自然農法微生物農業とは

 土壌中の微生物との共存を抜きにした農業は化学肥料と農薬に頼らざるを得ません。その結果は不健康な農作物であり、食生活を通して、人間の健康をも脅かしかねない。
 農業生産で行われている様々な農法、微生物との関わり、施肥方法、農薬の使用について解説して見ます。
 自然農法という言葉が氾濫しています。「大自然を尊重し、その摂理を規範に順応すると」といった宗教的な概念ではなく、具体的にどんな方法で、作物を栽培するのかについて、調べて見ました。
 自然農法と称する栽培方式は多種ありますが、基本的には、@化学肥料を使わないA化学農薬を使わない。B微生物の力を利用する。の3点が共通点に成っています。
 自然農法  岡田式自然農法

岡田茂吉氏が提唱した自然農法

1,無肥料という作物栄養源
 耕起して、青草、落ち葉、米糠などの未分解有機物を鋤き込んで、微生物の餌として、土壌中の微生物を増殖させて、分解物は肥料になる。 化学肥料、畜糞、堆肥といった直接作物に吸収される肥料は施肥はしない。

2、耕起、除草
 通常方式で耕起、除草して、青草のままで、畑に鋤き込む。 
3、無農薬
 土壌中の微生物が増殖することにより、無農薬での栽培が可能になるとしている。

4、自然農法への移行期間
 効果が出るまでには数年の期間が必要で、その間は収量が大幅に落ちるとされている。この期間に化学肥料使えば失敗するとしています。

 福岡式自然農法の畑作

福岡正信氏が提唱する自然農法の畑作について
1,無肥料という作物栄養源
 不耕起で、作物や雑草の根の地中ネットワークによる、土壌改良効果を利用して、微生物を増殖させる。作物や雑草の生草マルチで、外部からマルチ材の青草を持ち込むこともある。地中に残した雑草や作物の根と草マルチの茎葉が微生物の餌になる。

2、除草
 雑草と共存、クローバ等を播種して、土壌表面を被覆する。草マルチで草勢を押さえながら、作物と、雑草を共存させる。光合成の邪魔になる背の高い雑草、横に拡がる雑草は、根から引っこ抜き、雑草の生態系を人為的に変えていく。土壌表面は常に雑草に被覆させておき、微生物を紫外線や環境の変化から守る。
 この方式も、除草の手間が少なくてすみ、手抜きには、良い方法と思いました。

3、無農薬
 岡田式と同様に、土壌中の微生物が増殖することにより、無農薬での栽培が可能になるとしている。

4、自然農法への移行期間
 岡田式と同様に、効果が出るまでには数年の期間が必要で、その間は収量が大幅に落ちるとしている。この期間に化学肥料使えば失敗するとしている点も同じです。
 
5、不耕起の問題点
 土壌中に根を残したままで、播種することになりますが、とうもろこし等の根を残したままで、大根や人参を播種した場合は、固い根にぶつかると、二股、三股に分かれて、不恰好になり、人様に配ることも出来ないものが、多くなるという問題がある。


福岡正信式

 砂漠緑化法 
福岡式自然農法の砂漠緑化法

  さまざまな種類の種子を
粘土団子の中に同時に混ぜ入れ、土地(草地、荒地、林、農地、砂漠、・・・)にばら播く。その中から何の種子が発芽するかは自然の摂理に任せる方式である。
 この粘土団子の作り方について、自然農法の関係者に問い合わせたところ、下記のようにコメントされている。

粘土団子の作り方
@種子1に、木節粘土7を混ぜる。よく攪拌する。
A水を加える。(手にひっつかないくらい固く、変形に力が要らないくらいの軟らかく。)
B2、3回、床に叩きつけて、空気を抜く。
C1センチくらいの棒状にし、折りたたんではまた棒状にする。これを10回繰り返して練る。
D親指の爪くらいの大きさにちぎり、掌で丸める。
以上で完成ですが、1日に2000個が限度です。大量生産方法の提案を募集中!
  注)これは、自然農法を実践している会員に問い合わせた結果の引用である。  

 多種混作で雑草の中での栽培は日本的とは思われないが、 世界では高く評価され、特に砂漠の緑化農法として実績を上げている。インドではガンジス賞を、フィリピンではマグサイサイ賞を受賞し、ヨーロッパでも極めて高く評価されている。隠れたノーベル平和賞候補ともいえる。
 
