京都の定番珈琲って?(ここにも、珈琲仙人)

京都のコーヒーというと必ず紹介されるイノダコーヒー(堺町三条下ル)。

一度、本店を焼失したことがあったが、再興し現在も営業中。
観光客で賑わっている様子は、結構なことである。

私は現在の仕事場でもここの赤缶(アラビアの真珠)入れ物として利用している。
(以前の勤務先の●○さんが卒業旅行で買ってきてくれたものを継続使用中。)

定番のコーヒーカップは、これでした。
 このシルエットって、神戸のにしむら珈琲と酷似しています。

次に紹介されやすい(?)のは、前田珈琲

ここは必ず「本店」ではなく、明倫店が有名となっている。

というのも、この建物もともと京都市立明倫小学校だったもので、都心(室町地区)人口の減少と共に閉校となった後、施設を公民館(正式名称:京都芸術センター)として活用し、その一教室にテナントとして前田珈琲が入っているのだ。

廊下、教室、階段どれをとっても学校そのものなのだが、店内は一応改装してある。

ここは、一見の価値あり(?)の店舗である。

次いで、西京極の小川珈琲を挙げておきたい。

かつての【OC(小川コーヒー)】から経営戦略は一変し、

「えっ、こんなにオサレなcoffee shopだったっけ?」っていう印象あり。

この意外な感じは、やはりトップが世代交代したからではないかと思われるのですね(小川秀次氏−創業者 → 1997年 → 小川秀明氏)。これって、もしかして【父 → 子】。

さて、そんな誰でも街角で目にすることができる有名どころのcoffee shopは(私の守備範囲のうちにあることは、あるが)、やはり今回は措いておくとして、今回は【オオヤコーヒ焙煎所】である。

ネット検索しても公式HPはなく、ところどころに引っかかってくるだけである。
それらの断片を集めてみると、

@ 大宅稔氏が創業したお店である。

A 焙煎所は京都府美山町(現・南丹市美山町)に存在する。

B 大宅氏はミュージシャンでもあるらしい。

C ここの焙煎豆を使用しているところは、京都市内に数店舗ある。
 六花 ・ OPAL ・ 花もめん ・ さらさ(3店) ・ バザールカフェ

D 個人でも購入することは可能であるが、年間契約のようなかたちで3Kg、5Kg、10Kgの単位で一括購入して定期的に煎りたての豆を必要な量だけ毎回配達してもらうというシステムになっている。

E ここで修業した瀬戸更紗さんが河原町今出川下ルあたりで、お店を営業されている。

F 毎月25日の天神祭に出店されているので、そこで大宅さんの珈琲を飲むことができる。

非常にユニークな営業方針です。
いわば職人の世界のような雰囲気がプンプンしますね、ここは。

そこで、行ってきました。Eの【KAFE工船】に。



河原町今出川下ル東側を何気なく歩いていては、まずここは見つかりません。
というのも、出ていないんですね、看板が。

ふつうはU●Cとか、K○YとかA●Tとかの大手が提供してくれる看板が道端に出ていて、わかりやすく誘導してくれることが多いのですが、ここはそんなタイプの店舗ではなく、2Fにあることから一切歩道にはその存在を確認するものは無いんですね(たぶん)

 ここが入口。目印、何もなし。

入居している建物は清和テナントハウスといってかつて進駐軍の病院に使われたものだといいます(未確認)
どうりで。

 広角レンズじゃないもんで・・・・。


入口もどこか厳かな雰囲気。
1Fの入口から奥へ真っ直ぐ進むと、ようやくこの表示を発見。

 cf 【蟹工船】

あった。

2Fへの階段も年季を感じるものとなっており、ミシミシと音がするステップを一歩一歩昇っていく。

 1F〜踊り場へ
 踊り場〜2Fへ

2Fはこんな(廊下+部屋−そんな雰囲気の建て付けです)感じ。→学校のような・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ガラガラ。

「すみませ〜ん。いいですかぁ?」

カウンター6〜7席のみの店舗で、メニューはコーヒー・オンリー!?

マスター(じゃなくて、ママ−と呼ぶには若い)瀬戸更紗さんお一人で切り盛り中。
大宅さんの元で修業されていた方で、独立(?)してここを開店。

店頭にはフジローヤルの焙煎機が置かれている。



実はこの店舗、自転車屋さんとのコラボ店舗であり、奥手左側には車輪やフレームが展示(というか吊されている)。



ただこちらの営業というか、担当者は常時いるわけではなくて、週末のみ!?

入口を入ってすぐ左側(焙煎機の反対側)は、ギャラリーとなっていて辻和美さんの作品等を展示しています?

さて、カウンターに座って注文。
メニューがこれ。



世界地図が描かれた一枚の木版プレートが渡されました。
コーヒー豆産地が記されていて、そこに丸い色シールが貼ってあって、本日用意できるメニューはそのシールの産地と焙煎度合いのものです−−−ということだそうです。

で、注文。

その際、「あっさり」か「こってり」を選択できるのです。

これって天下一品ラーメンの感覚っぽくないですか?
ニンニクを入れても大丈夫ですか?」

私は勿論「こってり」を注文し、待つこと約20分。

先客がいたこともあり、時間がかかることを予め伝えられた(いいですとも、そのために来たのですから)

ディッティングのミルで粉砕し、ネルドリップで抽出。

そのネルの形状も窪み具合のRが市販のものと比べて浅くできていて、オリジナルだそうです。

ドリッパーへ抽出したあと、こんなふうにして提供されます。



見た目アイスコーヒー(関西では“冷コー”ですね)のようです。
でもちゃんとホットコーヒー(ちょっとぬるめ、でも飲みやすい温度)です。

コーヒーの水色を眺めながらいただくのですが、「ペルーの中深煎り」を注文したのに、意外や意外、深いんです、お味が。

「こってり」にして抽出したからだと思われます。

これが深煎りで「こってり」だったら、ただ単に苦さだけが目立ってしまうものに堕してしまうことも、お店によってはあり得るのです。
でも、たぶんここ(このお店)は、大丈夫でしょう。

帰りに同じ豆を豆のまま200gいただいて店を後にしました。

 さあ、おいくらでしょう?

ひっそりと存在して、「わかる人にだけ」来てほしい−−−−そんなお店です。


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基礎データ
店名:KAFE工船
住所:京都市上京区河原町通今出川下梶井町448 清和テナントハウス2階G号室
電話:(たぶん)075-211-5398
営業:12:00〜20:00
定休日:月・火曜