳しい現実が子供たちには残酷で今村昌平監督らしいドライな表現をしている。しかし、あれだけ悲惨な状態でも卑屈にならず、希望を持って生きる兄妹たちはすがすがしく健気。バイタリティー溢れる朝鮮人の老婆が印象に残る。

ニキータ NIKITA
★★★★☆ テレビ放送
内容
死刑宣告を受けた不良少女が政府の秘密工作員として更生させられ、常に殺人の任務を負わせられる。
アクション
1990年/フランス
監督 リュック・ベッソン
音楽 エリック・セラ
出演
アンヌ・バリロー、ジャン=ユーグ・アングラード、ジャンヌ・モロー、チェッキー・カリョ、ジャン・レノ、ジャン・ブイーズ、フィリップ・ドゥ・ジャネラン、ロラン・ブランシェ

感想
主役のアンヌ・バリローが不良少女を地でいってるような迫力の演技。不良の時はよかったが、普通の女になって任務のために外の社会へ出ていく段階で、ジャンヌ・モローにレディーの手ほどきを受けるが残念、「マイ・フェア・レディ」のようにはいってない。痩せギスで女性の魅力に欠けるのだ。しかし、女とは思えない体当たりのアクションは凄い!この後作られた「レオン」のモデルのような殺し屋のキャラをジャン・レノが演じているが、これがすごくイイ!アメリカ版リメイクよりもこちらの方が主演がクールなので好き。

憎いあンちくしょう  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
東京〜九州の旅を通して、裕次郎×ルリ子演じる倦怠期カップルの葛藤を描いたロード・ムービー。北大作は、映画にテレビに引っ張りだこの人気タレント。マネージャー兼恋人の典子とは倦怠ぎみだ。あるテレビ収録で、九州の恋人のもとへジープを届けて欲しいという新聞広告を見た大作は、純愛をその目で確かめようと飛び出していく。(from:チャンネルNECO)
ドラマ(カラー)
1962年/日本/日活
監督 蔵原惟繕
音楽 黛敏郎
出演
石原裕次郎、浅丘ルリ子、芦川いづみ、川地民夫、長門裕之
憎いあンちくしょう
感想
倦怠期を向かえた二人が、意地の張り合いからジープを東京から九州に運ぶ旅へと駆り立てられる、日活青春ものにしては珍しいロードムービー。意地張りの恋人の浅丘ルリ子と、それに翻弄される裕次郎が、埃まみれ、泥まみれになってジープとジャガーを走らせ、格好良いスタイルを捨てたところがいい。裕次郎も格好良いところばかり見せようとするキャラでなく、もがきジタバタとちょっと格好悪いキャラで、従来のキャラと違ってなかなか良い。

ニクソン  NIXON
★★★☆☆  テレビ放送
内容
成功、裏切り、そして失墜。アメリカ史上ただ一人、大統領を辞任した男。エリートのケネディとは対照的に、貧しい少年時代から大統領までのぼりつめ、まさにアメリカン・ドリームを成し遂げた男、ニクソン。しかし彼は、国内の経済のたてなおし、ソ連との力の均等化、中国との国交回復、ベトナム戦争の終結へと尽力など、数々の政治的功績をあげたにもかかわらず、ウォーターゲート事件で辞任に追い込まれた。ニクソンは罠にかけられたのか?何者かに利用されただけなのか?それともとんでもない悪人だったのか?(from:BS朝日)
伝記(カラー)
1996年/アメリカ
監督 オリヴァー・ストーン
音楽 ジョン・ウィリアムズ
出演
アンソニー・ホプキンス、ジョーン・アレン、パワーズ・ブース、エド・ハリス、ボブ・ホスキンス、E・G・マーシャル、デヴィッド・ペイマー、デヴィッド・ハイド・ピアース、ポール・ソルヴィノ、メアリー・スティーンバージェン、J・T・ウォルシュ、ジェームズ・ウッズ
ニクソン
感想
英雄ケネディと違って悪人イメージのニクソン。不細工で感情を表に出さないので、その人物像も分かりにくい。そんな善人にもなれず、悪人にも徹底してなれない難しいキャラを、アンソニー・ホプキンスが絶妙なバランスで演じている。毛沢東との会談はホラーチックで不気味な雰囲気にするなど、凝った演出を至るところでしていて面白い。ケネディを主役にした「JFK」などとは違って、ニクソンは主役にするには悪人面で華がなく、また会議のシーンが多くて地味だが、政治家の冷徹な部分や、あまりにも偏った危険な考えなど、常識では計り知れない世界を臨場感ある演出で見せていて退屈しない。
ケネディ大統領関連作:13デイズ」「JFK

肉体の悪魔  LE DIABLE AU CORPS
★★★★☆  テレビ放送
内容
20歳で早世したフランスの天才作家レイモン・ラディゲの同名小説の映画化。当時、ともに24歳だったジェラール・フィリップとミシュリーヌ・プレールという美男美女スターの共演で、17歳の青年と人妻の悲恋を描いたフランス映画史に輝く珠玉作。第一時大戦末期、臨時陸軍病院で見習看護師マルトと出会った高校生のフランソワはたちまち恋に落ちるが、マルトには婚約者が。半年後、人妻となったマルトと再会、愛が再燃する。(from:NHKBS)
ロマンス(白黒)
1947年/フランス
監督 クロード・オータン・ララ
音楽 ルネ・クロエレック
出演
ジェラール・フィリップ、ミシュリーヌ・プレール、ドニーズ・グレイ
肉体の悪魔
感想
ジェラール・フィリップが、戦時中でも戦地に行かずにすむ年齢で、何不自由無く暮らすお坊ちゃんで、年上の女性に恋する純真な16歳の青年を爽やかに演じている。そして、ミシュリーヌ・プレールが母親のいいなりで選んだ男と結婚した世間知らずの女を演じている。しかし、二人が設定年齢よりもかなり歳を取っているのがちょっと気になる。でも、暖炉の炎などの上手い演出で、テーマ曲は悲恋なラストに余韻を残す名曲。監督は「七つの大罪」のクロード・オータン・ララ。

肉体の冠 CASQUE D'OR
★★★★☆ テレビ放送
内容
娼婦マリー(シモーヌ・シニョレ)は真面目な大工マンダ(セルジュ・レジアニ)にひかれる。しかし、パリのやくざルカ(クロード・ドーファン)の部下で、マリーの恋人のロランが嫉妬にかられ、マンダに決闘をしかる。ロランは死にマンダは警察に追われる。マリーは何もかも捨ててマンダと田舎で暮そうとするが…。
ドラマ/ロマンス
1951年/フランス
監督 ジャック・ベッケル
音楽 ジョルジュ・ヴァン・パリス
出演
シモーヌ・シニョレ、セルジュ・レジアニ、クロード・ドーファン
肉体の冠

感想
シモーヌ・シニョレ演じる娼婦マリーがとてもいじらしくて悲しい。この女優、若くもなく特別美人だとは思わないが仕種や表情がとても魅力的だから不思議。女を武器に男と対等に立ち向かう姿は清清しい。幸うすい女を演じさせたら天下一品。しかし…終戦後のパリってバラックとゴミばかりでキタナかったんだなぁ。ところで原題は“黄金の兜”の意で、主役のシニョレの娼婦マリーが、ブロンドの髪を兜型に結って、そのあだ名で呼ばれるところによるらしい。

肉体の門(1988)  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
うっかり抱くと危ないよ!このカラダん中に爆弾抱えて生きてるんだ!」戦後、闇市時代に仇花のように狂い咲いた街の女たち―パンパン。原作は、戦後間もなく発表されるや、ベストセラーとなった田村泰次郎の「肉体の門」。当時、肉体文学の名の下に一世風靡した衝撃小説を、巨匠・五社英雄監督が現代の男女と戦争直後の男女との対比をアンチテーゼ的に捉えた。かたせ梨乃を軸に長谷直美、名取裕子が脇を固める。(from:BS日テレ)
ドラマ/エロティック(カラー)
1988年/日本
監督 五社英雄
音楽 泉盛望文
出演
かたせ梨乃、名取裕子、根津甚八、渡瀬恒彦
肉体の門
感想
名取裕子はなかなかいいのだが、主演がかたせ梨乃というのが…。彼女のおさげ少女姿で少女時代を演出しても無理があり苦笑。このヒロインに悲しいほど全然魅力を感じない。「ここにパラダイスをつくるんだ!」といって女たちを統率しているが、それほどの大人物に見えないのが致命的。セットも少々チープで「極道の妻(おんな)たち」の終戦直後版という感じ。でもマッハ文朱の女子プロレス・アクションは笑えた。監督は「極道の妻(おんな)たち」「陽暉楼」「鬼龍院花子の生涯」「三匹の侍」の五社英雄。

逃げ去る恋 L'AMOUR EN FUITE
★★★☆☆ テレビ放送
内容
フランソワ・トリフォー監督の自伝的映画「大人は判ってくれない」の中で描かれた主人公アントワーヌ・ドワネルのその後を描いた「アントワーヌとコレット」「夜霧の恋人たち」「家庭」に続く“アントワーヌ・ドワネル”シリーズで、主人公アントワーヌを演じたジャン・ピエール・レオの成長にあわせて散発的に製作されてきたが、今回はその完結編となる。三十歳を過ぎたアントワーヌは働きながら小説を書いている。そんなある日、彼は偶然初恋の人コレットと再会し…。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1978年/フランス
監督 フランソワ・トリュフォー
音楽 ジョルジュ・ドルリュー
出演
ジャン・ピエール・レオ、マリー・フランス・ピジェ、クロード・ジャド
逃げ去る恋

感想
自伝的小説「恋のサラダ」の回想シーンにもこれらの映画のシーンが出てくる。サビーヌが観る映画はトリュフォーの「私のように美しい娘」。自分の母が「椿姫」のヒロインのマルグリットの墓の隣に眠っていると聞かされるが、アントワーヌと同様、実在したとは知らなかった。あの母が亡くなったのか…とアントワーヌの心情に見ている方も共感してしまう。しかし相変わらず女にだらしないアントワーヌ。離婚したその日から「二十歳の恋」の弁護士のコレット(ピジェ)を追いかけたり、それが元で恋人サビーヌ(ドロテー)に別れを告げられたり。でもアントワーヌが強かなのはそれらを小説のネタにしてしまうところ。リリアーヌと妻クリスチーヌ(ジャド)、アントワーヌの三角関係やコレットが結婚して女の子を失った話など、アントワーヌだけでなく周辺の人々のその後も語られる。そして母親の死で彼の物語は完結する。しかしアントワーヌのシリーズをちゃんと観てない。前作4つを観てこれを観る方がアントワーヌの成長ぶりが見えてイイかも。

