てんかんの種類

 ・早期ミオクロニー脳症(EME)
 ・乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)
 ・乳児良性ミオクロニーてんかん
 ・点頭てんかん(ウェスト症候群)
 ・レンノックス(レノックス)・ガストー症候群
 ・良性小児部分てんかん
 ・光過敏性てんかん
 ・良性家族性新生児けいれん
 ・良性新生児けいれん
 ・小児欠神てんかん(ピクノレプシー)
 ・若年欠神てんかん
 ・若年ミオクロニーてんかん(衝撃小発作)
 ・覚醒時大発作てんかん

突発性(年齢に関連して発病 年齢順に記載
  ・良性家族性新生児けいれん
  ・良性新生児けいれん
  ・乳児良性ミオクロニーてんかん
  ・小児欠神てんかん(ピクノレプシー)
  ・若年欠神てんかん
  ・若年ミオクロニーてんかん(衝撃小発作・ヤンツ症候群)
  ・覚醒時大発作てんかん
  ・上記以外の突発性全般てんかん
  ・特異な発作誘発様態をもつてんかん


 
難治性てんかん

潜因性あるいは症候性(年齢順)
  ・West症候群
  ・Lennox-Gastaut症候群
  ・ミオクロニー失立発作てんかん
  ・ミオクロニー欠神てんかん
症候性
  1.非特異病因   
・早期ミオクロニー脳症 
・早期乳児てんかん性脳症(大田原症候群)
・上記以外の症候性全般てんかん
  2.特異症候群
・アイカルディ症候群
・スタージ−ウェーバー症候群

         

特発性全般てんかん
良性家族性新生児けいれん
 遺伝性のあるてんかんで、多くは生後2〜3日めに発症します。予後は良好です。

良性新生児てんかん
 生後5日めごろに発症します。予後は良好です。全般てんかんに分類されていますが、発作のほとんどは部分発作です。

乳児良性ミオクロニーてんかん
 発達の正常な4ヵ月から3歳までの小児に発症します。
持続時間の短い全般性ミオクロニーが群発(間隔を置いて何度も繰り返す)します。
てんかんの家族歴があることが多いようです。
発作は抗けいれん剤の内服で容易に抑制できます。
軽度の知的障害をみることがありますが、ほとんどの例では発達は良好です。

小児欠神てんかん
 6〜7歳をピークとして学童期に発症し、それまでの発達などは正常で、
遺伝的な素因を認める以外には明らかな異常を伴いません。
女児に多くみられます。ボーとしたり動作が止まる発作は頻回にあり、持続時間は5〜20秒前後です。
発作は前触れもなく突然始まり、突然終わります。発作のために倒れたりすることはほとんどありません。
過呼吸で誘発されやすい特徴があります。発作時の脳波はかなり特徴的です。
治療薬への反応は良好ですが、時に思春期頃に全般性強直発作が出現するようになることがあります。
2〜3割は思春期までに自然に発作は消失し、7〜8割は30歳までに消失します。

若年性欠神てんかん
 発作は小児欠神てんかんと同様ですが、発作の頻度はやや少なく、思春期頃に発症し、
全般性強直発作を伴うことが多くなります。性差はありません。治療に対する反応は良好です。

若年性ミオクローヌスてんかん
 12〜18歳頃発症し、両側性に不規則なミオクローヌス発作がみられます。
腕に出現することが多いようです。稀に発作によって急に倒れることもあります。
意識障害は伴いません。全般性硬直間代発作をしばしば認め、その発作は覚醒直後に多く
、寝不足などで誘発されます。光過敏性を伴うこともあります。
精神運動発達遅滞や神経学的異常は通常認めません。
薬剤への反応は良好ですが、薬剤を中止すると再発することも多くみられます。

覚醒時大発作てんかん
 ほとんどは10代に発症します。全般性強直間代発作が主体で覚醒直後に多くみられます。
欠神発作やミオクローヌスを伴うこともあります。光過敏性を伴うことが多く、
睡眠不足によって誘発されやすいなど、若年性ミオクローヌスてんかんと共通する特徴を有しています。
やはり薬剤への反応は良好ですが、中止すると再発することが多くなります。


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症候性(一部は潜因性)全般てんかん
早期ミオクロニー脳症
 生後3ヵ月以内とくに新生児期に発症し、発作は初期には断片的なミオクローヌスから、
やがて部分発作やミオクローヌス、短い強直発作(スパズム)などを起こしてきます。
代謝異常との関係が指摘されています。有効な治療法もなく予後はきわめて不良です。

サプレッション・バーストを伴う早期乳児てんかん性脳症
 生後3ヵ月以内に発症し、スパズムを頻発します。
「サプレッション・バースト」というのは特徴的な脳波所見のことを示します。
脳に形成異常などの器質的異常を伴います。発作は難治で、予後はきわめて不良です。
生後4〜6ヵ月頃にWest症候群に移行していくことがあります。

ウエスト(West)症候群(点頭てんかん)
 生後4〜7ヵ月くらいで発症することが多く、通常は1歳までに発症します。
スパズムの発作が特徴で、比較的瞬間的な筋肉の動きを示し、
典型的には頸部を前屈させ、四肢を屈曲または伸展させる点頭発作があります。
座った状態でこの発作がでると、急に頭を前方にガクンとうなずくような形になります。
これらの発作はシリーズ形成といって、数秒おきに何度も繰り返すのが特徴です。
発作間欠時(発作を起こしていない時)の脳波がヒプスアリスミアと呼ばれる特徴的な波形を示します。
 多くは症候性で、発症前に何らかの神経学的異常をみとめますが、潜因性のものもあります。
難治性てんかんの一つで一般にその後の発達などの予後はあまりよくありません。
しかし潜因性のものの中には治療への反応もよく、その後の精神運動発達遅滞などもきたさない予後良好なものがあります。
発症時には多くは専門施設での入院治療が必要です。

レノックス(Lennox-Gastaut)症候群
 2〜8歳(3〜5歳にピーク)に発症します。大部分に精神運動発達遅滞があり、
West症候群などの他のてんかん性脳症から移行してくる例が多くみられます。
発作は上肢を挙上・伸展させ体や首を屈曲させるような強直発作が主体ですが、
非典型的な欠神発作や、ミオクローヌス発作、脱力発作など多様な発作型を示します。
きわめて難治なてんかん症候群です。

ミオクロニー失立てんかん
 生後7ヵ月頃から6歳まで(多くは2〜5歳)に発症します。
男児の頻度は女児の2倍です。
ミオクロニー失立発作は一瞬左右の腕を挙上させ、同時に首と下肢の脱力を伴います。
そういった発作を起こしはじめる前に強直間代発作を起こすこともあります。
ミオクローヌス発作、脱力発作、欠神発作などもみられます。
小発作が重積して、長く活動性や反応性が低下したりすることもあります。
てんかんの遺伝性素因が比較的多くみられます。治療に対して約半数が完全寛解します。

ミオクロニー欠神てんかん
 まれ。7歳ころ、肩〜腕を中心とした両側性の律動的なミオクローヌスを伴う欠神発作で発症。
意識減損の程度は様々で、毎日頻回にみられ、持続時間も10〜60秒と小児欠神てんかんよりも長めです。
治療に対する反応は4割くらいで発作は消失しますが、比較的難治でその後の精神運動発達遅滞を認めることも多くなります。