廃墟

過去の金山採掘跡、鉱山事務所前の草は少なく、恐らくは管理され定期的に除草作業が
行われているのであろう。近くの山腹に数十箇所にも及ぶ立坑が存在し危険な状態である。
ネット上での噂では、 山菜取りに来た者が落ちてしまったと言う話や犬と散歩に来た際に犬が落ちてしまい、
救出できない為に 通いつめて餌をあげていたと言うが、日を追うごとに弱っていき「最後には鳴き声が聞こえなくなった」
など悲しい話もある。
近年採鉱時には「硝安油剤爆薬(ANFO)」で重傷事故が起きたと言う。
採鉱は昭和40年位まで、開山は江戸時代までさかのぼる。一度閉山、更に明治初年から再採鉱をしたという。

この地は縦坑地獄とも言えるに等しい坑道だらけの山である。


旧道より、朽ちた竹等が倒れている脇道へ入る。

しばらく歩くと塞がれた坑道が現れた。
風の流れはない。この奥は崩落か、
他の坑道と繋がっていないのであろう。

そして現れたのが。。。

崖斜面の手前に掘り込まれた刻みがある。この下は坑道への通路であろう。
先はアーチ上になっており、その方向へ浅くなっていく。しかしハシゴが無いと
この場所へ降りることが出来ない。

この通路左から右へとパノラマ風に表示してみよう。

左写真:この場所から視線を右に流すと。→ 右写真:なんと更に深い縦坑が現れたのだ。「深い・・・深いぞ」

この坑道へ どうやって降りたのか?縄の類で降りたのか?それともハシゴの様な物で降りたのか?
壁面の痕跡をみないと判断できなかった。


しつこい様だが、この辺りは多数縦坑が存在する。
探索をするのであれば、充分足元に注意してほしい。

写真の様に鉄条網が敷設してあれば分かりやすいが、
破損してる箇所も見受けられる。

更に左写真の様にただの窪地にしか見えないが立派な
縦坑なので注意してほしい。


近くに入れそうな坑道が見つかった。
上からはアスレチックで使うようなネットが
垂れ下がっている。塞ぐ為であったのか?
そうであれば今は意味がないようである。。。

入れそうならば仕方ない。入坑しよう。

ご覧の通りである。白い鉱石が所々見受けられる
石英の様だ。

坑口より10メートル位であろうか?行き止まりになる。
しかし、右の写真の様に、更に奥へ進む坑道がある。
崩れかけてるし、上半身を先に潜り込ませる感じで進まなければならない。今回偵察を兼ねた単独行動の為バックアップが期待できない、その為無理をしなかった。

この場所で真上を見上げると?

 

亀裂なのか?真上から光、そう外の景色が見えるのである。

上の写真より更に右へ振り向くと?
ごらんの様にかなりの長さで亀裂が走っている。

この場所を後にし外へ出よう。

外にはズリとして白い鉱石が落ちている、
この鉱石はご覧の通り石英であろう

先ほどの坑道の先には、この様な山道が更に奥へ続く。
しかしご覧の様に補修された部分が見てとれる。
鉱山用として利用されていたのだろうが、
現在は何に利用されてる道なのであろうか?
やはり保守用の為、整備されているのか?

この先またも坑道が現れた

しかし

 

この様な縦坑が口を開けていた。

「深い・・・本当に深いぞ・・・」 
そしてカメラをブチ込んでみると。

更に下は見えない。
「犬が落ちてしまい、やがて泣き声が聞こえなくなった」
何となく話を思い出してしまい、気分が落ち込んでしまう。


そして更に山道を進んでみると。

この様に亀裂を更に掘り抜いていったような坑口があった。
こちらも敷設された鉄条網の右側が無くなってる為
入坑できてしまう。

支えの為か?奥に棒のような物が見てとれる。


それではこちらも入ってみよう。「これは凄い。」
亀裂部分から両サイドを削り取るように掘りぬいたのか?
更に所々に補強の為か、坑口より棒に見えた木材で支保工を
組んでいる。しかしこんな物で耐え切れるのであろうか?
山も本気を出せばこんな程度
粉砕して押しつぶすであろう。
一部岩盤を残し柱の役割をしているところもある。