ニコラ LA CLASSE DE NEIGE
★★★☆☆ テレビ放送
内容
厳格な父親への妄想をめぐらせる12歳の少年の姿を描く心理ドラマ。ある少年の行方不明事件を知ったニコラは、父への恐れから、彼が少年を殺したのではないかと妄想を抱く。
サスペンス/ドラマ(カラー)
1998年/フランス
監督 クロード・ミレール
音楽 アンリ・テクシエ
出演
クレモン・バン・デン・ベルグ、ロックマン・ナルカカン、フランソワ・ロイ、イブ・ベローベン、エマニュエル・ベルコ、ティナ・スポルトラロ、イブ・ジャック
ニコラ

感想
エマニュエル・カレール原作。人一倍想像力豊かで不安症の子供が抱く悪夢が、次第に本当の事のように見えてくるスリラー。異常な程に厳格な父と、反対に存在感の薄い母。父親から臓器を子供から取る為に子供を誘拐する誘拐犯の話を聞かされた事が、次第に身近に起きた事件のように思い不安になり、眠る度に悪夢にうなされる。仕舞には父親はテロ集団に殺されたり、吹雪の中孤立した車の中で凍死した自分の幻をみたり…。観ている方までどこまでが本当で夢なのかだんだん分からなくなる。不気味ではあるが笑えたのは、バラバラになった自分の遺体の手が、動き出すシーンは「アダムスファミリー」の「ハンド」そっくりで笑えた。ラストの陰気で雪におおわれた森がとても美しいのも印象的だった。

にごりえ  
★★★★☆  テレビ放送
内容
名匠今井正監督が、樋口一葉の3つの短編小説を映画化。第一話「十三夜」では、夫のひどい仕打ちに耐えきれず実家へ戻ったものの、婚家に帰るしかない妻、第二話「大つごもり」では、病気のおじの借金を返すために奉公先からやむをえずお金を盗んでしまう女中、第三話「にごりえ」では家庭ある男に入れこまれ、無理心中の犠牲となる酌婦。明治時代の市井の片隅に生きる女性たちの悲しみを美しく描いたオムニバス作品。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1953年/日本/松竹
監督 今井正
音楽 團伊玖磨
出演
丹阿弥谷津子、久我美子、淡島千景、山村聰、杉村春子
にごりえ
感想
キネ旬で「雨月物語」を押さえて1位を公開当時獲得した作品。3人の女たちの生きざまを描いたオムニバス。女に選択権が無かった当時の女たちの生きようがこのどれかに当てはまったであろう。それをニュース報道かのようにクールな視線で描いている。3人の描き方も演出に変化があり、徳にが金を盗もうと出来心を起こすシーンはヒッチコックの様な斬新なカメラワークで秀逸。監督は「仇討」「青い山脈」「続 青い山脈」の今井正。

西の魔女が死んだ  THE WITCH OF THE WEST IS DEAD
★★★★☆  テレビ放送
内容
「西の魔女が死んだ」。その報せを聞いて、中学生のまいとママは急いでおばあちゃんのもとへ向かう。“西の魔女”とはママのママ、イギリス人で日本の田舎に一人で住むおばあちゃんのこと。中学校に入学してすぐに登校拒否になってしまったまいは、大好きなおばあちゃんのもとでともに生活を始め、日常生活の手ほどきを受けたのだった。おばあちゃんがまいに教えてくれたことは、「何でも自分で決めること」だった。喜びや希望、もちろん幸せも。しかしある出来事がきっかけで、まいはおばあちゃんとの間にしこりを残したまま、おばあちゃんの元を離れる。そして2年後届いた悲しいお報せ―。梨木香歩原作の大ロングセラーの映画化。(from:BSジャパン)
ドラマ(カラー)
2008年/日本
監督 長崎俊一
音楽 トベタ・バジュン、主題歌:手嶌葵「虹」
出演
サチ・パーカー(おばあちゃん)、高橋真悠(まい)、りょう(ママ)、真実一路、諏訪太朗、大森南朋(パパ)、高橋克実(郵便屋さん)、木村祐一(ゲンジ)
西の魔女が死んだ
感想
ターシャ・チューダーやハーブ研究家のベニシア・スタンリー・スミスのようなエコ・ナチュラリストな生活を、おばあちゃんの家で一夏も過ごすことで、閉ざしていた心を開くようになりちょっと成長する少女の物語。自然に囲まれ、自給自足に近いエコでスローライフな営みに、観ていてるほうも癒される。シャーリー・マクレーンの愛娘、サチ・パーカーがとても上品で優しい、しかし心のしっかりしたおばあちゃんを演じていていい。彼女が魔女かも知れないという雰囲気も、ターシャ・チューダーのようで、説得力を感じる。彼女の近所に住む怪しい(?)男、ゲンジを演じる木村祐一や、世話好きでおっちょこちょいの郵便屋さんの高橋克実、おばあちゃんにちょっと反抗的なママのりょう、優しいパパの大森南朋などの共演者もいい味を出している。主演の高橋真悠ちゃんは可愛いだけでなく、演技もなかなかで共演者たちに負けていない。また、アンティークなインテリアや手作りな服、食器などの小物もどれも可愛くて、細やかな演出がこの世界観をより美しくしている。ワイルドベリーのジャムをつけて食べるカリカリのトーストや新鮮なキュウリ、虫も大好きな無農薬のレタスをたっぷり使ったサンドイッチなど、出てくる食べ物も美味しそう。

虹の女神 Rainbow Song
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
「リリイ・シュシュのすべて」「花とアリス」の岩井俊二監督が本格的な プロデュース業に挑んだ切ない青春ストーリー。小さな制作会社で忙しい日々を送る岸田智也は、ある朝ふと見上げた空に 水平に伸び不思議な虹を発見する。なんとなく、今はアメリカにいる大学時 代の親友、あおいのことが頭をよぎる、しかし、ほどなくして、あおいが飛行機 事故で亡くなったことを知るのだった。2人の出会いは、智也が片思いの女の 子に近づきたいがために、その友人のあおいに声を掛けたのがきっかけだった。 最初はしつこくつきまとう智也を敬遠していたあおい。それでもどこか憎めない ところのある智也を、映画研究会に所属するあおいは、自分が監督する映画 の主演に抜擢するのだが…。(from:BSジャパン)
ロマンス/青春/ドラマ(カラー)
2006年/日本/東宝
監督 熊澤尚人
音楽 山下宏明
出演
市原隼人、上野樹里、蒼井優、酒井若菜、鈴木亜美、相田翔子、小日向文世、佐々木蔵之介
虹の女神 Rainbow Song
感想
hana&alice」「Love Letter」「四月物語」の岩井俊二プロデュース。市原隼人、上野樹里、蒼井優と若い3人の瑞々しさがつまった、ちょっと切ない青春もの。青春時のガラスのような透明感と危うさをそのまま表したような主人公二人の関係が不思議な世界感をかもし出していて良い。劇中の「地球最後の日」という作品がなかなか良い。低予算でもそれなりに見れるものが作れるのだと示している。

21グラム 21 GRAMS
★★★☆☆ テレビ放送
内容
余命1カ月と診断されて心臓移植の提供者を待つポール(ショーン)、夫と娘たちと幸福な生活を営むクリスティーナ(ナオミ)、強い信仰心を持つ前科者ジャック(ベニチオ)。ある事件を契機に、3人の男女の運命がひとつの心臓をめぐって交差するさま を描く人間ドラマ。
ドラマ/サスペンス(カラー)
2003年/アメリカ
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
音楽 グスターボ・サンタオラヤ
出演
ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロ、シャルロット・ゲンズブール、メリッサ・レオ
21グラム

感想
S・ペン、N・ワッツ、B・デル・トロ、S・ゲンズブールの豪華な共演。心臓提供者の悲劇を知り苦しむポールを演じたS・ペン、一度に家族を奪われ一人取り残されて苦しむクリスティーナを演じたN・ワッツ、今度こそ改心して真っ当になろうと努力していたのに自分の子供と同じ年頃の子供たちをひき逃げした事で苦しむジャックを演じたB・デル・トロ、ポールの子供を生みたいのに彼の心が離れていってしまい苦しむ妻マリーを演じたS・ゲンズブール、4人とも期待に違わぬ名演技。しかし残念なのがその名演技の流れを断切るかのようにシーンが断切られ、ストーリーの時間軸が変わる。その為にどうも感情移入しかけていたのも断切られてしまう。演技者が上手いだけにそれが妙に気になってしまった。

25時(2002) 25TH HOUR
★★★☆☆ 劇場(恵比寿ガーデンシネマ)/テレビ放送
内容
ドラッグ売人モンティ(エドワード・ノートン)は仲間の密告で捕まり、懲役7年の刑で服役することが決まる。25時間後には刑務所に収監される彼は幼馴染みの親友で高校の教師をするジェイコブ(フィリップ・シーモア)と株のブローカーをするフランク(バリー・ペッパー)に最後の別れをする。密告したのは恋人ナチュレル(ロザリオ・ドーソン)ではないかと、フランクは疑い、モンティもその疑いを拭えないでいた…。
サスペンス/ドラマ/犯罪
2002年/アメリカ
監督 スパイク・リー
音楽 テレンス・ブランチャード、エンディング:ブルース・スプリングスティーン
出演
エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパー、ロザリオ・ドーソン、アンナ・パキン、ブライアン・コックス、トニー・シラグサ
25時

感想
捕まる前は羽振りを聞かせて町を我が物顔でカッポしていたドラッグ売人モンティには全然同情できないが、そんなヤツを親友として見捨てられない堅気のジェイコブとフランクはめちゃくちゃイイヤツ。ダサい教師で株で羽振りのいいフランクと、ドラッグで儲けてイイ女を恋人に持つモンティの二人を羨ましく思っているジェイコブ。でもとても人がいい。誰にも心を許せないフランクは一見冷たくて一番信頼できそうにないが、モンティの為に泣きながら彼を殴るシーンは泣けた。他人には吠えるが信頼する者だけには忠実な番犬のようなフランクを演じるバリー・ペッパーが最高にイイ!加えてモンティの父親もすごくイイ。こちらのキャラも泣けた。しかし…そんなにイイ親父なら、息子が犯罪者になる前に身を張って止めろよな!

