12系「TABIJI」

12系「TABIJI」は、JR西日本広島支社が所有していた団体用列車で、国鉄末期に登場しました。

最後の九州入りとなった「TABIJI」。2007年9月17日・瀬高駅で撮影。

12系客車について

 12系客車の製造初年は1969年(昭和44年)で、客車初の分散型電源を搭載した。自動ドアも採用した。上下関係でいうと、12系は後に登場した14系や24系の先輩格にあたり、それらの形式の基本にもなった。

 「TABIJI」は1981年(昭和56年)に12系客車を改造して登場。1980年代(昭和55年〜)は、お座敷列車やジョイフルトレインとして多くの12系が改造された時期でもあった。

「TABIJI」について

 登場した当時は赤ではなく、ブルートレインと同じ青い車体だった。また、登場当初は「TABIJI」ではなく、漢字で「旅路」だった。登場から6年後の1987年(昭和62年)に車体色が今とほぼ同じものに変更している。このときはまだ「旅路」という名前で運行されていた。1994年(平成6年)に現在の車両に改造された。このとき「旅路」からローマ字の「TABIJI」と変更されている。車内も大幅に改造され、展望室やラウンジが設置された。また運行される際、専用のヘッドマークが取り付けられることもある。

 6両編成の各号車には山口県から広島県にかけての山陽本線沿線の主要都市の花の名前がついている。また、車体には各車両に沿線にある世界遺産・厳島神社の大鳥居が描かれている。実はこの車体色自体が厳島神社の大鳥居をイメージしたもので、車内もそれにちなんだ名前の部屋がある。

   車内は窓はカーテンではなく障子で、畳敷き、さらにテレビ付きのお座敷車両もあれば、談話室やカラオケ装置を備えたサロンカー、それに編成端の展望室などがあり、誰もが快適に楽しめるようになっている。お座敷車両に至っては、通路部分に畳を設置することで、客室部分を完全に畳敷きにすることができる。

 「TABIJI」は先ほど述べたとおり主にJR西日本管内で運行されているが、たまにJR西日本管内を飛び出し、過去に信越本線や九州で走ったこともある。

 しかし、車両の老朽化に加え、旅行者のニーズが団体から個人へと変化したため、「TABIJI」利用の需要が減ってしまった。これにより、「TABIJI」は2007年(平成19年)9月30日の「さよなら運転」を持って引退した。

 JR西日本所属だったが、九州に住む鉄道ファンにも夢と感動を運んできてくれた功績は大きい。月並みな表現ながら、心からお礼を言いたい。さようなら、「TABIJI」、そして、ありがとう、「TABIJI」。

12系「TABIJI」写真館

「TABIJI」の5号車。右側の絵は、広島県・厳島神社の大鳥居。2007年9月17日・荒尾駅で撮影。

瀬高駅2番乗り場に停車中の「TABIJI」。2007年9月17日・瀬高駅で撮影。

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