POEM- ROOM
コーヒーでも飲んでゆっくりしてね。

☆ ★ Long Long Ago 遠い昔の詩 ★ ☆


青白い光芒に織り成す

白の繊維は街を包み

細く柔らかな

繊維の波の上には

大気が静寂ないきずかいを

みせて流れている

木々は眠りを誘いそよぎ

葉はときおり こぼれおち

大地は すでに黄と茶の

絨毯に敷き詰められ

冬の客人を迎えようとしていた



私・・・

私は

一房のぶどうを 手に持ち

ブランコを こいでいる

・・・キィキィときしむ音が

白に妙なニュアンスをみせて

溶け込んでいく

甘い果汁が 口のなかをつつんだ時

私は大気の流れに いきなり

ひきこまれていった

 

なにもない世界

ただ

白い世界は

鈍い光をおびながら

流れていく

上も下もなく

横も縦もなく

波の中を さまよい

ゆられ

どこにつづくとも

わからない

不思議に

なんの不安もなく

身をまかせている

 

ただ やすらぎのなかを

 

気がつくと

私は

切れたプランコの下に

倒れていた

倒れたままに

枯葉の湿った

冷たいかおりの中

木々の間を縫って

白い光を放っている

太陽をじっと見つめつづけた



できることなら
きみの隣に眠りたい

いつも誰かをまっている
いつも 誰かが
手をさしのべてくれるのを
まっている
誰も来はしない
誰も来はしないのに

つかれてしまった

今も誰かが前を
通りすぎて行く
誰も声をかけてはくれない
ここにいるのに
ここに私がいるのに
誰も気づかず
通りすぎていってしまう

あてもなく さまよい
日が沈み
銀色に光る
公園の街路灯の下の
ベンチに
疲れた体を
なげだした

夢のなかであったのか
淡い光の中で
誰か
心配そうに 私の
顔をのぞきこんでいた
キラキラひかる目がまぶしい
「どうしたの」
誰だろう
「きみは誰」
「誰もたすけてはくれないわ
でも 私はあなたを見つめている」
そういうと 右手で
私のまぶたをとじさせた

まぶしい光に目をあけた

あれは夢
夢にちがいない
なにも かわっているわけはなかった
ただ 心はどこか軽くなっていた

 


街をあるいて
あなたの笑顔を見たような

ふとたちどまる

吹きすさぶ風に
あなたの声を聞いたような

ふとたちどまる

やさしい ひとみが
まぶしくて
空の青さが心を染めた
あのころは
今は遠い
今は遠い

 

 
☆夜の写真屋さん☆


ちょうど 今 夜中の12時です

眠けざましの お茶などいかがですか

ふぅふぅ いいながら

お茶を飲んで

すこし ポケッ として・・・

 ところで そんなときの

あなたの顔 写真にとって

彼におくったら

それこそ

ひっくりかえって

よろこぶことでしょうね

 

さて、1枚いかがでしょうか

 

アイツは
たいして 美人でも
たいして かわいくも
たいして 顔がよくも
たいして スタイルも
よくない 普通の子
本人は
たいした 美人で
たいして かわいく
おまけに やさしくて
たいして 顔がよくて
たいして スタイルも
いいと思っている
たいそうナマイキな
女の子
そんなアイツの
どこがいいのかと
言われても
俺にはわからない

 


僕にとってきみは美人

僕にとってきみはシンデレラ

ちょっとなまいきな シンデレラ

僕がいなくなったら

きみは ただの女の子

そう 僕は夢の王子様さ

 

 
☆ ある夏の日 ☆

みんなで 花火をやろうと

長いろうそくに 灯をともした

それが風に ゆらゆらと

消えそうに なったとき

きみは しゃがんで

ろうそくを 手でかこい

小さなゆれる炎を

じっと見つめていた

ひとみの奥にゆれながら

やがて、それは

その手の中で  あかあかと

燃えだしていった


TO HOME


 
「愛してる」
「あたし愛してるなんて言葉嫌い」
「僕が嫌いなのか」
「ううん・・・違うの」
「あたしあなたのこと好きよ
 でも愛してるなんて言えないわ」
「あなたあたしのこと好きでしょ」
「ウ、ウンまぁね」
「まぁね?」
「いや大好きです、ハイ」
「でもさ、愛してるだって
 好きだって変わりないと思うけど」
「あなた愛してるって言ってくれたけど
 いつまで愛してくれるのかしら。
 愛って一生じゃないかなって思うけど
 あなたに責任もてるかしら」
「ム、グッ」
「悪く思わないでねぇ。あたしは“好き”って
 いうのが気に入ってるの。ちょっと軽くて、でも
 言いだしにくくて、甘い感じがして」
「きょうは、しゃべりすぎね。あなたがあんなこと
 言うからよ。」       

