イーオン・フラックス  AEON FLUX
★★★☆☆  テレビ放送
内容
新種のウイルスによって人類の99%が死滅して数世紀を経た2415年。残された人々は、汚染された外界から隔離された都市、ブレーニャで暮らしていた。だが一方、ブレーニャはかつてワクチンを開発して人類を救った科学者の子孫、グッドチャイルド家の長い独裁下にあった。そんな社会に反旗を翻した反乱組織“モニカン”の女戦士であるイーオンは、あるとき都市に君臨するグッドチャイルド家の当主、トレバー8世を暗殺するよう命じられるが…。「モンスター」でアカデミー賞主演女優賞に輝いたC・セロンが、超人的な身体能力を誇る未来の女戦士に扮したSFアクション。TVの人気アニメ・シリーズを基に、「ガールファイト」のK・クサマ監督が実写映画化した。新種のウイルスで人類のほとんどが死滅し、わずかな生存者たちも隔離された都市で一部支配層の圧制下に置かれるという未来世界を舞台に、自由のために戦う反乱組織のエージェント、イーオンの闘いを描く。バレリーナ志願だったというセロンが、その柔軟な肉体を駆使して熱演した見事なアクションが見ものだ。(from:WOWOW)
SF/アクション(カラー)
2005年/アメリカ
監督 カリン・クサマ
音楽 グレーム・レヴェル
出演
シャーリズ・セロン(イーオン・フラックス)、マートン・ソーカス(トレバー・グッドチャイルド8世)、ジョニー・リー・ミラー(オーレン・グッドチャイルド)、アメリア・ワーナー(ユーナ・フラックス)、ソフィー・オコネドー(シサンドラ)、フランシス・マクドーマンド(ハンドラー)、ピート・ポスルスウェイト(キーパー)
イーオン・フラックス
感想
「アニマトリックス」などのピーター・チョンの人気TVアニメの映画化。アニメのキャラっぽく完璧な美しさのシャーリズ・セロンがヒロインをイメージ通りに演じていて格好良い。その相手役は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのケレボルンのマートン・ソーカス。足も手に改造されたモニカンのシサンドラに「ホテル・ルワンダ」のソフィー・オコネドー、グッドチャイルド兄弟の弟に「トレインスポッティング」のジョニー・リー・ミラー、キーパーに「ロミオ&ジュリエット」の司祭のピート・ポスルスウェイトとなかなか豪華キャスト。日本アニメっぽい世界感は親近感を持つが、近未来を実在の建築物で表す方法は「ガタカ」の方が叙情的で良かった。シャーリズ・セロンの動きも「ウルトラヴァイオレット」のミラ・ジョボビッチに比べるとちょっとドン臭いが、CGはやり過ぎの一歩手前で留まっていて嫌いではない。

イーグル・アイ  EAGLE EYE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
現代のネットワーク社会から起こるサスペンスを描いた社会派アクション。シカゴのコピーショップで働く青年ジェリー(シャイア・ラブーフ)はある日、米軍に勤める双子の兄弟が急死したと知らされ実家へ呼び戻される。 そして自宅への帰途ATMに立ち寄ると、何故か口座に75万ドルもの大金が振り込まれており、帰宅したアパートには大量の軍事用機材が届いていた。その直後、見知らぬ謎の女性から電話が入り、FBIが迫っているのですぐその場から逃げろ、と警告される。 すると間もなくFBIが現われ、ジェリーは何も把握できずに拘束されてしまう。一方同じ頃、シングルマザーのレイチェル(ミシェル・モナハン)にも謎の女性から着信が入り、これから指示に従わなければ息子の命はない、との脅迫を受けるのだった。やがて、ジェリーは再び電話で指示を受け取調室を脱出、逃走した先には同じく電話の指示に翻弄されているレイチェルが待っていた…。二転三転するストーリー、未曾有のアクション映像の連続!「トランスフォーマー」のスティーヴン・スピルバーグ、「ディスタービア」のD・J・カルーソー監督が再びタッグを組んだアクション・サスペンス。(from:土曜プレミアム)
アクション/サスペンス(カラー)
2008年/アメリカ
監督 D・J・カルーソ
音楽 ブライアン・タイラー
出演
シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ロザリオ・ドーソン、マイケル・チクリス、アンソニー・マッキー、ビリー・ボブ・ソーントン、イーサン・エンブリー、アンソニー・アジジ、キャメロン・ボイス
イーグル・アイ
感想
トランスフォーマー」のシャイア・ラブーフが主人公。でもキャストは地味で有名どころはビリー・ボブ・ソーントンぐらい。人工知能が暴走する…という設定の「2001年宇宙の旅」とネット監視社会の恐ろしさを啓示した「エネミー・オブ・アメリカ」、携帯電話からの一方的な指示で動かされる「ボーン・アルティメイタム」、双子の兄弟の片割れが死んだほうの肩代わりを務めさせられる「9デイズ」などを取り混ぜたような内容。なので話自体は新しさはないのだが、ギリギリで展開するアクションと人工知能の絶対的な支配力にどこまで抵抗できるのか…という展開がスピーディーに進むので最後まで面白い。下手なロマンスを入れてないところもグッド。しかし、一般市民誰もが巻き込まれるこんなテロの手口は実際に可能のように思えて恐ろしい。

イージー・ライダー  EASY RIDER
★★★★★  劇場/テレビ放送
内容
スタント・ショーのバイク乗りだったキャプテン・アメリカとビリーは、麻薬の密売で大金を手にいれ、大型バイクで自由を求め旅に出る。しかし、ヒッピースタイルの彼らは、行く先々で人々の拒絶にあう。そんな中、酔いどれ弁護士ジョージと知り合い意気投合。3人で旅をすることになるのだが…。自由を目指す若者とそれを拒絶する社会の悲劇をみつめたアメリカン・ニューシネマを代表する1本。(from:NHKBS)製作・脚本:ピーター・フォンダ
青春/ドラマ(カラー)
1969年/アメリカ
監督 デニス・ホッパー(脚本)
音楽 ザ・バーズ、ステッペンウルフ「Born To Be Wild」、ジミ・ヘンドリックス「If 6 Was 9」、ボブ・ディラン「It's Alright Ma」、ザ・バンド「The West」
出演
ピーター・フォンダ(ワイアット:キャプテン・アメリカ)、デニス・ホッパー(ビリー)、ジャック・ニコルソン(ジョージ・ハンセン)
イージー・ライダー
感想
若きピーター・フォンダとデニス・ホッパーが、馬をバイクに乗り換え自由な旅へと放浪する西部劇。今見ても色あせない若々しさと新鮮さがある。フーテンのデニス・ホッパーのコミカルなキャラと、父譲りの長い手足にクールなピーター・フォンダが格好良い。また、酔いどれ弁護士のジャック・ニコルソンもいい味を出していて、酒を飲んだときに「にっ、にっ」と脇をパタパタさせる仕草が印象的。自由気ままに旅をするだけの若者に、長髪スタイルというだけで、犯罪人扱いをする、偏見に満ちてあまりにも保守的な人々にはぞっとする。自由を求めて無抵抗に「自由を恐れる人々」へと立ち向かう彼らだが、見事に蹴散らされる最後が無常で悲しい。

イースト/ウェスト 遙かなる祖国 EST-OUEST
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
1946年、ヨーロッパに亡命していたロシア人への帰国が許され、多くの亡命ロシア人が祖国での暮らしを夢見て家族を連れて帰ってくる。しかし船が着いた途端、多くの者は拘束され、処刑されるか強制収容所送りとなる。フランス人女性マリー(サンドリーヌ・ボネール)とロシア人の夫アレクセイ(オレグ・メンシコフ)とその息子セルゲイの家族も、拘束され、マリーはスパイの嫌疑をかけられる。アレクセイが若い優秀な医者だったことから、どうにか釈放されるが、外国人のマリーには徹底した監視の下の厳しい生活がはじまる…。
ドラマ(カラー)
2000年/ブルガリア:フランス:ロシア:スペイン
監督 レジス・ヴァルニエ
音楽 パトリック・ドイル
出演
サンドリーヌ・ボネール、オレグ・メンシコフ、カトリーヌ・ドヌーヴ、セルゲイ・ボドロフ・Jr
イースト/ウェスト 遙かなる祖国

感想
冷戦時代のソ連を舞台に、フランス人女性の自由を求めて戦い、祖国に帰るまでのドラマ。主演は「仕立て屋の恋」でアリスを演じたS・ボネールで、クラシックで魅力的な金髪美人、強い意志の女性を上手く演じている。アレクセイは「シベリアの理髪師」で士官候補生アンドレイを演じたO・メンシコフ、家族を守る為に観客までも欺いた演技で素晴しい。二人に協力するフランス人女優ガブリエルにカトリーヌ・ドヌーヴで、貫禄たっぷりで華がある。水泳青年サーシャに「ベアーズ・キス」の熊男S・ボドロフ・Jr(2002年事故で亡くなる。享年30歳)、彼の父で監督のセルゲイ・ボドロフが脚本に名を列ねている…と豪華キャスト。抑圧され、人間性を否定する社会に押し込まれた異国の女が、夫にも浮気され…と悲惨な展開だが水泳青年との浮気があったりなので、さほど彼女に同情はできない。かえってその裏で苦悩する夫の姿が痛々しい。ラストに夫の深い愛によるどんでん返しが泣ける。

イーストウッドの肖像 CLINT EASTWOOD: OUT OF THE SHADOW
★★★☆☆ テレビ放送
内容
40年間以上にわたって映画に出演し、映画監督としても活躍する大スター、クリント・イーストウッド。これまで明かされなかった生い立ちから俳優・監督として、彼のすべてを本人へのインタビュー、共演した大スターや有名監督の証言、出演作品の映像を交えて紹介したドキュメンタリー。
ドキュメンタリー
2000年/アメリカ
監督 ブルース・リッカー
音楽 レニー・ニーハウス
出演
クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、メリル・ストリープ、ドナルド・サザーランド、ドン・シーゲル、マーティン・スコセッシ【ナレーター】モーガン・フリーマン(村上弘明)

感想
年を重ねてからの彼の作品は大好きだけど、子供の頃とても流行った『ダーティー・ハリー』シリーズ。しかしかなり暴力的内容と、ニヒルすぎる主人公にちょっと好きになれなかった。しかし彼のハリーというキャラに対する思い入れや、監督ドン・シーゲルとの友情等を知るにつれて、再度見直してみたいと思った。クールで押さえめな演技は若い頃からのスタイルだったということもわかり、『ローハイド』出演時代の若き頃の彼の演技も観てみたい!

eatrip イートリップ  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
フードクリエイト・チーム“eatrip”を主宰し、“食”を通して多彩な分野で活躍するフードディレクターの野村友里が映画監督に初挑戦し、年齢も職業もいろいろな人々にカメラを向け、人と食を巡る様々な関係を探っていくドキュメンタリー。(from:BS12)
ドキュメンタリー(カラー)
2009年/日本
監督 野村友里
音楽 青柳拓次
出演
高橋皖司、秋山鐘一郎、森岡尚子、UA、千宗屋、浅野忠信
イートリップ
感想
フードディレクターというアプローチから「食」を捉えているので、ひたすら「食」への楽しさ、素晴らしさ、を賞賛するような内容で、食べる事が大好きなのだなぁ…というのがよく伝わってくる。美味しい物への追求は他にもいろんな映画があるが、これは見ていて食をそそられるような見る側にとてもやさしい内容。玄米食などの自然食にこだわるUAや、千宗屋と浅野忠信の茶会など有名人のこだわりの「食」もそれぞれが興味をそそられる内容で面白い。生きる為には毎日欠かさない食という行為。しかし、こうしてみて見ると文化から芸術にまで昇華されていて奥が深い。でも、これを見ているとそんな高尚なことを語るよりも毎日の食を楽しみたいという素朴な欲求に満たされて暖かな気持ちになれる。

イーナちゃんとテディベア LITTLE CHRISTMAS
★★★★★ テレビ放送
内容
イーナとぬいぐるみが可愛いスウェーデンのほのぼのドラマ
ドラマ
1999年/スウェーデン
監督 オーサ・シェーストレム
音楽
出演
リサ・マルムボルイ

感想
スウェーデンの子供が主人公の映画というと、ロッタちゃんなどのリンドバーグ原作の映画が思いつくけど、この作品も原作は違うがテイストが似ていてグ〜。3歳くらいイーナちゃんがとても可愛い。話は彼女が大事にしていたティディベアがなくなってしまい、数奇な出来事を経てクリスマスの日にイーナちゃんの元へ帰ってくるというホノボノとしたテイスト。 可愛い部屋や玩具、福に囲まれてスウェーデンの子供って本当に羨ましい!

イヴォンヌの香り  LE PARFUM D'YVONNE
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
1958年、アルジェリア戦争の徴兵から逃れるために、レマン湖畔にやって来たヴィクトール。そこで医学博士のルネと、若く美貌の女性イヴォンヌに出会った。彼女は女優志望と語り、ヴィクトールはロシアの貴族だと名乗った。情熱的に愛し合うイヴォンヌとヴィクトール。この地では貴族や金持ちたちが毎晩、陶酔と熱狂の宴を繰り広げている。そんな上流社会に憧れるイヴォンヌ。元々彼女には現実的な夢などなかった…。(from:BSTBS)
ドラマ/ロマンス(カラー)
1994年/フランス
監督 パトリス・ルコント
音楽 パスカル・エステーヴ
出演
ジャン=ピエール・マリエール、サンドラ・マジャーニ、イポリット・ジラルド、リシャール・ボーランジェ
イヴォンヌの香り
感想
監督は「タンゴ」「髪結いの亭主」「歓楽通り」「列車に乗った男」「ハーフ・ア・チャンス」「橋の上の娘」「フェリックスとローラ」「パトリス・ルコントのドゴラ」のパトリス・ルコントなので期待したのだが…仕事を持たない貴族風男とゲイのダンディーな爺さんが女優を目指す田舎娘に翻弄される…というロマンス。ルコントなのでストレートなロマンスでないところは面白味を感じるが、官能がテーマの監督にしては官能シーンがどうもイマイチ。ファムファタールを演じたサンドラ・マジャーニはまずまずの美女だが、カリスマ性がちょっとなくて物足りない感じ。

イヴの総て  ALL ABOUT EVE
★★★★★  テレビ放送
内容
野心的な新進女優の華々しい成功とその裏事情を大胆に描いた人間ドラマ。大女優マーゴにあこがれ、熱心に劇場に通う無垢(むく)な娘イヴ。その純粋さに心を打たれたマーゴは、イヴを自分の家に引き取って秘書としての仕事を与える。かいがいしくマーゴの世話をするイヴだったが、その心の内には、残酷なまでの野望が秘められていた…。1950年のアカデミー賞で、作品賞や監督賞などを含む計6部門受賞。(from:NHKBS)
ドラマ(白黒)
1951年/アメリカ
監督 ジョセフ・L・マンキーウィッツ
音楽 アルフレッド・ニューマン、リスト「愛の夢」
出演
アン・バクスター(イヴ・ハリントン)、ベティ・デイビス(マーゴ・チャニング)、ジョージ・サンダース(アディソン・デウィット)、セレステ・ホルム(カレン)、ヒュー・マーロウ(ロイド・リチャアズ)、ゲイリー・メリル(ビル)、マリリン・モンロー(ミス・カズウェル)、バーバラ・ベイツ(フィービー)
イヴの総て
感想
表と裏の顔が天使と悪魔のように全然違うイヴのアン・バクスター、激しい気性だが裏表のないマーゴのベティ・デイビス、二人の火花が散るような攻防が凄い。イブの悪女っぷりは映画史上トップを争うほど。そして無敵のイブを凌ぐ強かなデウィットのジョージ・サンダースの冷徹なキャラで、彼が最後にイブの正体を暴露して彼女を捻り潰してしまうのは痛快。生き馬の目を抜く競争激しい世界でも、幸せになる秘訣は「人徳」があるかないかなのかも…。第2のイブ登場で幕を降ろす怖いラストも強烈!マリリン・モンローがチョイ役で出ていて美しい。

イエスタデイ、ワンスモア  龍鳳鬥/YESTERDAY ONCE MORE
★★★★☆  テレビ放送
内容
宝石をめぐって別れたはずの夫婦が繰り広げる駆け引きを粋(いき)に描いたラブ・ロマンス。お互いにビジネスで成功している上、宝石泥棒としても一流の腕をもつ富豪夫妻。ある日突然夫から離婚を言い渡された妻は、家宝の宝石目当てに資産家の息子と再婚しようとするが、その宝石が元夫に盗まれてしまう。宝石を取り戻すためたびたび夫に会っているうち、彼の想いと離婚の真相が明らかになるが…。(from:NHKBS)
ロマンス/ドラマ/犯罪(カラー)
2004年/中国(香港)
監督 ジョニー・トゥ
音楽 べン・チェン、チュン・チーウィン
出演
アンディ・ラウ、サミー・チェン、ジェニー・フー、カール・ン
イエスタデイ、ワンスモア
感想
監督は「ザ・ミッション/非情の掟」「暗戦 デッドエンド」のジョニー・トゥ。アンディ・ラウが超格好良い、知的でクールな盗賊役。あまりにも似すぎたカップルゆえに、遅かれ早かれいずれは片割れになってしまう無情感が、高級住宅や外車、ブランドの服に囲まれた華麗な生活とは対象的で、胸にグッとくる。スタイリッシュな生き方に懲り過ぎて感情に不器用な二人が切ない。

イエスタデイ 沈黙の刻印  YESTERDAY
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
西暦2020年。南北が統一された後に建設された朝鮮半島の都市インター・シティで、3ヶ月おきに政府と関わっていた科学者の連続誘拐殺人事件が起こる。特殊捜査隊SIのユン・ソク隊長(キム・スンウ)は、隊員メイ(キム・ソナ)らを引き連れ、事件にあたる。一方、アジア連合警察の犯罪分析官ノ・ヒス博士(キム・ユンジン)は、養父である警察庁長官の退官を祝うため帰国するが、目の前で長官が謎の武装集団に誘拐されてしまう。ユン隊長は、誘拐された長官の遺留品の中に、長官の持ち物ではないペンダントを見つけ愕然とする。それは1年前、誘拐事件で死んだ息子につけられていたペンダントと同じものであった…。「ホテリアー」のキム・スンウ、「シュリ」「燃ゆる月」「LOST」のキム・ユンジン、「リベラ・メ」「太王四神記」で火天会大長老のチェ・ミンス、「私の名前はキム・サムスン」の若手実力派キム・ソナの韓国4大スターの豪華共演のSFサスペンスアクション。監督は、本作で本格的デビューを飾ったチョン・ユンス。(from:BSフジ)
アクション/SF/サスペンス(カラー)
2002年/韓国
監督 チョン・ユンス
音楽 カン・ホージュン
出演
キム・スンウ(ユン・ソク隊長)、キム・ユンジン(ノ・ヒス博士)、チェ・ミンス(ゴリアト)、キム・ソナ(メイ)
イエスタデイ 沈黙の刻印
感想
なかなか豪華なキャストで、知的な犯罪心理学者はキム・ユンジン、特殊捜査隊員メイ役を演じたキム・ソナも「私の名前はキム・サムスン」とは違った、激しいアクションを格好良くこなすシリアスな演技。神父(ノ博士)は「クッキ」「ホワイト・バレンタイン」のチョン・ムソン。しかし、巨額な制作費をかけた割には、カーチェイスや戦闘アクションがショボイし、演出もイマイチ。映像も凝っているようで安ちい。「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」や韓国版「ブレードランナー」という感じだけど、どちらにもその及ばず、中途半端な世界観。ゴリアトとダビデの戦いになぞった生物実験の犠牲者という設定はなかなか面白かったのに、もったいない。

言えない秘密  不能説的・秘密/SECRET
★★★★☆  テレビ放送
内容
天才的なピアノの腕を持つシャンルンは、天候初日に旧校舎の音楽室でシャオユーと出会い、たちまち恋に落ちる。学校を休みがちな彼女を心配しながらも、少しでも多く一緒の時間を過ごしたいと願うのだが、彼女はある日忽然と姿を消してしまう。彼女にはシャンルンにどうしても言えない秘密があった…。運命的な出会いに隠された、たったひとつの「秘密」とは…。天才アーティスト、ジェイ・チョウ初監督に挑戦した、淡く切ない青春ラブストーリー。(from:BSジャパン)
青春/音楽(カラー)
2007年/台湾
監督 ジェイ・チョウ
音楽 テルザック・ヤンバン、ジェイ・チョウ
出演
ジェイ・チョウ(シャンルン)、グイ・ルンメイ(シャオユー)、アンソニー・ウォン(シャンルンの父:鬼教師)、アリス・ツォン
言えない秘密
感想
天才アーティストとうたわれるだけあって、ジェイ・チョウのピアノは素晴らしく、ピアノ・バトルや連弾などアクロバティックな演奏はアクション映画のように激しくてスリリング。「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォンがシャンルンが落ち込むとプレスリー風のギターで景気付けしたり息子とダンスを踊りたがったりのお茶目な父役でいい味を出している。終盤は「時をかける少女」という感じ。

家の鍵  LE CHIAVI DI CASA
★★★☆☆  テレビ放送
内容
若き日、出産で恋人を失った衝撃から、生まれてきた我が子も手放してしまった父親ジャンニ。15年の空白を経て、障害を持った息子パオロと出会った彼は、パオロをミュンヘンからベルリンのリハビリ施設に送り届けることになった。初めて息子と向き合い、戸惑いを隠せないジャンニ。明るく振舞ってはいるが、心に寂しさを湛えたパオロ。ぎこちない父と子の関係は、短い旅を共に過ごすなかで少しずつ変わってゆく。ジャンニは施設で、重い障害を持つ娘を介護する女性ニコールと知り合った。「子供たちにとって問題なのは、病気じゃなくて親よ」という彼女。ジャンニのなかで、息子への思いが溢れるように込み上げてくる。そしてある日、ジャンニは決断するようにパオロを連れてノルウェイの旅に立つ…。(from:BS11)
ドラマ(カラー)
2004年/イタリア
監督 ジャンニ・アメリオ
音楽 フランコ・ピエルサンティ
出演
キム・ロッシ・スチュアート(ジャンニ)、シャーロット・ランプリング(ニコール)、アンドレア・ロッシ(パオロ)、アッラ・ファエロヴィック(ナディン)、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(アルベルト)
家の鍵
感想
ジュゼッペ・ポンティッジャの『家の鍵-明日、生まれ変わる』を「いつか来た道」「小さな旅人」のジャンニ・アメリオが映画化。障害者と健常者というだけでなく、15年も音沙汰なしだっ親子の溝を描いている。傷害のある息子に負い目のある父親と、障害者の子供を持つ親の苦しみを静かにしかし重く表現したシャーロット・ランプリングの存在が素晴らしい。障害のある子供から逃げてしまう親が少なくないなか、真っ向からことの重さと現実の厳しさを描くことも忘れてないが、障害があってもなくても築ける親子の深い関係が静かに描かれていて心に残る。自由奔放で時にはジャンニを困らせる少年パオロを演じたアンドレア・ロッシが、等身大の男の子を自然に演じていていい。