25年目のキス NEVER BEEN KISSED
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
名門新聞社で仕事一筋に働くジョジーは、恋におくびょうで私生活では失敗ばかり。地味な仕事ばかりに携わっていた彼女に、念願の記者としての仕事が舞い込んでくる。しかし、それは高校生になりすまし、今どきの若者の実態を調べるというもの。実は彼女、高校時代にいじめにあっていた暗い過去の持ち主。そんな彼女は体をはって高校の潜入取材を始める…。D・バリモア主演のラブ・ストーリー。(from:NHKBS)
ロマンス/青春/コメディー(カラー)
1999年/アメリカ
監督 ラジャ・ゴズネル
音楽 デビッド・ニューマン
出演
ドリュー・バリモア、デビッド・アークエット、マイケル・ヴァルタン
25年目のキス

感想
編集長ガスにジョン・C・ライリー、ださいバリモアの友達アルディスにリーリー・ソビエスキー、担任教師に「エイリアス」のマイケル・ヴァルタンとなかなか豪華キャスト。しかし前半1時間は超ブスでださいバリモアなので観ていてキツイ。学校の人気者になるのも編入してきた弟ロブ(D・アークエット)の入れ知恵のお陰(この弟、語学力はないけど頭はイイ)で、実力で人気を勝取ったとは言い難い。しかも美人のソビエスキーもバリモアと負けないくらいダサくて不細工な役!バリモアもかなり無理を感じるがD・アークエットが10代の高校生役というのはかなりキツイ。でも最後の30分はソビエスキーもバリモアも美人になるし、話も急展開で面白くなり、プラムの悲劇「キャリー」の事もチラリと出て来てなかなか。それまでは我慢して観るしかないなぁ。ラストに流れるビーチボーイズの「Don't Worry Baby」がグッド。

二重スパイ DOUBLE AGENT
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
1980年、冷戦下の東ベルリン。迫り来る銃弾をかいくぐり何とか西側へ辿り着くひとりの男。男はそこで韓国の情報員に保護される。しかし、この男イム・ビョンホの正体は亡命を装い南に送り込まれた北朝鮮の工作員だった。ビョンホは偽装を疑う韓国の国家安全企画部(安企部)の執拗な取り調べもクリアし着実に信用を勝ち取っていく。そして二年後、正式に安企部要員に採用されたビョンホに北からの最初の指令が下った。それは、放送局の女性アナウンサー、ユン・スミに接触せよというもの。彼女もまた北のスパイだった。密命を帯びる2人は恋人を装い面会を重ねるのだったが…。
サスペンス/ドラマ/ロマンス(カラー)
2003年/韓国
監督 キム・ヒョンジョン
音楽 ミヒャエル・スタウダッハー
出演
ハン・ソッキュ(リム・ビョンホ)、コ・ソヨン(ユン・スミ)、チョン・ホジン(ペク・スンチョル)、ソン・ジェホ(ソン・キョンマン)、リュ・スンス(イ・サンウク)、チョン・ホジン(安企部対共第一局対共捜査団長ペク・スンチョル)
二重スパイ

感想
シュリ」「八月のクリスマス」「銀杏のベッド」のハン・ソッキュ主演の、韓国に偽装亡命した「国が死ねと言えば死ぬだけだ」と徹底教育を受けた北朝鮮のエリート・スパイの話。祖国の為にスパイ行為をするが、身元引受け人的な上司ペクや、運転手兼監視役のイ・サンウクらと信頼関係を築くが、それを裏切っている後ろめたさも感じていて、また北との連絡役のラジオDJユン・スミとの恋にも心動かされるが、裏切れば本国の家族がどうなるか分からない…理想国家の使命と一人の人間としての板挟みに苦しむ。こういう役はハン・ソッキュにはお手のもの、上手いので安心して見られるし、アクションもかっこいい。ユン・スミ役のコ・ソヨンは今回は暗くて地味な女性でぱっとしなかったが、これから注目したい美人女優。しかし話の展開は期待通りというか、普通の展開、音楽、映像も普通、せめてラストはもっと美しく撮って欲しかった。

二重誘拐  THE CLEARING
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ウェイン(ロバート・レッドフォード)とアイリーン(ヘレン・ミレン)はアメリカン・ドリームを絵に描いたような生活を送っていた。二人の子供とビジネスの成功という幸福−しかしウェインが”平凡な男”アーノルド(ウィレム・デフォー)に誘拐されたことで、その世界は一変する。やがて身代金が要求され、FBIまでが捜査に当たることになる。しかし、ウェインを救出するために残された時間は、あとわずかとなっていった…。(from:BS-i)
サスペンス/ドラマ(カラー)
2004年/アメリカ
監督 ピーター・ジャン・ブルージ
音楽 クレイグ・アームストロング
出演
ロバート・レッドフォード(ウェイン・ヘイズ)、ヘレン・ミレン(アイリーン・ヘイズ)、ウィレム・デフォー(アーノルド・マック)、アレッサンドロ・ニヴォラ(ティム・ヘイズ)、マット・クレイヴン(FBI捜査官レイ)
二重誘拐
感想
ロバート・レッドフォードとウィレム・デフォーに、「クィーン」のヘレン・ミレンと実力派の豪華キャスト。誘拐というサスペンス要素よりも、成功者レッドフォードと負け犬デフォーの対照的な人生観と、夫の浮気に怒り狂う妻、家族の絆など、一家の主が誘拐されたことで崩れる幸せな家庭とその人間ドラマを描いている。死を意識して妻への最後の言葉を残そうとするレッドフォード、裏切られて夫への愛が揺らぐが夫の帰りをも待つヘレン・ミレン、生きている甲斐を無くした寂しい男のデフォーと、主演の3人がそれぞれ素晴らしい。派手なアクションもなく、地味な演出だが緊張感が絶えずあり、ラストも意外な展開。

二十四時間の情事 HIROSHIMA,MON AMOUR
★★★★☆ テレビ放送
内容
日/仏合作のアラン・レネ監督作品で、「愛人(ラマン)」のマルグリッド・デュラスが原作・脚本を担当、アカデミー脚本賞にノミネートされた。映画の撮影で広島を訪れたフランス人女優が、日本人建築技師との1日だけの恋に身をまかせる中で、かつて第二次大戦下に愛し合ったドイツ人の恋人や当時の忌まわしい戦争体験の記憶にさいなまれる様を描く。日本人建築技師で岡田英次が出演。(from:NHKBS)
ドラマ/戦争/ロマンス(白黒)
1959年/フランス:日本(大映)
監督 アラン・レネ
音楽 ジョヴァンニ・フスコ、ジョルジュ・ドルリュー
出演
エマニュエル・リヴァ、岡田英次、ベルナール・フレッソン
二十四時間の情事

感想
丹下健三の広島平和記念資料館が造られたのが55年だからこの作品はその4年後に撮られた映像。戦後14年、復興著しい広島のネオン街をさまよう恋人たち。一人は広島で原爆により家族を失い、一人はドイツ軍占領下フランスのヌベールでドイツ軍の男を愛してしまったために戦後、村びとから酷い仕打ちを受けたという、お互いに辛い戦争体験している。個人の記憶の中の戦争と公の記憶の中の戦争。忘れることが個人の幸せなのかも知れないが、どちらも忘れて風化させてはいけない記憶で体験者にとって忘れる事はできない記憶なのだ。かつて死体で埋まった太田川も普通の生活を取戻し、その川沿いの「ドーム」という喫茶店で別れの時間まで過ごす二人。夫にも話さなかった事を彼女が打ち明けられたのも、男が同じような戦争の苦しみを知っているからだろう。でも戦争体験がお互いを繋げているかぎり、二人には幸せなどないから、お互いの虚無感は永遠に埋まりそうにない。ロマンチックなフランス語の雰囲気も相まって、フランス美人を口説き落とせたのもわかる岡田英次がとてもかっこいい。

20世紀少年 第1章 終わりの始まり
★★★★☆  テレビ放送
内容
1969年夏、小学生ケンヂは、仲間と秘密基地を作り空想で作った「よげんの書」にワクワクしていた。1997年。巷では「ともだち」と呼ばれる教祖と、謎の教団が出現し怪事件発生。それが「よげんの書」とそっくりでケンヂたちは驚愕。事件は「ともだち」の仕業なのか?2000年12月31日。「よげんの書」に書かれた人類が消滅する「その日」が訪れる。浦沢直樹の人気マンガ「20世紀少年」原作。(from:BS日テレ)
ドラマ/アドベンチャー/サスペンス(カラー)
2008年/日本/東宝
監督 堤幸彦
音楽 白井良明、長谷部徹、AudioHighs、浦沢直樹、主題歌:T・レックス「20th Century Boy」
出演
唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、石塚秀彦、宇梶剛志、宮迫博之、生瀬勝久、小日向文世、佐々木蔵之助、藤井フミヤ、及川光博、研ナオコ、竹中直人、黒木瞳、佐野史郎
20世紀少年 第1章 終わりの始まり
感想
豪華なキャストで荒唐無稽なストーリーの40代オヤジたちの冒険劇。世界征服を企む信仰宗教団体の無差別テロはまるで○ウ○みたい。この第1章だけで3時間近い作品、まだまだ始まったばかりだが、尻すぼみにならないことを期待したい。

虹を掴む男 THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
気弱な出版社の校正係が見る幻想が現実に…?
コメディ
1947年/アメリカ
監督 ノーマン・Z・マクロード
音楽 デヴィッド・ラクシン、音楽監督:エミール・ニューマン
出演
ダニー・ケイ、ヴァージニア・メイヨ

感想
妄想壁の男、ミディ(ダニー・ケイ)が、謎の美女 、ロザリンド(バージニア・メイヨ)と一緒に、悪党ブーツからオランダの美術品狙う計画を阻止する…というお話。ミディは出版者の校正係で何時も自分がヒーローになった妄想ばかりを見ている。その妄想には必ず「ポケタ、ポケタ」というフレーズが入ってくるが、このリズムが可笑しい。古き良きアメリカの楽しい活劇物。高野文子の『ラッキー嬢ちゃんのゆかいな仕事』の様なコメディータッチのミステリー。

2010年 2010
★★★☆☆ テレビ放送
内容
2001年宇宙の旅」の続編。前作で未解決だったモノリスの正体や、ディスカバリー号のその後に決着をつけるべく、アメリカ人科学者らを乗せたソ連の宇宙船レオーノフ号が木星へ向けて旅立つ。クルーはディスカバリー号に辿り着き、HAL9000はプログラムが修復され復帰する。船に乗込んだフロイド博士(ロイ・シャイダー)はそこでボウマン船長(ケア・デュリア)の幻影を目撃、彼から2日後に木星から立ち去れという警告を受ける…。
SF
1984年/アメリカ
監督 ピーター・ハイアムズ
音楽 デヴィッド・シャイア
出演
ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー、ヘレン・ミレン、ボブ・バラバン、キーア・デュリア、ダグラス・レイン、ケア・デュリア

