世界は光に満ちている。
博愛、正義、希望。白く染め上げた狂気。
世界は欺瞞に満ちている。
怠惰、強欲、嫉妬。悪徳を織り上げた混沌。


愚かしい人間どもはこんなモンで世界を編み上げた。
自らを縛り上げ、他をも雁字搦めにして悦に入ってやがる。
どうしようもなく腐った世界だと思わねぇか?
そんな世界から、飛び出したいと思ってねぇか?


こんな腐った世界で、オレだけは違うってよ。
そう叫ぶ自分を否定できねぇだろう?
こんな狂った世界から逃げてぇんだ。
ぶち壊してしまいたいと思ったことが在るだろう?
来いよ。こっちの世界に。
全てを覆い隠し、飲み込む深淵に。


お前は変われるんだ。
なぁに、なにも捨てる必要はねぇんだ。
お前はお前のまま、変わっていける。
ほら、耳を澄ましてみろよ。
闇が呼んでる。

恐れる必要なんてありゃしねぇ。
人間なんてのは、生まれてこの方ずっと闇と一緒さ。
そのくせ蛾みてぇに光に寄っていきやがる。
そして、いつか疲れて闇に帰るのさ。


ここまで言えばもう大丈夫だろ?
太古の。原初の闇が呼ぶ声が聞こえるだろ?
闇に生まれて闇に還る。そのことを思い出しただろ?
なら、一人で平気だな?


―――・・・人間、やめますか?


優しい声が聞こえたら、それが最後だ。


――――――・・・夢の世界へようこそ。


歓迎するぜ、新人。安寧と平穏に満ちた闇へようこそ。


そして、サヨナラだ。



イメージ的には契約書にサインしたら人間というカテゴリに縛られなくなるんだ。というもの。
美人秘書ちっくなねーちゃんの声で、「人間、やめますか?」と聞いてくるわけですな(笑)



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