更に斜め下に行ってみよう。
「今は地震が起きるなよ」
この地方は温泉も豊富であり、
頻繁な活動をしている。
地震が多い場所である。

臨場感を持っていただくために画像を大きく掲載。
(ナローバンドの方重くてすみません。)

この様にかなり広い!この方向は坑口を背にし坑道の奥を写した写真。
この先にも更に坑道は進む。そしてこのまま右下にカメラを回してみよう↓

この様に180度、扇状にそして斜め下へと掘り進んでいる。
更に奥に進む坑道もある。今まで見てきた縦坑の下に
辿り着くと思われるので。無理をしない程度に行ってみよう。

「うわぁ怖い」
徐々に狭くなっていく。しかしこの木材。。。

「た、たよりねぇ・・・」

支保工との間のスパンが狭くなっている。
この辺りは脆い所なのか。

そして坑道は更に奥へと続く。。。


フラッシュを焚かずにライトだけで撮影してみよう。
光は届かない、このように真っ暗な場所。
あまりに広いのでケミカルライトでも持ってくるべきだった。
でないと何処から入ってきたか分からなくなってしまう。

コンクリート製の土台が現れた。しかしかなり風化が激しい。
やはり支保工で支えている。
別坑道にぶつかるか?
しかしこの辺りから水が多くなってきた。
ここで右に直角に曲がるようになる。

曲がってみると。「わぁ水が溜まっているよ。」
長靴持ってこなかった・・・。

その前にもう怖い。これ以上はプロの世界だ。

「おい!腰抜け!はよう行けよ」

との声が聞こえてきそうだが。引き下がります。
本日はこの地方の偵察のみ(笑)
恐らく現在の場所は入坑から下へ下り
約100m位の場所であろう。


もう少しで出口。本当に心細かった。

あの噂が本当であったら、私は亡骸を表に持ち出していたであろう。
自分がこの坑道に入って、実に心細かったこと。そして暗闇の恐怖。
日の光の下で眠ってほしいと思ったからだ。


では更に山道を歩いてみよう。

またも縦坑か?それとも亀裂を利用した空気孔か?

これは凄い!空気孔?それとも坑口なのか?
10メートルの長さにわたり亀裂があり
覗き込んでみるとこれまた奥へ続いている。
こちらはレールが支保工代わりになっている。
レールがあるとするとトロッコも使用されていたのか?

この道にトロッコでも走っていたのだろうか。
 


これより先は同じように入れない坑道や立坑があるのみで
行き止りになる。
鉱山事務所があるはずだ!そこを目指そう。

そして建物が見えてきた。

斜面を折りきると見えたのが、この様な建物である。

木造製で壁は剥がれてしまっている。辛うじて柱により
その状態を保っている。

近くに行ってみよう。


これはプーリーであろうか?ベルトを掛けて
動力を使う機器でもあるのか?
しかしこれ分割することが出来るのね。
ベルト交換をするのだろうから当然か。

建物内の制御機器。
ぶら下がっているのは電灯?それともゴーヤ?(笑)

これは先ほどのプーリーの方っぽちゃん?

この場所は送風用のエアコンプレッサ小屋では無いであろうか?

右に写るこの機械がエアコンプレッサである。

コイツはどれだけの空気を送り込んでいたのか?

時代がアベコベに見えてしまう。
右の機器は錆が酷いが、左の電力計はガラス製もあってか、
なぜか新しく見えてしまう。

しかし大きいなぁ。動いているシーンを見てみたいものだ。

コンプレッサー小屋を後にする。そこは広い原っぱであった。
この様に回りの草は整えられている。
恐らくは除草作業がされているのであろう。そして先に見えるものは?