 

 
きみはどんどん大人になっていくね

僕はそんなキミにとてもおいつけない

きみはそんな僕を見つめ

僕はそんなキミを見つめる

そんな見つめあっても

きみを 僕をわかりはしない

僕らは心をしっかりつかんで

いられなくなり

お互いを見つめ

お互いがわからなくなり

悲しいSeptemberだ

 

 
★酔っ払い★

星も何もない夜
私は酔って知らない駅に着いた
人気のないホームにとりのこされて
憂鬱な気分になっていた
見回すとホームにはただひとり
のぼりの電車を待つ女が一人いた
ベンチにすわっていた
音も何もない
殺風景な駅
じっとしていると自分の息と
となりのベンチの女の息だけが聞こえる
そんな静かな時間はもったことがあったろうか
ふと女は立ち上がりホームを去り
駅舎の出口のほうに行ってしまった
一人になってしまった
どうしようもない静けさ
つまらない時間だ
星も音もない夜がひろがっている
時間だけがひろがっていく
つまらない夜
ふと さきほどの女がホームのはしにあらわれた
凝視のさきに、きらきらひかる目と微笑みがあった
女はとなりのベンチにすわった
やはり静かだ
こんな静かな時間をもったことがあったろうか
ふと なみだがでてきた
なぜかわからない
ホームのベンチに腰かけて
ときとともに ただ昇りの電車を待った
遠くに電車のレールを渡る音がひびいてきた
女はコンパクトを取り出し
化粧をはじめた
電車が入ってきたとき
現実の世界に
私はもどっていった

 


僕はどこへ行けばいいのだろう

わからない

通りすがりの人に聞いてみても
けげんそうな顔をして
一言もこたえず
とおりすぎていく

僕の周りにも
同じ灰色の影が
やはり同じことを
聞いている

 


あくびをしている間に過ぎていく

まるで昨日が 今日のついさっきのように

一週間前の昨日が つい昨日のように

なにげなく なんの意識もなく過ぎてゆく

ついでに もうひとつあくびをしたら

きっと目の前で 一週間がすぎていく


 
これは
どこ行きの電車なのでしょう
こうも電車の中がすいていると
ちょっと こわくなります

もしかして
とんでもないところに
行ってしまうのではないかなんて

それでいて ぼくは
ちっとも こわくないような
顔をして すましている       

 


ぼくの小さな恋人が
心に大きな青空を
もっていられたら と言った
そうだね
青い広く大きな空があれば
そうだね
青く広がった空を忘れちゃいけない

 


何かを求めようとして
さまよっている

そんな 今
日頃充実していると
思っている生活に
ふと静かな時間が
おとずれたとき

いろいろなものに
かこまれている
自分に何もなく
ただそこにいるという
アセリが生まれる

何かを生みだそうとして
何ものにも手をだせず
そこにいる

何なのだろう
この僕は

速い時の流れに
おいつけず
かたわらにたたずんで
ただ 見つめている

TO HOME

 

☆ 紫陽花によせて ☆

きみは人に言われた
こともあるだろう
どこか影があると
いろいろな悲しみを
心に負ったものは
その影を心に刻まれる
そんな君に
まやかしの心は
通じなく
言葉もむなしく
通りすぎる

心に心を語らねば
そんな言葉が
似合うきみなんて
素敵だな

そんなことを言うと
必ず笑う
きみだから
決して言いはしないけど
紫陽花を前に立ちどまり
手を差し伸べた
きみの姿は
六月の花のようだ

 

☆小さなきみへ☆

赤や黄や青
そしてオレンジ
ふうせんが高く高く
青い空にとんでいくよ
そんな 手をのばしても
もうだめだよ
それよりも手をふろう
きみの友達だった
オレンジのふうせんは
とてもしあわせさ
だってほら
あんな高く高く
上にあがって
きっと海のほうまで見えて
青く大きな空にゆられて
友達の赤いふうせんと
楽しそうに話している
そんな悲しい顔しないで
きみはともだち
たくさんいるじゃない
そして
ずーっと生きていける
さぁ きみのオレンジの
ふうせんに
おもいっきり
手をふろう!!

