ヘブンアーティスト



2006年10月、小生は東京都の「ヘブンアーティスト」に認定されました。
ヘブンアーティストとはなんでしょう。
小生がヘブンアーティストに認定されるまでのいきさつを紹介致します。


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             写真提供はiisanです。



ヘブンアーティストとは

2002年だったでしょうか、石原東京都知事がヘブンアーティスト構想を立ち上げた時はかなり話題になったと記憶しています。
確か審査員にはコント55号の萩本欽一さん等がいらして公開審査の様子がテレビで放映されていたのをみたことがございました。

また、この募集時期にあわせてどなたかは覚えていませんが、ウクレリアンの方がBBSかなにかで応募された旨のコメントを読んだ記憶もあります。


東京都庁のホームページの中にヘブンアーティストのページがございます。
曰く

−ヘブンアーティストとは

審査により選定したアーティストにライセンスを発行して、公園や地下鉄の駅など、公共施設の一部を活動の場として提供することによって、
「街のなかにある劇場」として都民が気軽に芸術に親しむことができ、アーティストと観客との交流をとおして芸術文化を育む場としていくものです。



その他この制度の趣旨や目的、活動場所、その他東京都がアーティスト支援している内容が紹介されていますのでご覧ください。

   ヘブンアーティスト


また石原東京都知事のサイトにもヘブンアーティスト構想のきっかけが紹介されています。
(このサイトの内容は小生「なるほど!!」で素晴らしいと思っています。)

   石原都知事の政策


ヘブンアーティストには大きく「パフォーマンス部門」と「音楽部門」があります。
現在時点では圧倒的にパフォーマンス部門のグループが多く登録されています。

勿論、今回小生が応募したのは音楽部門で「親指奏法によるウクレレ・ソロ」ですよ。
(一部に『shu-sanは顔で弾いているからパフォーマンス部門なのでは?』との噂があるような、ないような・・・)。

音楽部門、頑張らねば!!!!!、チャンスありですよ。





経緯

現役の頃、仕事で何度も訪れたパリ、ロンドン。
特に印象に残っているのはロンドンはコベントガーデンでした。
ここは多分昔の操車場跡地かなにかだと思いますが、赤レンガの古い建物が建っていました。
この場所にはかなりのオープンスペースがあって、その周囲にレストランや土産物屋さんが並んでいます。
ただ、それだけの場所なのですが・・・・。

ところがそこには当時の日本では見たこともない光景が展開していました。

実はストリートパフォーマーのメッカであったのです。
それこそたくさんのパフォーマーがご自分の技を披露していました。
手品、ジャクリング、踊り、ピエロ、一輪車、パントマイム・・・・・そしてミュージシャンまでさまざまな芸が演じられていました。

同行してくれた現地スタッフによると「彼らは厳しい審査に合格して初めてここで演技が出来るんだよ」とのこと。

また、日本にはないのかとの質問も・・・・。
「あるのだろうけれど、道路や公園でこういうことをするのは法律上ご法度なのだよ!!」

ロンドンやパリの地下鉄では多くのミュージシャンを見かけました。
「いつか日本でもこんな制度が出来て来るんだろうなぁ、いや出来るべきだ」とも感じました。

同様に過日訪れたハワイのワイキキ海岸通りの夜は、それこそたくさんのストリートパフォーマーで溢れかえっていました。



東京のウオーターフロントにある商業施設に仕事で関係していました。
オープン当初は人気もあって大変な混雑だったのですが、一年もしない内に閑散となってしまいました。
「客寄せのなにかいい方法はないもんか」と聞かれてもこちらはひとつのテナントに過ぎません。
そこでアイデアとしてコベントガーデンの話をしました。

彼らが持ってきた「たたき台」は広告代理店が立案したようなものでプロ歌手や芸人を呼んで客寄せのきっかけに!!。
こうなると費用が桁外れなのです、さらにステージからなにやかやと造作費用は増えるばかり。

小生曰く「だからこそここの大広場は幸いにも全天候型、今はワゴン販売をやっているだけ、さらに外には大きなデッキもある。」
「コベントガーデンの東京版なら十分にここで出来るスペースがありますよ、早い者勝ちですよ・・・・・」と。

その後、どうなったかは知る由もありません。

以上が小生がストリートパフォーマンスに関する小生の漠然とした印象だったのです。


テニスクラブのお仲間の方が上野の東京都美術館で彫刻の作品を展示されるとお聞きして見に行きました。
丁度入り口横の庇の下ではアルパの素敵な演奏が・・・。
足元には「ヘブンアーティスト」のプレートが置かれていました、「アッ、演奏者はヘブンアーティストなのか!!!」と思いました。