イエロー・ハンカチーフ  THE YELLOW HANDKERCHIEF
★★★☆☆  テレビ放送
内容
山田洋次監督の名作「幸福の黄色いハンカチ」を、オスカー俳優ウィリアム・ハート主演でハリウッドがリメイク。刑期を終えて出所したばかりの男が、偶然知り合った若い男女とともに、封印していた過去を取り戻すため別れた妻のいるニューオリンズを目指す旅を描く。「トワイライト」シリーズでブレイクしたクリステン・スチュワート、オリジナル版キャストの桃井かおりらが出演。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2008年/アメリカ
監督 ウダヤン・プラサッド
音楽 イーフ・バーズレイ、ジャック・リブジー
出演
ウィリアム・ハート(声:江原正士)、マリア・ベロ(声:深見梨加)、クリステン・スチュワート(声:小島幸子)、エディ・レッドメイン(声:細谷佳正)、桃井かおり
イエロー・ハンカチーフ
感想
山田洋次監督の名作「幸福の黄色いハンカチ」を雰囲気を壊すことなく上手く現代のアメリカに置き換えた手腕は凄い。あの高倉健のキャラをウィリアム・ハートもかなり健闘。しかし、若いヒッチハイカーはオリジナルとかなり違っていて、そこは時代とアメリカゆえか。武田鉄也のようなキモイ青年キャラが、お笑いキャラではないのが少々物足りなかった。オリジナルにも出演していた桃井かおりが、ここではモーテルの女将役で登場。ハリウッドに行っても桃井節炸裂という感じで笑えた。

黄線地帯(イエローライン)  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
東洋人の売春組織を題材に、石井輝男監督の本領が発揮された快作。独特の美学に沿って任務を遂行し、悪党に徹しきれない殺し屋が、皮肉にも行きずりの人質女性に惹かれてしまう様を、石井作品常連の天知茂が、ニヒルな魅力たっぷりに好演している。水面下で売春団を組織する依頼人の裏切りに遭い、警察に追われる身となった衆木(天知)は、東京駅で偶然見かけたダンサーのルミ(三原)を道連れに、神戸へと乗り込む。(from:日本映画専門チャンネル)
犯罪/ドラマ(カラー)
1960年/日本/新東宝
監督 石井輝男
音楽 渡辺宙明
出演
吉田輝雄、天知茂、三原葉子、三条魔子
黄線地帯
感想
監督は「ねじ式」「地獄」「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」の石井輝男。この監督にしては結構マトモなサスペンス・ドラマだが、ムーアと名乗る白人に靴墨を塗ったような変な女が出てきたり、変な顔を平気でするちょい不細工なヒロイン三原葉子とか、やっぱりちょっと変。結局、追ってきた記者や警察に追い詰められて射殺されるラストなんて普通過ぎてあっけないのだが、こういう力の抜けさ加減もこの監督ならではかも。

硫黄島の砂  SANDS OF IWO JIMA
★★★☆☆  テレビ放送
内容
第二次世界大戦の太平洋戦争で、天王山と言われた凄絶な攻防。米軍が日本上陸の足がかりとした硫黄島作戦はすさまじい戦いであった。日本軍の将兵は多数戦死。米軍側の被害も大きかった。その戦いをアメリカ側から描いた映画 。山の頂上で星条旗が翻るラストは歴史上のワンシーンとして有名。(from:BS12)
戦争(白黒)
1949年/アメリカ
監督 アラン・ドワン
音楽 ヴィクター・ヤング
出演
ジョン・ウェイン、ジョン・エイガー、アデル・マーラ、フォレスト・タッカー
硫黄島の砂
感想
お調子者ベニー・ベガティ、色男ダン・スプリング、フィラデルフィア(兄弟愛の町)出身の喧嘩ばかりのエディとフランク兄弟、アイルランド人ジョージ・ヘルノポリス、ストライカーを恨む元ボクサーのアル・トーマス(フォレスト・タッカー)、ストライカーを信頼するボブ・ダンとチャーリー、落ちこぼれのトレンスキー、と結婚するのピート・コンウェイ(ジョン・エイガー)、アリソン・ブロムリー(アデル・マーラ)と、ジョン・ウェイン演じる、厳しく若き未熟な海兵隊達を鍛える鬼の軍隊長ジョン・ストライカー軍曹。厳しい訓練の裏には若い彼らを一人も殺されたくないという、ストライカーの親心が泣ける。そのストライカーも妻とは離婚、6歳になる息子からは手紙一つもらえず、寂しさをやけ酒で紛らわせていた…と、戦争だけではないドラマ。しかし、トーマスが弾の補給を待つ仲間を残してコーヒーを飲んだり、激戦地の戦闘シーンは「硫黄島からの手紙」に比べると少々のんびりしている。10日の休暇もあったり、食料と水不足で苦しんだ日本軍とは大違い。ジョン・ウェインには絶対銃弾が当たらない、合衆国海兵隊を謳ったテーマ曲も有名な戦意高揚映画。記録フィルムの使い方が自然で、激戦地の擂鉢山でロケをしたような臨場感がある。「父親たちの星条旗」にも登場する、硫黄島の星条旗を実際に立てた兵士たちが出演していることでも有名。
関連作:硫黄島からの手紙
ジョン・ウェインの戦意高揚映画:サハラ戦車隊」「太平洋作戦」「フライング・タイガー」「パターンを奪回せよ

イカとクジラ  THE SQUID AND THE WHALE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
16歳のウォルトと12歳のフランクの兄弟は、人生の大問題に直面していた。かつて作家として脚光を浴びながら長年スランプの父と、新人作家としてデビューを飾ろうとしている母が、ある日突然離婚を宣言。共同監護の名の下に、兄弟は父の家と母の家を行き来することに。思いもよらぬ家族の崩壊に少年たちは最大級のショックを受けるが、2人が口にできたのは、本当に聞きたいことより飼い猫はどっちの家に暮らすかの心配だった。(from:BSジャパン)
ドラマ/コメディ(カラー)
2005年/アメリカ
監督 ノア・バームバック
音楽 ブリッタ・フィリップス、ディーン・ウェアハム
出演
ジェフ・ダニエルズ(バーナード・バークマン)、ローラ・リニー(ジョーン・バークマン)、ジェシー・アイゼンバーグ(ウォルト・バークマン)、オーウェン・クライン(フランク・バークマン)、ウィリアム・ボールドウィン(アイヴァン)、アンナ・パキン(リリー)、ヘイリー・ファイファー(ソフィー)
イカとクジラ
感想
妻に無関心で自己中心の父を「ブラッド・ワーク」のジェフ・ダニエルズ、寂しさから周囲の男たちと関係する母に「ミスティック・リバー」のローラ・リニー。この二人もいいが、驚きは両親の修復不可能な関係に振り回される子供たち二人があまりにも危なっかしくて上手い。長男は母親どころかガールフレンドともうまくコミュニケーションが取れないし、次男は幼いのに酒と手淫に溺れているが、コミカルで笑える。でも、親からいきなり必要とされず、放り出された二人の複雑な心理が細やかに描かれ、二人の苛立ちが胸に迫ってくる。簡単に離婚を考える夫婦に見てちょっと考えて欲しい、子供の視点から見た「クレイマー、クレイマー」な作品。

伊賀忍法帖 
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
戦国争乱の世、松永禅正は主家三好氏の美姫右京太夫をわがものにするため、五人の妖術僧に媚薬作るため美女狩りを命じる。若き伊賀忍者・笛吹城太郎は、最愛の恋人・篝火(かがりび)を彼らに奪われ、生贄にされてしまう。陰謀を阻止し復讐することを決意する城太郎。禅正は三好氏を殺害しようと奈良大仏殿に火を放つが、燃えさかる炎の中城太郎は右京太夫を魔手から救い出すことに成功する。だが、禅正を影で操る悪魔の化身・果心居士が姿を表し、壮絶なる死闘が待ち受けていた。人間は悪魔に勝てるのか!? 城太郎と右京太夫の愛が燃え上がる!戦国争乱の世を舞台に媚薬をめぐって、伊賀忍者、笛吹城太郎と、伝説的な妖術師、果心居士の戦いを描く。山田風太郎の同名小説の映画化。(from:B11)
時代劇(カラー)
1982年/日本/角川
監督 斎藤光正
音楽 横田年昭
出演
真田広之(笛吹城太郎)、渡辺典子(篝火、右京太夫、鬼火)、千葉真一(柳生十兵衛)、成田三樹夫(果心居士)、中尾彬(松永弾正)、佐藤蛾次郎(水呪坊)
伊賀忍法帖

感想
真田広之が伊賀忍者に扮し、魔導師とその手先の5人の妖術師たちから、恋人の双子の姉を救うフュージョン時代劇。真田広之の役まわりは「里見八犬伝」に重なるが、こちらはもっと格好良い。しかし、中尾彬扮する悪党の陰謀が、惚れ薬で好きな姫を自分のものにしようとする事とは、強敵な割には幼稚で笑える。監督は「戦国自衛隊」の斎藤光正。

怒りの河  BEND OF THE RIVER
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
ジェームズ・スチュワート主演で数々のヒット作を送り出したアンソニー・マン監督による西部開拓劇。無法者だったグリンは、開拓地へ向かう農民たちを乗せた幌馬車隊の道案内人となり、オレゴン州へ向かっていた。途中、馬を盗んだ罪に問われたコールという男を助け、一緒に旅を続けるうち、昔の自分のようなコールとの間に奇妙な友情が芽生える。だがコールは開拓農民たちの食料を奪い売りさばこうと策略、グリンと対決する。(from:NHKBS)
西部劇(カラー)
1951年/アメリカ
監督 アンソニー・マン
音楽 ハンス・J・サルター
出演
ジェームズ・スチュワート、アーサー・ケネディ、ジュリア・アダムス、ロック・ハドソン
怒りの河
感想
ジェームズ・スチュワート演じる元犯罪者が、改心して開拓農民たちと共にまっとうに生きようとするドラマ。同じ境遇のアーサー・ケネディ演じるコールと、最後は改心できるか否かで運命を分かつことになる…。ロック・ハドソンがハンサムな若きカウボウーイとして登場している。「腐った林檎は捨てなきゃならん」と樽の林檎から腐った林檎を捨てるシーンが印象的。途中、鉱山に向かおうとするならず者に食料を奪われたり、食料調達を頼んだ町の有力者に裏切られたりと波乱ずくめの旅だが、今一歩緊張感がなくて面白みに欠ける。しかし広大な山々の大自然の風景が美しい、開拓精神を謳った作品。

怒りのガンマン/銀山の大虐殺  IL GRANDE DUELLO
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
リー・ヴァン・クリーフの早撃ちが炸裂するマカロニ・ウエスタン。大金がかかったお尋ね者を追って荒くれ賞金稼ぎ一味と非情な元保安官が熾烈な争奪戦を繰り広げるが…。サクソンシティを牛耳る一家の長老殺しの秘密を握る脱獄死刑囚フィリップ。彼を巡り凶悪な賞金稼ぎ一味と争奪戦を繰り広げた元保安官クレイトンは、フィリップの無実を確信、極悪3兄弟と対決する。フィリップ役で華麗なアクションを披露したオブライエンの唯一の主演作で、西部劇の悪役で名を馳せたクリーフは、黒づくめのスタイルで元保安官を精悍に演じる。タランティーノが『キル・ビルVol.1』で引用したテーマ曲も印象的。(from:イマジカBS)
西部劇(カラー)
1972年/イタリア:フランス:ドイツ
監督 ジャン・カルロ・サンティ
音楽 セルジオ・バルドッティ
出演
リー・ヴァン・クリーフ、ピーター・オブライエン、ジェス・ハーン、ホルスト・フランク
怒りのガンマン/銀山の大虐殺
感想
クエンティン・タランティーノ「キル・ビルVOL.1」のアニメ・パートで印象的に使われた、 ハーモニカとエッダのスキャット入りの曲はなかなか名曲。「夕陽のガンマン」で魅せたリー・ヴァン・クリーフ主演のマカロニ・ウエスタン。彼の渋いキャラは格好良いのだが、ここでは「夕陽のガンマン」のような悪人か善人か分からない危険なところが魅力だったのだが、ここでは結構いいヤツ。生意気な若造主人公のために色々助けてあげる父親っぽいキャラ。悪党たちがなかなか癖のあるヤツらで特に全身白尽くめのキザなガンマンが気味の悪い色白男で、他のごろつきキャラたちから浮いている感じで面白かった。最後はリー・ヴァンの拳銃が悪党らをそれこそなぎ倒してスッキリなんだけど、少々物足りなくてあっけない終り方。

怒りの荒野 I GIORNI DELL'IRA
★★★★☆ テレビ放送
内容
マカロニ・ウエスタンを代表する二大スター、G・ジェンマとL・V・クリーフ共演の一編。西部を渡り歩く名うてのガンマン・タルビーと、彼によって一人前のガンマンに育てられた青年スコット。町を支配しようという野望から暴挙を重ねるタルビーと成長したスコットとの宿命の対決を描く。ジェンマとクリーフの鮮やかなガン・プレーが見もの。(from:NHKBS)メキシコとの国境に近いクリフトンの町で私生児として生まれたスコットは、町の人々に下げすまされながら残飯集めやトイレ清掃などを黙々とこなすことで生きてきた。唯一彼の味方は馬屋で働くアランで、スコットは彼から秘かに銃の使い方を教えてもらっていた。ある日、町にタルビーという流れ者がやってきて、スコットは初めてアラン以外の人から同等に扱われたことでタルビーに好意を抱く。町の人々が恐れをなすこの男にスコットは相棒にして欲しいと頼み、タルビーは「ガンマン10ヶ条の心得」を教えていく。スコットは天武の才能で銃の腕を上げていくが、クリフトンの町を力で牛耳るようになったタルビーの冷徹さにだんだん疑問を持つようになる。アランがクリフトンの保安官になり、とうとうタルビーとアランが敵対し、アランはタルビーに撃たれて死ぬ。恩人二人の間で苦しむスコットはアランの残した銃を手にタルビーと対決することに…。
西部劇:マカロニウエスタン(カラー)
1967年/イタリア
監督 トニーノ・ヴァレリー
音楽 リズ・オルトラーニ
出演
ジュリアーノ・ジェンマ(スコット・メリー)、リー・ヴァン・クリーフ(フランク・タルビー)、ワルター・リラ(マーフ・アランフィ)
怒りの荒野

感想
60年代当時の懐かしい感じのするオープニングのテロップに、テーマ曲が格好良い。ぼろ布同然の青年が皆が恐れるガンマンへと成長していくサクセスストーリーだが、その師匠たちリー・ヴァン・クリーフとワルター・リラが渋くて良い。この二人に育てられたジェンマがだんだん強くなる設定で、リー・ヴァン・クリーフとジェンマの関係も父子という感じだが、最後決裂してしまうその師弟関係は「スター・ウォーズ」のダースベーダとルーク親子を連想させられる。

怒りの日(カール・ドライヤー)  VREDENS DAG
★★★★★  テレビ放送
内容
デンマーク映画界の巨匠カール・ドライヤー監督が、中世に行われた魔女狩りをモチーフに、人間の理性の喪失から導かれる悲劇を描いたひゅーまん・どらま。町の老司祭代理アブサロンは、若く美しいアンヌを後妻に迎えていた。アンヌの青春を奪うことになったこの結婚の背景には、宗教裁判にからむ陰湿な真実が隠されていたが…。当時デンマークを占領していたナチスへの反骨精神が色濃く盛り込まれた一作。(from:NHKBS)魔女狩りが行われていたころのノルウェーのとある村。牧師アプサロンの後妻アンネは、神学の勉強から帰ってきた前妻の息子を誘惑するが、魔女の血をひく彼女には魔女狩りの手が迫っていた。10年以上の長い沈黙を経てナチス・ドイツ支配下の故国で完成させた作品で、その緊張感は彼の作品歴の中でも屈指である。原作はハンス・ヴィアース・イェンセン。
ドラマ(白黒)
1943年/デンマーク
監督 カール・ドライヤー
音楽 ポウル・シーアベック
出演
トアキル・ローセ、リスベット・モヴィン、シグリ・ニーエンダム
怒りの日
感想
魔女の疑いで捕まった老婆が裸にされて拷問を受け、火あぶりの刑にされるシーンは、声だけや、燃え盛る炎のショットなど、シンプルな演出なのに真に迫っている。嫌悪感だけで隣人を告発する人々や、罪の無いこの老女に対する容赦ない仕打ちは、当時ナチスに占領されていたデンマーク人自身を投影しているよう。アンヌが最初は司祭の妻らしく硬い女だったのが、息子の恋人という妖艶な女に、最後には魔女と思い込んでゆく女と、どんどん変化してゆく様子も迫真の演技。
カール・テオドール・ドライエル関連:ガートルード」「奇跡

怒りの用心棒  IL PREZZO DEL POTERE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
1870年代のアメリカ南部。大統領が暗殺され、容疑者としてビルとジャックが逮捕される。冤罪(えんざい)を訴える2人だったが、真相を闇に葬り去ろうとする暗殺団によって黒人のジャックは殺害。かつて同じ暗殺団に父親を殺されたビルは、二人の復讐を誓う。一方、大統領の意志を継ごうとしていた副大統領は過去の違法行為に対して脅迫を受け、その証拠奪還を狙っていた…。(from:BSフジ)
西部劇/アクション(カラー)
1969年/イタリア
監督 トニーノ・ヴァレリ
音楽 ルイス・エンリケス・バカロフ
出演
ジュリアーノ・ジェンマ、ウォーレン・ヴァンダース、マリア・クアドラ、フェルナンド・レイ
怒りの用心棒
感想
南部テキサスのダラスにやってきた大統領が暗殺されて…とまるでケネディ大統領暗殺事件を暗殺シーンも馬車にすり替えてそっくりにした西部劇にしたマカロニ・イエスタン。ジェンマ主演の作品ってアクション中心でイマイチ深みのない西部劇ばかりだが、これは父親を殺し大統領を暗殺しようとするダラスを牛耳る悪人の陰謀に立ち向かい一匹狼。黒人の親友や車椅子の相棒などマイノリティーを大事にする姿勢や悪巧みに屈しない知性もあったりとこれまでの主役とちょっと違って格好良い。女性がほとんど出てこない男臭いところはいかにもマカロニ・ウエスタンらしい。監督は「怒りの荒野」のトニーノ・ヴァレリ。

イキガミ  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
厚生保健省の国家公務員・藤本賢吾の仕事は、政府より発行される死亡予告証:通称“逝紙(イキガミ)”を、国家繁栄のため“国家の礎”となる栄誉ある国繁死亡者に配達すること、すなわち死亡宣告を下すことだった。そして、イキガミを受け取ったものに残された人生は残りわずか24時間―。藤本は“名誉ある仕事”であるイキガミ配達職務を全うしようとしていた…。(from:BSTBS)
ドラマ(カラー)
2008年/日本/東宝
監督 瀧本智行
音楽 稲本響、主題歌:PhilHarmoUniQue『みちしるべ』
出演
松田翔太、塚本高史、成海璃子、山田孝之、柄本明、劇団ひとり、金井勇太、佐野和真、井川遥、笹野高史、塩見三省、風吹ジュン
イキガミ
感想
「忘れられた歌」「命の暴走」「最愛の嘘」の3つのエピソードから構成された、ある日突然、死亡予告証が届き、死亡までの24時間をそれぞれがどう生きるか…という話。設定はまあまあ面白いのだが、あまりリアルな感じを持てないのは、20代の若者を無差別に減らすという国家戦略が、少子化で人口減少の問題に直面している現代にそぐわないなからかも知れない。3つのエピソードも、国会議員の母と引きこもりの息子の「命の暴走」はイマイチだったが、他の2つは良かった。特に「最愛の嘘」の成海璃子と山田孝之の兄妹の角膜移植のエピソードはちょびっと泣けた。監督は「はやぶさ 遥かなる帰還」の瀧本智行。

イギリスから来た男 THE LIMEY
★★★★★ 劇場
内容
娘の死の真相を確かめにイギリスから来た男
ドラマ
1999年/アメリカ
監督 スティーブン・ソダーバーグ
音楽 クリフ・マルチネス
出演
テレンス・スタンプ、レスリー=アン・ウォーレン、ピーター・フォンダ、ルイス・カズマン、バリー・ニューマン、ジョー・ダレッサンドロ、ニッキー・カット

感想
テレンスとP・フォンダの夢の共演。さすが本物のスターと言える2人、オーラがすごくて他の俳優が霞んで見えた。テレビでジョージ・クルーニーがカメオ出演しているが、彼よりもこちらの二人のスターが放つオーラは数十倍強くて眩しい。実はテレンスの作品は最近のものしか見た事がなく60年代の代表作は1本も見ていない。フェリーニやパゾリーニ等、多くの巨匠を魅了した若き日のテレンスも拝見したい。二人ともいい年の取り方をしている。セリフは少なく、過去と未来が前後するシーンのカットバックも新鮮でかっこよい。『アウト・オブ・サイト』よりもさらにこちらが好き。

活きる 活着
★★★★☆ テレビ放送
内容
激動の中国を舞台に、ばくちで全財産を失った夫フークイ(グォ・ヨウ)と、一度は実家へ帰ったが、幼い2人の子供とともに夫の元に戻った妻チアチェン(コン・リー)。時代の波にもまれながらどんな困難な状況の中でも強く生き抜く一家の姿を1940年代から30年に渡ってつづる感動巨編。
ドラマ(カラー)
1994年/中国
監督 チャン・イーモウ(張藝謀)
音楽 チャオ・チーピン(趙李平)
出演
グォ・ヨウ(葛優):フークイ、コン・リー(鞏俐):チアチェン、ニウ・ベン(牛犇):町長、グオ・タオ(郭濤):チュンション
活きる

感想
英雄でも何でも無い、貧乏家族の困難や悲しみが襲って来ても力強く生きてゆく姿を描いた作品。幸運よりも悲しみや苦しみの方が多い彼らの人生はけっして特別な人々でなく、普通で大勢の中の1家族にすぎない。娘の出産による死は悲劇だったが、医者が饅頭を食べ過ぎて倒れるシーンは笑えてしまった。ラストも孫の饅頭にヒヨコは鶏の後どうなるの?という質問にフークイが「太ってガチョウになって、それから羊になって、もっと太って牛になって…」というシーンは微笑ましい。「生活はこれからどんどん良くなるぞ」が口癖のフークイ。悲しみだけでなくユーモアにも溢れた彼らの生き方に力強い勇気をもらえたような気になった。

イグジステンズ eXistenZ
★★☆☆☆ 劇場
内容
脊髄に穴をあけて接続するバーチャルリアリティゲームの謎
SFホラー
1999年/カナダ:イギリス
監督 デビッド・クローネンバーグ
音楽 ハワード・ショア
出演
ジュード・ロウ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウィレム・デフォー、イアン・ホルム、ドン・マッケラー、クリストファー・エクルストン

感想
グログロの小物たちで画面がドロドロ〜って感じだけど、ジュード・ロウの端正な顔でビミョーにいいバランスを取っているな。グニョグニョ・コントローラーのゲームや遺伝子組換えされたミュータント生物、それらの骨でできた銃…と面白いアイディアの小物が楽しかったけど、話はえ?それで終わっちゃうの?という感じで期待されたわりには尻すぼみであっけなかったので、ちょっと残念。

いけちゃんとぼく  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
“いけちゃん”は、9歳のヨシオにしか見えない色も形も変幻自在の不思議ないきもの。いつの頃からかそばにいて、ヨシオの日常を見守ってきた。通学途中に牛乳屋でいたずらをしたり、学校でいじめられたり、授業をさぼって父親に叱られたり…折に触れヨシオの前に現れ、時には落ち込む彼を励ますいけちゃん。やがてヨシオが成長するにつれ、その姿はだんだん見えなくなっていき…。いけちゃんの声を蒼井優が担当。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2009年/日本
監督 大岡俊彦
音楽 川嶋可能、主題歌:渡辺美里『あしたの空』
出演
深澤嵐、ともさかりえ、萩原聖人、モト冬樹、吉行和子、蒼井優(声)
いけちゃんとぼく
感想
戦後昭和時期を舞台に東京から関西にやってきて疎外感があった少年が友達を作りガキ大将たちからのイジメを克服し…と心温まる少年の成長期。しかしその側には不思議なお化け「いけちゃん」がいて常に彼を見守っていた…というファンタジー。途中でそのお化けの正体が明かされ、いけちゃんとの別離で大人になる…という展開で不覚にも涙。しかしこのいけちゃんのCGがかなり残念なデザイン。のっぺらぼうなようでいてアニメのようにしっかり表情がある。西原理恵子の漫画は未読だがたぶんこれを無理矢理CGにしたから異質感があるのかも。いっそアニメの方が良かった?