感想
前作キューブリックの「2001年宇宙の旅」の続編として見るとかなり見劣りしてしまうが、別物と思って見ればなかなか面白い。しかし「未来」の見せ方はキューブリックの方が上手い。こちらの「2010年」よりも「2001年‥」の方が遥かに未来的に感じる。感情を一切排除した結果、より未来と無気味な恐怖を感じた「2001年‥」。それに比べてこちらは登場人物達の感情がメインだし、米ソ対立(まだ冷戦が続くと思われていた頃に作られたからしょうがない)が描かれているおかげで、今見ると古臭い時代を感じてしまう。ちょっと面白いSFを「芸術」に昇華してしまったキューブリックの手腕がいかに凄かったか、改めて実感してしまった続編。

2012(2009)  2012
★★★★☆  テレビ放送
内容
2012年、ロサンゼルス。売れない作家ジャクソンは、子どもたちを連れてキャンプに向かう。そこで出会った男に地球の滅亡が迫っており、その事実を隠している政府が密かに巨大船を製造、ごく一部の人間だけを乗せ脱出しようとしている、という信じ難い話を聞かされる。ところがまもなくして巨大地震や大津波など、あらゆる天変地異が世界中を襲う事態に。ジャクソンは家族と共に巨大船があるという場所を目指すが…。マヤ暦にヒントを得た終末説を基に、世界中で発生した未曾有の天変地異に人類が為す術なく飲み込まれていくさまを驚異のスペクタクル映像で描いたパニック・サスペンス。監督は『デイ・アフター・トゥモロー』のローランド・エメリッヒ。出演は『1408号室』のジョン・キューザックと『ソルト』のキウェテル・イジョフォー。(from:スター・チャンネル)
パニック/サスペンス(カラー)
2009年/アメリカ
監督 ローランド・エメリッヒ
音楽 ハラルド・クローサー、トマス・ワンダー
出演
ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォー、アマンダ・ピート、オリヴァー・プラット、タンディ・ニュートン
2012
感想
大統領は「リーサル・ウェポン」のダニー・グローヴァー。その娘にタンディ・ニュートン、他にウディ・ハレルソンと出演者もなかなか豪華。監督は「スターゲイト」「GODZILLA ゴジラ」「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」「紀元前1万年」のローランド・エメリッヒというだけある。「タイタニック」や「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」などが上手くミックスされていて、使い古された地球最後の日のパニックものなのに、2時間半という長編にも関わらず終始ハラハラさせらて、エンターテインメント色強烈なパニック作品になっている。最後は箱舟の「エバン・オールマイティ」だし。でもこれがちょっと前ならこんなのありえないと笑い飛ばしていたテーマだったけど、2011年に東北地方太平洋沖地震が起こってしまったから、この作品がとても荒唐無稽なものには思えなくなってしまった。

尼僧物語 THE NUN'S STORY
★★★☆☆ テレビ放送
内容
ベルギー人の医者の娘、ガブリエル・バン・デル・マルが若くして修道院に飛び込み、医療活動に我が身をささげようとするヒロインの苦悩と葛藤を描いた人間ドラマ。「地上より永遠に」でアカデミー監督賞を受賞したフレッド・ジンネマンの、繊細かつ手堅い演出が光る。ストイックに信仰の道を歩もうとする修道女を見事に演じきったオードリー・ヘプバーンが、演技派女優としても、その真価を発揮した一作。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1959年/アメリカ
監督 フレッド・ジンネマン
音楽 フランツ・ワックスマン
出演
オードリー・ヘプバーン、ピーター・フィンチ、ディーン・ジャガー
尼僧物語

感想
最初は退屈な作品だと思ったが、キリスト教の尼僧になる迄のしきたりや儀式などが緊張感のある演出で描かれ、修道院の様子を知る事ができて興味深かった。オードリーの清楚な美しさと信念を貫いて生きていこうとするヒロインはとても魅力的で、押さえた演技も素晴しい。また、ロマンスを極力押さえたストイックな内容も「尼僧」を物語る上で好感が持てる。若い遊び盛りの女の子が、総ての煩悩を捨て従順と奉仕の世界に生きようとする姿は普通ならよほどの説得力が必要だが、オードリーのストイックなキャラはすんなりと納得させられる。

NITABOH 仁太坊―津軽三味線始祖外聞
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
青森県、金木村神原の船頭・三太郎の子として生まれた仁太郎。士農工商に属さない身分や、生まれてまもなく母を失うという不幸の中でもすくすくと育っていった。が、8歳のとき、当時流行っていた天然痘に冒され失明してしまう。それでも仁太郎は、笛や尺八に興味を持ち、幼いながらも自分の生きる術を模索する。アジア最大のマンガとアニメの映画祭SICAF2006長編映画部門グランプリ受賞作品。(from:BS日テレ)
アニメ/ファミリー/ドラマ/音楽/伝記(カラー)
2003年/日本
監督 西澤昭男
音楽 クリヤ・マコト、三味線演奏:上妻宏光
出演
日野聡(仁太郎)、 花村さやか(ユキ)、 勝生真沙子(タマナ)、平田広明(留吉)
NITABOH
感想
義太夫やごぜ、尺八など、邦楽の世界を紹介する児童作品。津軽三味線を形作ったのが、下層庶民の盲目の青年だったとは驚き。「守破離」という住職の言葉が印象に残る。「ふるさとJAPAN」同様の絵で内用共に真面目な作り。三味線の演奏は素晴らしいが、「親が子供に見せたい映画」かも知れないが、「子供が見たい映画」からはかけ離れた作品のように思える。子供心をつかむには、遊び心があまりにも無くて、大人が見ても退屈。

ニック・オブ・タイム NICK OF TIME
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
元妻の葬儀を終え、娘を連れてL.A.駅に降り立った平凡な税理士ワトソン(ジョニー・デップ)は、警官を名乗る男女に娘を人質にされ、時間内に女性州知事(マーシャ・メイソン)の暗殺を命じられる。彼は必死に暗殺を回避しようとするのだが、常に暗殺者(クリストファー・ウォーケン)の監視の目が光っていて助けを求めたくてもできない。時間だけが刻々と過ぎる中、孤立無援のワトソンは、知事の女性秘書の協力を得るが彼女も殺され…。
サスペンス
1995年/アメリカ
監督 ジョン・バダム
音楽 アーサー・B・ルビンスタイン
出演
ジョニー・デップ、クリストファー・ウォーケン、チャールズ・S・ダットン、マーシャ・メイソン

感想
タイムリミット数分前まで孤立無援のワトソン、彼に観ている方も同調してしまうので辛く重苦しい。このまま言いなりになって暗殺を実行するしかないのか、娘を犠牲にしても犯罪を防ぐべきなのか、最後の最後まで迷ってしまう。しかし、何で殺しのプロが自分達で、さっさと手を下さずに一般素人を暗殺者に仕立てようとしたのか、その成功率はかなり低いと思えるのに不思議だった(劇中でも、この作戦の甘さを悪玉同士が指摘しあっていたが…)。ワトソンに協力するハメになってしまったホテル関係者たちの友情に泣けた。ジョニー・デップとクリストファー・ウォーケンの豪華な共演の割には普通にまとまってしまったのが残念。

二都物語(1957) A TALE OF TWO CITIES
★★★★☆ テレビ放送
内容
パリとロンドンを舞台に繰り広げられる男女の愛のゆくえを劇的に描いた恋愛ドラマ。原作は「クリスマス・キャロル」などで知られるイギリスの文豪チャールズ・ディケンズ。酒浸りの生活を送るロンドンの弁護士と、亡命してロンドンにやって来たパリの貴族、そしてそんな二人の男性の間で揺れ動く一人の女性。それぞれの運命が絡み合って悲劇的な結末へと進んでゆく…。(from:NHKBS)
ドラマ/ロマンス/文芸(白黒)
1957年/イギリス
監督 ラルフ・トーマス
音楽 リチャード・アディンセル
出演
ダーク・ボガード、ドロシー・テューティン、ポール・ゲール、セシル・パーカー
二都物語

感想
酒に溺れ、短絡的に生きてきた男が、愛する女性の幸せのために身を捧げて、自分の価値を見い出す姿を描いている。冷血非道のある貴族に人生を狂わせられ、さらにその血筋(甥)が自分の娘と恋に落ちて結婚、自分が獄中で書いた告発書がその娘婿の命を奪うことになる…と、巡りめぐってつながる運命の皮肉さは、原作は味読だけど、ディケンズらしいテーマ。若きダーク・ボガードが最後に「ただ一人、自分のために泣いてくれる人がいる…」と、断頭台へ向うシーンは泣ける。フランス革命の混乱期の町の荒廃ぶりや、暴徒化した民衆が臨場感たっぷりに描かれ、貴族を憎むあまり、革命推進派の貴族まで見境なく次々と処刑してゆく姿はぞっとした。ヒロインのルシー(ドロシー・テューティン)もイイのだが、使用人マリー(「パリの旅愁」のマリー・ヴェルシニ)が心優しく可愛い、魅力的な娘なので、彼女の不遇な運命がことさら可哀想だった。

2番目に幸せなこと THE NEXT BEST THING
★★★☆☆ テレビ放送
内容
ロスに住むヨガのインストラクターのアビー(マドンナ)は親友でゲイのロバート(ルパート)とある日、一夜をともにし、子供までできてしまった。子どもを持ちたいという彼女の熱意にロバートも父親になる決意をする。二人は親友同士のまま奇妙な共同生活を始めるのだが、ロバートは相変わらず男のパートナーがおり、アビーにやがて恋人ができる。そんな両親を子供は不思議に思って質問してきたて、子供の成長と共に二人の関係も複雑に…。
ドラマ
2000年/アメリカ
監督 ジョン・シュレシンジャー
音楽 ガブリエル・ヤーレ
出演
マドンナ、ルパート・エベレット、ベンジャミン・ブラット、マルコム・スタンプ

感想
ゲイをカミング・アウトしているせいかゲイの役がやたらと多いルパート・エベレット、彼の息子にベタボレのバカ親ぶりがとてもイイ。最初はコメディ・タッチだが、終盤から子供の親権を巡っての法廷ものに変わってからはシリアスモード。引き裂かれた男親の気持ちをルパート・エベレットが熱演、泣ける。大根役者と思っていたマドンナもなかなか良かった。

