ホテリア 創作話 「Kiss me please」   作者 : 晶

Shieさん、並びに小部屋のみなさま、こんにちは。
いつも、大変お世話になっております。

さて、私の拙い創作に、とんでもなく有難〜い感想をいただくたびに
みなさまのご要望に応えねば・・・。
そう思い、日々妄想モードマックスの晶です。
しかしここ最近の私は、
本来得意分野であるはずのお色気の世界からすっかり遠ざかり
どうにも指が、その手の言葉を紡ぎだせない(悩)
純愛路線もいいけれど、残された課題である「するめの宿」を
少しでも色っぽく書くための指慣らし・・・
そう考えて、今回これを書いてみました。

チュンサン&ユジンには出来ないことも
おなじみ、ホテリアーのおふたりさんなら可能かと・・・。

テーマは、もちろん・・・ふたりの婚前交渉(死語だよ・笑)
そして、裏テーマは・・・“ウォンなドンヒョク”(爆)

で・・・今回は、やや、えっち〜ではないかと、作者自負しておりますので
くれぐれも、お好みの方のみ、お読みになることをお勧めいたします。
あ、でもかる〜くですよ。
え?これだけ?ってなもんです(うふっ)


では、どうぞ〜


Kiss me please



あれから三日
今日もまた、君からの連絡がなかった
お互い、式を挙げるまでの残り一ヶ月
どんなに忙しくても、たとえ逢うことが叶わなくても
必ず一日一回の連絡は取り合おう・・・そう決めていたのに・・・
電話がダメなら、メールでもいい
その日一日どうやって過ごしたか、明日は何をする予定なのか
どんな些細なことでも構わないから、報告し合おう
・・・そう決めたじゃないか

ほんの小さな行き違いから、僕たちの諍いは思いがけなく発展してしまった
君の言うとおり、確かに僕は忙しすぎたのかもしれない
だからといって
別に君の気持ちをないがしろにしたつもりなんてまったくない
それなのに、君ときたら

どうしてわかってくれないのって・・・

悪いけど、そのセリフ、そっくりそのまま君に返したい気分だ

どうしてわかってくれないんだ・・・

僕がどれだけ君を必要としているか
君がいるから生きていける
君を失う日がきたら、きっと僕は呼吸をすることすらできなくなる
誰も愛さない、愛して欲しいなんて思わない、そう決めて生きてきた僕が
初めてその愛を欲しいと願った、この世でたった一人の女性(ひと)
ジニョン・・・
頼むから、今日こそは僕を抱きしめて、愛してるって聞かせてほしい・・・




片付かない仕事の山と、レオの呆れ顔に目を瞑り
やっとたどり着いた君のマンションの部屋の前

今日こそは君の目を見て話そう
そうでもしないと僕たちは、何か大きな行き違いを起こしそうで怖かった
僕がどれほど君に逢いたかったか・・・それを素直に伝えよう

時計の針はすでに12時をまわり
ともすればイラつく気持ちを抑えながら、僕はじっと君を待つ
僕は煙草に依存するタイプではない
君に控えるように言われたから、しばらくは遠ざかっていたけれど
今は無性に吸いたい気分だよ
こんな僕のこと、君はわかっていないだろ?

エレベーターのドアが開いて、うつむいたままやってくる君が見えた
そんな風に、下を向いてばかりじゃ、危ないな
声を掛けると、君は一瞬ぽかんと口をあけて僕を見た
おっと、どこへ行くんだい?
ここは君の家の前じゃないか
再びエレベーターに乗り込もうとする君の腕を僕はとっさに掴んだ




「確かに僕が悪かったんだ、謝るよ」

僕はひたすら君に詫びる
それでも君がわからないことを言うから

「いい加減にしたらどうだ!!」

感情が高ぶった僕は、ついつい大声になる

「大きな声を出さないで!!」

隣近所を気に掛けながら、君が僕に言うけれど・・・
そういう君の声だって、結構な大きさだよ

「君がこんなに強情だとは思わなかったな」
「あなたこそ、私の気持ちなんてぜんぜんわからないくせにっ」

怒った君はクルリと背を向けると、バッグからキーを取り出した
自分だけ部屋に入って、僕を閉め出すつもりかい?
そうはさせやしない・・・

僕はその細い手首を掴んでこちらに向き直らせると
君をグイッとドアに押し付けた
瞬間、僕をキッとにらむ瞳は
勝気なくせに・・・ほんとは寂しかったと訴えてくる
僕だって、同じだ
君とこんな無駄な言い争いはしたくない
今夜は朝まで一緒にいよう、そう伝えたくてここへ来たんだ

