廃鉱 廃坑道 地下 石切場

巨大螺旋隧道 − 地上から山頂までの不思議な隧道−(週末探険隊合同オフ)  その2

とある場所に存在した鉱山用大隧道。
採鉱中に崩落事故を起こしてしまい、その周辺の地盤の弱さが明らかになり危険と判断された為に
閉鎖したとも言われる。現在は離れた場所で別の坑道を使用し新たに採鉱を続けていると言う。

この場所は鉱石搬出坑道ではなく、機材搬入やメンテナンス、鉱夫人員用の隧道である。
頂上付近で採掘された鉱石は砕かれた後、立坑に放り込まれ200m下り、更に砕かれ立坑で200m、
また更に200m下る。合計600m下へ降ろされる。後に標高400m付近の別の坑道から搬出されていた。

この隧道を上へ上と目指す工程だ。所々多数開けられた通気坑道は多数存在し、
空気の流れは夏季と冬季で逆になる。通気坑道の先は断崖絶壁であった。


事故の状況はどのようなものか?


D300 18mm F7.1 1/60 ISO800
撮影:週末探険隊・隊長Baro氏

坑道の先には何か巨大な機器が見える。
巨大な岩石がなだれ込んでいる様にも見える。

それでは見てみようその光景を

巨大な機器の上はポッカリと穴が開いている。
山頂が目前であるからか?それとも斜面に
近かった為か?

どのようになっているかこの辺りを確認してみよう。

 


K10D 14mm F4.1 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

著者の標準レンズでは大きさが分かり難い為
週末探険隊隊員の広角レンズでの写真を載せる。

大きなホールになっており、左面は
コンクリートで補強されている。
高さは13m位、幅は10m位か?
鉄骨組みで櫓の様になっている。

 

中心に写る機器は「インペラーブレーカー」と言われる
破砕機である。鉱石を投入すると
高速回転するロータに弾かれ「第一衝突板」
「第二衝突板」と次々にブチ当たり細かく砕かれていく。
やがては機器が設置してある下部に存在する坑道へ
落ちていく。
この工程による凄まじい衝突音が坑道に
響き渡っていたであろう。

 


破砕室の天井に開く穴。落ちてきた岩石により鉄骨や手すりは
いとも簡単にヘシ曲がり、落下真下の階層は岩石で満たされている。
相当な落下エネルギーだ。


K10D 14mm F4.1 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

 

この写真は「インペラーブレーカー」の上部にある
川で言う水門の役割を持っている。
形は鍵爪の様になっている。
クレーンで下に見える鍵爪状の門を上げ下げ
して鉱石の投入量を調整している。


D300 18mm F3.5 1/40 ISO800 週末探険隊:隊長Baro氏

もう少し見やすい写真を載せよう。
「週末探険隊」Baro氏の撮影した画。
上には上下作動用のクレーンが見える。
その周りの点検スペースは直撃しなかったものの
弾けとんだ破片で満たされている。
奥に見える直撃部の手すりは
ヘシ折れているのがわかる。

 


K10D 14mm F4.0 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

 
K10D 14mm F4.0 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

 

  

 


D300 18mm F3.5 1/50 ISO800
週末探険隊:隊長Baro氏撮影


K10D 14mm F4 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

崩落防止用の金網、アンカーが紙屑同様に破れ引き裂かれている。一度による巨大な崩落を防ぐ事は出来なかった様だ。
この状態では、もうこの機械も使用は出来ないのであろう。更に開いてはいけない場所に開いてしまった結果
採掘を継続する事は出来ないのである。今後の安全上の問題もあるだろう。
山頂にはこの事故により開いてしまった穴より数十メートル奥に「インペラーブレーカー」へ流し込む立坑は開いているはずだ。
上ってみたいが、手足を掛ける場所は無くこの辺りからは不可能だ。更に車両で登る坑道は意図的に崩壊してしまっている。
別の道が無いか調べてみた。人道用の坑道発見に至ったが、やはり崩落していた。山頂へ行く道は途絶えた。。。
無理をすれば「通気坑道」から表に出て山肌から登ることも可能であろうが。ここまででかなりの時間を要した。
今回は引き下がる事にした。

 

破砕室の左脇には下へ降りる斜坑がある。恐らく破砕された鉱石が落ちる坑道に出ると思われる。
週末探険隊のメンバーは破砕室を撮影中だ、偵察がてら降りてみることにした。
行き止りと思われた先は右手に降りる階段が存在する。

 


降りた先は上の破砕室から落ちてきた鉱石を
コンベアに載せる機器がある。
 

 


K10D 14mm F4 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

左:コンベアに載せる機器。漏斗状になっている。
右:この後、このコンベアを伝い奥に進んでみた。

 

コンベア沿いを歩き300m程。
行き着いた先は想像していた通り
途中で見た立坑の場所に辿り着いた。

坑道上部側は全て回ってきた。入坑口方向に戻ろう。

実は下部に別の坑道を見つけていたのだ。

足場の悪い坑道を下っていき、
入坑時に発見した坑道まで辿り着いた。
現在標高は入坑口より50m70m位か?
最上部より40分弱の時間がかかった。

主坑道より別れ、行き止りと思われた場所は
T字状に左右に道が分かれている。
まずは光が見える坑道へ向かおう。

途中からはベルトコンベアが設置され、坑道の
周りは保護板で覆われている。

状態はかなり古いと見てとれる。
かなり以前に使われていたものであろう。


K10D 14mm F4 1/20 ISO100
週末探険隊:なかてぃ氏撮影

 

まもなく出口だ。柵があり、通気坑道の様に崖になっているのか?
柵の向こう側はやはり崖であった。
このベルトコンベアはズリを搬出する物である。
しかしかなり前に別の場所にあるズリ搬出用
に切り替えられたと状況から推測できる。
この場所からの景色もまた曇り空により
見ることは出来なかった。高度が下がったので
期待していたがダメであった。

周りは山々は絶壁だらけである。
この絶壁を利用してズリを下まで
難無く落とすことが可能なのだろう。

坑口はご覧の通りコンクリートで
補強されている。


D300 18mm F7.1 1/200 ISO600 撮影:週末探険隊・隊長Baro氏

それでは分岐まで戻りもう片方の坑道へ進んでみよう。

 

すぐに見えてきたのはベルトコンベアと右端の
機器の中は下部坑道への竪坑が存在する。

更に奥への通路が見える。

 

坑道の天井は急激に高くなり、上部の坑道から落とされた
鉱石を受止める装置があった。積み込んだ鉱石を
コンベアで運び先ほどの竪坑へ落とす。
更にこの下部に坑道はあるのだろうが
このフロアより下部へ降りる斜坑等は存在しない。
どこか別口があるのだろう。

 

この奥はまだ続いている。
進んでみよう。

機械を支えている鉄骨は錆びているが
頑丈に作られている故にすぐに崩落することは無い状態だ。

それから40m奥は行き止りであった。
ベルトコンベア用の「カウンタウェイト」が設置してある。
いまだテンションがかかっており、下部に見える錘は
地面より、20cmほど浮いている状態だった。

これで余すことなくこの隧道の全てを回ってきた。
心残りなのは、山頂へ出られなかったことだ。どんな光景が待っていただろうか?
生憎の曇り空と霧であったが、何か発見できるものがあっただろう。

それが広大に広がる景色、更に上に存在する山、そして巨大な重機類。この時ばかりは苦渋の決断で
この坑道を後にした。。。

滞在時間は4〜5時間を費やしていた。

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