2番目のキス  FEVER PITCH
★★★☆☆  テレビ放送
内容
メリーに首ったけ」「愛しのローズマリー」のファレリー兄弟監督のラブ・コメディー。秋の終わりに知り合ったベンの優しさに心打たれたリンジーは、交際をスタート。思いやりとユーモアがある彼に今までにない安らぎを感じたリンジーだったが、春の訪れとともに暗雲が立ち込める。実は彼はボストン・レッドソックスの熱狂的ファンで、何よりも野球が大切な男だったのだ!2番目にされてしまった彼女は…。(from:NHKBS)
コメディ/ロマンス/スポーツ(カラー)
2005年/アメリカ
監督 ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
音楽 クレイグ・アームストロング
出演
ドリュー・バリモア(リンジー)、ジミー・ファロン(ベン)、ジャック・ケーラー(アル)
2番目のキス
感想
エバー・アフター」「ウェディング・シンガー」「25年目のキス」など、ラブ・コメをやらせたら一番のドリュー・バリモアのハートフル・コメディ。レッドソックスのスター選手、デイモンが出演しているが、彼が「バンビーノの呪い」のベーブのように宿敵ヤンキースに移籍するとは誰も予想できなかっただろうなぁ。挿入歌「スイート・キャロライン」など音楽もグッド。エンディングロールで流れるロックやカントリーなど多彩なレッドソックスの応援ソングの多さにびっくり。優勝で大騒ぎのボストン市民の姿に彼らを狂信的に愛するファンは、主人公達だけでないのが微笑ましい。レッドソックスのホーム、フェンウェイ・パークのグリーンモンスターをドリューが落ちるように降りてフィールドを横切るシーンは最高に楽しい。

二百三高地  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
日露戦争で最大の激戦地となった旅順・二百三高地での攻防戦を、戦争に関わったさまざまな階層の人々の眼を通して描き、戦争の現実と愚かさを見つめた超大作。大国ロシアがアジアでの領土を拡張し朝鮮に侵入したため、明治三十七年、日露戦争が勃発。乃木将軍率いる第三軍は、旅順のロシア軍要塞を攻めるが、近代要塞の威力の前に多大な犠牲を払うことに…。(from:NHKBS)
ドラマ/戦争(カラー)
1980年/日本
監督 舛田利雄
音楽 山本直純
出演
仲代達矢、丹波哲郎、あおい輝彦、夏目雅子、三船敏郎、森繁久彌
二百三高地
感想
「海は死にますか山は死にますか」のさだまさしの歌シーン長過ぎるし、リョジュンの激戦が見所とはいえ、そのシーンのシツコイ演出は過剰に感じてしまった。でも、馬鹿馬鹿しいほど無謀な陸軍の戦いは、無闇に死者を増やしてしまっただけの無計画なもので、日本陸軍司令部に腹がたった。あおい輝彦と夏目雅子のロマンスがたった一つの清涼剤。とにかく長過ぎてダラダラ感も否めない。監督は「トラ・トラ・トラ!」「スパルタ教育 くたばれ親父」「嵐の勇者たち」「あゝひめゆりの塔」「嵐を呼ぶ男」「栄光への挑戦」「青春とはなんだ」「赤いハンカチ」「上を向いて歩こう」「男と男の生きる街う」「男と男の生きる街う」「赤い波止場」「錆びたナイフ」「勝利者」「社葬」「江戸城大乱」の舛田利雄。

200本のたばこ  200 CIGARETTES
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
1981年12月31日。NY、イーストヴィレッジの自宅でパーティーを開いたモニカは、いつまでたってもゲストが現れなくて焦っている。パーティに向かっているはずの友人達は、まだ街の中をうろついていた。ルーシーと恋人にふられたばかりのケヴィンは、お互いが気になっているのに友達以上、恋人未満。モニカの従姉妹ヴァルは友人ステフィと道に迷って飛び込んだライブハウスでトムとデイヴにナンパされていい雰囲気…。(from:BSTBS)
青春/ドラマ(カラー)
1998年/アメリカ
監督 リサ・ブラモン・ガルシア
音楽 マイケル・ブラモン
出演
ベン・アフレック、ケイシー・アフレック、ギレルモ・ディアズ、ジャニーン・ガロファロー、ギャビー・ホフマン、ケイト・ハドソン、クリスティナ・リッチ、ポール・ラッド
200本のたばこ
感想
ファンキーな音楽でコモドアースやクール&ギャング、ブロンディ、キム・カーンの「ベティ・デイビスの瞳」、ラモーンズ、クイーン、グレイス・ジョーンズ、ロキシー・ミュージックの「MORE THAN THIS」など挿入曲がグッド。クリスティーナ・リッチ、エルヴィス・コステロなど豪華な出演者が織りなす「グランド・ホテル」方式のドラマだが、登場人物が多過ぎるため、個々のエピソードが浅くなり、イマイチ面白味に欠ける。その出演者の中で印象的なのが、背中に犬の糞を付けて奮闘したケイト・ハドソン。

日本沈没(1973) TIDAL WAVE
★★★☆☆ テレビ放送
内容
日本沈没を予言する田所博士(小林桂樹)、これに呼応、民族大移動の策を練る山本総理(丹波哲郎)と日本の黒幕・渡老人(島田正吾)、そして悲恋の若いカップルをのせた日本列島がズタズタに引き裂かれ、沈むまでを、日本海溝の異変にはじまり関東大震災、富士山大噴火等々をリアルにダイナミックに描く。日本列島の生と死と、民族の叙事詩が展開する。小松左京の大ベストセラーの映画化。(from:BS-i)
SF/ドラマ/特撮(カラー)
1973年/日本/東宝
監督 森谷司郎
音楽 佐藤勝
出演
小林桂樹、丹波哲郎、藤岡弘、いしだあゆみ、二谷英明、島田正吾
日本沈没

感想
脚本は橋本忍。公開当時、母親に連れられて観たがそれからん十年、久しぶりに観賞。初代仮面ライダーの藤岡弘が日本を救ってくれるのでは?と期待しつつ観た子供の私にはあのラストの絶望的だったし、日本列島がめちゃくちゃになってゆくのがリアルでとても恐かったが、今観ると印象は全く違って恐さも感動も少々薄れてしまった。しかし地震や津波、火山の噴火シーンはさすが特撮の東宝、今観てもそん色ない迫力がある。また日本の危機に直面して苦悩し、日本民族の行く末を思って涙する首相を演じた丹波哲郎がイイ。地震国日本、この映画公開後も関西地震など多くの災害を経験した現在では現実的な話で、実際はあんなに急に沈没することはないとしても防災意識を高めさせてくれる。しかし…「日本民族の受け入れはイヤだけど、仏像などの美術品は大歓迎だ」というアメリカ外交官には頭に来たぞ。監督は「八甲田山」の森谷司郎。

日本沈没(2006)
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
日本海溝直下の大規模な地殻変動により、日本列島のほとんどが海中に沈没するという驚愕の事態が予測された。それを裏打ちするかのように、各地の火山が噴火、M(マグニチュード)8以上の大地震が次々と発生。Xデーが避けられないと悟った政府は、諸外国に避難する国民の受け入れを要請する…。1973年に映画化された小松左京の原作のヒット作を33年ぶりに現代版としてリメイク。
SF/パニック/ドラマ(カラー)
2006年/日本/東宝
監督 樋口真嗣
音楽 岩代太郎
出演
草g剛、柴咲コウ、及川光博、福田麻由子、吉田日出子、柄本明、國村隼、石坂浩二、豊川悦司、大地真央
日本沈没(2006)
感想
監督は「ローレライ」の樋口真嗣。「さくや 妖怪伝」「修羅雪姫」などの特撮出身の監督らしく、火山噴火や地震、津波などの超自然災害シーンは真骨頂もの。特に渋谷109が倒れるシーンは印象的だった。また、全面的に自衛隊が協力しただけあって、巡視艇や輸送機などが大量に出てきたり、沢山の避難民はリアル。しかし、見所はそこだけで、主役の草g剛と柴咲コウの演技が下手過ぎで、せっかくの人間ドラマはイマイチ。話はヒロインを活動的なレスキュー隊員にしたり、ラストで主人公の活躍により完全な沈没を防いだりと、1973年のオリジナル版とは違った設定にしている。またマッド・サイエンティストだった田所博士(豊川悦司)もより現実的に、ちょっと乱暴な男というだけでまともだ。祖父の遺影として丹波哲郎が出ている。

ニューオーリンズ・トライアル RUNAWAY JURY
★★★☆☆ 劇場(日比谷シャンテ・シネ)
内容
ある朝、ニューオーリンズの証券会社で銃乱射事件が発生、16人を死傷させた犯人は自殺する。被害者の遺族が犯人の使用した銃の製造メーカー、ヴィックスバーグ社を相手に民事訴訟を起こす。会社の存亡に関わるこの裁判に負けられない被告側は、伝説の陪審コンサルタントのフィッチ(ジーン・ハックマン)を雇う。一方原告側は民衆の味方とクリーンなイメージで名高いウェンドール(ダスティン・ホフマン)を弁護士に裁てて必勝をかける。フィッチは早速あらゆる手段を駆使して陪審員候補者の選別に取り掛かるが、決定した陪審員団の中に謎の男ニックが含まれていた。やがて謎の女から「金をよこした方に陪審員の票をあげる」という謎の女からのメッセージがフィッチとウェンドール両者の元に届く。
ドラマ/サスペンス
2003年/アメリカ
監督 ゲイリー・フレダー
音楽 クリストファー・ヤング
出演
ジョン・キューザック、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン、レイチェル・ワイズ、ブルース・デイヴィソン、ブルース・マッギル、ジェレミー・ピヴェン、ニック・サーシー

感想
正義感溢れる弁護士のダスティン・ホフマンに、金と名声の為なら手段を選ばない法廷をゲームのように考える男にジーン・ハックマン、彼らに挑む若いジョン・キューザックとレイチェル・ワイズと、キャスティングも最高!法廷ものというと退屈しがちなものが多いが、こちらはスリリングな謎解きなど、娯楽性もバツグン。法廷ものナンバー1とはいわないまでも(No1はディートリッヒ主演の『情婦』)かなり高得点の作品。実際もこうなるともっと世の中良くなるのにね…。