このようなところでウクレレを演奏できたらいいな・・・と。




応募

2006年の6月初旬でしたでしょうか。
偶然に東京都がヘブンアーティストの募集をしていることがわかりました。

応募にはホームページからダウンロードした申込書にデモテープまたはCDかビデオ、そして写真を添付して提出とありました。
丁度3月に「UKULELE SMILE」のCDをリリースしたばかりなのでこれが小生のデモテープとなりました。
申込書のスペースは限られていたので応募動機の項目だけは「別紙をご覧下さい」と別にワープロでしたためて送りました。


丁度ハワイから帰国した翌日に「一次審査合格」の手紙が届きました。
正直にびっくりしました、受かるとは思っていなかったのです。
さらに、ついては公開二次実技審査を9月7日に都庁広場で行う、一人の演奏時間は15分・・・とありました。

さあ、それからが大変でした。
まず、演奏時間は15分間、そこで考えました。
「15分であればせいぜい4曲が目一杯、オーバーすると途中でもやめさせられるとのこと。」
「セットアップと後片付けは意外に時間を取ってしまうもの。」
そこでMCを入れて曲目を考えながら15分の時間配分を実測しました。

さらに「アンプラグド」でアンプを使わないのが基本原則なのです。
そこで都庁の担当部署に連絡を入れて質問しました。
「ウクレレは小さい楽器で音量がありません、乾電池で稼動する小さなアンプを使ってもいいですか?」と・・・。
良かったです、OKの了解を頂くことができました。
丁度持っていた「ROLAND MICROCUBE」がこんなところで役に立つとは・・・・。


次は曲目、最も大切なことかも知れません。
いろいろ試行錯誤して以下の4曲となりました。

オープニング曲はハワイアン・バンプ。
15分はひとつのドラマ、「起承転結」は必須ですから。

第一曲目は「故郷」
MCは「今日は9月7日ですが皆様は今年の夏はどのように過ごされましたでしょう、お国に帰られた方も多いのでは・・・そこで・・・。」

第2曲目は「舟唄」
MCは「ウクレレというとハワイアンのイメージですがここではこの小さな楽器で演歌に挑戦してみたいと・・・。」

第3曲目は「ホテル・カリフォルニア」
MCは「日本の歌が2曲続いたので・・・・」

第4曲目は「星に願いを」
MC無しでカリフォルニアが終わったらいきなり入る。

エンディング。
ストラムで間を取ってから「ありがとうございました、これで私の演奏を終わらせて・・・」で最後は10フィンガーでまとめる。

以上で演奏時間は14分だったのです。

と予定したのですが直前のプレーヤーが10分でステージを終わられてしまったので、小生も絶対にオーバーしないようにと4曲目をパス。
カリフォルニアのエンディングで長めにストラムを入れて間をおいて終わりのご挨拶、そして10フィンガーでエンドとその場で判断しました。

演奏自体は「リズム遅れ」こそなかったと思いますが小さい所ではかなりトチリました。(ハイ、得意なのです!!)
なかなか難しいものですね。


そして演奏の次にはまず自分自身の「演出」を考えなくてはなりません。
一番気をつけたことは「スマイルとアイコンタクトで表情を出して弾こう」ということです。
中には譜面台を見ながらとか、ギターを座って演奏などのグループもありましたが、小生はお得意の立って演奏、勿論「紙無し」はあたり前。
このような所では演奏という「聴覚は勿論のこと視覚的な魅力も大切」というのは当たり前なことだと思います。


衣装はハワイで買ったアロハシャツにコットンパンツ、スニーカーで決してド派手にはせずにと。


そしてお聞きくださっている観客の反応も気になりますね。
(演奏側からみれば嬉しいのは拍手とリズム取りとたくさんのお客様、これって業界の常識でしょうか)

何せ小生の出番は午後3時からなのですが、最初から二人目だったのです。
ですから、正直に観客が少ないのです。
といっても実は都庁広場は大きいのです、後で数えれば40人近くの方が見て下さったでしょうか。
審査の終わり近く、暗くなってからの方が仕事帰りのお客様が多くなってにぎやかだった印象です。