居酒屋兆治(1983)
★★★☆☆  テレビ放送
内容
函館の街を舞台に、小さな居酒屋を営む兆治(高倉健)と、かつての恋人さよ(大原麗子)との想いの流れをたどりながら、兆治とその妻茂子(加藤登紀子)の日常や、店に集まるさまざまな人たちの人生模様を描く。高倉健主演、降旗康男監督による感動のドラマ。(from:BS-i)
ドラマ(カラー)
1983年/日本/東宝
監督 降旗康男
音楽 井上堯之、主題歌:高倉健「時代おくれの酒場」
出演
高倉健、大原麗子、加藤登紀子、田中邦衛
居酒屋兆治
感想
人情沙汰で警察にやっかいになり、日陰人生を送る…というのは「幸福の黄色いハンカチ」に似ている。伝吉=兆治(健さん)がプッツン主婦さよ(大原麗子)の幸せを願って身を退いた事になっているが、どうも弱くて、さよに同情できない。山田洋次監督が監督していたらもっと伝吉やさよの造形が深くなって良くなったのかも。武田鉄矢や池部良、細野春臣、ちあきなおみ、佐藤慶、大滝秀治、東野英治郎、小林桂樹など豪華な出演者で、栄治にやたらと絡む嫌らしい男を伊丹十三が演じていい味を出している。また、陽気なカラオケ・バーのママのちあきなおみが笑えて良い。

居酒屋ゆうれい
★★★☆☆  テレビ放送
内容
居酒屋を営む荘太郎は、妻しず子を病気で亡くしやもめ暮らし。しず子の生前、荘太郎は一生結婚しないと約束していたが、見合いをした里子と再婚してしまう。ある夜、二人の寝室に裏切られたしず子の幽霊が現れて…。(from:BS朝日)
ドラマ/コメディ(カラー)
1994年/日本
監督 渡邊孝好
音楽 梅林茂、歌:平松愛理「あなたのいない休日」
出演
萩原健一、山口智子、室井滋、三宅祐司、西島秀俊
居酒屋ゆうれい
感想
萩原健一が居酒屋のおやじを茶目っ気たっぷりで魅力的に演じている。また、健康的なお色気の若後妻の山口智子、人情味ある幽霊の室井滋と、居酒屋の常連客たち皆が面白い。ラストの「人助け」をする二人にホロリとさせられた。

イザベル・アジャーニの 惑い ADOLPHE
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
19世紀のフランス。前途有望な美青年、アドルフ(スタニスラス・メラール)は郊外の街へ出向く。そこで伯爵(ジャン・ヤンヌ)の愛人エレノール(イザベル・アジャーニ)に一目惚れし、彼女を追いかける。
ドラマ/ロマンス/文芸(カラー)
2002年/フランス
監督 ブノワ・ジャコー
音楽 シューマン「ピアノ五重奏曲」、モーツァルト「ヴァイオリンのためのアダージョ」など
出演
イザベル・アジャーニ、スタニスラス・メラール、ジャン・ヤンヌ、ロマン・デュリス、ジャン=ルイ・リシャール
イザベル・アジャーニの 惑い

感想
コンスタンによる19世紀の心理小説『アドルフ』が原作。タイトルからだと、イザベル・アジャーニ演じる、美しい伯爵の愛人エレノールが、10歳年下のアドルフに言い寄られて戸惑い、ズルズルの男女関係になってゆく話かと思ったが、アドルフを語部として彼の心情(惑い)を描いている。エレノールがアドルフに熱をあげはじめた途端に、エレノールへの情熱から急に冷えきってしまうアドルフ。女は捨てられまいと必死になり、子供も総てを捨てて一緒になろうとする。幼気ではかな気な彼女を半分憎みつつも別れられないアドルフ…と、若い愛人を持った女の、よくあるロマンスもの。しかし48歳とは思えない、少女の様に変わらぬ若々しさのイザベル・アジャーニが美しい!ナポレオン時代のドレスやファッションも統べてがアジャーニを美しく引き立てている。アドルフは「クレーヴの奥方」でフランソワを演じたスタニスラス・メラール。

異人たちとの夏  SUMMER AMONG THE ZOMBIES
★★★☆☆  テレビ放送
内容
山田太一の名作小説を、「時をかける少女」の大林宣彦監督が映画化。妻子と別れて孤独に暮らすシナリオライターが、少年のころ事故で亡くなったはずの両親と過ごす不思議な夏の体験を描く。マンションでひとり暮らし中の原田は、生まれ育った浅草で、死んだ時とまったく変わらない姿の両親に出会う。以来、足しげく浅草に通い出すが、原田の体は次第に衰弱していき、同じマンションに住む恋人に浅草通いを止められる。(from:NHKBS)
ドラマ/ファンタジー(カラー)
1988年/日本/松竹
監督 大林宣彦
音楽 篠崎正嗣、プッチーニ:『ジャンニ・スキッキ』(私のお父さん)
出演
風間杜夫、秋吉久美子、片岡鶴太郎、名取裕子、永島敏行
異人たちとの夏
感想
亡くなった両親に会うことで命をすり減らす…というあたりは溝口健二監督の「雨月物語」みたいで恐いけど切ない。そして昭和の時代にトリップするところは「ALWAYS 三丁目の夕日」っぽくて、この作品からヒントを得たのだろうか?夕暮れ時のノスタルジックな雰囲気とともに、自分よりも年若い両親との交流が微笑ましくもあるが物悲しい。主人公が謎の女と自分より若い母親に色香にドキマギする姿がコミカルでちょっと笑えた。でもその謎の美女、名取裕子の色っぽい美女から豹変するラストは恐い。ご先祖様への挨拶も兼ねてお盆の季節に見たい作品。監督は「時をかける少女」「天国にいちばん近い島」「青春デンデケデケデケ」の大林宣彦。

伊豆の踊子(吉永小百合) 
★★★★☆ テレビ放送
内容
川端康成原作四度目の映画化。川崎(宇野重吉)は大学の教授だが、ある日、学生の中でかつて巡り会った踊子にそっくりの女の子に出逢う。彼は当時の頃を思い出す…。学生の川崎(高橋英樹)は伊豆の旅中である旅芸人の一座と一緒になる。一座の踊子カオル(吉永小百合)はまだ14才のあどけなさが残る少女だが、一座と旅を共にする事で、次第に二人は惹かれてゆく。しかし川崎には大学受験が迫っており、旅を切り上げて東京に戻らなくてはいけなくなる。別れの船着き場で遅れて桟橋の端に辿り着いたカオルは船上の川崎に泣きながら懸命に手ぬぐいを振り、それを見た川崎は涙ぐむのだった。
文芸(カラー)
1963年/日本/日活
監督 西河克己
音楽 池田正義
出演
吉永小百合、高橋英樹、大坂志郎、十朱幸代、浪花千栄子、南田洋子、宇野重吉
伊豆の踊子

感想
文芸ものというよりもちょっと吉永小百合のアイドル映画という感じもするが、その吉永小百合がとても初々しくて、主人公のカオルにピッタリ。高橋英樹のちょっとコメディタッチな演技もマル。十朱幸代が薄幸の女郎役に、南田洋子が雑草のごとく力強く生きる女郎役を演じているが、こちらも良かった。

伊豆の踊子(山口百恵)  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
大正の末、天城に向かう山道を行く一高生・川島は、旅芸人の一行に出会った。一行は栄吉とその妻・千代子、千代子の母親ののぶ、雇い娘の百合子、そして太鼓を背負った古風な髪型のよく似合う美しい少女の五人で、彼らは三味線や太鼓、そして唄や踊りで温泉場の料理屋や旅館の客を相手につつましい生計をたてていた。かおるという名のその踊子は、下田まで川島と一緒に旅ができると知って喜んだ。湯ケ野について踊子と五目並べに興じていたある日、栄吉と風呂に入っていた川島は、向かいの共同風呂に入っていた踊子が裸のまま立ち上り、こちらに手を振るのを見てその無邪気な子供らしさに思わず頬笑んだ。そんなある日、踊子は山蔭の古小屋で、粗末な夜具にくるまって寝ている幼馴じみのおきみと再会した。酌婦をしていたおきみは客を取らされ、病気になった今は、厄病神あつかいされて古小屋に追い払われていたのだった。浮世の汚れを知らぬ踊子には余りにも衝撃的な光景であった。やがておきみの死を知ることなく湯ケ野を離れた踊子一行は、川島と共に下田へ向かった。昭和48年5月「としごろ」でデビューし、たてつづけに大ヒットを飛ばして日本中のアイドルになった山口百恵が、今まで五度映画化され、大女優への登竜門と言われる川端康成の名作に取り組んだ映画主演初作品。(from:BS日テレ)
文芸(カラー)
1975年/日本/東宝
監督 西河克己
音楽 高田弘
出演
山口百恵、三浦友和、石川さゆり、中山仁
伊豆の踊子
感想
アイドル映画だろうと思って見始めたが、山口百恵が思った以上に自然で上手く、初々しいヒロインを演じていて驚いた。何度も映画化されてトップアイドルの登竜門みたいな作品だが、吉永小百合版とも引けを取らない出来。これまた新人とは思えない三浦友和の初々しいキャラもグッド。川島が踊子たちを追って駆け抜けるトンネルのシーンは同じ川端康成の「雪国」をちょっと思い起こさせられた。かおるの行末が暗示させられるラストが印象的。監督は「草を刈る娘」「青い山脈(吉永小百合)」の西河克己。

泉のセイレーン  SIRENS
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
20世紀初頭のオーストラリアの大自然を舞台に、キリストを冒涜すると世間で騒がれた実在した画家ノーマン・リンゼイの作品を巡って彼に関わる男女を描いたエロティックで幻想的なラブ・ファンタジー。依頼をしたノーマン・リンゼイの裸体画が、教会を冒涜していると怒ったシドニー教会は、絵の出展を止めさせるために牧師夫婦を派遣する。しかし野生的なオーストラリアの地で、開放的に暮らすリンゼイ家に次第に感化されて、牧師の妻エステラは自分の抑えていた欲望に気づいてゆく…。
ロマンス/ファンタジー(カラー)
1993年/オーストラリア:イギリス
監督 ジョン・ダイガン
音楽 レイチェル・ポートマン
出演
ヒュー・グラント、タラ・フィッツジェラルド、サム・ニール、エレ・マクファーソン、ポーシャ・デ・ロッシ、ケイト・フィッシャー
泉のセイレーン
感想
監督は「ワン・ナイト・スタンド」「トリコロールに燃えて」のジョン・ダイガン。主演は「ブラス!」のタラ・フィッツジェラルドで、ヒュー・グラントとサム・ニールは脇役という感じ。「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲」のエレ・マクファーソンが、牧師の妻エステラ(タラ)を誘惑する3人のモデルの一人、シーラを大胆に演じている。小説家でもあるノーマン・リンゼイというオーストラリアの画家を全然知らないが、耽美主義に傾倒していて、彼の絵のモデル3人は、19世紀末に流行った、ラファエル前派のロセッティが描くファム・ファタールに似ている。エロチックなシーンは抑え目に、デカダンスの世界観が上品に描かれている。ヒュー・グラントは妻の変化にしどろもどろになる気の弱い英国男をコミカルに演じている。またサム・ニールは、退廃的な画家にしては生真面目な学者というイメージが拭えず、ちょっとミスキャストに感じた。

イズント・シー・グレート ISN'T SHE GREAT
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
1960年代後半のハリウッド。売れない女優ジャクリーン(ベット・ミドラー)は、薬漬けで男を次々と替える荒れ果てた暮らしを送っていた。そんな彼女に再婚相手のアーヴィング(ネイサン・レイン)は、暴露小説の執筆を勧める。女優としては致命的なスキャンダルを赤裸々に書いた小説は大ベストセラーを記録し、ジャクリーンはたちまち時代の寵児に。ところが、大きな成功をつかんだ矢先に、医者から癌の宣告を受けてしまい…。“スキャンダル”を売りにハリウッドを震撼させ、大衆を虜にしたジャクリーン・スーザンの生涯を描く。「ローズ」「フォー・ザ・ボーイズ」のベット・ミドラーがジャクリーンを演じた。監督は、「素顔のままで」「ハネムーン・イン・ベガス」のアンドリュー・バーグマン。(from:BSフジ)
ドラマ/コメディ/ロマンス(カラー)
2000年/アメリカ:イギリス:ドイツ:日本
監督 アンドリュー・バーグマン
音楽 バート・バカラック
出演
ベット・ミドラー、ネイサン・レイン、ジョン・クリーズ、サラ・ジェシカ・パーカー、ストッカード・チャニング、デヴィッド・ハイド・ピアース
イズント・シー・グレート

感想
ジャクリーンの親友フロー役は「ザ・ホワイトハウス」で大統領夫人を演じてトニー賞を受賞していたストッカード・チャニング。この人、リズにどことなく似ているので好きだ。映画はベット・ミドラーが書いた本で念願の有名人になる…というサクセス・ストーリー。彼女クルクル変わるドラッグ・クイーンばりのド派手なファッションで、夫役のネイサンも負けじとド派手なネクタイで対抗、60-70年代の楽しいファッションを展開している。音楽もジェームス・ブラウンやペリー・モコ、ダニー・ケイ、イーディ・ゴーメ、ジム・モリソン(アーヴィングが「トム・モリソン」と言い間違える)など当時の有名人がワンサカ出て来て楽しい。彼女らの一人息子が重度自閉症だったり、彼女自身も癌だったりと成功の裏にはかなり悲しく辛い現実を抱えているが、前向きに生きるジャクリーンは見ているこちらまで元気になるイイ女だ。それを不細工なベット・ミドラーが演じていてまたイイ。今回彼女の歌はあまり聞けなかったというのと、全然泣けるという作りでもなかった。ベット・ミドラー主演にしては盛上がりが地味過ぎ。

いそしぎ  THE SANDPIPER
★★★☆☆  テレビ放送
内容
人里離れた美しい海岸に、息子とふたりで暮らす奔放な女流画家と聖職者の道ならぬ恋を描く。9歳になる息子ダニーを学校に行かせず自分で教育し、自由に暮らしていた無名の画家ローラ。だが判事の命でダニーは強制的にミッション・スクールに行かされることになり、牧師であり校長を務めるエドワードと出会う。エドワードは、美しく強い個性を持つローラに自らの信念をも揺るがされるほどひかれていく。アカデミー歌曲賞受賞。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1965年/アメリカ
監督 ヴィンセント・ミネリ
音楽 ジョニー・マンデル
出演
エリザベス・テイラー、リチャード・バートン、エヴァ・マリー・セイント
いそしぎ
感想
テーマ曲は映画史上に残る名曲。エリザベス・テイラーはもう中年の往年の輝きには及ばないけど、まだまだ美しいのはさすが。共演もなかなか豪華でヒッチコック作品でお馴染みのエヴァ・マリー・セイントやチャールズ・ブロンゾンも出ている。しかし、彼が出ていてもアクションはなし。ひたすら中年男女の一途な不倫を描いたロマンス。浮世離れした女を不思議な魅力で演じているリズの存在感だけで持っているような…。音楽は賞を取るほどの名曲でも内容はイマイチ印象に残りにくい。あの時代に女が一人自由に生きるというのがどれだけ珍しくて革新的だったかってのは分かるけど、今見ると少々古い感じもするテーマ。監督は「恋の手ほどき」「走り来る人々」「炎の人ゴッホ」「ブリガドーン」「バンド・ワゴン」「巴里のアメリカ人」「花嫁の父」のヴィンセント・ミネリ。

イタリア的、恋愛マニュアル  MANUALE D'AMORE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
仕事もなく彼女もいない、運に見放されていたある日、偶然出会ったジュリアに一目惚れするトンマーゾ。倦怠期を迎え、すでに情熱の失せたバルバラとマルコの夫妻。夫の浮気現場を目撃した腹いせに交通違反の取締りに精を出す、婦人警官のオルネッラ。妻に逃げられ気の小さい自分を変えようとする、小児科医のゴッフレード。彼らは不器用ながらも幸せになろうと奮闘するが…。果たして彼らにハッピーエンドは訪れるのか!?(from:BSジャパン)
ロマンス/コメディ(カラー)
2005年/イタリア
監督 ジョヴァンニ・ヴェロネージ
音楽 パオロ・ブォンヴィーノ
出演
シルビオ・ムッチーノ、ジャスミン・トリンカ、マルゲリータ・ブイ、セルジョ・ルビーニ、ルチャーナ・リッティツェット、ディーノ・アッブレーシャ、カルロ・ベルドーネ、アニタ・カプリオーリ
イタリア的、恋愛マニュアル
感想
三人の主人公たちが上手くつながってゆく、オムニバス風の作りで前半のトンマーゾの片思いは少々面白味に欠けるが、後半の小児科医師のエピエードは大笑い。恋愛達人のイタリア人にも不器用なのがいるのかと意外だが、明るくアグレッシブなところはさすがラテン民族。そして立場も全然違う三人の主人公たちそれぞれに共感を覚えるキャラ作りもなかなか上手い。

イタリア旅行  VIAGGIO IN ITALIA
★★★☆☆  テレビ放送
内容
結婚して8年目のカテリーナとアレックスは、人前では仲の良い夫婦を演じていたが、実は崩壊寸前だった。叔父の遺産であるが、イタリアの別荘を売りに来た二人の仲はすっかり冷え切っていた。女はかつて自分を好きでいてくれた詩人の詩を口ずさみながら、遺跡や博物館を巡る。男といえば浮気を試みてみるがうまくいかない。別れが決定的になったとき、ふとマリアの像を掲げる祭りに出くわす。その敬虔な姿の中に、二人は本当の愛を見出す。(from:BS11)
ドラマ(白黒)
1953年/イタリア
監督 ロベルト・ロッセリーニ
音楽 レンツォ・ロッセリーニ
出演
イングリッド・バーグマン(カテリーナ)、ジョージ・サンダース(アレックス)、ポール・ミュラー、マリー・モーバン
イタリア旅行
感想
監督は「七つの大罪」のロベルト・ロッセリーニ。主演は監督とのロマンスで話題になったイングリッド・バーグマンと、「イヴの総て」「レベッカ」「暗闇でドッキリ」のジョージ・サンダース。ヴィスヴィアス火山やポンペイなどナポリの自然が美しい。美術館や火山、カタコンブ、ポンペイ遺跡と、ほったらかしにされている妻は寂しさを紛らわすかのように観光に没頭し、夫はそんな妻を恨めしく思いながら行きずりの女と浮気を試みるが決心が付かずにうまくいかない…。すれ違い夫婦のイライラとは対照的にナポリのあっけらかんと明るい人々の生死感が見ていて心に癒される。まるで台本などないような自然な台詞とロケの撮影が、作り物のドラマというよりもバーグマンの私生活を覗いているようなリアルさがあってドキドキさせられる。

ICHI  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ひとりで旅を続ける女がいる。彼女の名は、市、三味線を引きながら唄う盲目の旅芸人、瞽女だ。人とかかわりたくない市は、自分と同じ盲目の女が、男たちに脅されていても素知らぬ顔。彼らが今度は市に手をかけようとした時、ひとりの侍が止めに入るが、なぜか刀を抜くことができない。その瞬間、仕込杖から抜いた市の剣が、男たちを容赦無く斬り捨てる。侍の名は、藤平十馬。とある宿場町にたどり着いた十馬は、鳥羽でひと儲けした帰り道に5人の男たちに囲まれる。そこでもやはり刀を抜けず、一瞬でカタをつけたのは、またしても市だった。市に斬られた男たちは、町外れの山に根城を構えて町を荒らす万鬼の手下だった。町を仕切る白河組の2代目虎次は、彼らを倒したのは十馬だと思い込み、彼を用心棒に野盗。万鬼はかつて幕府指南役に推挙されるほどの侍だったが、顔に酷い火傷を負って失脚し、無法者と成り果てる。万鬼は殺された手下たちの傷跡を見て、かつて闘った居合斬りの名手の技だと気付く。町の不穏な空気の中で、十馬と市は反発しながらも惹かれあう。悲しみが滲む市の唄声に心を揺さぶられる十馬。市もまた、偶然触れた十馬の手の温かさに心を乱される。ある日、市の心を開きたいと願う十馬は、自分が刀を抜けない理由を打ち明ける。遂に、万鬼党が町を襲撃する。十馬を連れ去ろうとする奴らの前に、立ちはだかる市。屈強な男たちを次々と斬り、自分が何者かをあかす市。実は逆手居合い斬りの男を捜している市は、彼を知る万鬼と対決するつもりなのだ。連れ去られた市を助けるため、力を振り絞って立ち上がる十馬。果たして、ふたりの運命は!?(from:BSTBS)
時代劇/アクション/ロマンス(カラー)
2008年/日本
監督 曽利文彦
音楽 リサ・ジェラルド、マイケル・エドワーズ
出演
綾瀬はるか、中村獅童、窪塚洋介、柄本明、竹内力、利重剛、佐田真由美、島綾佑、杉本哲太、横山めぐみ、渡辺えり、大沢たかお
ICHI
感想
座頭市物語」を「はなれ瞽女おりん」のような、はなれ瞽女(ごぜ)に置き換えたアクション時代劇。綾瀬はるかが盲目の侠客?とミスマッチなキャストなのでイマイチ期待しないでみたのだが、意外とスピード感ある斬新な殺陣の連続で、女の子綾瀬はるかの殺陣も格好良く見えてしまう。へっぴり腰の大沢たかおの笑える情けない殺陣など、殺陣にもハードなのとコメディとバラエティに富んでいる。肝心の悪役が竹内力と中村獅童がかぶったキャラ。大ボス中村獅童よりも竹内力が目立ちすぎて笑えた。ただ、やっぱり線の細い綾瀬はるかに「キル・ビル」のような女キャラはちょっとリアル感を感じなかった。監督は「ピンポン」の曽利文彦。

1953年の冷たい夏 COLD SUMMER OF 1953
★★★★☆ テレビ放送
内容
1953年夏、スターリンが死んだ直後、絶大な力を有するベリア首相は幅広く恩赦を認めた。その結果、重罪を宣告された犯罪者たちも自由になり、その中の数人が再び強盗を犯し、とある島の寒村に逃げ込む。警官が殺され、恐怖のどん底に突き落とされた村人たちを救うため、無実の罪でこの島に流刑されていた2人の男が立ち上がる。偉大なロシアの俳優アナトリー・パパノフの遺作。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1987年/ソビエト(社会主義共和国連邦)
監督 アレクサンドル・プロシュキン
音楽 ウラジーミル・マルチーノフ
出演
ワレリー・プリエムイホフ、アナトリー・パパノフ、ビクトル・スチェパーノフ
1953年の冷たい夏