ニュースの天才  SHATTERED GLASS
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
アメリカでもっとも権威あると評される政治雑誌に数々のスクープ記事を発表した実在のジャーナリストによる記事捏造事件を描いた社会派ドラマ。若干25歳にしてスター記者として活躍していたスティーブン・グラス。だが、他誌からグラスが書いたハッカーに関しての記事が捏造ではないかと指摘され、巧妙なうそで疑いを晴らそうとするが…。「フライトプラン」の脚本家として知られるビリー・レイの監督デビュー作。(from:NHKBS)
ドラマ/サスペンス(カラー)
2003年/アメリカ
監督 ビリー・レイ
音楽 マイケル・ダナ
出演
ヘイデン・クリステンセン、ピーター・サースガード、クロエ・セヴィニー
ニュースの天才
感想
主演は「スター・ウォーズ エピソード2」、「海辺の家」のヘイデン・クリステンセン。野心に溢れた若きスター記者を、初々しくまだ子供っぽさが残るキャラで演じている。前半、調子良く面白い記事をどんどん発表してゆくところは退屈するが、後半の窮地に立たされた主人公と、彼の不正を正そうとする者の攻防がスリリングで面白い。中盤まで悪者と思っていたチャック(ピーター・サースガード)が、報道倫理を守ろうとする正義の男に変わっていって、編集長として成長する様子も良い。記者たちの人気者だった前編集長マイケルを演じたハンク・アザリアもいい味を出している。報道雑誌の出版過程が細かく描かれているのも面白い。

ニュースメーカーズ  GORYACHIE NOVOSTI
★★★☆☆  テレビ放送
内容
その朝、モスクワの静かな街角は、戦場と化した。5名の武装強盗団が警察と交戦。多くの犠牲者を出した挙句、ヘルマンたち強盗団は逃走した。失墜した警察の威信を回復するため、報道官のカティアがたてた奇想天外なプラン。それは特殊部隊に小型カメラを装着し、犯人逮捕の瞬間をテレビ中継しようというものだった。生中継されるニュースの視聴率はハネ上がり、事件は今や“史上最大のショー”と化していた。全世界の視聴者が見守る中、この戦いに勝つのは誰だ?(from:BS日テレ)
アクション/犯罪(カラー)
2009年/ロシア:スウェーデン
監督 アンダッシュ・バンケ
音楽 アントニー・レド
出演
アンドレイ・メルズリキン、エフゲニー・ツィガノフ、セルゲイ・ガルマッシュ
ニュースメーカーズ
感想
モスクワを舞台にした現代のロシア映画が見られるようになったのも時代だろうか。イギリスやアメリカ、カナダの戦争映画とあまり変わらない。しかし、市街地を舞台に、一般民を巻き込んだプロの殺し屋集団と、警察+特殊部隊の戦闘はリアル。ロシアがアメリカよりも銃大国というのも恐ろしく、退廃した未来を見ているよう。でも、アホな父親のせいで人質にされるしっかり者の子供や、安直な対応で情報を操るのを失敗する自分を有能と勘違いしている女指揮官など、笑えるキャラのお蔭でシリアスになり過ぎないのが救われる。テロリストと警察のメンバーたちが個性的に描かれているのもいい。一人命令違反でテロリストを追いつめる中尉はロシア版「ダーティハリー」か「ダイ・ハード」のマクラーレンという感じでなかなか格好良い。

乳泉村の子  清涼寺鐘聲/THE BELL OF THE QING LIANG TEMPLE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
中国から仏僧の代表団が来日した。そのメンバーの一人、ミンチンはこの来日に特別な感慨を抱いていた。彼は終戦後に中国大陸に取り残された、いわゆる日本人残留孤児だったのだ。ミンチンが生みの母親と別れてから、現地の老婆ヤンチャオに拾われ、グオ(狗=犬の意)の名をつけられて彼女の孫として育てられた過去を、彼は母親の国・日本で回想する。(from:BS11)
ドラマ/歴史(カラー)
1991年/中国:香港
監督 シェ・チン(謝晋)
音楽 チン・フーツァイ(金復載)
出演
ティン・イー(丁一)、栗原小巻、プー・ツンシン(濮存マ)、ファン・チャオ(方超)、ヨウ・ヨン(尤勇)、リー・ティン(李?)、川田あつ子
乳泉村の子
感想
中国河南省の乳泉村を舞台に、日本人の犬坊(明鏡法師)を、産婆の羊角(ヤンチャオ)婆さんと娘の秀秀(シウシウ)、聴覚障害者の息子・葫蘆(フールー)が家族として受け入れ、貧乏ながらも愛情を持って育ててくれる。家畜同然の奴隷として扱われた日本残留孤児としては、かなりマシな待遇だと思うが、犬坊の味方をしてくれるのはこの3人だけで、他の村人は敵だったのだからやはり悲惨な少年期。年老いた彼の海の母親を演じた栗原小巻は、上品で綺麗なのはイイのだが、演技が大げさでイマイチ。それに比べて羊角おばあさんの丁一、明鏡を演じた濮存マ、秀秀の李?が良かった。そして出稼ぎにいく葫蘆を犬坊が「義父さん」と叫ぶシーンは泣けた。文化大革命時代の中国の寒村の自然や風習などが飾らずに描かれているのも良い。

ニュートン・ボーイズ THE NEWTON BOYS
★★★☆☆ テレビ放送
内容
ひとりの人間も殺さずに見事な手口で80以上もの銀行強盗を成功させた、4人の兄弟から成る実在の銀行強盗団の半生を描いた実録ドラマ。刑務所を出所し、故郷に戻ってきたニュートン家の次男ウィリス。刑務所仲間と銀行強盗を決行し失敗に終わるが、このときに手に入れた情報をもとに今度は兄弟で銀行を狙い、成功。ついには郵便列車から300万ドルもの大金を強奪するが…。ラストに本人たちが登場、当時の様子を語っている。(from:NHKBS)
ドラマ/青春/犯罪(カラー)
1998年/アメリカ
監督 リチャード・リンクレイター
音楽 エドワード・D・バーンズ
出演
マシュー・マコノヒー(ウィリス)、イーサン・ホーク(ジェス)、スキート・ウールリッチ(ジョー)、ヴィンセント・ドノフリオ(ドッグ)、ドワイト・ヨーカム(グラスコック)、ジュリアナ・マーグリーズ(ルイーズ)
ニュートン・ボーイズ

感想
アミスタッド」のマシュー・マコノヒー、「ガタカ」のイーサン・ホーク、「楽園をください」のスキート・ウールリッチ、「アヴァロンの霧」のジュリアナ・マーグリーズなど出演者も豪華。しかし中盤まで話は退屈で面白くなるのは彼らが捕まった後。面白いのは実行犯だったニュートン兄弟たちよりも、彼らに加担した役人たちが重い刑を受けたこと。盗みも銀行のみで人を殺さず、女から盗まずというポリシーが良かったのか、ニュートン兄弟はせいぜい4-5年の刑で済み、45口径を5発も食らったドッグもその後回復して83まで生きているし、他の3人も実業家などをしつつ4人とも80過ぎまで生き、300万ドルという巨額の強奪犯としては珍しく長生き。エンディングでジョー本人と、ウィリス本人がテレビに出演し「医者や法律家と同じで泥棒が職業だった」「泥棒が泥棒(銀行)から盗むのは同じ事さ」などと証言する番組の方が本編よりも面白い。

NY検事局 NIGHT FALLS ON MANHATTAN
★★★☆☆ テレビ放送
内容
NY、マンハッタン。ショーン・ケーシー(アンディ・ガルシア)は警官をしながら大学で法律を学び、晴れて検事候補に任命される。同じころ、現職刑事の父・リアム(イアン・ホルム)は、麻薬王ジョーダン・ワシントンを追跡中、重傷を負う。警官隊から殉職者を出し、麻薬王が逃亡するという最悪の結果となったこの事件の担当検事に、ショーンが起用される。
サスペンス/ドラマ(カラー)
1997年/アメリカ
監督 シドニー・ルメット
音楽 マーク・アイシャム
出演
アンディ・ガルシア、リチャード・ドレイファス、レナ・オリン、イアン・ホルム、ロン・リーブマン、ジェームズ・ガンドルフィーニ、シーク・マハメッド=ベイ、ポール・ギルフォイル
NY検事局

感想
リチャード・ドレイファスがガルシアに対抗する弁護士、レナ・オリンが恋人役と出演者もなかなか豪華。話も正義を重んじる男が、自分の意思とは関係なくまわりの思惑で検事にされ、自分の父親が被害者という注目の裁判で勝利し社会から注目されるようになるが、やがて警察の汚職が発覚、警官の父親やその相棒(J・ガンドルフィーニ)も汚職の疑惑が…という話。ガルシアが父親への愛を取るか、自分の信念を取るかで苦しむ男を熱演。父親役のイアン・ホルムも味のある演技で、息子に手作りのディナーに招待するようないい父親を演じている。父親も息子を取るか相棒との友情を取るかで苦しむ…と裁判、刑事汚職ものにしてはヒューマンドラマの方に趣があって面白い。本当の正義とは?と考えさせられる良作。

N.Y.式ハッピー・セラピー  ANGER MANAGEMENT
★★★☆☆  テレビ放送
内容
気弱なデイヴ(アダム・サンドラー)は飛行機内でのトラブルのせいでセラピーを受けるはめになった。ところがセラピストのバディ(ジャック・ニコルソン)は型破りな人物。おまけにデイヴの家に住み着いてしまう。(シネマトゥデイ)
コメディ/ロマンス(カラー)
2003年/アメリカ
監督 ピーター・シーガル
音楽 テディ・カステルッチ
出演
アダム・サンドラー、ジャック・ニコルソン、マリサ・トメイ、ジョン・タートゥーロ、リン・シグペン、アレン・コヴァート、ルイス・ガスマン、ウディ・ハレルソン、ヘザー・グレアム、ジョン・C・ライリー、ハリー・ディーン・スタントン
N.Y.式ハッピー・セラピー
感想
ジャック・ニコルソン演じるライデル先生の言動は、狂気じみていて予想がつかず怖くて笑える。チョコケーキを凄い形相で食べるヘザー・グレアムに大笑い。凶暴で変な坊主にジョン・C・ライリー、前科者のブッチ切れ患者のジョン・タートゥーロ、オカマとボディーガードの二つの顔を持つマッチョマンのウディ・ハレルソン、と競演者は皆一癖も二癖もある豪華なキャストが楽しい。中盤まで踏んだり蹴ったりの主人公にイライラさせられるが、最後の最後に気持ち良いラストでスッキリ。ニコルソンのどう見ても悪人なマッド・サイエンスぶりが最高!ペットのブタ猫もキュート。主演は「ウェディング・シンガー」「リトル★ニッキー」「コーンヘッズ」のアダム・サンドラー。その恋人役は「ハッピー・アクシデント」「恋する遺伝子」のマリサ・トメイ。監督は「ナッティ・プロフェッサー2」のピーター・シーガル。