 


ねぇ
そんなこまった顔してどうしたの
話してごらんよ
どうにもならないことでも
話すだけですこしは
こころが軽くなるょ
そうさ、
みんな話してごらんょ

 

 
ねぇ
そんな ふくれっつらしてないで
わらってごらんよ

きみの笑顔は素敵だよ
そうさ 誰よりもさ・・・
そうさ・・・そんな
きみが最高さ       

 


あなたはもっと
しゃべらなければいけません

心のなかに眠っている言葉を
ゆりおこし
少しぐらいの恥ずかしさは
我慢して 
相手に
ことばをぶつけましょう

いくら気の合う相手でも
やはり言葉は大切です

 

☆ 情景 1 ☆

黒いコートの

背の高い 肩幅の広い男

女は男より20cmぐらい背が低く

ジーンズできめている

肩より少し上の髪にウェーブを

かけている

二人 夜の街を歩いている

ふと男は女にボストンバックをもたせ

小影に入る

女は少しあるいて男を待つ

やがて男は出てくる

女はボストンバックを

地面に置いて待つ

男はボストンバックを

無視して女の前を

歩いて行ってしまう

女は「おー」と言って

あわててバックをもって

男のもとにかけより

コートに突っ込んだ手を取り

男にバックを持たさせる

そのまま二人は

夜の街にきえていく

TO HOME

 

BLACK COFFEE


コーヒーの香りが

店をつつむかたすみに私がいる

単庫本をとりだしてみても

ざわめきにページはすすまない

 

しばらくすると

テーブルの向かいに

見知らぬ女が

相席から すわってきた

疲れているのだろう

何も考えていないかに

ときおり、コーヒーを

口元に運んでいる

黒い髪が

白くまるい頬にかかる

つい 長いまつげが

ゆれるのに

視線をあわせたとき

その 二重の大きな

瞳が 私をとらえた


☆ 
Black Coffee  ☆

怒っているような目だな
そんなふうに思いながらも見つめ

「一人?」
「そう」
「機嫌悪いみたいだね」
「どうして」
「ニラムカラサ」
「まっ ウソよ」
「ゴメン ゴメン」
「ここには よく来るの」
「ううん はじめて」
「つかれて…授業が
 五時間もあったのよ
 あなたはァ…」
「僕もはじめて…
 歩きつかれて
 フラフラッ…と」
「コーヒーを 飲みにきたの…
 でも どこかなれた感じだったわ」
「そうでもないさ
 一人でいるとカタミがせまいし
 ふだん 一人では入らない」

そうこう話しているうちに
名をなのりあい 住所やTELを
おしえあった

「知らない人なのに…
 ずいぶん話し込んじゃった」
「この次の日曜
 また会えるかな
 どこか散歩がてら
 コーヒーでも飲みにいこうょ」

きみは コックリと うなずいた

☆    ☆



落葉のたより

コーヒーの白いかおりと

茶色のレンガ

カサコソと 歩道の上の

枯葉のおしゃべり

 

しずかな しずかな

語らいのとき

☆     ☆

枯葉にしきつめられた路を

コートに手をつっこんで歩いて行く

陽射しは明るいけれど

十ニ月の風は冷たい


きみが 隣にいたのなら

その手をとって

枯葉の路を

ゆっくり歩いてゆくけれど

風の渡っていく音も

枯葉のなる音も

今のぼくには

春への鎮魂歌(レクイエム)のように

響いて離れない


きみは女

女以外なにものでもない

女友達からは

かわいい かわいい

髪をまんなかから

わけたらもっとかわいくなる

毎日かわいくなる

薬飲んでるんでしょう

そんなことを言われてきみは、

きれいな目をほそめて

笑いこけている

ふと僕の目とあったとき

私のことバカにしてるんでしょ

そんなちょっとさぐるような

しんけんな目を

他の人には絶対わからない

視線を送ってきた

とってもかわいいよ

そんなふうに見つめると

きみは目をふせた

とてもさびしいけれど

しあわせな


きみはそんな女

 

もう秋なんですね

街をあるいていると

すきとおった光につつまれた

青い空が 秋ですょ といっている

公園のベンチで ふと目をとじると

耳もとをフッと 通りすぎていった風が

もう秋だょ といっている

そして  ちりはじめた落葉が

足元でささやいている


すきとおった光が全身をつつみ

通りすぎる風が 私の髪をなびかせる


もう秋なんですね。 ふと誰かがつぶやいた



※この詩は、私の姪のT子からエッセンスを
 いただいたものだ。
 私の詩というよりも、T子の詩であろう。
 それゆえ、ずーっと載せるのは控えていたが、
 まっいいか・・と心境の変化でここに載せてみました。
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