Ray Coffee House


長野県内から一人目の【珈琲仙人】を紹介しましょう。


牛田 健さん、軽井沢在住。


とはいっても、56歳になってから軽井沢の住人になった方なので、nativeではありません。

前職は高校教員(担当科目は物理)。50歳をこえた頃からこの道を考え始め、物件探しとお店のconceptを練ること5年。55歳で転職されて、この地に念願の店舗を構えることとなりました。

まず、その立地。千ガ滝(ロイヤル)プリンス通り(田崎美術館のある通り)にあるのですが、敷地は通りに面しているのに、店舗はかなりセットバック(というか30mくらい引いた場所)していて、(これがまた説明を受けないとその演出に気付かないことになっている)というか、空間が用意されています。


さて、車を停めてからのアプローチです。


 →これがプリンス通りに表示してある看板


店名を示すオブジェ(?)は昼間はわかりませんが、内側からライトアップされる構造になっています(↓)。


 →回廊へと続きます。


駐車場から玄関までのアプローチに庇付きの回廊が用意されており、そこを通ってentranceへ。


 →こんな感じです。


ドアの外側に3席分の一枚机と椅子が用意されていますが、春〜秋にはその席がこの店いちばんの特等席になるのだそうです。
(自然の風を肌で感じながら、小鳥の囀りも生で耳にすることができるいちばんいい席)


 →当日はまだ雪も残っていました。


私が伺ったのは3月。

外はまだ肌寒い季節でしたので、全面ガラスの三枚引き戸に1枚を左に引いて入室。

BOSEの101MMが4台設置されており、USENと思われるJAZZが静かに流れておりました。

西向きに作られた店内には木洩れ日が降り注ぎ、時の経過とともにその陰影は移ろいゆきます。木洩れ日をもたらすのは庭に生えていた(あえて切り倒さなかった)杉と唐松を上手に剪定されているからなのでしょう。

外(西)向きの席がカウンターで約10席並び、そこに腰掛けることにしました。


 →14:00〜15:00頃でしょうか?


カウンタの幅は約30cmほど(1尺程度)*長さは9尺(約10m)ほどの1枚板。
厚さ10cm弱。


 →光(Ray)を意識したレイアウト


今時こんな板が入手できるのか?

と驚いて話を伺うと、マスター曰く、
「ここを建ててくれた大工さんは3代続く大工さんの家系でね。古民家を解体した時に出る廃材の中で、『これからも使える貴重な柱』は自分の倉庫に眠らせておくんだそうです。もともと解体で出たものだから、タダみたいなものなんだけど、今では手に入らない良質の梁材がたくさんあるらしいんですね。」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−ということであるらしい。

マスターはさらに「そんな一枚板は厚すぎたので、2枚にスライスして上部がカウンターで、下部はこっちの2人用テーブルの上板、これになったんです。」


 →この2人用Table。


私「へぇ〜!」

マスター「ただね、板って生きてるでょ。部屋を乾燥させすぎたのか、そのカウンターに、ほら、割れ目が入っちゃったんですよ(悲)。」

私「あぁ〜、そういえば・・・・。あの〜、写真を撮ってもいいですか?」

マスター「はい、どうぞ。邪魔そうなものがあったら言って下さいね。どけますから・・・。

私「あ、大丈夫です。ありがとうございます(なんていい人なんだ)。」


 →天井は吹き抜けとなっていて、木片のmobile(?)


マスター「庭に木の切り株があるでしょ。そこにね、このクルミを置いておくんですよ。するとリスがやってきて、こうやって(クルミを手で割るようにして)食べるんですね。」


 →四季を感じられる構成になっているのだそうな。


私「軽井沢ってサルが結構出没するんでしょ? 町のホームページにもサルとクマの出没地のマッピングが載っていますよね。」

マスター「そう、やってくるからね、エサは営業時間内のみ。残っていたら回収ですね。」

私「そこにある鳥箱にはどんな鳥がやってくるんですか?」

マスター「シジュウカラやゴジュウカラ、それからホオジロかなあ。あっ、これ見てみて(といって写真ファイルを手渡してくれた)。」


ここを知ったのはCLFのメンバーに載っていたのと、

手づくりの田舎カフェはじめました。』に掲載されていたことで、いつかはお会いしたいと思っていたのでした。


堀口俊英さん率いるCLF経由で提供されるspecialty coffee(ストレートを5〜6種)とこちらのオリジナルブレンド(menuの表と裏に載っています)を中心としたmenuは珈琲に自信を覗かせます。

こくうまブレンドがmenuのいちばん上に載っていたので、それを注文。

ご自分で焼かれたクッキーが付きます。


 →カップに木立が映る。


一口「あ〜、美味しい。まさに、こくうま。苦みだけになる寸前でこくが味わいとして出ている。この味も目標のひとつとしたい、そんな美味しさです。」


奥様は横浜で仕事をされている。マスターは軽井沢町民。GWの繁忙期は奥様がお手伝いにきてくれるのだそうです。

マスターは「お客さんが本でも読んでゆっくりとした時間を過ごしてくださる。そして読書に疲れたら庭を見て自然を感じる、そんな空間でいいと思うんですね。」と仰る。


あ〜理想だな、これ。


かれこれ1時間以上の私の滞在時間中に来客は無し。営業の観点など度外視しているようだし、2月はまるまる1ヶ月間のお休み。


器ひとつとってもRoyal Copenhagenを使用しているし、マスターが考える理想空間を作ったら、こんな感じになりました−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
といったI・D・E・Aを具現化した名店だと思います。つぶれないで下さいね(つぶさないで下さいね)

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基礎データ
店名:RAY Coffee House
住所:長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2141−431
電話:0267−31−5031
営業時間:11:00-18:00
定休日:木曜日
公式ホームページ:http://www6.plala.or.jp/raycoffeehouse/