感想
脚本エドガル・ドゥブロフスキー、撮影ボリス・ブロジョフスキー。政治犯として寒村に流刑になったセルゲイ(ワレリー・プリエムイホフ)と、スパイ容疑で流刑になり14年が経つカパールイチ(アナトリー・パパノフ)。流刑先輩のカパールイチは何かとセルゲイを心配するが、セルゲイは働こうともせず、日々ブラブラと過ごす。そこへスターリンの死で恩赦になった悪人6人が村を占領する。村で唯一の若い娘が悪党らの餌食になるのを止めようと、セルゲイはカパールイチが止めるのも聞かず、助けに乗り出す…。恩赦で凶悪犯が野放しになり、無罪で善良な男や、本来英雄と崇められるべき勇敢な兵士が永年とらわれの身で苦しんでいる。そして村では小さな権力を振りかざして威張る者が、いざと言う時は敵に寝返ったり、ただ言いなりになったり、すぐに殺されたりで頼り無い。ソ連時代に描かれたとは思えないぐらい、ソ連政府や秘密警察長官ベリヤを批判した内容。くすんだ寒々とした映像と感情を押さえた演出で淡々と描いている。

いちげんさん  ICHIGENSAN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
1996年のすばる文学賞を受賞した、デビット・ゾペティによる同名小説を映画化。京都を舞台に“いちげんさん”である“僕”と、盲目の女性、京子の愛と別離を描く。古都・京都の四季の移ろいの中で、石庭や雨に濡れる苔、夕焼けに映える障子など、“ガイジン”から見た日本の美を捉えたロケーションが秀逸。また、本作で引退となった鈴木保奈美の体を張った熱演も見どころ。共演に「仮面の男」のエドワード・アタートン。京都の大学で日本文学を学んでいる“僕”。しばし町でガイジン扱いされるのにうんざりしていた彼は、盲目の女性、京子のために対面朗読の仕事を引き受ける。対面朗読をしながら、彼の顔を触る京子の指。やがてそれが愛撫に変わった時、2人の関係は深まってゆく…。(from:日本映画チャンネル)
ロマンス(カラー)
1999年/日本
監督 森本功
音楽 S.E.N.S.
出演
エドワード・アタートン、鈴木保奈美、中田喜子、渡辺哲
いちげんさん
感想
主演は「アヴァロンの霧」のアーサーや「仮面の男(1998)」のエドワード・アタートンと、本作で引退となった鈴木保奈美。びっくりなのはアタートンの日本語が上手いこと。お陰で、主人公の「僕」をリアルな人物に感じられた。カラオケで長淵の「とんぼ」なんかも歌っているし。でも、一番の話題は鈴木保奈美のヌードかも。しかし…残念なほど生っぽくて美しくない。もう少し、京都の苔や雨などと同じくらい美しく撮って欲しかった。でも、日本文学が色々紹介されているのも興味深く、森鴎外の「舞姫」を井上靖が現代語訳していたのはこれで知った。また、レジーヌドフォルジュ著の「背徳の手帖」を京子にせがまれて読むシーンは妙にエロティック。これにヤクザの世界を取材と称して入れていたり、外人から見た日本という国と人々を改めて客観的に見るとこんなに妙で違うもだと気づかされた。

いちご白書 THE STRAWBERRY STATEMENT
★★★★☆ テレビ放送
内容
1968年に起こったコロンビア大学の学園紛争における一学生の体験記をもとに、闘争に身を投ずる若者たちの姿を描いた青春映画。近所の貧しい子供たちの遊び場にビルを建設しようとした大学当局に反発した学生たちがストライキを決行。そんなことにはまったく興味のないボート部の学生、サイモンは占領された構内で、活動家の女子学生リンダに出会う。彼女にひかれ、徐々に活動に深く関わるようになり…。(from:NHKBS)
青春(カラー)
1970年/アメリカ
監督 スチュアート・ハグマン
音楽 イアン・フリーベアーン・スミス、主題歌:バフィ・セント・メリー「サークル・ゲーム」「かもめの歌」
出演
ブルース・デイビソン、キム・ダービー、バッド・コート
いちご白書

感想
主題歌の「サークル・ゲーム」はジョニ・ミッチェルの曲。他に「2001年宇宙の旅」の「ツァラトゥストラはかく語りき」や、ジョン・キーン「Something in the Air」、マルセロ・ アルバレス「concerto in D Minor」、ステファン・スティルス「Suite Judy Blue Eyes」、ニール・ヤング「Helpless」「Our House」「The Loner」「Down by The River」と音楽も時代を70年代を感じるグッド。好奇心と下心から学生運動に参加してみただけのサイモンが、自分や友達に降り掛かった暴力が引金になって、学生運動に本気になってゆく過程は、権力に対する怒りへと転換されていって、学生運動とは縁のなかった私にも共感できる。ラストに警官隊が無抵抗にただビートルズの「Give Peace a Chance」を唄う学生達を催涙ガスとこん棒で痛めつけるシーンはドキュメント風で衝撃的。それまで無関心だった市民が、学生達のためにロウソクの火を灯して、警官隊の暴力にブーイングするところは泣ける。

銀杏のベッド THE GINGKO BED
☆☆☆☆☆ 劇場
内容
千年の時空を超えて愛と憎しみの因縁に翻弄される男女の運命
ロマンス/ファンタジー/サスペンス
1996年/韓国
監督 カン・ジェギュ、パク・チョルミン
音楽 イ・ドンジュン
出演
ハン・ソッキュ、シム・ヘジン、チン・ヒギョン、シン・ヒョンジュン
銀杏のベッド

感想
韓国俳優の中で一番有名なハン・ソッキュが主演、監督も「シュリ」と同じで期待したが、特撮はちゃちく、ストーリーもありきたり。1人の女性をめぐる男2人という図式は「シュリ」やこれの続編「燃ゆる月」と同じで私が観た韓国映画はことごとくこの設定が多い。2人の男が一人の女を取り合って「男が女を力で守る」という話が好きなお国柄なのか?「男と女はこうあるべき」という話がとても古臭く感じられる。でも最近の個性重視の個人主義的な男女関係に少々希望を持てなくなった御時世なので一概に悪いとも言えないが。リアルな恋愛とは程遠い夢ある古典ファンタジー。

いつか読書する日
★★★★☆  テレビ放送
内容
早朝は牛乳配達、昼はスーパーのレジで働き、夜は読書を楽しむという50歳の独身女性・美奈子。市役所に勤め、末期がんの妻を自宅で看病し続けている高梨。二人は学生時代に付き合っていたが、ある事件のせいでずっと疎遠になっていた。30年以上お互いを思い続けていた二人にやがて転機が訪れる。ロケ地長崎の風景とともに、田中裕子、岸部一徳の演技が光る。モントリオール世界映画祭で審査員特別賞を受賞。(from:NHKBS)
ロマンス/ドラマ(カラー)
2004年/日本
監督 緒方明
音楽 池辺晋一郎
出演
田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子、渡辺美佐子、香川照之、上田耕一
いつか読書する日
感想
英文学者の痴呆症患者の心理と思考状態を描き方がユニーク。迷宮にはまり込んだ夏目漱石という感じで面白い。普段は瓢々としているのが、ふと見せる感情が厚くて胸迫る田中裕子と岸部一徳の演技がとても好い。「誰も知らない」のような育児放棄の親から子供を保護するシーンは特に印象に残る。

いつか眠りにつく前に  EVENING
★★★★☆  テレビ放送
内容
重い病に倒れた老女アンは、2人の娘と夜勤の看護婦に見守られ、自宅のベッドで静かに人生の最期を迎えようとしていた。混濁する意識の中で、アンは娘たちが聞いたこともない「ハリス」という名を口走る。彼女の意識は、40数年前の夏の日へと戻っていた…。親友ライラの結婚式でブライズメイドをするため、ライラの別荘を訪れていたアンは、ライラの弟で大学の同級生だったバディと再会。さらに一家のメイドと再会。さらに一家のメイドの息子で、今は医者をしているハリスと出会う。(from:地上波)
ドラマ(カラー)
2007年/アメリカ:ドイツ
監督 ラホス・コルタイ
音楽 ヤン・A・P・カチュマレク、リンダ・コーエン
出演
クレア・デインズ、トニ・コレット、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、パトリック・ウィルソン、ヒュー・ダンシー、メリル・ストリープ、グレン・クローズ
いつか眠りにつく前に
感想
ヴァネッサ・レッドグレイヴ、メリル・ストリープ、グレン・クローズの共演に主演はクレア・デインズと超豪華キャスト。しかし意外にも内容は穏やかで、歌手を夢見たが普通の主婦として一生を終わろうとしている老女の回想録。しかし、こういう平凡な女性のドラマを見事に描いた手腕はやっぱりこの俳優人たちの力量が大きいのかも知れない。死の床につく母を見守る娘たちも母親に自分たちが知らない青春があったということに驚かされて、その生き方に自分たちの生き方を重ねる…。同じような作業を見ている方もついついさせられてシンミリさせられた。監督は「華麗なる恋の舞台で」のラホス・コルタイ。

いつか晴れた日に  SENSE AND SENSIBILITY
★★★★☆  テレビ放送
内容
英国の作家ジェーン・オースティンの「分別と多感」を、「グリーン・デスティニー」「ブロークバック・マウンテン」などで世界的名匠となった台湾出身のアン・リー監督が映画化。19世紀初頭、地位や財産によって結婚が大きく左右される時代に生きる思慮深い姉と自由奔放な妹が、多難な恋愛を経て真実の愛に気付き、幸せをつかむまでを描く。エリナー役を演じたエマ・トンプソンが脚色も手掛け、アカデミー脚色賞を受賞した。(from:NHKBS)
ドラマ/ロマンス(カラー)
1995年/イギリス:アメリカ
監督 アン・リー
音楽 パトリック・ドイル
出演
エマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット、ヒュー・グラント、アラン・リックマン
いつか晴れた日に
感想
19世紀初頭のイギリスの女性の生き方を、思慮深い姉、自由奔放な妹という対照的な姉妹を通して描いた時代劇ロマンス。娘や妻には財産を残せないために、強欲な一人息子の嫁に虐げられる姉妹たちだが、信念と誇りを捨てずに生きていく姿勢は清清しさを感じる。いわゆる負け組み女史たちなのだが、最後には大逆転があって見ているこちらもスッキリ、ハッピーな気持ちになれた。この姉妹を演じたエマ・トンプソンとケイト・ウィンスレットが上手い。また、相手役のヒュー・グラント、アラン・リックマンも個性的なキャラをそれぞれ演じていて上手い。監督は「ハルク」「グリーン・デスティニー」「楽園をください」「ウェディング・バンケット」「推手」「ブロークバック・マウンテン」「ラスト、コーション」のアン・リー。

五つの銅貨 THE FIVE PENNIES
★★★★★ テレビ放送
内容
レッド・ニコルズというジャズ・プレイヤーの一生
ドラマ
1959年/アメリカ
監督 メルビル・シェイブルソン
音楽 リース・スティーヴンス
出演
ダニー・ケイ、バーバラ・ベル・ゲデス

感想
ダニー・ケイお得意のミュージカル仕立て。サッチモなど共演者も豪華。小さな可愛い娘とサッチモ、ダニーの『聖者の行進』がとても良かった。

いつでも夢を  
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
橋幸夫と吉永小百合のデュエットでレコード大賞を受賞した大ヒット主題歌がおなじみの青春映画。東京・下町の工場地帯。吉永小百合ふんする定時制通いの人気者の看護師と、橋幸夫ふんするトラック運転手、浜田光夫演じる大企業への就職に憧れる工員という三人を中心に、若者たちの恋と友情、夢と希望織りなすドラマをつづった明朗編。(from:NHKBS)
青春(カラー)
1963年/日本/日活
監督 野村孝
音楽 吉田正
出演
吉永小百合、橋幸夫、浜田光夫、松原智恵子
いつでも夢を
感想
昭和復興時代、下町の工業地帯を舞台に、昼は工場で働きながら夜学に通う勝利(浜田)、看護婦のピカちゃん(ひかる:吉永)、トラック運転手の留次(橋)ら若者の青春映画。橋幸夫と吉永小百合の「星より密かに…」の出だしで有名なデュエット主題曲が大ヒットした。他にも「街の並木路」「潮来笠」「おけさ唄えば」「北海の暴れん坊」「若い奴」 など歌声喫茶で熱唱されそうな健全な歌が歌われ時代を感じる。「ガラスの中の少女」で父親役の信欣三がここでも養父役。松原智恵子は結核で療養所に行くピカちゃんの友人役。

イップ・マン 序章  葉問/YIP MAN
★★★★☆  テレビ放送
内容
1930年代の中国広東省。武術館の師範との戦いに勝利したイップ・マンは、“町一番の武術家”として知られていた。しかし、1937年に日中戦争が勃発。1年も経たずして中国は日本軍の占領下となってしまう。町を仕切る日本軍は武術の達人イップ・マンに日本兵に武術を教えるよう強要するが、イップ・マンはこれを断固として拒否。自らの誇りをかけて、イップ・マンは日本軍将校三浦と生死をかけた対決をすることに…。日本でも熱狂的に迎えられた『イップ・マン 葉問』の前日譚。名優ドニー・イェンがイップ・マンを演じるほか、日本の池内博之も参加した手に汗握るアクション・ドラマ。(from:イマジカBS)
アクション/格闘技/伝記(カラー)
2008年/香港
監督 ウィルソン・イップ
音楽 川井憲次
出演
ドニー・イェン、池内博之、サイモン・ヤム、リン・ホン
イップ・マン 序章
感想
ブルース・リーの唯一の師匠だったという武闘家の伝記ドラマだが、派手場爆発や仕掛けをこらさなくてもすごいアクションが盛り沢山のアクション娯楽作品になっている。時は日中戦争の中国。悪玉が日本軍で、中国人を日本人がこれでもかと暴力で抑圧している描写はまた日中間を険悪にしそうな内容だな…と思っていたが、ドニー・イェンのストイックでクールな演技と無駄のない美しいアクションに魅入ってしまった。アクション監督はサモ・ハン・キンポーなのも納得、カンフーアクションの醍醐味がたっぷり詰まった作品になっている。池内博之の堂に入った演技もなかなかグッド。主人公イップ・マンの強さは「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」の黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)並の無敵で格好良い。監督は「SPL/狼よ静かに死ね」のウィルソン・イップ。

いつまでも二人で WITH OR WITHOUT YOU
☆☆☆☆☆ テレビ放送
内容
北アイルランドのベルファストに住むロージーとヴィンセントは結婚して5年目だが子供がいないのが悩みの種だった。ある日、二人の所へロージーの少女時代の文通相手で初恋の人、フランス人のブノワがやってくる。行く先のない彼は二人と同居しはじめるが…
ドラマ/ロマンス/コメディ(カラー)
1999年/イギリス:アメリカ
監督 マイケル・ウィンターボトム
音楽 エイドリアン・ジョンストン
出演
クリストファー・エクルストン、デヴラ・カーワン、イヴァン・アタル、ジュリー・グレアム

感想
コメディとは言え、笑えず、役者たちに魅力がないし、やたらベッドシーンが多いだけ。マイケル・ウィンターボトムが監督でクリストファー・エクルストンも出ているのでちょっと期待したが、期待外れ。USの「With Or Without You」を使っているけど、下手くそな役者の歌がかぶって酷い使われ方。ブノワがもう少しイイ男だったら違っていたかなぁ…。

いつも上天気 IT'S ALWAYS FAIR WEATHER
★★★☆☆ テレビ放送
内容
「雨に唄えば」の製作・監督・脚本スタッフによる傑作ミュージカル。出征から無事戻ってきた3人の兵士たち。10年後の再会を約束して別れた酒場で再会を果たすが、それぞれにまったく別の人生を歩んだ3人は昔のようには話せず…。3人がゴミ箱のふたを足に履いて踊るシーンや、ローラー・スケートで踊るジーン・ケリーのソロ場面など、多くの名場面が楽しめる。アカデミー脚本賞とミュージカル映画音楽賞にノミネートされた。(from:NHKBS)
ミュージカル(カラー)
1955年/アメリカ
監督 ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
音楽 アンドレ・プレビン
出演
ジーン・ケリー、ダン・デイリー、シド・チャリシー、ドロレス・グレイ
いつも上天気

感想
テッド(ジーン・ケリー)、ダグ(ダン・デイリー)、アンジー(マイケル・キッド)の3人がゴミ箱のフタで踊るシーンは「ザッツ・ダンシング!」の名場面集でも登場。「不思議な一日♪彼女は僕を愛している」と歌う「I Like Myself」に合わせてジーン・ケリーがローラースケートで踊るシーンはこの映画の一番の山場で楽しい。またレイトン(シド・チャリシー)がスティルマン・ジムで「Baby, You Knock Me Out」を踊るシーンも圧巻される。ふざけた広告番組「マデリンとともに」の司会者マデリン(ドロレス・グレイ)が歌う「ラッシーのように忠実なわたし♪ありがた迷惑」という「Thanks a lot, but no Thanks」の歌詞もユーモアたっぷり、馬鹿馬鹿しい広告業界を批判した内容も盛込んでなかなか面白い。でもレイトンとテッドのロマンスはちょっと物足りないくらいあっさりと軽い。グレースケリーのウェディングドレスのデザインで有名なヘレン ・ローズによる超オシャレなファッションも必見。

いつも2人で  TWO FOR THE ROAD
★★★☆☆  テレビ放送
内容
オードリー・ヘプバーン主演の小粋なロード・ムービー。結婚12年目を迎えた、マークとジョアンナ。大恋愛のすえ結ばれたはずが、いつのまにか夫婦仲は冷え切っていた。そんなけん怠期の2人が、なれ初めの地フランスへ旅立つことに。一緒にいても言葉もあまり交わさない二人だったが、旅の先々で、心の中に若き日の思い出がよみがえる。過去と現在が交錯する中、お互いを見つめ直した夫婦の結末は…。(from:NHKBS)
ロマンス(カラー)
1967年/アメリカ
監督 スタンリー・ドーネン
音楽 ヘンリー・マンシーニ
出演
オードリー・ヘプバーン(ジョアンナ)、アルバート・フィニー(マーク)、ジャクリーン・ビセット
いつも2人で
感想
ひねくれ悪ガキのルーシーの家族。非日常的な旅を夫婦の浮き沈みに重ねて夫婦とは何かを考えさせるロード・ムービー。お洒落なファッションで楽しませてくれる不思議女オードリーと、「アニー」「ドレッサー」「クリスマス・キャロル」「ビッグ・フィッシュ」のアルバート・フィニーという名優二人が主演。しかし、人生幸せな時は1割あればいい方で、残りは平凡と苦痛しかない現実同様、主人公二人の関係も「二人なのに黙っている人たちは?」「夫婦」「昔のものには興味をなくす」という言葉に象徴されるような危機が数々で苦しみが多い。ヘンリー・マンシーニのテーマ曲がロマンチックで素晴らしく、面白味に欠け少々退屈な作品を救っている。水痘を英語で「chicken pox」というエピソードにジャクリーン・ビセットがちょい役で出ていて、オードリーが霞んでしまうほど美しい。監督は「シャレード」「パリの恋人」「アラベスク」「いつも上天気」「雨に唄えば」「踊る大紐育」のスタンリー・ドーネン。

いとこ同志 LES COUSINS
★★★★☆ テレビ放送
内容
田舎から出て来た真面目なシャルルはで派手な生活を好むいとこのポールと同居するが…
青春ドラマ(白黒)
1959年/フランス
監督 クロード・シャブロル
音楽 ポール・ミスラキ
出演
ジェラール・ブラン(シャルル)、ジャン=クロード・ブリアリ(いとこのポール)、ジュリエット・メニエル(フロランス)

感想
初期ヌーベルバーグの代表的作品。シャルルはポールのパーティで知合った女性に恋をするが、ポールに彼女を奪われ、失恋の痛手から逃れる為に勉強に没頭するが前日のポールが開いたパーティで邪魔をされ試験にも落ちる。遊び呆けているが要領がいいポールは試験に受かり、理不尽さにシャルルは絶望的になり…。繊細で真面目なシャルルと派手でカリスマ的なポール、この二人の対称的な性格の描き方が面白い。ラストでシャルルはポールにとって一番辛い方法で制裁を与える事になる。

いとしい人  THEN SHE FOUND ME
★★★★☆  テレビ放送
内容
エイプリル・エプナー(ヘレン・ハント)は、39歳の小学校の教師。年下の同僚、ベンと結婚して10ヶ月。エイプリルは一刻も早い懐妊を望んでいる…が、突然ベンに別れを告げられ、その翌日に養母が他界。さらに騒々しいテレビタレントのバーニスが実母だと名乗り出たうえ、“スティーブ・マックイーン”がエイプリルの父親だと言うのだ!“しあわせのかたち”とは?人生のほろ苦さを知った大人の女性に勇気をくれるビター&スウィートなラブコメディー!(from:BS日テレ)
ロマンス(カラー)
2007年/アメリカ
監督 ヘレン・ハント
音楽 デヴィッド・マンスフィールド
出演
ヘレン・ハント(エイプリル・エプナー)、ベット・ミドラー(バーニス・グレヴズ)、コリン・ファース(フランク・ハート)、マシュー・ブロデリック(ベン)
いとしい人
感想
アラフォー女の家族作りをコミカルに描いたドラマ。飾らない普通の女をさらりと演じるヘレン・ハントは「恋愛小説家」のときよりもさらに共感できる女を描いている。傍から見れば崖っぷちの悲惨な状態なのに、悲壮感がなく、どこか笑える演出は彼女の役者だけでない演出力の上手さを感じる。運命の男に出会いながらも、駄目男の典型のような元夫に翻弄され、そこへ生みの母親が出てきて彼女を混乱させるあたりはジェットコースターのような展開で飽きさせない。そして、ベット・ミドラーに「スティーブ・マックイーンがあなたの父よ」と言われて素直に「ゲッタウェイ」を真剣に見直してみる、お茶目な可愛い女エイプリルが魅力的。また、ベット・ミドラーもまだまだ枯れてなくて毒づいているのがいい。

愛しのローズマリー SHALLOW HAL
★★☆☆☆ レンタルDVD
内容
心の美しさが見える催眠術をかけられた男
コメディ
2001年/アメリカ
監督 ボビー・ファレリー
音楽 アイヴィ
出演
グウィネス・パルトロー、ジャック・ブラック

感想
死際の父親の言葉がトラウマになって外見重視の女性しか好きになれない男が、ある日一緒にエレベーターに閉込められたセラピストに催眠術をかけられる。その日から心の美しい者の姿が外見も美しく、心の醜い者は外見も醜く見えてしまうようになる。絶世の美女と思って付き合いだした女性が実はレストランの椅子をしょっちゅう壊すほどの肥満だった…という話。グィネス・ヴァルトローが心が美人で外見がすごいデブという役。これってちょっと前に日本でもドラマになっていたような…(あちらがパクッタのか)。すごい特種メイクでデブになっててビックリ。催眠から醒めた主人公が小児科病棟で「美人ちゃん」と呼んでいた女の子に再開するところは泣けた。世界が良く見えてくるだろうから私にもこの催眠術をちょっとかけて欲しい。

イナフ  ENOUGH
★★★☆☆  テレビ放送
内容
優しく裕福な男性ミッチと結婚した元ウェートレスのスリム。リッチな邸宅に住み、娘も生まれ、それは誰もがうらやむ優雅な生活。だがある日突然、 幸せな日々は悪夢へと一転する。夫は、欲しい物はどんなことをしても手に入れ、妻でさえ物として扱い、それを“愛”と称する支配欲の塊だった。逃げ出そうとするスリムを夫は力づくで阻止する。その“愛”が執拗に彼女を追いつめる。逃げられない…。そして遂に、窮地に立たされたスリムが究極の決断を下す!(from:FOX bs238)
ドラマ/サスペンス(カラー)
2002年/アメリカ
監督 マイケル・アプテッド
音楽 デヴィッド・アーノルド
出演
ジェニファー・ロペス、ビリー・キャンベル、ジュリエット・ルイス、ダン・フッターマン
イナフ
感想
一番愛していた夫の裏切りと暴力を突然受けた妻の恐怖を描いたサスペンス調ドラマ。いきなり夫が恐怖の対称に変わり、逃げ場を塞がれ八方塞がりになる恐怖がジワジワ。「X−ファイル」のモルダーでお馴染みのデヴィッド・ドゥカヴニーが冒頭でヒロインをナンパする軽薄男で登場。監督は「アガサ/愛の失踪事件」「歌え!ロレッタ 愛のために」「愛は霧のかなたに」「エニグマ」「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」のマイケル・アプテッド。

