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VG・レポート
ゴージャスなコンサート


1 はじめに

大勢でウクレレを弾いていると、自分のウクレレの音が埋もれてしまいます。
そこで、音が前へ前へよく出るウクレレを探していました。
そんなとき、巡り会ったのが、このVGです。
こんなにレスポンスがよく、粒立ちのはっきりしたサウンドは、今まで経験したことがありませんでした。
それでは、VGウクレレを紹介してまいります。


2 全体

アキオ楽器さんで、「カラッとして、大きな音が出るウクレレを」とたずねたところ、このVGが手渡されました。
弾いてみて驚きました。
「こんなにコロコロした音ははじめてです。マホなのにまるでコアのような鳴りですね!」
と言ったところ、
「マホガニーに見えますが、コアなんですよ」との回答。
もう、一目ぼれです。
そのときは、持ち合わせがなかったので、ヘソクリを貯めることにしました。
出会いから8ヶ月。ようやく家へ連れて帰ることができました。


3 ボディ

さて、ボディをご覧ください。
表板、裏板ともに、1ピースの単板のコアです。側板は2ピースのコア単板です。
真ん中で接いであるように見えますが、これは木目です。
コアといえば、最近はカーリー(トラ目)のウクレレがもてはやされていますが、これは「柾目」です。
近づいてよく見ると、目の詰まった非常に上質の材です。
嫁も「今度はちゃんとした柾目のウクレレだね。シマシマよりいいね!」と言ってくれました(^^;

ボディとサウンドホールの周りが光っています。それでは、近づいてみましょう。

ハイ!アバロン貝がちりばめられています。
さらに、ボディ周りは、貝の外側にフレイム・メイプルのバインディングが施されています。
バックにもフレイム・メイプルのバインディングがあります。


4 ヘッド

ヘッドに輝くVGの文字。このVGの部分は白蝶貝が埋め込まれています。
ヘッドの表面はコア材が薄く貼ってあるようです。こちらはカーリー入りです。

ペグは金色に輝く、ゴトー製の高級ペグが使用されています。つまみはアイボリー色で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
ゴトーのペグは、チューニングのとき、指の細かい動きがそのままチューナーの針の動きになるほどスムーズです。


5 サウンドホール

サウンドホール周りのインレイをご覧ください。アバロン貝がたっぷりと使われています。
中をのぞいてみると、ラベルはありません。
ネックの付け根のブロックに型番とシリアル番号が書かれています。


6 ネック

ネックは無垢のマホガニーから削り出してあります。
ネックの厚みは薄く、非常に握りやすい形状をしています。
指板はエボニー。そして、ポジション・マークにもアバロン貝が使われています。
フレット数は17で、12フレットの位置でボディとジョイントしています。


7 ブリッジ

ブリッジは、クラシックギターと同じ形状のものが使われています。
ブリッジの材質はコアです。
サドルは牛骨(ナットも同じ)が使われています。
弦高は低めですので、ハイポジションでの演奏が楽にできます。


8 付属品

ご覧の立派なオリジナル・ハードケースがおまけで付いてきます。
VG用に作られていますので、ピッタリと収まります。
緩衝剤の厚みもたっぷりとあり、ウクレレをやさしく包んでいます。


9 弦

弦は、オリジナルな状態では黒弦が張ってありました。
手触りからカマカのように思われますが、ボディとの相性はとても良いです。

しかしながら、今までご覧になってお分かりのように、白いプラスチックのような弦が張ってあります。
ご想像のとおり、NYLGUT弦が張ってあります。
NYLGUT弦はナイロン弦より比重が大きいので細くなります。
また、購入のときに細かくゲージを指定できるので、コンサートの弦長に合ったゲージを選ぶことができます。