ニューヨークの恋人(2001) KATE&LEOPOLD
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
メグ・ライアンとヒュー・ジャックマン主演の、時空を越えた恋を描くラブ・ストーリー。恋愛よりも仕事を優先してきたキャリア・ウーマンのケイト(メグ)の前に、ある日突然、19世紀からタイムスリップしてきた、レオポルド公爵(ヒュー)が現れる。最初は不審に思っていたケイトだったが、彼のあまりの優しさに、次第に恋に落ちていく…。「17歳のカルテ」のジェームズ・マンゴールドが監督・脚本を務めている。(from:NHKBS)
ロマンス/ファンタジー(カラー)
2001年/アメリカ
監督 ジェームズ・マンゴールド
音楽 ロルフ・ケント、主題曲:スティング「アンティル」
出演
メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン、リーブ・シュレイバー
ニューヨークの恋人

感想
X−メン」や「恋する遺伝子」のヒュ−・ジャックマンが出演なので、ちょっと期待したが、「白馬の王子様」は欠点がなく完璧すぎてイマイチ魅力に欠けるし、メグは相変わらずいつものイメージ通りのバタバタしたコミカルなOL役で新鮮味がない。話は「タイムマシン」もちょっと混じっていて、どこかの話をいくつか組み合わせただけという印象しかない。それでも野性的なイメージのヒュ−・ジャックマンが、エレガントな貴族役を演じるているのは新鮮だった。ドラマ「ザ・ホワイトハウス」のジョシュ・ライマン次席補佐官を演じているブラッドリー・ウィットフォードがケイトの上司JJ役で出演している。
ニューヨークの恋人

摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に THE SECRET OF MY SUCCESS
★★★☆☆ テレビ放送
内容
田舎町から大都会ニューヨークへやってきた主人公は脅威の「ポジティブ」さで大胆サクセス。映画ならではの展開ですが その姿勢は見習いたいもの。仕事に疲れたアナタに是非。(from:BS朝日)メール・ボーイが重役にバケて大企業の幹部へと上り詰めていくサクセス・ストーリー
コメディ(カラー)
1987年/アメリカ
監督 ハーバート・ロス
音楽 デヴィッド・フォスター
出演
マイケル・J・フォックス、ヘレン・スレイター、リチャード・ジョーダン、マーガレット・ホイットン
摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
感想
ニューヨークらしいフュージョン系の音楽もイイし、ハラハラさせられる展開に主演キャラの可笑しさは、マイケル主演作でもぴか一!しかし、小心者の私には真似できないぞ。マイケルのキャラクターは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などと一貫している。同じサクセス・ストーリ姉妹版とも思えるのが「バラ色の選択」。

ニューヨーク東8番街の奇跡  BATTERIES NOT INCLUDED
★★★☆☆  テレビ放送
内容
再開発の波が押し寄せるNYの下町。ギャングまがいの地上げ屋から嫌がらせを受けているオンボロ・アパートの住人たちの前に、ある日突然現れたのは、なんと小さいUFO型の宇宙人だった。可愛らしくひょうきんな彼らは住人たちと心の絆を深めていき…。立ち退きを迫られるアパートの住人たちと、彼らの前に現れた宇宙からの小さな訪問者の交流を描く。スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮による心温まるSFファンタジー。アパートの住人たちは個性的な人物揃いで、実生活でもおしどり夫婦として知られた名優ヒューム・クローニンとジェシカ・タンディが、宇宙人を受け入れる老夫婦を好演。宇宙人の造形も秀逸で、物語を彩る音楽も心地よい。(from:ザ・シネマ)
SF/ファミリー(カラー)
1987年/アメリカ
監督 マシュー・ロビンス
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演
ジェシカ・タンディ、ヒューム・クローニン、フランク・マクレー、エリザベス・ペーニャ
ニューヨーク東8番街の奇跡
感想
コクーン」のおしどり夫婦、ジェシカ・タンディとヒューム・クローニン主演の老人たちとロボット型エイリアンの交流を描いたファンタジー。開発地上げの対象になっている古いビルが舞台になった舞台劇のようなこじんまりとしたセットに小型の廃品再生ロボットのエイリアンなので、ILMによる特撮とはいえ、少々チープな感じが否めないし、少々お子様な展開も。しかし、「コクーン」と同様、スピード感もドキドキ感がない変わりにほのぼのと和めるので憎めない作品。チンピラのカルロス役のマイケル・カーマインがいい味を出している。

ニュールンベルグ裁判  JUDGMENT AT NUREMBERG
★★★★★  テレビ放送
内容
第二次世界大戦でのドイツの戦犯を裁いた国際軍事裁判の模様を社会派の名匠S・クレイマーが映画化。ナチスのために法律を変え、ユダヤ人虐殺を導いたとされるドイツ司法関係者たちに連合国側が下した裁きとは…。モンゴメリー・クリフト、ジュディ・ガーランド、マレーネ・ディートリッヒなど豪華スターたちが、迫真の演技を見せる。アカデミー賞9部門にノミネート、主演男優賞(マクシミリアン・シェル)と脚色賞を受賞した。(from:NHKBS)
ドラマ/サスペンス(白黒)
1961年/アメリカ
監督 スタンリー・クレイマー
音楽 アーネスト・ゴールド
出演
スペンサー・トレイシー(ヘイウッド判事)、バート・ランカスター(法律学者ヤニング)、マクシミリアン・シェル(ドイツ人のロルフ弁護人)、リチャード・ウィドマーク(アメリカ側の検事ロースン)、マレーネ・ディートリッヒ(ベルトホルト未亡人)、モンゴメリー・クリフト(ランドルフ・パターソン)、ジュディ・ガーランド(イレーネ・ホフマン)、ウィリアム・シャトナー(ハリソン・ベイヤーズ)
ニュールンベルグ裁判
感想
スター俳優たちが競うように裁く者、裁かれる者、証言をする者として演じていて、戦犯か否かを問われるランカスターのヤニング、ジュディ・ガーランドのイレーネ・ホフマン、軍人の夫を処刑されたマレーネ・ディートリッヒ演じるベルトホルト未亡人と、豪華キャスト。リチャード・ウィドマーク演じる検察側と、弁護側のマクシミリアン・シェルの攻防も凄く、退屈になりがちな法廷劇の中でこれほど人間ドラマを描いた作品はないと思えるほど。裁判をどう処理すればよいか悩み続ける老判事を演じたスペンサー・トレイシーも素晴らしい。しかし一番衝撃的だったのが、ナチスの大量虐殺の犠牲者たちの遺体をブルトーザーで処理する記録映像。悪魔の所業としか思えない映像が作り物ではなく記録映像というのが衝撃的で恐ろしい。また、廃虚のドイツの風景が生々しく映像に残っていたり、終戦直後当時の空気がそのまま伝わってくる。そしてデートリッヒが彼女のトレードマークの「リリー・マルレーン」をちょっと口ずさむシーンも印象深い。この裁判のドキュメンタリーと比べても差は感じられない作りで、勝者側だけの解釈を押し付けるのではなく、ドイツ人側の人物もかなり公平に描いて意ところは好感が持てる。長編ではあるが、最後まで退屈させない。

ニルスのふしぎな旅 劇場版  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ニルスは、農村で育ったいたずら好きのわんぱく少年。いたずらが過ぎて怒らせてしまった妖精の魔法により、ペットのハムスター・キャロットとともに小さくされてしまいます。小さくなった途端動物たちの言葉が分かるようになったニルスは、これまでいたずらを仕掛けてきた家畜たちに、日頃の仕返しとばかりに追いたてられます。そのときちょうど、ガンの群れにからかわれていたガチョウのモルテンが空に飛び立とうとしていました。ニルスはモルテンに飛びつき危うく難を逃れました。ガンの群れとともにニルスの旅の始まりです。旅の中でニルスは、いじわるキツネやテンと戦ったり、森の動物を山火事から救ったりします。そして氷の海を飛び、山や野を越え、大自然の厳しさにふれて、動物や鳥たちの気持ちを理解するやさしくたくましい少年に成長します。(from:NHKBS)
ファミリー/ファンタジー/アニメ(カラー)
1982年/日本
監督 鳥海永行
音楽 チト・河内
出演
声:小山茉美、山崎唯、安原義人、寺島信子、富山敬、田中秀幸
ニルスのふしぎな旅
感想
原作はスウェーデンの女流作家セルマ・ラーゲルリョーブの童話。1980年にNHKでテレビ放送されたアニメ番組の未公開になった劇場版。スタジオぴえろの第1作で、「攻殻機動隊」の押井守が演出と作画を担当している。キャラクターの絵は同じくNHKアニメの「スプーンおばさん」と同じ感じで、カルピス劇場(後のハウス劇場)に似た、好きな絵柄。我侭なニルスが、アッカ隊長率いるガンの群れと旅をするうちに、相手を思いやることのできる少年に成長する話は、原作本も幼い頃大好きだった。

庭から昇ったロケット雲  THE ASTRONAUT FARMER
★★★☆☆  テレビ放送
内容
かつて宇宙飛行士だったチャーリー・ファーマーは実家の農場を継ぐことになり、彼の宇宙へ行く夢は挫折したかに見えた。しかし彼はずっと諦めてはいなかった。自分が作ったロケットで、自分の農場から宇宙へ行くことを誓ったのだ。彼を支えるのは、妻のオーディと3人の子供達?家族と共に全てを投げ打って着々と宇宙飛行の準備をしていたが、FBIやCIAに危険人物として目を付けられ、マスコミが殺到し、<スペース・カウボーイ>は世間の注目を集めることとなってしまう。様々な困難を乗り越えて、ファーマーは追い続けた自分の夢のために、愛する家族のために、本当に宇宙へ行くことが出来るのか…?(from:地上波)
ドラマ/アドベンチャー/ファミリー(カラー)
2007年/アメリカ
監督 マイケル・ポーリッシュ
音楽 スチュアート・マシューマン
出演
ビリー・ボブ・ソーントン、ヴァージニア・マドセン、ブルース・ダーン、ティム・ブレイク・ネルソン、マックス・シエリオット
庭から昇ったロケット雲
感想
片田舎で宇宙ロケットを飛ばそうと奮闘する親爺の話。「遠い空の向こうに」みたいな話かと思ったら、実際に宇宙へ行ってしまうすごい話。しかしこれが「遠い空の向こうに」のように実話を基にしていたら説得力があったのだが、ありえない展開。ビリー・ボブの良きパパなドン・キホーテもの。彼を支える家族の描き方、特に長男のバックアップぶりは良かったが、彼に関わる町の人々やFBIなどがもう少しちゃんと描けていたら面白かったかも。ブルース・ウィリスが元宇宙飛行士の大佐役で出ていて「アルマゲドン」のキャラを連想してしまった。