僕たちは、初めて結ばれてからまだ日が浅い
ずっと待ち望んでいた、君との夜を手に入れてからは
たとえどこにいようとも、何をしていても
僕はあの夜を思い出していた

君をもっと知りたくて、君の肌が恋しくて・・・
それがすべてじゃないけれど
言葉で伝わらないときは、けっして悪い方法ではないだろ?
唇を、そして肌を重ねることは
こんな状況では、絶対外せないコミュニケーションだ

だから・・・さあ、仲直りをしよう・・・

僕は両手をドアにつき君が逃げられないようにする

「もう、よそう・・・」

そう言って視線を君の唇だけに絞り
軽く首を傾けながら・・・ゆっくりと顔を近づけていく
君は固く唇を結んだまま、それでもじっと動かずに・・・
きっと僕の唇を待ってくれているんだよね
それなのに・・・
僕にしてみればまったく思いもよらず・・・
唇が触れる直前、君は僕の唇を避けるようにプイっと横を向いてしまった
余裕でその気になっていた僕は
土壇場ではぐらかされたことのバツの悪さに、もう気持ちのやり場がない

そうか・・・そんなに怒ってるんだ
それにしても、そういう態度はないだろう
確かに・・・僕が悪かったかもしれない
だから、はじめはひたすら謝ったじゃないか・・・
それなのに、君ときたら予想外にかたくなで・・・

キスを拒絶した君のその態度に軽い苛立ちを覚え
ぐっと押し黙っているうちに、僕は次第に開き直る
こんな形で君に拒絶されて、このままひきさがれるはずがない
悪いがこっちにもプライドがあるんだ、わかるよね

拗ねたように横を向いたままの君を、僕は黙ってじっと見つめる
その視線を感じた君は、今の今まで強気だったクセに
今度は妙におずおずと僕のほうを見た
僕は、努めて冷ややかに君の瞳を見つめ返す
僕だって、怒ってるんだ・・・君にそう、思わせる
もちろん怒っちゃいないさ
ただ・・・君を少し苛めたいだけだ・・・
大好きな君を、僕のやり方で懲らしめて
そして・・・君からキスを欲しいって言わせてみせるよ




僕は、わざと冷たく君を見る
いつもなら熱い視線を送ってしまうけど、今はけっしてそうはしない
今の僕は、きっとハンターとして、充分な冷酷さを演じているだろうね

君はにわかに緊張し、肩で大きく息を吸う
君の胸が上下して
僕の視線はうっかり君の胸元へ走った

まったく・・・
どうしてそんなセーターを着るんだ
そんなに深いVネックじゃ、ほんのちょっとかがんだりしただけでも
周り中の男の視線が、釘付けだぞ
君はそういうところがヘンに鈍感で
まあ、それが魅力でもあるんだけど
それにしても、あとでちゃんと叱っておかないといけないな
君の職場の男たちに、ましてやハン・テジュンにそれを見られるかと思うと
僕は眩暈がするくらい心配で
君をどこかに閉じ込めていまいたいくらいだ

深い胸元からは、淡いブルーの下着がわずかに覗いて
僕は一瞬君の胸の谷間に目を奪われながらも
どうにかそこから目をそらした

僕たちはじっと見詰め合う
お互い、相手がどう出るか、まるで間合いを測っているかのようだ

僕はいきなり視線を外すと、少し頭を下げるようにして
君のこめかみにすばやく唇を寄せた

・・・今度は逃げられなかったね

不意のこめかみへのキスに、君は身体ごとビクっと跳ねる
寄せた唇には君の脈がはっきりと感じられて
さっきまで固く結ばれていた君の唇は、わずかに開いている
わかってる?
どんなに突っ張っていても
それじゃ、キスを待っているのがすっかりバレてるよ