犬と歩けば チロリとタムラ
★★★☆☆  テレビ放送
内容
恋人が家族の看病に帰郷したため途方にくれる靖幸は一匹の捨て犬と出会う。偶然セラピー犬の存在を知り訓練所を訪ねた靖幸は住み込みでタムラを訓練することに…。動物と触れ合うことで心と体を癒すアニマルセラピーを題材にしたハートフル・ドラマ。ダメ男が捨て犬と出会い、セラピードッグとして育てる中で自分自身も成長していく様子をほのぼのタッチで描く。本作に登場するピースは現役のセラピードッグで、そのイキイキした表情やまなざしに心が和む。(from:地上波)
ドラマ(カラー)
2004/日本
監督 篠崎誠
音楽 長嶌康宏
出演
田中直樹:ココリコ(岡村靖幸)、りょう(古川美和)、藤田陽子(古川美紀)、天光眞弓(古川美子)、芹川藍(市川知子)、嶋田久作(警官)、吉村由美:PUFFY(田島涼子)
犬と歩けば チロリとタムラ
感想
お笑い芸人ばかりのキャストで期待してなかったが、意外にもココリコ田中のダメ男っぷりが力の抜けた演技でイイ味を出している。デコマニアの義弟の部屋、引き隠りの妹の部屋の夢野久作全集や、ドノバン、ドアーズなど70年代音楽のLPなど、小物でキャラクターも細かく描いている。犬を使っていてもその可愛さで媚びようとしていないのもいい。でも、音楽は大きいのに台詞が聞き辛いのが難。

犬と私の10の約束
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
北海道・函館で暮らす14歳の少女、あかりのもとに1匹の子犬がやってきた。母はあかりに犬を飼うときには「10の約束」をしなければならないと教える。あかりは子犬に“ソックス”と名付け、一緒に成長していく。母の死、父の転職、初恋など、あかりが経験するさまざまな出来事を見守ってくれたのはソックスだった。やがて大人になったあかりは函館を離れ、旭川の動物園で夢だった獣医の道を歩み始める。次第にソックスとの時間を持てなくなるあかりだったが…。大切な「10の約束」を交わした少女と犬の心温まる物語が丹念に描かれる。
ドラマ/ファミリー(カラー)
2008年/日本/松竹
監督 本木克英
音楽 チョ・ソンウ、主題歌:BoA『be with you.』
出演
田中麗奈(斉藤あかり)、加瀬亮(星進)、福田麻由子(斉藤あかり)、高島礼子(斉藤芙美子)、豊川悦司(斉藤祐市)
犬と私の10の約束
感想
「私の一生はだいたい10年から15年。あなたと離れるのが一番つらいことです。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しい。」などの言葉が胸キュンのベストセラー「犬の十戒」を映画化。しかし、残念ながら犬はわき役で存在感が思ったほど大きくなく、ヒロインと幼なじみのクラシック・ギター奏者の青年のロマンスと、早世した母親、男手一つで彼女を育てた父親との絆を中心に描いている。それはそれで悪くないが、犬を目当てにしたら、ちょっと肩すかし。でも上品な顔立ちの白ラブが可愛い。監督は「ゲゲゲの鬼太郎」の本木克英。

いぬのえいが  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ドッグフードのCMを担当することになった広告プランナーの山田。人気女優の美咲を起用し、彼女と愛犬の日常を描いたCMのコンテを作った彼だが、上司、クライアント、美咲のマネージャーからそれぞれ自分勝手な要望を押しつけられ、完成したCMは散々なものに。そんな矢先、ふがいなさに落ち込む山田は、暗い夜道で見覚えのある犬のシルエットを目撃する。それは、幼い頃よく空き地で遊んだ捨て犬の柴犬・ポチのものだった。犬を飼う喜びや別れの切なさなど、犬と人との絆をテーマに、7人の監督が11のエピソードで描くショートムービー集。(from:WOWOW)
ファミリー/ドラマ/コメディ(カラー)
2005年/日本
監督 黒田昌郎「A Dog's Life」、祢津哲久「うちの子No.1」、黒田秀樹「CMよ。どこへ行く」、犬童一心「ポチは待っていた」、佐藤信介「恋するコロ」、永井聡「犬語」、真田敦「ねえ、マリモ」
音楽 塩谷哲、S.E.N.S.、coba
出演
中村獅童、伊東美咲、天海祐希、小西真奈美、宮崎あおい、佐藤隆太、川平慈英、戸田恵子
いぬのえいが
感想
冒頭の駄目駄目CMシーンにはうんざりだったけど、ポチと少年の切ない再会を描いたエピソード(監督:犬童一心)、マリモと少女のエピソード(監督:真田敦)は泣けた。監督の力量の差は少々感じたが、短編のオムニバス形式だからか、全体的にゆるい内容でも犬の視点から飼い主たちを見つめたストーリーはコメディやシリアスなどバラエティがあって退屈しなかった。監督は「金髪の草原」「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「タッチ」「ゼロの焦点」の犬童一心など。

犬夜叉 時代を越える想い 
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
格闘技の達人で、水をかぶると女になるというおかしな体質の早乙女乱馬。彼は、親同士が勝手に決めた許婚の天道あかねの家に居候中。ふたりはお互い思い合っているのに、素直になれなくていつもケンカばかり。そんなある日、乱馬たちの目の前に八宝斎を追う少女・ライチと像のジャスミンが現れる。ライチは「私の青春を返せ!」と八宝斎に巻き物を投げつける。落ちた巻き物を手にするあかね。するとそこへ中国の秘境・寝崑崙から巨大な宝舟型飛行船に乗って、キリンと七福道神がやって来た。完全無欠の格闘技、七福道神流家元を名乗るキリンは、八宝斎の巻き物を手にしたあかねに目をつける。彼は乱馬を叩きのめした上、八宝斎の巻き物とともにあかねまで連れ去ってしまった。そのキリンたちをライチも追う。最強の敵を迎えた乱馬は、あかねの危機を救うため、良牙、九能、シャンプーたちとともに立ち上がる。目指すは中国、寝崑崙!ライチの持っていた巻き物とは?(from:NHKBS)
アニメ(カラー)
2001年/日本
監督 篠原俊哉
音楽 和田薫、主題歌 :「no more words」浜崎あゆみ
出演
声:山口勝平、雪野五月
犬夜叉

感想
原作は「うる星やつら」や「らんま1/2」でお馴染みの高橋留美子。その人気アニメの映画版。高橋留美子の妖怪趣味たっぷりのファンタジー。無鉄砲な妖怪と人間の血を持つ半妖の犬夜叉は、西遊記の孫悟空のようなキャラ。彼を含め、主人公のかごめ、みろく、七尾のキツネ・キララを連れた珊瑚、小キツネの七宝、冥加じいちゃんなどのほか、瑪瑙丸(新ヒョウガ)や殺生丸など敵のキャラも個性的で面白い。

犬夜叉 鏡の中の夢幻城  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
高橋留美子原作の人気アニメ「犬夜叉」の劇場版第2弾!宿敵・奈落をついに倒した犬夜叉たち!弥勒の風穴の呪いも解け、奈落の分身である神楽も自由を取り戻す。だが、奈落不在を狙って、天空の姫と名乗る邪悪な存在が暗躍を始めた。その名は神久夜。神楽を利用して5つの宝物を集める神久夜は犬夜叉の火鼠の衣も奪い、富士五湖の一つ、本栖湖の湖面に夢幻城を建立する。時を支配する神久夜は、かごめを捕らえてその霊力を我が物にしようとする。はたして犬夜叉は、かごめを救い、神久夜の野望を阻止することが出来るのか!?(from:日テレプラス)
アニメ/アクション/ファンタジー/時代劇(カラー)
2002年/日本
監督 篠原俊哉
音楽 和田薫、主題歌:Every Little Thing「ゆらゆら」
出演
声:山口勝平、雪乃五月、辻谷耕史、日高のり子
犬夜叉 鏡の中の夢幻城
感想
テレビシリーズには出てこないかぐや姫?神久夜が登場、犬夜叉を超える強さで奈落と互角かそれを上回るほど。流石の奈落も手を焼く相手がいたのかとちょっと面白い展開だった。神久夜に人間の心を吸い取られて物怪だけの人格になった犬夜叉をかごめが正気にさせる方法というのがまるで白雪姫逆バージョンで笑ってしまったが、犬夜叉ファミリー大活躍で期待を裏切らない出来だった。殺生丸とそのファミリーが出てこなかったのがちょっと残念だけど、これまで出ていたら話がまとまらなかったのかも。

犬夜叉 天下覇道の剣  Inu-Yasha -The Movie 3- Swords of an Honorable Ruler
★★★★☆  テレビ放送
内容
三界(天・地・人)を制し、人間が持つと世が滅亡するまで殺戮を繰り広げると云われる魔剣“叢雲牙(そううんが)”。この剣をめぐって、犬夜叉と異母兄弟の殺生丸が因縁の対決を繰り広げる。激化する戦いの中、ついに犬夜叉出生の秘密が明らかに…。(from:チャンネルネコ)
アニメ/アクション/ファンタジー/時代劇(カラー)
2003年/日本/東宝
監督 篠原俊哉
音楽 和田薫、主題歌:安室奈美恵「Four Seasons」
出演
声:山口勝平、雪野五月、辻谷耕史、桑島法子
犬夜叉 天下覇道の剣
感想
人気テレビアニメの劇場版第3弾。高橋留美子の漫画はどれも面白いし、それのアニメもどれも面白いのだが、こちらは魑魅魍魎に戦国時代を舞台にした異色時代劇。西国を支配していた犬の大妖怪の犬夜叉の父と母の十六夜(いざよい)が登場、犬夜叉の誕生が描かれている。父の姿を始めてみたけど殺生丸に似た美形。父と十六夜を想う人間の武士・刹那猛丸(せつなのたけまる)との戦い、犬夜叉の父の妖刀・叢雲牙(そううんが)が刹那猛丸の屍に乗り移り、今度はその息子たち犬夜叉・殺生丸と対決する。仲の悪い兄弟が協力しないと叢雲牙は倒せないというのが見所。原作にはないキャラが登場する親子、兄弟、仲間とテレビシリーズとは違ってスケールも大きくなって面白い。
シリーズ第1弾映画 犬夜叉 時代(とき)を越える想い

犬夜叉 紅蓮の蓬莱島  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
数十年に一度、現世に現れる不老不死の島、蓬莱島。その島が再びこの世に現れた。島を牛耳る四闘神たちは生贄として半妖の子供達の命を弄んでいた。島から逃げ出した少女・藍と出会った犬夜叉達は子供達を救うべく蓬莱島へと乗り込む!だが、島には五十年前に訪れていた者がふたりいた。それはまだ生きていた頃の桔梗と犬夜叉。因縁を抱えながら四闘神に挑む犬夜叉。複雑な気持ちのかごめ。はたして子供達は救えるのか?そして島に隠された大いなる秘密が明かされる!(from:BSアニマックス)
アニメ/アクション/ファンタジー/時代劇(カラー)
2004年/日本
監督 篠原俊哉
音楽 和田薫
出演
声:山口勝平、雪野五月
犬夜叉 紅蓮の蓬莱島
感想
劇場版第4弾。テレビシリーズには出てこないエピソードで、舞台は50年に一度、霧の中から現れる幻の蓬莱島。犬夜叉たちの旅の一環という感じで、この話で彼らのストーリーが大きく前進するという訳でもない。でも桔梗のニセ者が登場して犬夜叉たちに襲いかかる…という展開が新鮮で面白かった。欲を言えば殺生丸の活躍がイマイチ地味だったというところ。犬夜叉とかごめの関係も変わらず。ちょっと期待して見たら肩透かしだった。でもこのシリーズは大好きだからそれなりに楽しめる。

イノセンス(押井守)  Ghost in the Shell 2 : Innocence
★★★★☆  テレビ放送
内容
2032年の日本。世の中は、人とサイボーグ(機械化人間)、そしてロボット(人形)の共存が進んでいた。同時に、テロが各地で続発している。そんな犯罪を取り締まる政府直属の機関・公安九課の刑事バトー。彼は、その体全てが造り物のサイボーグでありながら、純粋な部分としてわずかな“脳”と“素子”の記憶だけを残していた。ある日、暴走した少女型のロクス・ソルス社製愛玩用ロボットが所有者を惨殺する事件が発生。さっそく相棒トグサと共に捜査に乗り出すバトーだったが、その過程で彼の“脳”を攻撃する“謎のハッカー”の妨害に見舞われていく…。2004年に公開された劇場版アニメ。カンヌ映画祭のコンペティション部門に日本アニメとして初めてノミネートされ、手がきの絵と3DのCGを高度な技術で融合させ、極限まで精度を高めた映像が世界の人々を驚かせた。(from:NHKBS)原作は「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の士郎正宗。
SF/サスペンス/アクション/アニメ(カラー)
2004年/日本/東宝
監督 押井守
音楽 川井憲次
出演
声:大塚明夫(バト)、田中敦子(草薙素子)、山寺宏一(トグサ)、大木民夫(荒巻)
イノセンス
感想
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の続編として作られ、バトや草薙素子も登場するが、ヒロインの草薙素子が以前の姿とはすっかり違った「人形」として出てきて、前作とは独立した感じの作品。人形たちのデザインは明らかに「ハンス・ベルメールの球体関節人形」へのオマージュを感じる。ヒロインをいくらでも複製できる人形に入れ込み、前回の「電脳」世界から、さらに行動的な「ロボット」へと進化させている。身体を捨て去ったヒロインの潔さに、死というものを乗り越えた次のステージを予感させられる。前作よりも難解な印象が強いが、映像、音響ともに凄みを増していて、その独特の世界観に圧倒される。

イノセント・ボイス 12歳の戦場  VOCES INOCENTES
★★★★★  テレビ放送
内容
脚本のオスカー・トレスの実体験をもとに、12歳で徴兵される運命にある少年の目を通して、激しい内戦が繰り広げられていた1980年ごろの中南米エルサルバドルの現実を描く。政府軍と反政府ゲリラ組織のちょうど境界線にある小さな町に住む11歳のチャバは、家族を残してアメリカへ亡命した父のかわりに働きながら学校に通っていた。目の前で銃撃戦がある日常の中、12歳となったチャバを待ち受ける厳しい運命とは…。(from:NHKBS)
ドラマ/戦争(カラー)
2004年/メキシコ
監督 ルイス・マンドーキ
音楽 アンドレ・アブハムラ
出演
カルロス・パディジャ(チャバ)、レオノア・バレラ(ケラ)、ホセ・マリア・ヤスピク(ベト叔父さん)、ダニエル・ヒメネス・カチョ(司祭)、グスタボ・ムニョス(アンチャ)、オフェリア・メディナ(ママトーヤ)、ヘスス・オチョア(バスの運転手)
イノセント・ボイス 12歳の戦場
感想
わずか12歳の子供に徴兵を強制する国軍。寝ていても家の中に銃弾が飛び交う大人でも過酷な環境で、子供が生き残るのは奇跡といってもいいくらい。孔明の灯籠、孔明灯にそっくりの紙の蛍を小さな恋人クリスティナと一緒に飛ばすひと時や、面倒見のいいバスの運転手とバスに乗って仕事をする時ぐらいしか彼の心休まる時がない。11歳の子供から「男」に成長してゆく、主人公チャバを演じたカルロス君をはじめ、子供たちの演技が自然で、ドキュメントを見ているのようなリアルなものにしている。サルバドルの悲惨な内戦状態を描いた「サルバドル/遥かなる日々」も印象深かったが、こちらは子供たちが容赦なく犠牲の的になっているので悲壮感が増す。特に、チャバが友達たちと一緒に処刑されそうになるシーンは衝撃。

イバニエスの激流 IBANEZ' TORRENT
★★★★☆ テレビ放送
内容
スペインの作家V・B・イバニエスの原作を映画化。スペインの片田舎に住む貧しい村娘レオノーラは、裕福な家庭の息子ラファエルと恋仲になるが、息子を溺愛する母親の反対で二人は引き裂かれる。失意のレオノーラは村を去り、やがてパリでオペラのプリマドンナとなる。故郷に錦を飾って帰って来た彼女は地元議員になったラファエルと再会、再び二人は引かれ合うのだが、反対する意見に逆らえなかったラファエルはまたしてもレオノーラを捨てる。数年後、レオノーラはラファエルに再会。彼は幸せな家庭を持てたが愛の無い生活だった、彼女とやり直したいと申出る。しかし時の流れは残酷で彼女は全然変わらぬ美しさなのにラファエルはすっかり老け込み、彼女の彼への愛も終わってしまった。
ドラマ(白黒)
1926年/アメリカ
監督 モンタ・ベル
音楽 無声映画
出演
グレタ・ガルボ、リカルド・コルテス、ゲルトルード・オルムステッド

感想
グレタ・ガルボの出世作をやっと見る事ができた!やはりすごく綺麗!そして滑稽にさえ見えるトーキー映画の演技が彼女だと威厳たっぷりで美しく、感動すら覚える。さすが!今見てもかっこいい彼女のファッションの着こなしも必見!

イブラヒムおじさんとコーランの花たち  MONSIEUR IBRAHIM ET LES FLEURS DU CORAN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
アラビアのロレンス」のオマー・シャリフ主演で、親の愛を知らない孤独なユダヤ人少年とトルコ移民の老人の深く温かい心の交流を描いた感動作。パリの裏通りに住む13歳のモモは、万引きをした食料品店の老店主から大きな愛情をそそがれ、やがて生きる喜びを見出していく。映画界から遠ざかっていたO・シャリフがこの作品で珠玉の演技を見せ、ベネチア映画祭で特別功労賞と観客賞を受賞したほか、数々の映画祭で注目された。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2003年/フランス
監督 フランソワ・デュペイロン
出演
オマー・シャリフ、ピエール・ブーランジェ、イザベル・アジャーニ
イブラヒムおじさんとコーランの花たち
感想
ニュー・シネマ・パラダイス」のアルフレードとトトのように、少年と老人の友情を描いた作品。「うたかたの恋」「ドクトル・ジバゴ」「ファニー・ガール」でダンディーな色男だったオマー・シャリフもすっかり普通のお爺さんになってしまってちょっと悲しい。ユダヤ人の孤独な少年と、アラブ人の孤独な老人。少年が老人の信仰を理解しようとコーランを読み始めるが、それによって老人の考え方に少しづつ感銘を受けてゆく様子が丁寧に描かれている。背景に流れる、ボビー・へブの「サニー」やチャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」などの50〜60年代アメリカ音楽が小粋でいい感じ。パリの娼婦がたむろする裏通りを舞台に、移民の人々が中心に描かれているので、これまで見てきたフランス映画に比べると異国を描いているような感じがする不思議な作品。老人と少年が車でトルコまで旅をするシーンは美しい。交通事故は少々唐突な感じがしたが、少年は「ニュー・シネマ・パラダイス」のトトと違って、また故郷の裏通りに戻るラストは嫌いじゃない。あの金髪の女優がイザベル・アジャーニだったとは気がつかなかった。

イベント・ホライゾン  EVENT HORIZON
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
2040年、人類の英知の結集である巨大な宇宙船イベント・ホライゾンが海王星で突然消息を絶った。7年後、ホライゾン号からの信号が受信される。ホライゾン号の設計者ウェアー博士と、指揮官ミラー以下の救助チームが派遣されることになり、無事ホライゾン号と合流はしたものの、船内には生存者が見当たらなかった…。そのような中、船内に調査に入った隊員がおぞましい幻覚を見るなど、異常な事態が発生し始める。『マトリックス』のローレンス・フィッシュバーン主役、『バイオハザード』シリーズのポール・アンダーソンが、宇宙船という閉鎖された空間を舞台に、SFX技術を駆使して描いた近未来SFホラー。(from:ザ・シネマ)
SF/ホラー(カラー)
1997年/アメリカ
監督 ポール・アンダーソン
音楽 マイケル・ケイメン
出演
ローレンス・フィッシュバーン、サム・ニール、キャスリーン・クインラン、ジョエリー・リチャードソン
イベント・ホライゾン
感想
幻聴に悩まされるクルーというあたりは「惑星ソラリス」、ホラー要素は「エイリアン」あたり?悪魔がうんぬんは「ナインスゲート」?異空間が出てくるあたりは「スターゲイト」?これに「オーメン」シリーズでダミアン演じたサム・ニールが大暴走してクルーたちを皆殺しと、複数の名作からパクッた結果、B級な匂いぷんぷんな作品になっちゃったという感じ。サム・ニールの火だるま怪物と船長のローレンス・フィッシュバーンの死闘はスプラッターで恐いというよりも気持ち悪い。監督は「バイオハザード」「バイオハザードII アポカリプス」、「エイリアンVS.プレデター」のポール・アンダーソン。

今、愛する人と暮らしていますか?  CHANGING PARTNERS
☆☆☆☆☆  テレビ放送
内容
はつらつとして仕事熱心なファッション・アドバイザーのユナと、人間味溢れるホテルマンのミンジェは友人のような夫婦で、仲は睦まじいが情熱はなくなっていた。一方、冷たい性格でワーカホリックのヨンジュンと、知的で物静かな照明デザイナーのソヨは誰もが羨むセレブカップルだったが、ときめきのない仮面夫婦だった。この2組の夫婦が、お互いの知人がオープンしたバーで知り合う。その場でヨンジュンはユナの顧客となり、ソヨは香港出張のホテルの手配をミンジェに任せる。後日、ユナはファッション・コーディネートのためにヨンジュンの会社を訪れる。ヨンジュンは彼女と挑発的なやり取りを繰り返すが、笑顔の裏に人生の疲れを感じさせるユナから目が離せなくなる。ユナもまた、友人のようなミンジェとは違うヨンジュンに、守られたいという思いを抱くようになる。一方ソヨは、出張先の慣れない香港でミンジェと再会する。子供っぽい冗談を言い、気配りを忘れないミンジェに、ソヨは心を揺さぶられる。ミンジェも、ソヨの純真な美しさに惹かれていく。こうしてソウルと香港で交錯した2組の夫婦は、秘密の一夜を過ごすことになり…。(from:FOXbs238)
ロマンス/ドラマ(カラー)
2007年/韓国
監督 チョン・ユンス
音楽 チョン・ジェヒョン
出演
イ・ドンゴン、オム・ジョンファ、パク・ヨンウ、ハン・チェヨン
今、愛する人と暮らしていますか?
感想
B型の彼氏」のイ・ドンゴンと、「私のちいさなピアニスト」のオム・ジョンファ主演。予想通りというかそれ以上にベタなメロドラマ。これに性描写少々過激になったぐらい。でもその描写も「四月の雪」の方が全然良かったぞ。内容はテレビドラマ並のよくあるパターンで、二組のカップルが知らないうちにダブル不倫で相手を取り替えていた…という筋。ダンスシーンも貧弱だし、イ・ドンゴンはいつものツンデレ系で変化が感じられないしと、いいところ無し!時間の無駄だった。監督は「イエスタデイ 沈黙の刻印」のチョン・ユンス。