福岡正信氏の自然農法のに関する著書には、「わら一本の革命」、「無T・U・V」、「神と自然と人の革命」がある。
V字型農法
(反自然農法)
 日本の稲作は、農協行政機関により研究、マニュアル化された稲作栽培で、田植え直後に即効性の化学肥料で、分けつを急がせてスタートダッシュを図り、密植による弊害は農薬を多給して押さえ、出穂前にも穂肥として即効性の化学肥料を施肥する方式で、田植えから出穂までの葉色を、最初と最後を濃い緑色にし、中間期が薄い緑色にさせ、葉色をV字型に変化させていくことから「V字農法」と呼ばれている。
 農林水産省や県の農業試験場をはじめとして、全農、JAの営農機関に至るるまでの指導も確立していて、
化学肥料と農薬と細かな水管理の手間に頼る栽培法である。JAは基本的には、化学肥料と農薬を販売することを、主目的とした商社であり、農業関係の行政はJAを支援することが主業務となっているため、化学肥料と農薬を死守するためには必須の農法であるが、水管理が浅水間断潅水を要し手間のかかる点も問題となっている。
 現在の米の90%はこの方式で栽培されているが、化学肥料と農薬に頼る稲作からの脱皮を図る農民の熱心な研究は、現場から生まれた,への字農法への移行が急速に進む流れとなり、時代遅れの稲作と成りつつある。
 化学肥料と農薬漬けの米は、V字型農法を葬り去ることから、追放できる。
への字農法
 兵庫県の篤農家・井原豊さんが開発、提唱した稲作栽培法である。「への字農法」は行政とJAが死守する即効性化学肥料の「V字稲作」とは反対に、田植え直後の分けつを急がずに、有効に利用できる茎数だけをゆっくりと確保させ、肥効の遅い有機肥料などでじわじわと苗を生長させ、出穂前には過肥にさせずに充実した穂を確保する稲作で、田植えから出穂までの葉色を「への字」に変化させることにより、「V字農法」に対比して、生み出された言葉である。
 この「への字農法」深水疎植有機肥料とセットになり、更に無農薬も可能な栽培方式なって、各地の銘柄米、特別栽培米の栽培方式として、急速に拡大している。全国の大学の研究者は、この方式を支持するに至っている。
サヤミドロ
自然農法
 水田を不耕起、深水管理すると、緑藻綱エドゴニウム(サヤミドロ)目 Oedogonialesという緑藻が発生するが、このサヤミドロは空気中の窒素を固定するとともに、水中への酸素の供給も行い、水中生物が増加し、メダカやドジョウの生息も可能となる。疎の結果、無肥料の無農薬の稲作栽培が可能となることで、注目されている稲作栽培方式である。
あいがも農法  水田の除草を、農薬に頼らずに合鴨にさせる水稲栽培法。
福岡の古野隆雄さんが、富山の置田敏雄さんから伝授された合鴨除草法を5年の歳月をかけて改良した。電気柵で田んぼを囲い、合鴨を雛から田んぼに24時間入れっ放しにする方法を編み出し合鴨水稲同時作と名付け、稲作と家畜飼育の水田立体農法として公表した1991年から九州を発生源に全国へ広がっています。
 あいがもを天敵や疾病から守る管理が必要になる上、水田の水を泥と混ぜて濁らせることから、水中生物の光合成を押さえることによる弊害が指摘されている。除草作業の省力化であれば、深水のへの字栽培での米ぬか散布、サヤミドロ自然農法等で既に手間をかけずに克服されているため、合鴨を利用したイメージアップ農法とも言える。
不耕起農法  長い間農業とは土地を耕すこと、耕作すること、それも、できるだけ深く耕す、深耕が必要といわれ、大型トラクターで農地を耕すようになってきたが、農作物の生育には土壌中の微生物の働きが重要なことが明らかになり、耕起は土壌中の微生物を殺し、土壌の団粒構造を破壊し、雨が降ればドロドロになり、土壌浸食され土が流出し、乾けばカチカチに土壌を固くすることが明らかになってきた。
 これに対して、不耕起、耕さないで、前作の根、雑草の根を残しておくと、その根が枯れた後に微生物が増殖することにより、根穴構造が発達し、土中に張り巡らされた根が枯れた後は連続気孔になり、雨が降ればさっと染み込み、干ばつが続けば毛細管現象により地下水が上がってきて、作物の生育環境は向上することが認められる様になりました。
 不耕起の効果としては、耕起作業の省力、農地の稼働率の向上、微生物の増加による土壌病害の減少、連作障害の減少、農作物の味の向上などが指摘されて、今後急速に拡大することが考えられる。
 なお、水稲栽培については不耕起直播栽培が、耕起田植え作業の省力、収量増、品質向上、無農薬栽培が容易となる等の効果で、急速に拡大しようとしている。
永田農法  永田農法(永田照喜治氏が提唱する農法)は、「美味しさと、ビタミン含量が桁違いに多い作物や果菜類を生産するためには、有機肥料と農薬は有害であり、化学肥料を少量施肥し乾燥した土壌で、肥料と水分を求めて根を発達させることを重要視し、雨の多い日本では、露地栽培は適さない」との考え方の栽培法で、成果を実証している。
中嶋農法  中嶋常允氏(熊本市にある農業科学研究所の所長)が提唱する農法。日本の農地では、窒素、リン酸、カリの肥料三大栄養素が過剰な状態で富栄養化していて、不健康な農産物がまん延している。こうした肥料の三大栄養素の無施肥、無農薬で、土壌で不足しがちな、マンガン、鉄、亜鉛、銅、などの微量栄養素を分析して、不足する微量成分を投与することにより、充実した農産物が生産できるとする農法である。
サラダ農法  Amodoki氏がサラダ農法として提唱する、疎耕起、無肥、無農薬、微生物の働き を重視する農法である。
 農作物に対する肥料は必要ないが、
土壌中の微生物を最大限に増殖させるための餌が必用とし、生の雑草や緑肥、生米糠等を鋤き込むことが、微生物の餌として最適であるとしている。堆肥や畜糞などは根圏に腐敗を起こし、農地で不足しているのは炭素で、炭素不足(アンバランス)から作物の窒素不足を招いている。窒素やリンは過剰状態で、溢れ出し環境汚染を起こしている。
 植物体は水(酸素、水素)を除けば炭素の含有量が一番で、上位の養分が満たされない限り下位の養分は幾ら有っても利用されず無駄となるばかりでなく、害となり、炭素不足を補い、バランスをとれば、微生物の働きにより、連作障害は起きず、極めて美味しい農作物の収穫が可能となるとする、新農法である。
岡田式農法に含めることも可能と考える。