通常、コンサートの弦はスタンダードの弦をそのまま流用することが多いですが、弦長が長くなる分、テンションが強くなり、押さえにくくなります。また、音も金属的な音色になります。
そこで、このVGコンサートには、スタンダードで使用したより若干細いゲージを張ってみました(日本ウクレレ協会の小林正巳さんに選んでいただき、送っていただきました。ありがとうございます)。

区分

1弦

2弦

3弦

4弦

備考

コンサート用

0.48mm

0.64mm

0.79mm

0.54mm

NYLGUT弦

スタンダード用

0.56mm

0.73mm

0.91mm

0.62mm

NYLGUT弦

ghs(参考)

0.63mm

0.81mm

0.91mm

0.71mm

ナイロン弦

※ここでいう、コンサート用とは、現在販売されているNYLGUTのゲージとは違います。販売されているコンサート弦はスタンダード弦より太くなっています。このレポートを作成した当時は、まだ、ウクレレ用のNYLGUTは販売されていませんでした。(2005.2.13追記)

3弦には0.79mmを張っています。これはghsの2弦と4弦の間の太さです。
ということは、振動の節がナットとサドルに近づきますので、3弦のオクターブチューニングがかなり正確になります。
12フレットで+5セントです。

弦が細くなると、パワーが落ちると思われますが、ナイロンより約20%比重が高いので、パワフルな音が得られます。


10 塗装

VGは、ラッカー塗装が施されています。
材の上に水を静かに張ったような美しさです。

安価なウクレレではポリウレタンが多く使われていますが、これは強固な皮膜を少ない塗り回数で作ることができ、しかも、非常に光沢があります。
しかしながら、ポリウレタン塗装は塗装膜が非常に固く、また木材に染み込むため、振動を殺す恐れがあります。

これに対し、ラッカー塗装は、木材に染み込まないため、振動に影響を与えにくくなっています。ただ、ある程度の厚みを得るには、何回も塗っては乾かすという作業が必要で、非常に手間のかかる塗装です。
また、石油系のものに弱いので、ウクレレスタンドのゴムに触れっぱなしにしておくと溶けてきます。


11 他のウクレレとの比較


左から Nakanishi(スタンダード)、VG(コンサート)、Pupukea(テナー)

ご覧のように、VGはスタンダードより若干大きな、コンサート型になります。
しかし、はじめて弾いたときはコンサートだとは気づかず、「このコンサート型はありますか?」と尋ねてしまいました。
他のコンサート型のウクレレと比べると、VGのボディは若干小さな造りになっています。
アキオ楽器の方にお聞きしたところ、たいていのコンサート型ウクレレは、マーチンのコンサートを手本に大きさを決めていますが、VGはその点はいいかげんにできているそうです(笑)。
しかし、この微妙な大きさが幸いして、この素晴らしいサウンドが生み出されるのだと思われます。

なお、ボディをたたいてチューナーで音を拾ったところ、Cでした。
すなわち、最低音がCで一番鳴るボディです。
ということは、スタンダード・チューニングで最高の能力を発揮できるボディといえます。
LOW-Gでは鳴りません。


12 おわりに

VGはウクレレのメーカーとしては、Famousのように有名なメーカーではありませんが、ギターの世界では、我が国を代表する高級ブランドとして知れ渡っています。
そのVGが、その確かな技術力で創り上げたウクレレです。サウンド、造りともに最高の出来映えです。

VGのコンサート型には、バインディングのないVG-U00、メイプルのバインディングが入ったVG-U03、今回私が手に入れたVG-U05の3種類があります。
これらの値段の違いは、バインディングの差もありますが、使われているコア材が異なるようです。
ですから、音も若干違って聞こえました。

VGはゴージャスさの中にしっとりとした大人の雰囲気を含んだ、まるで藤原紀香さんのようなウクレレですが、サウンドは元気いっぱいで賑やかなモーニング娘。
このギャップが楽しいです。

これで、ウクレレ増殖も収束しそうです。
今度は6弦。めざせ8弦、10弦(^^)

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