信州ツキノワグマ通信-No.47-3/2010.3.22.-

公開セミナー
「自然ワクワク南信州〜変わりゆく山と里」 感想

瀧井 暁子(けもの調査室・信州クマ研)

飯田市美術博物館で開催された公開セミナーでは、学芸員や環境保全研究所の方など4名の方々がそれぞれのテーマで話をされました。学芸員の松村武氏による「南アルプスの魅力とジオパーク」は、南アルプスの縦走をしたいと考えていた私にとって、動植物以外の視点での山歩き、という意味で興味深く聞きました。話の中の、「南アルプスは周氷河作用により稜線部ほどなだらかで谷は険しい」という説明に、ふとシカ調査で10年以上通っていた丹沢とシカのことを思い浮かべてしまいました。丹沢山地も谷が険しく、稜線はなだらかです。シカは稜線に集まり、シカの採食しない植物が繁茂しています。南アルプスでも、緩やかな地形と豊富な植物(お花畑)がある稜線にシカが出没し始めていますが、こんな共通点があったとは・・・。

さて、その後の岸元良輔氏の話の中では、今年度の長野県のシカ捕獲数が2万頭に達するかもしれないとのことでした。すごい数ですが、今後どうなるでしょう。いつもの信州のフィールドで、今日もシカは下を向いてササを食べていました。シカも生きるのに必死のようです。


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