CIとは?
コンタクト・インプロビゼーション(CI)とは?

コンタクト・インプロビゼーション(CI)は、「人と踊る喜び」を糧に他者とのコンタクト(接触や関係性)を保ちつつ、「力」「重さ」「意志」などを、言葉を使わずに受け渡しあいながら、力学にも則り、即興で紡ぎだす対話のようなダンスです。生まれる動きは非常に繊細なものから目覚ましいリフトまで様々です。現在の舞台芸術ダンスやコンテンポラリーダンスにおいて、ダイナミックな表現方法・身体トレーニングの一つとして非常に重要な役割を持ってきています。一方、コミュニケーションダンスとも捉えられるこの活動は、ダンサー以外の人たちにも、人と交流する手段として愛され、欧米各地ではジャムと称される、「CIのクラブ」のような場が存在し、スポーツの感覚で楽しめ人気があります。発祥の地アメリカやヨーロッパでは大学の科目として、また、身体に障害のある人との活動、コミュニティーの中
に息づく社交的な身体活動としても盛んです。
1972年にアメリカで生まれ、2008年6月には誕生36周年を記念する【CI36】という大きなイベントがアメリカで行なわれ、世界中の注目を浴びました。
http://www.ci36.com/home/
一見、歴史的・身体文化的に日本人には不得意と思われがちなCIですが、そもそも創始者スティーブ・パクストン(Steve Paxton)は、合気道を通した、東洋思想(禅)の影響を強く受け、独自のダンスを模索する中で生れた物をCIとしたとされています。そのことからも、日本人としてのCIの探求は必然とも考えられます。欧米のスタイルを学ぶのみに終わらず、日本人独特のCIの研究、紹介も、今後の重要なテーマと考えられます。今後このダンスは、時代とともに変容し、国や文化に寄り添いながら、最も長い間生き続けるダンスの一つだと思います。単なるダンススタイルではなく、全ての身体表現の基礎になると考
えても良いでしょう。
CIを通して、「五感で感じること」、「自分を知ること」そして「交流すること」ができます。自分・他者・環境・過去・未来・・・全てが、コミュニケーションの対象です。そこからの情報を受け、瞬時に身体で反応していくことでダンスは始まり、繋がります。しかし、これはダンスだけではなく、すべての芸術・すべての人々の活動に共通して、とても重要なことだと私たちは考えます。「自分を表現し、他者を理解する」社会生活の中で、今、人間の力の低下を実感する時、このCIは、基本的人間力を、言語よりさらに深い心のレベルで回復していけるかもしれない、と信じています。
文責:勝部 ( 2011, 1月)

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