でも、まだだよ・・・まだあげられない

僕は君をじっと見つめると、今度は、やわらかな頬に唇を寄せた
君はますます唇を開き、瞳を閉じて・・・
そんな君の反応を確かめながら、僕はその震える瞼にもキスを落とす
君は耐え切れず、はぁっと甘い息を漏らし、自分から僕にもたれそうになる
君の胸の先端が僕の胸のすぐ下に当たり
君はあわてたように身を引いた

強情だな・・・寄りかかっていいのに・・・

いよいよ僕は、君の唇の、そのすぐ横にキスをおくった

「・・・ひどいっ」

君が顔を上気させ、震える声で小さく叫ぶ
僕は君の顎先を片手で弄びながら

「何が、ひどいんだい?」

そう、わかりきったことを訊ねる

「わかってるクセに・・・」
「さあ、どうかな・・・」

僕は、うっすらと汗ばんでいる君の首筋を支えながら、そこにも唇を寄せた
君の唇からは吐息が漏れ、さらに耳たぶを噛むと、小さく声を上げる
君の身体が燃えるように熱く、脈が速くなっているのがはっきりと伝わってきた

「ドンヒョクシ・・・お願い」

君は僕の袖を掴んで、自分のほうへと引き寄せる
かなり、キツそうだね・・・
でも、まだ・・・だめだよ
君は、まだちゃんと言っていないじゃないか
さらに鎖骨へ唇を這わせたとき、ついに君は涙声になりながら、僕に言った


「キスして・・・」


君は僕の顔を両手で挟み、涙の滲んだ瞳で僕に訴えてくる


「いますぐ・・・キスして。おねがい・・・」


泣き顔でキスをねだる君が、ゾクゾクするほどエロティックで
僕の身体は途端に硬くなる

もういいよね・・・こっちも限界だ
それに、少しやりすぎたね・・・ごめんよ・・・ジニョン

僕はついに、君の唇にそっと唇を押し当て
そしてその下唇を柔かく噛んでみた
されるがままの君は、ぐらりともたれかかってきて・・・
僕は君の腰をグッと引き寄せると
その艶やかに濡れた唇をわざと乱暴に塞いだ

君が僕を掻き抱き
僕は君の身体がしなるほどきつく抱きしめる

予定ではじっくりとキスをおくるつもりだったのが
舌を絡め合った瞬間、息をつくのも難しいほど激しくなっていく

僕は君の細い腰を抱きながら、やっとの事でドアをあけると
そのままもつれるように部屋へ入った




いくらキスをしても満たされないのではないかと思えるほど
僕たちは長い長いキスを交わした。
それでもなかなか唇を離すことができずに
僕は小さいキスを繰り返しながら、やっと君の唇を解放する

これで喧嘩は終わりにしよう
こんな争いはもうムダなことだ
僕は、君の肩を壁に押し付け、そう言った

愛しているんだ
君に逢いたかった
君を失うかもしれないと思うと、気が狂いそうだった

僕はありったけの言葉を並べる
僕を見つめる君の瞳が僅かに揺れて、細い肩から力が抜けた




君の両手をベッドに磔(はりつけ)にして
僕の唇は、君が僕のものであることの印をじっくりと付けていく
君の白く滑らかな肌は
この世で僕だけが知ることのできる芳醇な香りを放ちながら
いとも簡単に、僕を酔わせる

僕の手が、君の美しい曲線を愛(め)で
そして指が、君の秘密にたどり着く頃
甘い吐息の狭間で、君は途切れ途切れに僕に打ち明けた

逢いたかったの
初めてのあの夜から・・・ずっとずっと逢いたかったけど
何だか怖くて・・・言えなかった
あなたに、忙しいから少し待ってほしいって言われたとき
もしかしたら私・・・魅力がなかったんじゃないかって
不安でたまらなくなって・・・
ごめんなさい・・・ドンヒョクシ
あなたの勝ちよ・・・
意地を張って、強がって・・・最低だわ・・・
でも・・・許してくれる?
だって、愛してるの・・・誰よりも、あなたを愛してる・・・