観客にはウクレレお仲間のiisan、gon-san,せつこさん、きみこさんが、テニスクラブからはたんさんとまっちゃん、そして家内が応援に来てくださいました。
このような時のお仲間はまっこと有難いものですね、万人の応援を得たようなもので本当に元気づけられました。
お越し頂いた皆様、改めて御礼申し上げます、ありがとうございました。
家内曰く「もう、胃が痛くなった、こんな時には二度と来ない」って・・・嗚呼・・・・・。



演奏中にまず気になったのが審査員の方が持っていらしたバインダー、やはりこれってプレッシャーですね。
観客に混じって審査員の方がいらっしゃられるのです。
音楽部門は近田春夫さんと萩原健太さんが審査員を務められていました。

さらに、会場はAとBふたつで同時進行ですからお互いの音が干渉しあうのですが、これは気になりました。
小生が演奏中は指笛と南米から来た3人組の演奏。
しかも、指笛の方が最初に弾かれた曲がなんと「故郷」だったのです・・・。(小生の心中穏やかざることをお察し下さい。)


帰り時にはテントが張られた運営本部に行って「本日は大変ありがとうございました、よろしくお願い致します・・・・」としっかりご挨拶させて頂きました。


このあとウクレレお仲間と都庁内のお店で打ち上げ、なんともビエールの美味しかったこと。



そして合格発表は9月末とだけアナウンスされていました。
これまでの期間は小生にとって長いのなんのって・・・・。
寝てもさめても結果は、結果はどうか・・・・でした。


正直に他の演奏者の皆さんの演奏力はさすがといえるものばかりでした。
ブログ等をお持ちの方はみな拝見させて頂きました、つまり敵情視察ですね。
でも、かえって見ない方が良かったかも・・・要するにほとんどの皆さんが既にプロなのです。
ライブやイベントなどでたくさんの場をこなされている方が大半だったのです。

小生のとりえは・・・。
・ウクレレというきわめて一般的な楽器で演奏したこと。
・ウクレレ・ソロを前面にして演奏したこと。
・よく知られた曲を演奏する、実はジャカソロ曲も候補にあがったのですが皆さんがご存知の曲が第一として止めました。

その後の「救い」となったことは演奏の後で3人のお客様から以下のコメントを頂戴したこと・・・・

・「ウクレレで演歌にはびっくりしたよ、哀愁があってよかったよ」
・「まさか、ウクレレであの『イーグルス』を弾くとは思わなかったよ、ジンときたね」
・「故郷もウクレレで弾くと味わいがあるねぇ」
・「笑顔がいいねぇ」

そして運命の9月29日夕方、都庁の広報にヘブンアーティスト合格者発表のリリースが掲載されたのです。
「うかったぁ!!」と思わず叫んでしまいました。

そして30日の午後になって郵送で合格通知が郵送されてきました。


結局、音楽部門には102目名が応募したようです。
一次通過者は33名、二次審査通過者は13名ということでした。
正直に二次審査の競争倍率は高かったと発表された時に思いました。
あれだけ上手な方がたくさんいらっしゃったのに「何故小生が」と今でも思っています。





活動場所

活動出来る場所は上記ヘブンアーティストのサイトに詳しく説明されています。
今後小生がどの場所で演奏するのかはこのスケジュールからご確認下さい。

実は合格通知と一緒に説明会を18日に開催するので都庁まで来て欲しい旨の案内が届きました。
当日に投げ銭入れ、ライセンス、合格証書が頂戴できるとのことしかわかりません。

詳細はここで説明を受けてから紹介させて頂きます。



また、過日連絡があって、10月27日に上野恩賜公園で開催される「ヘブンアーティストTOKYO」で演奏させて頂くことが決まりました。
ステージの時間や場所などは現在の所未定、決まり次第ここで紹介させていただきます。





今後

現在の所音楽部門では55組の方がヘブンアーティストとして活躍されています。
今後はこれに今回の13組が加わって合計68組になります。

小生も公園や道路ではあってもステージであることにかわりはありませんので、レパ増やしと練習を欠かすことはできません。
逆に改めて責任を感じています。
ヘブンアーティストになっても、実際に演奏活動をしなければ何の意味もないのだからと自分に言い聞かせています。


多分、ウクレレ・ソロやウクレレ・アンサンブル等のウクレレを主体としたグループは小生以外にいらっしゃられないと思います。
出来れば小生とともに「どなた様かこの制度に挑戦して頂いてより多くの皆様にウクレレの魅力を伝えて頂けたら」と思っているのですが・・・・。



つづく・・・・。




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