人間の條件 第一部 純愛篇  
★★★★☆  テレビ放送
内容
空前のベストセラーとなった五味川純平の半自伝的小説を、小林正樹監督が映画化したヒューマニズム巨編。戦争に懐疑的でありながら、否応なく戦地に駆り出された男の信念と苦悩を通して、戦争の不条理さを描いた全六部構成の超大作。第一部「純愛篇」では、太平洋戦争のさなか、招集免除を条件に南満州にある鉱山に労務管理として妻とともに赴いた梶が、現場の不正と闘いながら、労働者たちの劣悪な待遇改善のために奮闘する。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1959年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、新珠三千代、山村聰、佐田啓二、有馬稲子、淡島千景、石濱朗、南原伸二(南原宏治)
人間の條件 第一部 純愛篇
感想
「切腹」「怪談」「上意討ち 拝領妻始末」の小林正樹監督の代表作。当時、新人だった仲代達矢がベストセラーの英雄「梶」を堂々と演じていてさすが。少々難を言えば他の出演者と比べると台詞が聞き辛い。有馬稲子、淡島千景が演じる中国人慰安婦、佐田啓二演じる影山など、豪華なキャストが脇を固めていて見劣りしない大作になっている。しかし、これを見ると当時の日本という国のあり方が常軌を逸していて、虐めが大人の間で大っぴらにまかり通る「組織」を作っているのには悪寒が走る。自分の醜さを感じる余裕もなかったのだろうか。

人間の條件 第二部 激怒篇  
★★★★☆  テレビ放送
内容
会社の増産目標を達成し表彰される梶。だが、過酷な労働実態から脱走者が相次ぐ。ついには、見せしめのため七人の労働者が脱走犯のぬれぎぬを着せられ、処刑されることになってしまう。一方裏で脱走を手引きし甘い汁を吸う者もおり、梶と親交の深かった中国人の若者は、利用されたあげく自らの命を絶ってしまう。そして脱走犯とされた労働者たちが処刑される時を迎えるが、梶は決死の覚悟で処刑を中止させようとする。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1959年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、新珠三千代、山村聰、宮口精二、南原伸二(南原宏治)、石濱朗、淡島千景、有馬稲子
人間の條件 第二部 激怒篇
感想
とうとう、現地の中国人労働者たちの不当な処刑に立ち会うことになり、梶の人道主義的精神が崩れそうになる。彼らが処刑するのを阻止する術はもうない…という絶望の中で梶が取った行動は、破れかぶれのようで激しく制裁を加えられる悲惨なものだけど、「悪」に流されそうな一歩手前で止まったという精神的に楽になったに違いない。しかし、その直後に招集令状が届くという絶望的なラスト。四面楚歌の状態で仕事にかじり付く梶だが、新珠三千代演じる妻も、当時の女の見本とされているようなタイプで今の視点からみると愚かで精神的にまだ子供な女に描かれているのが少々腹立たしい。

人間の條件 第三部 望郷篇  
★★★★☆  テレビ放送
内容
臨時招集令状が届き、厳寒の地に送られた梶は、古参兵の理不尽な仕打ちに耐えながら厳しい訓練を受けていた。妻の美千子は、労働者処刑事件での梶の無実を訴えた手紙を中隊長宛てに送るが、この手紙によって梶は思想犯の兄を持つ新城とともに上から目をつけられてしまう。そんな折、美千子が梶のもとを訪れるが、これが二人一緒に過ごす最後の夜となった。その後、梶に命の危機が…。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1959年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、新珠三千代、佐藤慶、田中邦衛、南道郎
人間の條件 第三部 望郷篇
感想
招集令状を逃れるために人間を捨てて鬼となり鉱山に労務管理の仕事に就いたのに、結局戦地送りになった梶。妻が側にいない分、こちらはさらに地獄。古参兵の非人道的行為は言い尽くせないほどの酷さ。軍隊の惨さを描いた山本薩夫監督の「真空地帯」を彷彿とさせる。これに比べるとキューブリックの「突撃」での無能な上官はまだ人間性が残っているように思える。

人間の條件 第四部 戦雲篇  
★★★★★  テレビ放送
内容
九死に一生を得て、病院で目覚めた梶はしばしの療養ののち退院し、軍に復帰。そこで昔の友人・影山と再会し、少尉となっていた彼から初年兵の教育を手伝ってほしいと頼まれる。梶は引き受ける交換条件として、内務班の編成を変えることを要求。厳しい上下関係の中で非人道的な行為が横行する軍隊組織を少しでも変えようとする。やがて戦況が悪化し、影山は戦死。前線での壮絶な戦いの中、梶は目の前で仲間を次々と失っていく。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1959年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、佐田啓二、川津祐介、藤田進、千秋実
人間の條件 第四部 戦雲篇
感想
梶の凄惨な人生もここまでくるとひたすら「負け組み」な運命の元に生まれたという感じがする。でも、自分の小隊を一緒に死んでくれる同志の集まりに変えようと体を張って、部下たちの心を掴んでいく姿に、暴力や権力で征服するのではなく、「人徳」でリーダーの地位を得る姿が崇高にすら感じる。戦車のキャタピラが通る塹壕に飛び込む命をかけたショットや、本当に何十人から殴られていたという古参兵による集団暴行のシーンは、CGがない当時の演出で惨さがこれでもかとリアルに迫ってくる。友人の佐田啓二が上官となって赴任してくるのが少しばかりの慰めになる。一番偉そうに悪態の限りを尽くしていた古参兵の千秋実が発狂するラストの全滅シーンでは、それ見たことかという気持ちよりも空しさが勝ってしまう。

人間の條件 第五部 死の脱出  
★★★★★  テレビ放送
内容
敵の攻撃を受け、梶の隊は彼を含む3名を残して全滅。関東軍が事実上崩壊したと判断した梶は、敗残兵としてひたすら歩き続け、迷い込んだ密林で避難民と遭遇する。梶たちが持っていた食料で何とか食いつなぎ、どこまでも続く密林を進む中、彼らは飢えや食虫毒から次々と亡くなっていく。何とか密林を抜けても、生きるための闘いの日々が続き、梶の目の前にはさらなるむごい現実がつきつけられる。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1961年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、新珠三千代、中村玉緒、川津祐介、岸田今日子、金子信雄、内藤武敏、菅井きん
人間の條件 第五部 死の脱出
感想
生き残った者たちで残党狩りをする中国人農夫らの民兵から逃れる日々の梶たち。出口のない密林で飢え死にする人々、毒キノコを食べて死ぬ者、諦めて首吊り自殺する老人夫婦…。敗戦国の人間の地獄がこれでもかと描かれていて恐ろしい。生きるためにロシア兵を短剣で殺してしまい、血に染まった手に慄く梶の姿が印象に残る。梶たちと逃げる、敗戦国の女たちの悲惨な運命も脳裏に焼き付く。頼りない弟をいたわって故郷まで行こうとする少女の中村玉緒、ひたすら生き残ろうとする娼婦の岸田今日子、梶を頼って死んでいった彼女たちの姿が一番印象に残る。

人間の條件 第六部 曠野の彷徨  
★★★★★  テレビ放送
内容
梶たちは、老人と女性ばかりの開拓部落へと行きついた。部隊を解散し各自の意思で行動しようとしたやさき、敵軍が通りかかり、梶たち敗残兵は全員降伏。敵地へ連れていかれ、過酷な労働に従事する。そこで捕虜を管理していた桐原は梶に恨みをもっており、梶を陥れようと画策する。ある事件で激しい怒りと絶望を味わった梶は、桐原と対決した夜、収容所を抜け出す。(from:NHKBS)
戦争/ドラマ(白黒)
1959年/日本/松竹
監督 小林正樹
音楽 木下忠司
出演
仲代達矢、高峰秀子、川津祐介、笠智衆、内藤武敏、金子信雄
人間の條件 第六部 曠野の彷徨
感想
延べ9時間あまりのシリーズ完結編。高峰秀子や笠智衆が老人と女だけの避難民で登場するが、登場時間は思ったほど少なく、梶たちがその後ロシア軍の捕虜になり、彼が可愛がっていた川津祐介が、同じ捕虜の桐原に殺されて、等々人間性を失ってしまうギリギリのところまで追い詰められるところに焦点が当てられている。高野を一人さまようシーンは常軌を逸していて、狂気の中で正気を保とうとしている仲代達矢の演技は壮絶。ラストで雪の中で倒れるシーンは凍死寸前で撮影されたそうな。鬼の小林監督、本当に凄い。そしてこのラスト、あまりにも絶望的で言葉に出来ない。

NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE 
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
TV藤子不二雄A原作漫画『忍者ハットリくん』を実写版に映画化。最後の修行として東京へ修行に訪れた伊賀忍者・服部カンゾウ(ハットリくん)は、最初に出会った人を主人にするという掟で、ケンイチという内気な小学生に仕える事にする。その直後、ケンイチの担任教師として甲賀忍者・ケムマキが赴任してくる。都内では忍者がらみの怪しい事件が連続して発生して…
アドベンチャー/コメディ/コミックヒーロー(カラー)
2004年/日本/東宝
監督 鈴木雅之
音楽 服部隆之
出演
香取慎吾(服部カンゾウ)、田中麗奈(ミドリ)、ゴリ(ケムマキ)、知念侑李(三葉ケンイチ)、戸田恵子(ケンイチ母・妙子)、浅野和之(ケンイチ父・健太郎)、升毅(黒影)、宇梶剛士(田原警部)、東幹久(柏田刑事)、伊東四朗(カンゾウの父・ジンゾウ)

感想
アクションもチャチく、お子様テレビドラマ程度の内容だが、ガレッジセールのゴリが意外にも真面目に(?)ケムマキを演じていて面白く、演技が上手いのでビックリ。大杉漣のショボイ、カンフーには脱力。でもガレッジセールの川田のチョイ出演は笑えた。積み上げられた大福の高さと目線がぜんぜん合って無かったけど、慎吾もかなり頑張っている。でも戸田恵子や伊東四朗など名傍役にかなり助けられたという感じ。