今そこにある危機 CLEAR AND PRESENT DANGER
★★★★☆ テレビ放送
内容
パトリオット・ゲーム」に続き、ハリソン・フォード演じるCIAの情報アナリスト、ジャック・ライアンの活躍を描いたシリーズの第3弾。麻薬撲滅のため、CIA上層部が南米の密売組織の一挙壊滅を狙い、極秘で特殊部隊を送り込む。一方、FBI長官とともに南米に同行したライアンは、そこで麻薬組織の襲撃をうけてしまう。トム・クランシー原作の骨太なポリティカル・アクション大作。(from:NHKBS)
サスペンス/アクション(カラー)
1994年/アメリカ
監督 フィリップ・ノイス
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演
ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー、アン・アーチャー
今そこにある危機

感想
ゾーラ・バーチも前作に続きライアンの娘サリーで登場、可愛い。ダース・ベイダーの声を担当したジェームズ・アール・ジョーンズがジェームズ・グーリア提督役でシリーズ3作に出演、今回のライアンとの友情には泣けた。その提督が病気のため、ライアンは彼の代理として副長官代理になるが、提督は病床でジェームズ・カッター(ドラマ「24(2rd Season)」のハリス・ユーリン)から目を離すなと忠告する。彼と彼の部下ロバート・リッター(ヘンリー・ツェーニー)が、ラテン系ジャック・ライアンのフェリックス・コルテズ(「24(3rd Season)」のヨアキム・デ・アルメイダ)と共にキーマンとして浮上してくる。話は最後まで息つく暇のない展開で、アメリカ軍対キューバ・マフィアの戦争の様相で、アジトを丸ごと最新ミサイルで吹き飛ばしたり、とても派手。マフィアがFBI長官の車を襲うシーンも凄く、迫力のアクションが続く。しして同僚や信頼する上司の死など、メンタル描写もイイ。パソコンのハッキングでライアンを支援する部下に「アリーmyラブ」のグレッグ・ジャーマンや、テッド・ライミ(サム・ライミの弟)がサテライト・アナリスト役で出ていて、出演者も豪華。

いまを生きる  DEAD POETS SOCIETY
★★★☆☆  テレビ放送
内容
規則の厳しい全寮制のエリート高校。生徒たちはその中で、毎日抑圧された生活を送っていた。そんな時に新しく赴任してきた型破りな教師。彼は「教科書なんか破り捨てろ」と言い、詩の本当の素晴らしさ、生きることの素晴らしさについて教えようとする。初めは戸惑っていた生徒たちも、次第に規則や親の期待に縛られない、自由な生き方を望むようになるが…。ナンシー・H・クラインバウム原作。1989年アカデミー脚本賞を受賞。
青春/ドラマ(カラー)
1989年/アメリカ
監督 ピーター・ウィアー
音楽 モーリス・ジャール、チャイコフスキー:序曲『1812年』、ベートーヴェン:『合唱』第4楽章:『皇帝』第2楽章
出演
ロビン・ウィリアムズ、イーサン・ホーク、ロバート・ショーン・レナード、ジョシュ・チャールズ、ゲイル・ハンセン、ディラン・カスマン、アレロン・ルッジェロ、ジェームズ・ウォーターストン、ノーマン・ロイド、カートウッド・スミス、ララ・フリン・ボイル
いまを生きる"
感想
厳しい規律の全寮制学校で、ささやかな自由を手に入れようとした学生たちが、OBの英語教師ジョン・キーティングが昔作った「死せる詩人の会」というのを復活させる。夜中に寮を抜け出して森の中の洞窟で詩を朗読したりする程度の少年たちのささやかな冒険。今の少年たちの風紀の乱れを考えれば、とても可愛いものだ。しかも、演劇に目覚めたニール(ロバート・ショーン・レナード)を陸軍士官学校に転校させて医者の道に強制しようとする父親。彼の死で自分の教育方法に反省するどころか、学校や教師側に問題があると決め付けるところは、今の教育制度が抱える問題と変わりないところがある。いつもは自己主張激しいロビン・ウィリアムズが珍しく控えめで、イーサン・ホーク以下の学生中心に描いているところが良い。また、渡り鳥が集まる湖や森などニューイングランド地方の映像が美しい。監督は「危険な年」「トゥルーマン・ショー」のピーター・ウィアー。
学園もの関連:卒業の朝」「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」「チップス先生さようなら(TVドラマ)

妹の恋人  BENNY&JOON
★★★☆☆  テレビ放送
内容
幼いころに火事で両親を失った兄と妹。兄ベニーは親代わりとなって、感情の安定を崩してしまった妹ジューンを見守りながら暮らしてきた。そんなある日、ひょんなことから二人はいとこのサムと暮らすことになった。ジューンはなぜか無口なサムのことが気に入った様子。やがて二人は恋に落ち…。ジョニー・デップ演じるサムのパントマイムも話題となった、ヒューマン・ラブ・ストーリー。(from:NHKBS)
青春/ドラマ(カラー)
1993年/アメリカ
監督 ジェレマイア・チェチック
音楽 レイチェル・ポートマン、主題歌:プロクレイマーズ「I'm Gonna Walk (500Miles)」
出演
ジョニー・デップ(サム)、メアリー・スチュアート・マスターソン(ジューン)、エイダン・クイン(ベニー)、ジュリアン・ムーア(ルーシー)、オリヴァー・プラット(エリック)、CCH・パウンダー(ガーペー医師)、ダン・ヘダヤ(トーマス)、ウィリアム・H・メイシー(ランディ・バーチ)
妹の恋人
感想
チャップリン風のパン遊びや風ユーモラスな調理法などジョニー・デップの変人っぷりが笑える。出演者も豪華で「夏休みのレモネード 」のエイダン・クイン、ジュリアン・ムーア、ウィリアム・H・メイシーもちょこっと顔を出している。のんびりした田舎を舞台に両親不在の兄妹の関係は「ギルバート・ブレイク」にちょっと似ていて、生きるのにちょっと不器用な人々の苦しみを描きつつも、その視点が優しくて心温まる。ジョニー・デップのパントマイムがうまいのにはびっくり。

癒やされた地 UPWARDS
★★★★☆ テレビ放送
内容
南政府の兵士だったタイ(チャン・ヒュー・フク)は、二つの異なる場所に二人の妻トゥアン(ゴー・ファム・ハイン・トゥイ)とウット、彼女達の間にそれぞれ子供がいた。1975年のベトナム戦争終結後、タイは二番目の妻ウット(マイ・ヴァン・ティン)と子供を連れて、新しい土地に移り住むが、その土地は撤去されていない爆弾や地雷でいっぱいだった。スクラップ集めをして生活費を稼いでいたが、土地の開拓をするため地雷を撤去しはじめる…。実話をもとに映画化されたチュエン監督の初長編映画。
ドラマ(カラー)
2005年/ベトナム:日本
監督 ブイ・タク・チュエン
音楽 ドー・ホン・クアン
出演
チャン・ヒュー・フク、ゴー・ファム・ハイン・トゥイ、マイ・ゴク・フーン マイ・ヴァン・ティン、ダン・トゥイ・ミー・ウエン
癒やされた地

感想
タイの質素な日々の生活を通して、地雷と共に生活する恐怖がヒシヒシと伝わる作品。タイはベトナム戦争当時、南政府の兵士だったので、旧解放戦線(北側)が取仕切る現体制では肩身が狭く、ろくな職にありつけないでいる。トゥアンの兄ザン(ブイ・ナム・イェン)の圧力で比較的生活力のあるトゥアンに、2番目の妻と子供の生活を頼むわけにもいかず、かといって別れることもできないばかりか、同時に二人の妻を孕ませる。2番目の妻子と移住してきた村で旧解放戦線の男、ナム・デュク(マイ・ヴァン・ティン)に地雷撤去の方法を密かに教えてもらい、その地雷を売って生計をたてるようになる…という常に遠くや近くで地雷が爆発していて、そのうち登場人物の誰かがドカーンと逝くのではとハラハラする作品。そんあ危険状態と平行して二人の妻との関係や友達となる男などのロマンスも絡んできて、派手ではないが最後まで目が放せない展開。トゥアンを演じたゴー・ファム・ハイン・トゥイの仕種が美しく色気があってイイ。

依頼人  THE CLIENT
★★★★☆  テレビ放送
内容
ペリカン文書」などの原作者として知られるジョン・グリシャムのサスペンス小説を映画化。とある殺人事件の秘密を知ってしまった11歳の少年マーク。事件の真相を暴こうとする連邦検察は彼につきまとい、その背後ではマフィアが彼の命を狙う。自分の身を守るため、全財産の1ドルをはたいて弁護士を雇うマークだが…。少年を守る有能な弁護士にスーザン・サランドンがふんし、魅力的なヒロイン像を作り上げた。(from:NHKBS)
サスペンス(カラー)
1994年/アメリカ
監督 ジョエル・シュマッカー
音楽 ハワード・ショア
出演
スーザン・サランドン、トミー・リー・ジョーンズ、ブラッド・レンフロ
依頼人
感想
スーザン・サランドンが離婚で子供に会えない心の傷を負った敏腕弁護士を格好良く演じている。出世欲満々の捜査官を憎たらしく演じていて印象的。ジョン・グリシャムの原作だけあって、マーク少年たった一人でお金も味方もいないなか、警察とマフィアの危険な追ってから逃れられるか、はらはらさせられる。また若干11歳で母親と心に傷を負って入院中の小さな弟を守ろうとするマーク少年の姿が健気。監督は「評決のとき」のジョエル・シュマッカー。

イル・ポスティーノ  IL POSTINO
★★★★★  テレビ放送
内容
イタリアの小さな島に、世界的に有名なチリの詩人、パブロ・ネルーダが亡命してきた。島の青年マリオは、世界中から送られてくるパブロへの手紙を届けるためだけの郵便配達の職につく。配達を続ける内に、パブロを慕うようになった彼は、好きな女性に思いを伝えるため、詩の教えを請うのだが…。高名な詩人と平凡な青年の心の交流を描いた感動作で、主演のマッシモ・トロイージの遺作となった。アカデミー作曲賞受賞。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1995年/イタリア
監督 マイケル・ラドフォード
音楽 ルイス・エンリケ・バカロフ
出演
マッシモ・トロイージ、フィリップ・ノワレ、マリア・グラツィア・クチノッタ
イル・ポスティーノ
感想
素朴で純粋な島の男マリオを演じたマッシモ・トロイージと、小粋でおしゃまな老詩人パブロを演じた「ニュー・シネマ・パラダイス」のフィリップ・ノワレがとても良い。詩人と素人ながら詩に目覚める青年の話なので、出てくる詩が美しいし台詞も印象的。「泣けきの聖母教会の鐘の音、父さんの悲しい網の音…」を録音してパブロに送ろうとするマリオに、「ニュー・シネマ・パラダイス」の映写技師アルフレードが残した名画のキスシーンフィルムと重なって見えた。「ニュー・シネマ・パラダイス」が映画の素晴らしさを詠ったものなら、こちらは詩の素晴らしさを詠った作品。寒村だが地中海の青空と海が美しく、主人公のマドンナ、マリア・グラツィア・クチノッタの生命力にあふれた美しさ、元気なイタリアおばさんの代表のようなその母親、共産党員の郵便局長、漁師たちを搾取する政治家と、脇役も魅力的。また、ルイス・エンリケ・バカロフのテーマ曲は幸せな気分になれる映画音楽屈指の名曲。

イルマーレ IL MARE
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
「猟奇的な彼女」で人気を博したチョン・ジヒョンが出演する時空を越えた恋愛映画。99年、海辺の一軒家を引っ越すことになった女性は、次の住人に宛てた手紙をポストに置いていく。しかし、その手紙は次の住人ではなく、なぜか彼女の前にその家に住んでいた青年に届いた。やがて2人は2年の時を越えて文通をはじめ、会うことのできない切ない恋が始まり、2年後に会おうと約束するのだが…。(from:NHKBS)
ロマンス/ドラマ/ファンタジー(カラー)
2000年/韓国
監督 イ・ヒョンスン
音楽 キム・ヒョンチョル
出演
イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、チョ・スンヨン
イルマーレ

感想
ラスト・プレゼント」「純愛譜」のイ・ジョンジェ主演。監督は「燃ゆる月」や「美術館の隣の動物園」にも出演しているイ・ヒョンスン。イルマーレ(海)と名付けられた海辺の家を舞台に、過去と現在を越えて交信しあう男女のファンタジー。食べ物をモチーフにした映像や、海辺の美しい風景などはなかなか面白い。しかし過去と交信するという話は「オーロラの彼方へ」にもあったし、それぞれのキャラを深く描くよりも、ロマンチックな雰囲気とお洒落っぽいイメージでただ淡々と映像を撮っているというだけにしか感じない。イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョンの演じるキャラは悪くないのだが、音楽がキザ過ぎて赤面だし、交通事故、泣けるラストと、韓国映画の定番を踏んでいるのがちょっと興醒め。

イルマーレ  THE LAKE HOUSE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
韓国で大ヒットした作品をハリウッドがリメイク。2006年の冬の朝、女医ケイトは郊外の家からシカゴに引っ越すため、郵便受けに次の住人のためメッセージを残す。そのメッセージを読んだのは、若き建築家アレックス。ところが、彼がその家を借りはじめたのは2004年の冬だった。2年の歳月が逆転している不思議な現象に戸惑いながらも二人はやがて恋に落ち、レストラン「イルマーレ」で会う約束をするが…。(from:NHKBS)
ロマンス/ファンタジー(カラー)
2006年/アメリカ
監督 アレハンドロ・アグレスティ
音楽 レイチェル・ポートマン
出演
キアヌ・リーヴス(アレックス)、サンドラ・ブロック ケイト)、ショーレ・アグダシュルー(アンナ)、クリストファー・プラマー(サイモン)、ディラン・ウォルシュ(モーガン)
イルマーレ
感想
イ・ジョンジェとチョン・ジヒョン主演の「イルマーレ」をキアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックのハリウッド・スターでリメイクされたと期待した作品。「サウンド・オブ・ミュージック」のクリストファー・プラマーがアレックスの父親役。オリジナルの韓国版は叙情性たっぷりだが過剰な演出が昔のメロドラマのようでイマイチ好きになれなかったが、こちらは感情の表現度合いも自然。海辺の家もオリジナルそっくりで、オリジナルの世界感を大切にして作ったのが伝わってくる。キャロル・キングの「It’s Too Late」やP・マッカートニーの「This Never Happened Before」を挿入歌に使ったり音楽もグッド。

イレイザー ERASER
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
最新鋭のハイテク銃を違法に国外持ち出しを企む組織を告発しようとする女性職員(ヴァネッサ・ウィリアムズ)の保護を受け持った証人保護プログラムのプロフェッショナル・凄腕のジョン・クルーガーが、自分のいるFBIの組織からも追われてまで女を救おうとする。
アクション
1996年/アメリカ
監督 チャールズ・ラッセル
音楽 アラン・シルヴェストリ
出演
アーノルド・シュワルツェネッガー、ヴァネッサ・ウィリアムズ、ジェームズ・コバーン、ジェームズ・カーン
イレイザー

感想
美しいヴァネッサ・ウィリアムズの華と重鎮ジェームズ・コバーン、ジェームズ・カーンの悪役と豪華キャスト。シュワちゃんのアクションも冴えてる。しかし…つまらん!ワニに襲われるシーン以外はみんな普通。シュワちゃんのジェット機との格闘もなんか凄いアクションに見る方が馴れてしまったのか面白味を感じなかった。ジェームズ・コバーンもちょっと顔を出したという程度だったし。ヴァネッサ・ウィリアムズも別に彼女でなくても良かったんじゃないの?という感じで美人が宝の持ち腐れという感じ。それでも懸命にアクションをこなしていた姿はえらいぞ。ワニに教われて「皮にするぞ」は笑えた。

イン&アウト IN&OUT
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
結婚を間近に控え、順風満帆に日々を送っていた教師のハワード(K・クライン)。ある日、教え子のキャメロン(M・ディロン)がアカデミー賞を受賞し、「先生はゲイです」、と発表してしまった。そのスピーチをテレビで見ていたハワードは仰天し、その日から周囲の態度も一変してしまう。本当に自分はゲイなのか、と悩み始める彼だったが…。K・クラインほか、J・キューザック、M・ディロンなど個性派俳優が集う心温まるコメディー。(form:NHKBS)
コメディ(カラー)
1997年/アメリカ
監督 フランク・オズ
音楽 マーク・シャイマン
出演
ケビン・クライン、ジョーン・キューザック、マット・ディロン、トム・セレック
イン&アウト

感想
アカデミー賞授賞式を再現したシーンは豪華で、ウーピー・ゴールドバーグが冒頭に登場、式では『老いぼれ』ポール・ニューマン、『偏屈』クリント・イーストウッド、『欲望』のマイケル・ダグラス、『沈黙の絶望』スティーブン・セガール、『国家のために』キャメロン…とグレン/クローズが主演男優ノミネート者を紹介、アメリカンな笑いだけどまあまあ面白い。しかし笑えないギャグばかりで退屈。トム・セレックとK・クラインの体をはったキスシーンも笑えなかった。「頑固じいさん孫」のウィルフォード・ブリムリーがK・クラインの父親役で出演。結局、何を根拠にキャメロンは先生がゲイだと言ったのかも明らかにされず、K・クラインもなぜ自分がゲイだと納得したのかも判明せず、中途半端な終わりかた。

イン・アメリカ 三つの小さな願いごと  IN AMERICA
★★★★☆  テレビ放送
内容
「父の祈りを」を手がけたアイルランドの名匠ジム・シェリダンが、自らの体験をもとに大きな悲しみを抱えたアイルランド移民一家の再生への道のりを描く。幼い娘2人を連れてニューヨークのぼろアパートで新生活を始めた若い夫婦。長男を亡くした過去に苦しんでいた夫婦に、不治の病に冒された青年との出会いが変化をもたらす。監督が実の娘2人とともに執筆した脚本でアカデミー賞にノミネートされた。(from:NHKBS)
ドラマ/ロマンス(カラー)
2002年/アイルランド:イギリス
監督 ジム・シェリダン
音楽 ギャビン・フライデー、モーリス・シーザー
出演
サマンサ・モートン(サラ)、パディ・コンシダイン(ジョニー)、ジャイモン・フンスー(マテオ)、サラ・ボルジャー(クリスティ)、エマ・ボルジャー(アリエル)、キアラン・クローニン(フランキー)
イン・アメリカ
感想
次女アリエルは「ハイジ」のエマ・ボルジャーで、二人の幼い姉妹が天使のようで可愛い。この二人のお陰で、貧乏で小さな息子フランキーを亡くした不幸を背負っている家族にも前へ進む未来を感じることが出来る。感情表現が上手くできなくなった父と、死んだ息子への悲しみに押しつぶされそうな母、弟への思いを断ち切れない姉、家族の不幸を明るくする無邪気な妹…明日の生活も分からないほど貧乏でも、幸せな家族は持てるという希望が、心温まる。莫大な入院費をどうするのだろう…とハラハラさせられるが、ラストもハッピーエンド。もう一人の天使マテオと家族の交流も泣けて、彼が孤独な死を避けることができて、「E.T」のように月をバックに宇宙に帰ってゆくというファンタジーな話にして姉妹の悲しみを和らげてあげる両親の温かさも泣ける。「マイ・レフトフット」「父の祈りを」のジム・シェリダン監督の半自伝的作品で、実の娘2人が共同脚本に名を連ねている。主演は「ギター弾きの恋」のサマンサ・モートン。

イン・カントリー IN COUNTRY
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
高校を卒業したサムは、再婚した母とは離れて、戦争後遺症で社会復帰できずに苦しむ叔父のエメットと暮らしていた。彼女の恋人は、そんなエメットに批判的だった。そんなある日、サムは戦死した父親の写真と手紙を発見する。亡き父の面影を求めて、叔父やその友人の退役軍人たちに戦争の事を尋ねるが、皆一様に口が重かった。サムはますます関心を持ち、退役軍人の整備士トムと結ばれるが、エメットは……。
ドラマ(カラー)
1989年/アメリカ
監督 ノーマン・ジュイソン
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演
ブルース・ウィリス(エメット)、エミリー・ロイド(サム)、ジョーン・アレン、ケヴィン・アンダーソン

感想
外国はおろか、町からも出たことのない少女がベトナムで死んだ父を思って、自分なりにベトナム戦争を考えてみる…という話だが、統べて「イン・カントリー」で思いをはせているだけだから、戦争シーンもアメリカの森で撮られていて臨場感まったく無し。貧乏なサムに、ベトナムまで行ってみる余裕もそんな考えさえも起きないし、かといって図書館で関連図書を読むような熱心さはない。そんなサムに常に戦争の事を聞かれるエメットやその戦友たちはイライラさせられるのだが、観ている方もイライラする。でもアメリカ一般国民のベトナム戦争に対する認識はこの程度なのかも知れない。その程度の認識しか持たないからまた同じように簡単に戦争を繰り返すのだ。やる気のない退役軍人を演じたブルース・ウィリスの演技もぞんざいでイマイチ。

イン・グッド・カンパニー IN GOOD COMPANY
★★★☆☆ テレビ放送
内容
アバウト・ア・ボーイ」でアカデミー脚色賞にノミネートされたポール・ウェイツ監督によるハートウォーミング・コメディー。勤めている会社が大手メディア企業に買収され、営業部長としての役職を失ったダン。しかも新たに上司となったのは、まだ26歳の青年。妻の妊娠で会社を辞める訳にもいかず、戸惑う日々の中、この年下上司が娘と付き合いだした!娘役のスカーレット・ヨハンソンが魅力的な劇場未公開作。(from:NHKBS)
ドラマ/コメディ(カラー)
2004年/アメリカ
監督 ポール・ウェイツ
音楽 スティーブン・トラスク
出演
デニス・クエイド(ダン)、トファー・グレイス(カーター)、スカーレット・ヨハンソン(アレックス)
イン・グッド・カンパニー

感想
若いガキが上司になり、誇りも自信もなくした中年男。しかし、生意気なガキと思っていた上司カーターも悩みを抱えていて…と、世代間にありがちな意思の疎通の難しい者と思えた人も、通じあえるものだという希望が見えていい。無機質人間だったカーターも人間性を、ダンは自信を取り戻したラストはハッピーで、二人はまるで父と息子という感じ。父ダンとその上司カーターを翻弄するアレックスを演じたヨハンソンがいい。「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクドウェルがテディ・K会長役で出演している。

イン・ザ・カット IN THE CUT
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
人間関係や恋愛に失望し、他人との間に壁を作って生きる女性が、殺人事件に巻き込まれたのをきっかけに、女の性(さが)を露にしていくさまを大胆かつ繊細に描き、愛と欲望の本質を問いかける。アカデミー賞監督ジェーン・カンピオンが、製作のニコール・キッドマン、主演のメグ・ライアンとコラボレートしたことで話題となった。撮影は「シカゴ」でアカデミー賞を受賞したディオン・ビーブ。ニューヨークの大学で文学を教える女性教師フラニー(メグ・ライアン)は、人間関係にも失望し、他人との間に距離を保って静かに生活していた。ある日、近所で殺人事件が起こり、フラニーは犯人らしい人物を目撃するが、聞き込みに訪れた刑事のマロイ(マーク・ラファロ)にはそのことを話せなかった。やがて、マロイと関係を持ったフラニーの周りで不審な出来事が続くなか、彼女は自分の内側に秘められた激しさに気付いていく…。(from:BSフジ)
サスペンス/ミステリー(カラー)
2003年/アメリカ
監督 ジェーン・カンピオン
音楽 ヒルマル・オルン・ヒルマルソン
出演
メグ・ライアン、マーク・ラファロ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ケヴィン・ベーコン、ニック・ダミチ
イン・ザ・カット