トロッコの車輪であった。

たった一つ、オブジェの様に置いてあったのだ。

なにか記念として置いてある様に思える。


これはボーリングサンプルであろう。
多数落ちているサンプルが
写真でも見えるであろう。

こちらが鉱山事務所であったと思われる。
事務所手前には、分かるであろう。
建物が建っていた土台だけはそのままで残っている。

スズメバチの巣があった。まだ活動時期ではないのか?
それともこの巣は放棄されたのか?
近くを飛び回っている様子はない。

トタン製のこの事務所。当時からのままであろう。

しかしこの一軒のみ残っているのも不思議だ・・・
なにか別の用途でもある気がする。。。

ここは入れるのかな?入口を探そう。

「ハッ!」なんだ?なんなんだ?金縛 状態だ・・・
その間5秒・・・

「ごめんください」と言えば良いよな?

聞きたいこともあるということで。


「ご、ごめんくさ〜い」

「・ ・ ・」

「おじゃましま〜す」

「・ ・ ・」

室内は古びた工具類が置いてあった。
その他にもオイル、ハシゴ、ロープやら鳥かごまで。。。


珍しいヘルメットだ。。。金属製で出来ている。

入った場所より右となりはこの様な部屋である。
「和」って感じだね。
そのとき・・・「カタン」

俺:「ビクッ」・・・

「何の音だ?」
しかしなぜ俺は壁を背にし、入室してきた者を横方向から引きずり寄せ、
首を圧し折る戦闘体勢をとっている
条件反射か?(笑)
これじゃ俺、山賊みたいじゃん。。。

しかし、周りに誰もいない?あれ以来、音もしない。なにか怖いぞ。
ここを去ろう。


隣にも部屋がある。ちょっと見た後に去ろう。

俺:「・・・・・・・」

俺:「!?」

俺:「と、時計が動いている・・・それに時刻が合っている」


そ、外に行こう。

小屋の隣にそびえる崖には、これまた坑口があった。

坑道はしっかり施錠してあった。
しかも奥に続いている。
削り方を見ると先ほどの坑道群よりも新しい坑道なのでは?
この坑道は後に海岸近くまでの搬入坑道とわかる。
この鉱山の今の位置は山の中腹にある。この辺りで採れた鉱石は、
ここから更に下にある港跡より船に積み込んでいたという。
その話からするとこの場所から海へは高さと距離がある。

この坑道の奥に縦坑と水平坑道があり、それを駆使し海の近くまで降ろしていたのではないか?
輸送用に作られたと思える。

実は、ここにくる前に海の近くで、似た様な形状、同じような塞ぎ方の坑道があったのだ。
そこからはトロッコの軌道跡が海の方角に残っている。

となると、その海の近くの坑道まで降ろし、そこからトロッコで船への積み込み場まで
降ろしていたと思う。
海の近くの坑道付近は橋の跡や現在も積み込み場が残ってるようなことを
ネットで見たことがある。最後に海近くの坑道を載せよう。

これは鉱山事務所の近くにある山神社の跡 こちらは読者より頂いた、1972年の
『鉄道ファン』と言う月間誌に
載っている写真。同じ場所ではないか?とのこと。
石垣の形が一致している。
この場所より左側に鉱山事務所があり、
右側には更に坑道の跡も発見した。写真に写るトロッコはその
坑道より輸送用坑道へ行き来していたのであろう。

では最後に搬出口と思われる坑口写真を載せよう。

海の近くの坑道口

こちらがその搬出坑口と思われる。海側に向かい軌道がある。 こちらが海へ向かう軌道跡。


そしてこの写真が坑道内部。
トロッコが左隅に見られる。
鉱山事務所の搬入坑道から運ばれた鉱石は縦坑と水平坑を使い
この場所まで来たのではないか?
そして海から船で運ばれていった。。。

戻る