養液栽培

 土壌を使用せずに作物が必用とする肥料栄養を培養液により与えて栽培する方法である。養液栽培法には水耕栽培、れき耕栽培、ロックウール耕、噴霧耕などが含まれる。
 この方法では、培養液濃度の調節が自動化が容易で、連作障害も出ないメリットがあるが、微生物との共存が考慮されていないため、
生産物の日持ちが短い、コクのある味が出ないといった短所が指摘できる。
微生物農業  化学肥料や堆肥の施肥を極力押さえ、無農薬にすることにより、土壌中の微生物の生息しやすい環境をを最優先する農業である。
 EM菌をはじめ様々な微生物、菌を農家向けに販売し、微生物農法と称する業者が多いが、重要な事は農地の側に、微生物が生息しやすい環境を如何に作るかであり、高価な生きた菌体をいくら散布しても、化学肥料や畜糞の過剰施肥、農薬の散布、ビニールマルチの使用等の、微生物にとっての悪環境があれば、菌体は死滅するだけである。
 上記の
「福岡正信自然農法」「岡田茂吉自然農法」「への字農法」、「サヤミドロ自然農法」、「不耕起農法」、、「永田農法」、「サラダ農法」は、何れも、微生物の生息環境を重視した農法であり、代表的な微生物農法といえる。
   
微生物農業
農産物の生産様式
不耕起草マルチ生物農業
芽出し器と育苗ラック
アレロバシー
作物の科別分類
Bacillus 属の菌
Bacillus thuringiensis(BT)
枯草菌
セイタカアワダチソウの田を農園に
家庭果樹  温州ミカン
ウメ
スモモ
サクランボ
ブドウ
ビワ
ナシ
リンゴ
ナツメ
ザクロ
ブルベリ
スグリ・グミ

クルミ
養蜂      
日本ミツバチ
西洋ミツバチ
マルハナバチ
クロスズメバチ
スズメバチ

山野草
ササユリ
子育てと生活を考え
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日本はオリンピック弱小国家
シドニー五輪国別ポイント 
シドニー五輪人口基準ポイント

農産物の生産様式と不耕起・微生物農業

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