感想
40歳過ぎたメグ・ライアンが大胆なヌードと激しいラブシーンに挑戦し、これまでのロマンス・コメディーのイメージからの脱却を計っている。しかしそのメグはやたら生々しくて、これまでもスターというキラキラしたものがすっかり剥げ落ちて錆びた鉄のようで魅力を感じない。ストーカーの医者を演じるケヴィン・ベーコンの存在も中途半端。真犯人か味方なのかわからない犯罪者顔のマーク・ラファロが面白いキャスティングだった。メグはニコール・キッドマンが降板した役を演じているが、そのキャラは一瞬キッドマンかと思う程そっくり。もっとメグの個性を感じるキャラの特長が欲しかった。犯人も途中からなんとなくわかってしまってサスペンスとしてもイマイチ。彼女が集める詩の断片が独創的で面白かったのが救いか。

イン・ザ・プール
★★★☆☆  テレビ放送
内容
中堅メーカーに勤める営業マン・田口(オダギリジョー)は、ある日突然、24時間勃ちっ放しという「継続性勃起症」になってしまう。一方、ルポライターの岩村(市川実和子)は強迫神経症に。田口と岩村は伊良部総合病院の精神科に通うはめになり…。原作は直木賞作家・奥田英朗。監督は「ダウンタウンのごっつええ感じ」「トリビアの泉」など、伝説的なTV番組に関わる‘笑いの鬼才’三木聡。主人公・伊良部に松尾スズキ、患者役には田辺誠一、オダギリジョー、市川実和子と個性溢れる豪華キャストが集まった。原作は直木賞作家・奥田英朗。監督は「ダウンタウンのごっつええ感じ」「トリビアの泉」など、伝説的なTV番組に関わる‘笑いの鬼才’三木聡。主人公・伊良部に松尾スズキ、患者役には田辺誠一、オダギリジョー、市川実和子と個性溢れる豪華キャストが集まった。(from:BSジャパン)
コメディ/ドラマ(カラー)
2004年/日本
監督 三木聡
音楽 坂口修
出演
松尾スズキ、オダギリジョー、市川実和子、田辺誠一、MAIKO、森本レオ、岩松了、ふせえり、きたろう、三谷昇、松岡俊介
イン・ザ・プール
感想
別れた妻が忘れず陰茎硬直症で悩む田口(オダギリ・ジョー)、脅迫神経症で外出できないルポ・ライターの岩村(市川実和子)、水泳に依存する大森(田辺誠一)、心にちょっとしたストレスを感じる者たちが訪れる伊良部神経科の患者たちの群像劇。しかし、患者より一番変で危ないのなのが医者の伊良部先生(松尾スズキ)。?と!の猫のしっぽと尻の穴説、スイカを割ったら中身は種だけの夢、かくれんぼで入った冷蔵庫の中で死体になった友達…と変なエピソードのオンパレードが、クスリと笑える変な作品。テーマ・ソングは大滝詠一の「ナイアガラ・ムーン」、エンディングはシュガー・ベイブの「DOWN TOWN」と音楽も懐かしいナンバーでGOOD。

イン・ハー・シューズ IN HER SHOES
★★★★☆ テレビ放送
内容
きまじめな姉と奔放な妹が織り成す人生の機微を感動的に描いた人間ドラマ。フィラデルフィアで暮らす対照的な二人の姉妹。姉のローズは弁護士として堅実に働いているものの、自分の容姿に強い劣等感を持っている。一方、抜群のスタイルと美ぼうを誇る妹のマギーは定職にもつかず遊びまわっているのだが…。自分の生きる道を探して人知れず苦悩する妹マギーをC・ディアスが熱演。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
2005年/アメリカ
監督 カーティス・ハンソン
音楽 マーク・アイシャム
出演
キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン
イン・ハー・シューズ

感想
対照的な二人の姉妹の愛憎劇を、コミカルに描いた作品。自分勝手に生きてきた妹が、疎遠だった祖母と再会し、老人コミュニティーで自分の居場所を見つけ次第に変わってゆくのを暖かい目線で描いている。識字障害を克服して唄う詩が感動的で、老人教授の死と、ラストの結婚式は泣けた。監督は「L.A.コンフィデンシャル」「激流」「ワンダー・ボーイズ」のカーティス・ハンソン。

インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン  INVINCIBLE
★★★★☆  テレビ放送
内容
30歳でNFLに挑戦しプロのフットボール選手としてデビューを果たした実在の人物、ヴィンス・パパーリの人生を描いた感動のスポーツ・ドラマ。1976年、不況の波が押し寄せるフィラデルフィアに住むヴィンスは、職と妻をほぼ同時に失ってしまう。そんなとき、負け続けていたNFLの地元チームが一般の人々に入団テストを実施することが発表され…。全米では映画公開時、初登場1位を記録した。日本未公開作。(from:NHKBS)
ドラマ/スポーツ/伝記(カラー)
2006年/アメリカ
監督 エリクソン・コア
音楽 マーク・アイシャム
出演
マーク・ウォルバーグ、グレッグ・キニア、エリザベス・バンクス
インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン
感想
負け続けの人生で明日への希望も持てなくなった男が、これまた負け犬ばかりの地元の友人たちに支えられて、30歳という歳でNFLに入団、活躍する…という、まるで「ロッキー」のアメフト版みたいなシンデレラストーリー。でも凄いのがこれが実話だということ。それが最後のエンドロールで分かる仕組みで愕然。他人には一生懸命なところは一切見せず、涙も見せないところが格好良い。アメフト選手並みに体を鍛え上げたマーク・ウォルバーグの役者根性も凄い。そのため、アメフトのアクションシーンは臨場感たっぷり。アメフトに馴染みの少ない私でもゲームを楽しめるエンターテインメントになっている。また、新任コーチのグレッグ・キニアも地味だがイイ味を出している。エンドロールで実際の人物に似ているのにも驚き。劇場未公開なのが驚きなくらい、今までに見たアメフト作品の中ではかなり好きな作品。
アメフト関連作品エニイ・ギブン・サンデー」「ギャングスターズ/明日へのタッチダウン」「タイタンズを忘れない」「僕はラジオ」「リプレイスメント

インクハート/魔法の声  INKHEART
★★★☆☆  テレビ放送
内容
本の修理人モーは、娘メギーと旅しながら、痛んだ本の修繕を請け負っていた。だが、彼の目的は、「インクハート」という本を探すこと。まだメギーが幼い頃、モーがその本を読み聞かせていると、突然物語の中の邪悪な王カプリコーンが現われ、代わりにモーの妻レサが本の中に捕らわれてしまった。モーは本の内容を現実にできる《魔法舌》の持ち主だったのだ。失われたその本を見つけ出せれば、すべてを元に戻せるはずなのだが…。(from:WOWOW)
アドベンチャー/ファミリー/ファンタジー(カラー)
2008年/アメリカ
監督 イアン・ソフトリー
音楽 ハビエル・ナバレテ
出演
ブレンダン・フレイザー、ヘレン・ミレン、ポール・ベタニー、ジム・ブロードベント、アンディ・サーキス、イライザ・ホープ・ベネット、ラフィ・ガヴロン
インクハート/魔法の声
感想
監督は「鳩の翼」「光の旅人 K-PAX」のイアン・ソフトリー。ブレンダン・フレイザー、ヘレン・ミレン、ポール・ベタニーとキャストも悪くないのに何故か未公開。ブレンダンの「ハムナプトラ」と「ナルニア国物語」を合わせたようなファンタジー。本を読むとその内容が現実に起こってしまう本の中の世界という設定がストーリーも無限なく広がりそうで面白い。「オズの魔法使」を取り入れたところも楽しい。難を言えば邪悪な王カプリコーンというキャラが普通のマフィア程度にしか見えないということ。

イングリッシュ・ペイシェント THE ENGLISH PATIENT
★★★☆☆ テレビ放送
内容
第二次世界大戦下の、北アフリカ。撃墜されたイギリスの飛行機から、全身に火傷を負った男が助け出された。記憶を失っていたために「英国人の患者」と呼ばれることになった彼は、収容された野戦病院で看護婦ハナ(ジュリエット・ビノシュ)の介護を受け、少しづつその記憶を回想する。それは人妻との、砂漠での熱狂的な恋の物語だった…
ロマンス(カラー)
1996年/アメリカ
監督 アンソニー・ミンゲラ
音楽 ガブリエル・ヤーレ
出演
レイフ・ファインズ(アルマシー伯爵)、ジュリエット・ビノシュ、クリスティン・スコット・トーマス(キャサリン)、ウィレム・デフォー(カラヴァッジョ)、コリン・ファース(ジェフリー・クリントン)、ナヴィーン・アンドリュース(キップ)、ユルゲン・プロフノウ(ドイツ人将校)、ケヴィン・ウェイトリー(ハーディ)、ニーノ・カステルヌオーヴォ、ジュリアン・ワダム
イングリッシュ・ペイシェント
●1996年アカデミー作品賞受賞

感想
マイケル・オンダーチェの長編小説『イギリス人の患者』を映画化。前半まで「英国人の患者」が何者かという謎がサスペンス調で面白い。人妻キャサリンと恋に落ちたアルマシーに嫉妬したキャサリンの夫ジェフリーが、妻を小型機に乗せ、地上にいるアルマシー目がけて突っ込むが、ジェフリーだけが死に、キャサリンは重傷を負う。何もない砂漠のまん中の事故で、キャサリンを救う為にアルマシーは砂漠を三日間歩き続け町に辿り着くがスパイに間違われてドイツ軍に拘束される。愛する人の命を救いたい一心で、地図をドイツ軍に売り渡し、飛行機でキャサリンの元へ急ぐが、すでに彼女は息耐えていた…というメロドラマだが、ドイツ人将校に指を落とされたカナダ男カラヴァッジョや、地雷を処理するインド人のキップ、彼を愛する看護婦ハナらの物語が同時に展開するのでさほど退屈しない。また大聖堂のフレスコ画を観るシーンや砂漠の美しい風景など、映像が美しい。しかしアルマシーが命をかけるほど愛したキャサリンにイマイチ魅力がないのでその愛も説得力を感じない。監督は「リプリー」のアンソニー・ミンゲラ。

インサイダー(1999)  THE INSIDER
★★★★★  テレビ放送
内容
実際にあった報道をめぐるテレビ局と巨大企業の闘いを、アル・パチーノとラッセル・クロウの豪華共演で描くスリリングな社会派ドラマ。らつ腕報道番組プロデューサーのバーグマン(A・パチーノ)は、インサイダー(内部告発者)のワイガンド(R・クロウ)からタバコ会社の企業秘密を入手する。特ダネになるはずだった彼の極秘インタビューは、タバコ産業からの圧力で放送中止となり、ワイガンドは社会的な苦境に追い込まれる。(from:NHKBS)
ドラマ(カラー)
1999年/アメリカ
監督 マイケル・マン
音楽 リサ・ジェラード、ピーター・バーク
出演
アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファー・プラマー
インサイダー
感想
監督は「ヒート」「ALI アリ」「コラテラル」のマイケル・マン。マーズ・アタックの「Safe from Harm」や、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの「Armenia」、グスタフォ・サンタオラーラの「Iguazu」など音楽の使い方も上手い。冷たさが演出された青い映像も凝っていて美しくて緊張感がある。アル・パチーノの正義感の強い花形報道マンと、ラッセル・クロウの真面目で神経質な学者の一般人というキャラが、甲乙付けがたいほど真に迫っていて素晴らしい。ストーリーも中盤に優勢になったかと思えば劣勢にたたされ最後まで目が離せない展開。シリアスな社会派ドラマだが、158分という長丁場だがその長さを感じさせない高いエンターテインメント性がある。実在の企業名をそのまま使ったドラマ運びもよりリアル。タバコ産業が人々の健康を害するだけでなく社会までも害していて、最後の告発という手段を取れるはずの報道社会のもろさも浮き彫りにしている。

インサイド・マン  INSIDE MAN
★★★☆☆  テレビ放送
内容
白昼のニューヨーク。頭脳犯ダルトン・ラッセル率いる4人の銀行強盗グループがマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。さらに、人質全員に自分たちとまったく同じ覆面とつなぎを着用させた。その現場を取り囲むフレイジャーらNY市警は事件解決に汲々。しかし、一味の迅速で巧妙な手口に効果的な対応策が取れず、膠着状態が続く。一方、事件を知った当銀行の会長アーサーは、敏腕女性弁護士マデリーンにある密命を託し、現場へと送り出すのだった。こうして三者の思惑と駆け引きが絡み合い、やがて一味による銃声をきっかけに事態は急展開。警察の突入と同時に人質たちが銀行から飛び出してくるが…。 周到な計画で銀行に人質を取って立てこもった頭脳明晰な犯人グループと、それに翻弄されまいとする捜査官たちの息詰まる攻防をスリリングに描いた犯罪サスペンス。監督は『マルコムX』『25時』のスパイク・リー。出演は『デジャヴ』のデンゼル・ワシントン、『シン・シティ』『グリーンフィンガーズ』のクライヴ・オーウェン、『フライトプラン』のジョディ・フォスター。(from:スターチャンネル)
サスペンス(カラー)
2006年/アメリカ
監督 スパイク・リー
音楽 テレンス・ブランチャード
出演
デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター
インサイド・マン
感想
FBI捜査官フレイジャーにデンゼル・ワシントン、犯行グループのリーダーにクライブ・オーエン、襲われた銀行頭取ケイスの弁護士マデリーン・ホワイトにジョディー・フォスター、州警察機動隊ジョン・ダリウスにウィレム・デフォー、銀行頭取アーサー・ケイスにクリストファー・プラマーの豪華キャスト。それぞれが、陰謀渦巻く中で、どう動くのか…と期待されるが、結果は意外と肩透かし。犯人の要求も謎で、銀行からどう脱出するのか?犯人は捕まったのか…?と謎だらけなのは面白いが、せっかくの豪華キャストのジョディーやデフォーも存在感が薄くてもったいない。悪党がいるようでいないという人物設定も面白かっただけに、あまりにもあっさりとした人物描写に少々消化不良。オーエンとプラマーの因縁ももっと描いていれば面白かったのかも。獲物をデンゼルに渡したラストも納得できず、かなりモヤモヤ。でもオープニングとエンディングのインド風音楽はグッド。

インシテミル 7日間のデス・ゲーム  
★★★☆☆  テレビ放送
内容
人気作家・米澤穂信のミステリーを、国際的に活躍する中田秀夫が映像化。新人から重鎮まで、多彩な実力派キャストが集結し、二転、三転するスリリングな命懸けの心理戦の緊迫感を、否応なく盛り上げる。破格のバイト代を目当てに、車欲しさに飛びついたフリーターの結城(藤原)ほか、様々な個人的事情を抱えて集った10人の老若男女は、24時間監視されっぱなしの施設の中で、7日間に及ぶ謎の心理学実験に参加することになる。(from:BS日本映画専門チャンネル)
サスペンス/ミステリー(カラー)
2010年/日本
監督 中田秀夫
音楽 川井憲次、主題歌:May'n『シンジテミル』
出演
藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、北大路欣也
インシテミル 7日間のデス・ゲーム
感想
監督は「リング」「リング2」「カオス」「仄暗い水の底から」の中田秀夫。選ばれた人々が隔離された建物で危険なゲームに参加させられる…と「ライアーゲーム」みたい。これをもっと中田監督らしくホラーにしたら…あまり恐くない。でもキャスティングがユニークで、片平なぎさや北大路欣也の年配も参加させているところが面白い。綾瀬はるか、石原さとみの二人もいい味を出している。

インストール 
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
綿矢りさの人気小説を映画化。高校生の朝子は、恋も勉強もイマイチうまくいかない普通の女の子として過ごす毎日に脱力してしまう。そしてついに学校へ行くことをやめてしまった。彼女は部屋もの全てをゴミ捨て場に運び、とうとう部屋はからっぽになった。そこで出会った小学生かずよしがパソコンを拾って行った。彼は親に内緒でパソコンをインストールし直していた。彼は。朝子に人妻風俗嬢ミヤビの身代わりエロチャットのバイトをしようと誘うが…。(from:BSジャパン)
ドラマ/青春(カラー)
2004年/日本/角川
監督 片岡K
音楽 Rita iota
出演
上戸彩、神木隆之介、田中好子、小島聖、中村七之助
インストール

感想
原作は味読。ちょっとエッチで過激な話なのかと思ったら、上戸彩や神木隆之介が爽やかなキャラなので、オブラートにあっさりした感じになっていてなかなかよい。Mac Color Classic-IIがおじいちゃんからもらった朝子のパソコン→青木少年にあげる、という形で登場。愛らしい形の懐かしいMacがお洒落ー!しかしあのMacにOS9がインストールできるとは…。しかもNetscape7が動くとはちょっと考えられないけど。目的なく過ごす朝子と、10歳にしてはかなり大人びた青木少年、二人の不思議な関係が恋愛とも友情ともちょっと違った交流で、ゆるーい関係の二人を観ていると何だか癒される。衣装や小物がお洒落なのに反して音楽の使い方がちょっとイマイチだったけど、主演の二人の他の出演者もなかなか良く、田中好子のちょっと変な母親ぶりなど、キャスティングもグッド。

インセプション  INCEPTION
★★★☆☆  テレビ放送
内容
他人の夢の中に潜入してカタチになる前のアイデアを盗み出す企業スパイが活躍する時代。コブは、この危険な犯罪分野で世界屈指の才能を持つ男。しかし、今や国際指名手配犯として、またこの世を去った妻モルの殺害容疑者として逃亡の身となってしまい、大切なものすべてを失うこととなっていた。そんなコブに、サイトーと名乗る男からある依頼が舞い込む。成功すれば、再び幸せな人生を取り戻すことができる。しかしその依頼とは、これまでのように盗み出すのではなく、ターゲットの潜在意識にあるアイデアを植え付ける“インセプション”というものだった。かつてない危険なミッションと自覚しながらも、これが最後の仕事と引き受けたコブは最高のスペシャリスト集団で立ち向かうべく、すぐさまメンバー探しを開始。やがて、相棒のアーサー、“設計士”のアリアドネ、“偽造士”のイームス、“調合師”のユスフ、そしてサイトーを加えたメンバー6人でターゲット、ロバートの夢の中に潜入するコブだったが…。(from:日曜洋画劇場)
SF/サスペンス/アクション(カラー)
2010年/アメリカ
監督 クリストファー・ノーラン
音楽 ハンス・ジマー
出演
レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ
インセプション
感想
主演のディカプリをはじめ、渡辺謙、マリオン・コティヤール、「バットマン ビギンズ」のキリアン・マーフィ、「JUNO/ジュノ」のエレン・ペイジ、マイケル・ケインとなかなか豪華なキャスト。その中でコブの相棒アーサーを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットが特に印象的だった。最初は「マトリックス」の二番煎じかと思ったが、アッシャーの騙し絵がそのまま映画場面に出てきたり、ポストモダンな建築、3次元に舞台が展開していくアクション・シーンなど、驚かされるシーンもたっぷりで楽しめた。死んだ妻への愛に囚われた男の刹那的なところは「惑星ソラリス」という感じも。しかし、日本企業=ヤクザというハリウッド的固定概念はどうにかならんのか。監督は「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」「メメント」「インソムニア」「プレステージ」のクリストファー・ノーラン。

インソムニア INSOMNIA
★★★☆☆ 劇場/テレビ放送
内容
アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス、ヒラリー・スワンクと3人のオスカー俳優が共演したサスペンス・スリラー。「メメント」で注目されたクリストファー・ノーラン監督が、24時間太陽が沈まないアラスカの町で起きた猟奇殺人事件の捜査に挑む刑事の苦悩と犯人との心理対決をスリリングに描く。ロビン・ウィリアムスが初の悪役に挑み、穏やかな笑顔の下に狂気を隠し持つ男を不気味に演じている。(from:NHKBS)白夜のアラスカで猟奇殺人捜査を進める不眠症のロス警察官。
サスペンス
2002年/アメリカ
監督 クリストファー・ノーラン
音楽 デヴィッド・ジュリアン
出演
アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムズ、ヒラリー・スワンク、モーラ・ティアニー、マーティン・ドノヴァン、ニッキー・カット、ポール・ドゥーリイ、ジョナサン・ジャクソン
インソムニア

感想
予告ではなにやら猟奇殺人を扱ったミステリーかと思ったが、意外にも敏腕刑事の良心が問われていく作品だった。アル・パチーノは罪を憎むあまり法を犯してしまった一匹狼の刑事を静かに演じ、ロスから来たとは思えない程表情は常に暗く重い。「よそ者(ドーマー)」は森と湖に閉ざされた小さな町で白夜に馴れず不眠症になる。この「よそ者」と「インソムニア」の関係が犯人に結びつけるのだが、善人そうな者が犯人だったり、ドーマーの「顔を見ればそいつが犯人かすぐわかる」という長年殺人事件に関わってきたベテラン刑事の直感が根拠もないのに真実を帯びる。はたして彼がねつ造した事件の犯人は真犯人だったのか否か?ドーマーは善か悪か?私は法を犯してまで市民に尽くした真の刑事としてドーマーを支持したい。ヒラリーやロビンも作品に華を添えているが、アル・パチーノの渋ーい演技が一番ひかる。

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア  INTERVIEW WITH THE VAMPIRE
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
もっとも愛するものに永遠の命を与えることのできる種族・ヴァンパイア。選んだのは男、選ばれたのも男―。最愛の妻と幼い娘を失い、絶望に沈んでいたルイ。ヴァンパイアのレスタトは永遠をともに生きる相手に彼を選ぶ。また美少女クローディアには永遠に子どものまま生きることを運命づけるが、心は大人へと成長しても体は心のままの彼女は悲しみ、いらだち、遂に…。互いに傷つけ合わずにはいられない愛のかたちをルイが明かす。(from:Dlife)
ホラー/ドラマ(カラー)
1994年/アメリカ
監督 ニール・ジョーダン
音楽 エリオット・ゴールデンサール
出演
トム・クルーズ、ブラッド・ピット、スティーヴン・レイ、アントニオ・バンデラス、クリスチャン・スレイター、キルステン・ダンスト
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
感想
吸血鬼作品というとハマー制作の「吸血鬼ドラキュラ(1958)」や吸血鬼最初の作品「吸血鬼ノスフェラトゥ」、巨匠カール・ドライヤーの「吸血鬼 ボローニャ」など上げたら限がないが、これもトム・クルーズとブラッド・ピットの美形ドラキュラが公開当時話題に。改めて見てみると今やスターのキルステン・ダンストが残酷な美少女吸血鬼を演じていて、他の出演者たちを圧倒しているし、クリスチャン・スレイターやアントニオ・バンデラスなど豪華キャスト。吸血鬼伝説がヨーロッパ中心なのにこちらは19世紀のニューオリンズというのもちょっと新鮮な設定だった。しかし…全然恐くないしトムとブラピの絡みは少女漫画の域を出てなくて期待していた割にはイマイチ。耽美的な世界を描くならカトリーヌ・ドヌーヴ、デヴィッド・ボウイ、スーザン・サランドンの「ハンガー」、アクションなら「ブレイド」の方が面白かった。監督は「ブレイブ ワン」「クライング・ゲーム」「マイケル・コリンズ」「ギャンブル・プレイ」のニール・ジョーダン。

インデペンデンス・デイ INDEPENDENCE DAY
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
7月2日。巨大宇宙母船から数十機の宇宙船が地球へと向かい、世界中の主要都市の上空に滞空した。アメリカ大統領ホイットモア(ビル・プルマン)も、エイリアンと接触するよう、統合参謀本部議長グレイ将軍(ロバート・ロジア)に命じるほかにすべはなかった。そうこうするうち、エイリアンの攻撃が始まった。ワシントンはじめ、世界中の大都市は徹底的に破壊され、人々は恐怖に逃げまどう。その後、彼らの目的が地球侵略であると知った大統領はヒューストン上空の宇宙船への核攻撃を決断するが、宇宙船の周囲に張り巡らされたシールドのため攻撃が通じず、攻撃は失敗に終わる。絶望に陥る中、ジュリアス(ジャド・ハーシュ)の語った有名な噂話“ロズウェル事件"からエイリアン撃退のヒントを得たデヴィッド(ジェフ・ゴールドブラム)は、月の辺りを周回する異星人の母艦にコンピューター・ウイルスを侵入させれば、敵機のシールドが弱まり、彼らの防衛システムを約30秒間停止することができることを確信し、その30秒間に攻撃を仕掛けようと決意する。大統領は壮行演説会で「今日から7月4日はアメリカ一国だけではなく、人類全体の独立記念日だ」と宣言、デヴィッドの乗った小型機は大気圏を飛び出すと、計画どおり母艦に収容され、ウイルスが放射されて敵機のシールドは消えた。デヴィッドたちは地球を人類の滅亡から救うことができるのか!?
SF(カラー)
1996年/アメリカ
監督 ローランド・エメリッヒ
音楽 デヴィッド・アーノルド
出演
ウィル・スミス、ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラム
インデペンデンス・デイ

感想
宇宙人対アメリカ(地球じゃないのよ)の戦い。もちろんアメリカ大統領自ら率いる戦闘機チームで撃退するのだ。これ観てブッシュは自ら操縦した戦闘機を使った戦争終結宣言のデモンストレーションを思いついたに違いない。アホらしい。映画もアホらしい。嫌らしいくらいアメリカ至上主義丸出し。諸外国はいたの?というくらい取っ手付けたぐらいの扱い。昔から来ていた宇宙人が今になって、いきなり攻撃してくるって事も説明不足で説得力かける。敵のキャラ設定も単純で「宇宙からの侵略者」で人間を抹殺しに来た悪者というだけ。だから容赦なく宇宙人を抹殺してイイという感じ。自分達の敵をそんな単純にできるから戦争も簡単に起こせるのだ。アメリカの独立記念日に地球が助かるというラストにも腹が立つ!

イントゥ・ザ・ブルー  INTO THE BLUE
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ジャレッドは、バハマでダイビングのインストラクターをしている若者。水族館でサメのハンドラーとして働く恋人・サムとおんぼろのトレーラーで暮らす日々は幸せだったが、トレジャー・ハンターになるという夢を忘れずにいた。
アドベンチャー/サスペンス/アクション(カラー)
2005年/アメリカ
監督 ジョン・ストックウェル
音楽 ポール・ハスリンジャー
出演
ポール・ウォーカー(ジャレッド)、ジェシカ・アルバ(サム)、スコット・カーン(ブライス)、アシュレイ・スコット(アマンダ)、ジョシュ・ブローリン(ベーツ)、ジェームズ・フレイン(レイエス)、タイソン・ベックフォード(プリモ)
イントゥ・ザ・ブルー
感想
ワイルド・スピード」のポール・ウォーカーと、「ダーク・エンジェル」のジェシカ・アルバのナイス・ボディーのカップルが、美しい海を舞台にカリブの海賊の宝を捜し当てるが麻薬売人たちに脅され…という海中アクション。宝のそばに麻薬を満載させたセスナ機が沈んでいて、その麻薬でトラブルに巻き込まれたり、サメはうようよした海、悪党トレジャー・ハンターなど盛り沢山で飽きさせない展開。サミュエル・L・ジャクソンの「ディープ・ブルー(1999)」よりずっといい出来。海中の映像も名作「グレート・ブルー」よりも美しいのだが軽いノリで、同じ海洋とれジャーの「冒険者たち」に比べると深みに欠ける。

イントゥ・ザ・ワイルド  INTO THE WILD
★★★☆☆  テレビ放送
内容
1990年夏、ジョージア州の大学を優秀な成績で卒業した22歳の青年、クリス・マッカンドレス。卒業祝いに新車を買ってあげるという両親の申し出をあっさり断った彼は、通帳にあった預金全額を慈善団体に寄付し、家族に何も告げることなく、文字どおり無一文でアラスカへ向けて旅に出る。道中、様々な出会いと経験を重ねるクリス。サウスダコタでは彼の無鉄砲を諫めてくれる陽気な兄貴分ウェインと親交を深め、スラブスではヒッピーなどアウトサイダーたちが集うコミューンに身を寄せ、そこで美しい少女トレイシーと出会う。彼女はクリスに好意を抱き、クリスにも恋心が芽生えたかに思われたが…。一方その頃、残された家族は音信不通の息子の身を案じ、祈る思いで彼の帰りを待つのだったが…。(from:BS12)
ドラマ/青春(カラー)
2007年/アメリカ
監督 ショーン・ペン
音楽 マイケル・ブルック、カーキ・キング、エディ・ヴェダー
出演
エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィリアム・ハート、ジェナ・マローン、キャサリン・キーナー
イントゥ・ザ・ワイルド
感想
主役は「卒業の朝」のエミール・ハーシュ。バラバラの家族の下、親からの愛を感じられずに育った青年が保護者からの手を離れて経済的にも精神的にも親との絆を断ち切って生きてゆく姿をドキュメント風に描いたロードムービー。「ダーティハリー2」のブリッグス警部補のハル・ホルブルックが、彼と最後に過ごし、彼を自分の養子にしようと提案する老人役だが、この老人との出会いが孤独だった彼にも妹以外の自分を包み込んでくれる家族ができたと安堵できたのではないだろうか。それだけに、最後の飢餓のシーンは生きてこの老人の元に帰りたかっただろうと泣けた。エンドロールで主人公が実在した人物でこれが実話と知り、かなり心に重く圧し掛かって残る作品になった。監督は「クロッシング・ガード」などのオスカー俳優ショーン・ペン。彼が演技だけでなくこんな他に類似しない作品を作る才能に長けているとは驚き。欲を言えば若き頃のデカプリが演じていたら名作になっていたかも?

インドシナ  INDOCHINE
★★☆☆☆  テレビ放送
内容
1930年、フランス領インドシナ。祖国フランスを知らないエリアーヌは、親友の遺児でベトナムの皇女である16歳のカミーユを養女として迎え入れ、広大なゴム園を経営していた。姉妹のごとく仲睦まじく、輝くばかりに美しい二人は、栄華を極めるフランス人社会で常に羨望の対象でもあった。だが二人の前に、フランス人将校ジャン=バチストが現れ、それぞれに彼を愛するようになった時、ベトナム人による民族独立運動という大きな歴史のうねりの中で、三人の運命は思わぬ方向へ進んで行く。(from:FOX+)
ドラマ(カラー)
1992年/フランス
監督 レジス・ヴァルニエ
音楽 パトリック・ドイル
出演
カトリーヌ・ドヌーヴ、ヴァンサン・ペレーズ、リン・ダン・ファン
インドシナ
感想
祖国フランスから遠くは慣れたベトナムで女だてらに大ゴム園を経営する女主人と彼女の養女になったベトナム王族の少女の目を通して描かれたインドシナ戦争へと流れようとする動乱期のベトナムのドラマ。この母娘に愛されるフランス軍将校にヴァンサン・ペレーズ。彼とドヌーブの美男美女カップルには息を呑むような美しさがある。ドヌーブはこの時49歳だが、歳を感じさせない美貌はさすが。この作品でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。作品自体はアカデミー外国語映画賞を受賞している。ドヌーブの衣装も彼女贔屓のイヴ・サン=ローランではないが帽子から靴、バッグまでお洒落でエレガントなデザインの違った衣装で場面ごとに替えしていてそれも見所の1つ。また当時のベトナムの町並みや農園、世界遺産のハロン湾の美しい風景などロケやセットも壮大。2時間半余もある長編作だが最後迄ダレることなく楽しめた。しかし、彼女を含めフランス人のアジアに対する支配的感覚には理解し難いところがあるし、植民地を追われるよう去るラストもアジアへの思いは単なるノスタルジーにしか感じてないところなど、ヒロインに共感できるところが少なくてイマイチ入り込めなかった感はある。監督は「イースト/ウェスト 遙かなる祖国」「サイン・オブ・デス」のレジス・ヴァルニエ。

インビジブル HOLLOW MAN
★☆☆☆☆ テレビ放送
内容
H.G.ウェルズの「透明人間」を現代風にアレンジ。DNA操作による透明人間の開発をアメリカ軍の元で行なう科学者・セバスチャン(ケビン・ベーコン)は、ゴリラによる実験でゴリラの透明化を成功させる。早急に研究成果をあげたいセバスチャンは軍には秘密に、研究仲間から反対されつつも、自分が実験台になって人間での透明化実験を強行する。実験は上手くいったかに見えたが、10日を過ぎても透明化したセバスチャンの身体は元に戻らなくなる。しかし彼は透明で見えない事をイイ事に、向いのマンションの女をレイプしたり、彼を取り押さえようとする科学者仲間を次々と殺していく…。
ホラー/SF
2000年/アメリカ
監督 ポール・ヴァーホーヴェン
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
出演
ケビン・ベーコン、エリザベス・シュー
インビジブル

感想
透明人間でも、悪いやつでなければそれほど恐くないが、性格がもともと悪いキャラが透明になったので、むちゃくちゃな事をする…という展開。しかし、いくら性格が悪いとはいえ、研究熱心な科学者が透明になるとそこまで凶暴な人間になるのは薬による副作用なのか?でも相手が見えないと恐さも半減、ぜんぜん恐くないのだ。そりゃ、幽霊も見えれば恐くて、見えないとそれほど恐くないんだよなぁ。見えないヤツを相手にドタバタしているのもちょっとアホっぽく見えるし。それでも立体解剖図(透明人間に変わる過程でみれる)が動く様子は面白かった。

インファナル・アフェア 無間道  INFERNAL AFFAIRS
★★★★★  劇場/テレビ放送
内容
潜入捜査官として香港マフィアの世界に身を置くヤン。一方、マフィアのボスの命令で警官となったラウ。10年後、それぞれの組織に深く入り込んでいた二人だったが、やがて、警察、マフィアとも内通者の存在に気づき…。死と隣り合わせになった男たちの攻防をスリリングに描き大ヒットしたクライム・サスペンス。ハリウッドからも注目され、リメーク作品「ディパーテッド」は2006年のアカデミー賞で4部門に輝いた。(from:NHKBS)
香港マフィアに入ったラウ(アンディ・ラウ)は、ボスの命令で警察学校に送り込まれ、その後エリート警察官になる。同じ警察学校で一番に優秀だったヤン(トニー・レオン)は、警視に見込まれマフィアへの潜入を命じられる。二人の男はそれぞれの組織の中で着実に重要なポストへと登り詰めていく。大きな麻薬組織の重要ポストになったヤンは、警視が仕掛ける麻薬組織一掃計画に危険を犯しながらも任務を果たす。しかし警察のスパイが組織に潜り込んでいる事に気付いたラウが、麻薬組織に知らせた事で、ヤンは更に窮地に追い込まれる。警察と犯罪組織それぞれに潜入を命じられた2人の男が、身の危険に苦しみながら10年を経てお互いが生き残りをかけて対決する。一方警察内でも内通者を察知するが、エリートで次々に活躍するラウに誰も疑う様子がない。しかしラウの流した情報のせいでヤンの恩師、警視本部長が殺された事で、ヤンはラウへの反撃を開始する…。

サスペンス/犯罪/ドラマ(カラー)
2002年/中国(香港)
監督 アンドリュー・ラウ(劉偉強)、アラン・マック(麥兆輝)
音楽 チャン・クォンウィン(陳光榮)
出演
アンディ・ラウ(劉徳華)、トニー・レオン(梁朝偉)、アンソニー・ウォン(黄秋生)、エリック・ツァン(曾志偉)、ケリー・チャン(陳慧琳)
インファナル・アフェア 無間道
感想
オープニングが、ジェリー・ゴールドスミスばりの大袈裟な音楽と仏像群のアップで『ハムナプトラ』が始まるのか?と、戸惑ったが面白い!今にも泣きそうなトニー・レオン、妙にピチピチのスーツが気になったアンディ・ラウが、それぞれ孤独を抱えながら、自分の架せられた任務に苦悩する姿が泣けた。バイオレンス度は意外と低くして、心理ドラマを中心にしたのもイイ。哀しい男を演じさせたら一級のトニー・レオンがすごくイイ。携帯電話やインターネットとハイテクな通信手段を使わず、アナログなモールス信号を使って潜入捜査の連絡をするのが面白い。エンディングの歌はアンディ・ラウとトニー・レオン自身が歌っていて上手い。

インファナル・アフェア 無間序曲  無間道II/INFERNAL AFFAIRS II
★★★★☆  テレビ放送
内容
マフィアのボスの命令で警官となったラウと、マフィアに潜入した捜査官ヤンの攻防をスリリングに描いた大ヒットクライム・サスペンスの第2作。若き日のラウとヤンにスポットをあて、スパイとして生きなくてはならなくなった彼らの苦悩と、その背景が描かれていく。1991年、警察学校の主席として未来を嘱望されていたヤンの元に届いた父親の訃(ふ)報。それは彼の運命を大きく変えるものだった…。(from:NHKBS)
サスペンス/犯罪/ドラマ(カラー)
2003年/中国(香港)
監督 アンドリュー・ラウ(劉偉強)、アラン・マック(麥兆輝)
音楽 チャン・クォンウィン(陳光榮)
出演
エディソン・チャン(陳冠希)、ショーン・ユー(余文樂)、アンソニー・ウォン(黄秋生)、エリック・ツァン(曾志偉)、カリーナ・ラウ(劉嘉玲)
インファナル・アフェア 無間序曲
感想
エディソン・チャンはアンディ・ラウに似ているが、ショーン・ユーがトニー・レオンに似てないので最初は誰が誰だか解りにくい。火焼り、銃殺、生き埋め、女に窒息させられると、4人の殺害方法が多様で残酷。その4人を殺しておきながら死者のために金に見立てた紙を燃やして弔うところが中国の宗教感なのだろう。ラウのサムの女房マリーへの恋。ウォンとルク警視、ウォンとサムの友情。ヤンと裏社会のボスの兄ハウ。激しいバイオレンスと対比して「ゴッドファーザー」のように裏社会に生きる悲しい人間のドラマを深く描いている。

インファナル・アフェアIII 終極無間  無間道III 終極無間/INFERNAL AFFAIRS III
★★★★★  テレビ放送
内容
香港を舞台に、警察、マフィア双方から送り込まれたスパイの攻防を描いた、クライム・サスペンス三部作の最終章。物語の舞台は第1作から10か月後の香港。ラウは、警察官として生きるべく、自らの手でまだ署内にいるマフィアのスパイを検挙するため奔走する。そんな中、彼は潜入捜査官ヤンが通っていた女性精神科医と会う。彼女が保管していたヤンのカルテを読んだラウは、いつしか自分と彼を重ね、心乱れていく…。(from:NHKBS)
サスペンス/犯罪/ドラマ(カラー)
2003年/中国(香港)
監督 アンドリュー・ラウ(劉偉強)、アラン・マック(麥兆輝)
音楽 チャン・クォンウィン(陳光榮)
出演
アンディ・ラウ(劉徳華)、トニー・レオン(梁朝偉)、レオン・ライ(黎明)、チェン・ダオミン(陳道明)、ケリー・チャン(陳慧琳)
インファナル・アフェアIII 終極無間
感想
不気味にラウとヨンに立ちはだかるヨン(レオン・ライ)警部と、サムが新たに手を組もうとする大陸マフィアのシェン(チェン・ダオミン)のキャラが加わり、ヤンと女性精神科医のロマンスなど、に劣らぬトリックだらけのどんでん返しで予想不能な展開。続編とは言え、前作がヒットしたから作られたというより、元々脚本が3まであったと思われるほど、3作はパズルのように一体化している。ラストはヤンに取り憑かれたラウの姿が悲しく泣けた。このシリーズは音楽、映像も美しく、香港フィルムノワール中、屈指の名作。

インベージョン  THE INVASION
★☆☆☆☆  テレビ放送
内容
原因不明のスペースシャトル墜落事故が発生した。精神科医のキャロルは、その事故対策チームの一員として戻ってきた元夫が急に一人息子オリバーに面会を申し出てきたことに戸惑いを隠せなかった。元夫の急な変化が気になりつつも息子と会わせる事に。時を同じくして、キャロルの元に来た患者が「夫が別人になった」と訴えてきた。最初は妄想だと診断するが、やがてキャロルの周囲で不可思議なことが起こりだし…。(from:BSジャパン)
サスペンス/SF/ドラマ(カラー)
2007年/アメリカ
監督 オリバー・ヒルシュビーゲル
音楽 ジョン・オットマン
出演
ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、ジェレミー・ノーサム、ジェフリー・ライト
インベージョン
感想
4度目のリメイクだそうだが、オリジナルもその前の「ボディ・スナッチャーズ」も未見。ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグに、「カンパニー・マン」のジェレミー・ノーサムなど、出演者は結構豪華。監督は「ヒトラー 〜最期の12日間〜」「es[エス]」のオリバー・ヒルシュビーゲルなので期待したのだが…全然恐くない。D・クレイグも思ったほど出番が少ないし、顛末の展開も予想通りで意外性がないし…。まるでチープな「ゾンビ」という感じで笑えてしまった。N・キッドマン、相変わらずの冷たい美しさと真に迫った演技力だが、彼女一人が頑張ってもイマイチ面白味を感じなかった。

陰謀のセオリー CONSPIRACY THEORY
★★☆☆☆ テレビ放送
内容
この世界が陰謀に満ちているという思いにとりつかれているタクシー運転手ジェリー。彼の記憶は断片的だったが、ただ1つ忘れなかったのは、司法省の弁護士アリスを守るために自分がいるという確信だった。アリスはそんな彼の陰謀説を戯言と思っていたが、ある日、謎の組織の襲撃を受けて…。(地上波)/過去の記憶を失った男が国家の陰謀から女性を守ろうとする話
サスペンス(カラー)
1997年/アメリカ
監督 リチャード・ドナー
音楽 カーター・バーウェル
出演
メル・ギブソン、ジュリア・ロバーツ、パトリック・スチュワート
陰謀のセオリー

感想
パトリック・スチュワートが悪者役で出演。ジュリア・ロバーツも控えめな演技で良かった。メル・ギブソンが最後近くまで悪玉なのか善玉なのか不透明だったのも面白かった。でも…どれだけすごい陰謀が謀られているのか期待してしまって、ラストでえ?こんなんで終わり?という物足りなさも。

陰謀の報酬  THE 39 STEPS
★★★☆☆  テレビ放送
内容
ヒッチコックも映画化した、「007」と並ぶスパイ小説の名作「39階段」を映像化。1914年、ロンドン。情報部員のリチャード・ハネーは、スカッダーという男から驚くべき情報を聞く。某国の皇族を暗殺する陰謀があり、それは世界大戦の引き金になるというのだ。スカッダーは一冊の手帳をハネーに託し、ドイツのスパイに殺されてしまう。殺人容疑者として追われるハネーはドイツの陰謀を阻止することを決意する…。(from:BS11)
アクション/サスペンス(カラー)
2008年/イギリス
監督 ジェームズ・ホーズ
音楽 ロブ・レイン
出演
ルパート・ペンリー=ジョーンズ、リディア・レオナルド
陰謀の報酬
感想
主演は「サハラに舞う羽根」やテレビドラマ「MI-5 英国機密諜報部」のアダム・カーターでお馴染みのルパート・ペンリー=ジョーンズ。007アガサ・クリスティーの時代に移したようなハードボイルド・サスペンス。「北北西に進路を取れ」みたいに飛行機に追いかけられるシーンもあってニンマリ。小粋な英国紳士のハネーが事件の鍵を握る手帳を元に、イギリス田舎で奮闘するところを、地元の女性活動家が助けて…というちょっとロマンスもありな展開。しかしこの女性がいかにもイギリス女という感じでごつくてイマイチ美しくない。でも彼女の強引な性格だと思った展開にはオチがあり…と最後まで展開が読めなくて面白かった。ハネーも007のような二枚目というではなくちょっとドジな3枚目風なのがチャーミングでグッド。

インランド・エンパイア  INLAND EMPIRE
★★★★★  テレビ放送
内容
ポーランド映画「47」をリメイクする作品「暗い明日の空の上で」に再起を賭けるハリウッド女優ニッキー。だが「47」は撮影中、主演の俳優2人が何者かに殺されて未完に終わったという、いわくつきの企画であった。やがてニッキーは共演者のビリーと不倫の仲になるが、その頃からニッキーは現実と自分が今出ている映画の中の世界、両者の間の境界線が曖昧になっていき、さらにそれらと異なる世界でも奇妙な出来事が繰り広げられる。「マルホランド・ドライブ」やTV「ツイン・ピークス」など、常にファンをあっと驚かせてきたリンチ監督が、まさに“リンチ帝国(エンパイア)”と呼ぶべき、独自の高みに到達。同監督の「ワイルド・アット・ハート」などのL・ダーン演じる映画女優と、女優が出演する映画の二重構造など、見る者に“ついて来られる者だけついてこい”といわんばかりの混沌が展開しながら、そこかしこにリンチならではの美的センスが。時に監督自身がビデオカメラで撮影したという場面もあり、リンチの複雑な頭の中を覗くようで好奇心を刺激される。(from:WOWOW)
ミステリー/ドラマ(カラー)
2006年/アメリカ:ポーランド:フランス
監督 デヴィッド・リンチ
音楽 デヴィッド・リンチ「Ghost of Love」「Walking In the Sky」
出演
ローラ・ダーン(ニッキー・グレイス/スーザン・ブルー)、ジェレミー・アイアンズ(キングスリー・スチュワート監督)、裕木奈江(ハリウッドの路上にいる女)、ハリー・ディーン・スタントン(フレディ・ハワード)、ジャスティン・セロー(デヴォン・バーク/ビリー・サイド)、カロリーナ・グルシュカ(ロスト・ガール)、ダイアン・ラッド(「セレブ・ショー」のマリリン・レヴェンス)、ジュリア・オーモンド(ドリス・サイド)、ナスターシャ・キンスキー(黄色いドレスの女)、ウィリアム・H・メイシー(アナウンサー)、マイケル・パレ
インランド・エンパイア
感想
「インランド・エンパイア」とは南カリフォルニア州にある実在の地名「インランド・エンパイア」、ニッキー・グレイスの内面世界などを現しているが、デヴィッド・リンチの内なる帝国世界をハリウッドという帝国と重ねて描いた、断片的なイメージと台詞で繋がる「ツイン・ピークス」や「ロスト・ハイウェイ」「マルホランド・ドライブ」などと同様に難解な作品。妄想と幻覚で次第に現実世界が妄想の世界に入れ替わってしまう…というリンチ特有の狂気の世界が炸裂。寒々とするほどヒロインを冷やかに笑う「ウサギ人間」やエロティックな「ロコモーション・ギャルズ」などがさらに難解にするが、音や映像がキューブリック的で、彼の描く白昼夢の狂気と同じ匂いがする。ローラ・ダーンは「マルホランド・ドライブ」のナオミ・ワッツほど魅力を感じないが、二役のキャラの差は天と地ほど違っていて、リンチ作品の主人公が持つパラレルな世界そのもので面白い。裕木奈江が路上の女で出演していて印象的。3時間という長さにも関わらず、最後まで一気に引き付けられ、退屈しない。ラストのニナ・シーモン歌う「Sinnerman」のシーンは全ての狂気の世界から解放されて癒されるとても美しい。またベックの「ブラック・タンバリン」などプログレっぽいサウンドや、60年代風ポップスなど、音楽のセンスもさすがに良い。大好きなナスターシャ・キンスキーのシーンはカットされていて見れなかったのが残念。