君の言葉を聞いて、僕は嬉しさに身体が震えた

僕の勝ち?
いや君の勝ちだよ、間違いなく・・・

いくら君が愛してる
・・そう言ってくれても、きっと僕のほうが、もっとそう思ってる
君が、僕を欲しい
・・・そう言ってくれたところで、僕の渇望にはきっと及ばないだろう

そして、僕のほうこそ、君に謝らないといけないね
ほんと・・・ゴメンよ、ジニョン・・・
君を泣かせてしまった

でも、僕は余りにも君がいとおしくて
これからも、きっと
こうして、ひどく苛めてしまいたくなりそうだ・・・




しどけなくシーツの波に沈んだ君を、僕は後ろからそっと抱きしめる
少しだけ身体を起こして顔を覗き込み
うっすらと汗ばんだ額にかかる髪をそっと撫で付けてやると
まるで子猫のようにうっとりと、瞳を閉じたまま口元にかすかな笑みを浮かべた

どうだった・・・?

君の様子を見れば、それは愚問だとわかるけど・・・
今夜はどうしても訊ねたい
どうやら君にとっても思いがけない質問だったらしく
驚いたようにぱちりと目を開ける

ど、どうって・・・そんな・・・

ますます子猫のように、小さく身体を丸め
君が赤くなっているのが、こんな薄明かりでもわかるよ

そんなこと・・・言えるわけないじゃない・・・
どうして?僕は、聞きたい
ダメ・・・ナイショ

だんだん君の声が小さくなって・・・
僕はそんな君の耳元に唇を寄せて、囁いた
愛し合ったばかりの、その余韻に浸っていた君は
そっと息を吹きかけただけでビクッと身体を震わせる
僕の囁いた言葉に

ウソよ・・・言ってないわ、そんなことっ

そう、夢中で否定する

言ったよ・・・何回も
へぇ、参ったな・・・憶えてない?
そうか・・・ならいいけど・・・
記憶・・・とんじゃうほどだったんだね・・・

僕のからかいに君が更にムキになる

ウソよ、ぜったい言わないわっ
じゃ、そういうことにしておくよ
ちょっと、待って・・・
そういえば、噛み付かれちゃったしなぁ、ツメも立てられたっけ
そんな・・・・・・
あ、もしかして・・・それも憶えてない?

イジワルっ
もう、きらいよ、だいっきらい・・・

君が拗ねるから、僕はますますいとおしい
僕の腕から逃れようとする君を、更にきつく抱きしめると
力では到底適わない君は、やがて諦めたように力を抜き
そして不思議そうにつぶやいた

ドンヒョクシ・・・いつもと違うわ
違うって?
あの・・・つまり・・・
あなたがそういう類の・・・そんなこと言うなんて・・・
そんなこと?僕が言ったらおかしい?
だって・・・
だって、なに?
だって・・・なんだか、別のひとみたい・・・

ちょっぴり戸惑う君の髪に口付け、僕はその香りを楽しんだ

僕だってただの男さ・・・男なんて、みんなこんなモンだよ
君に逢えば、毎日だってこうしたいって、思ってる
これだって、僕は随分、我慢してるんだ・・・
そう・・・なの?
そうさ・・・
ただの男だよ、僕は・・・
君なしでは生きられない・・・ごく普通の男なんだ




僕の手が、君の豊かな胸を包み、指先でその先端を刺激すると
君の呼吸が一瞬止まり、しなやかな身体が反り返る
僕は、君の脚に自分の脚を絡ませながら、後ろから、キスを奪った
やがて君が息を切らせながら、身体の向きを変え、僕の首に両腕を回した
いつもなら受身でいる君が、今日は自分から深いキスを返してくれる
僕はそれだけで、頭の芯が痺れるくらいに嬉しくて
まずいよ・・・君を壊してしまいそうだ
やがて僕の唇が君の首筋を辿り始めると
君のつややかな吐息が、しんとした部屋に響いた

そうして僕は、再び君に溺れていく
やわらかく温かい君の胸に顔を埋めながら
僕は、この夜が永遠であることを祈った

愛してる・・・
ジニョン・・・
僕の運命の女性(ひと)・・・


あとがき


まずは、Shieさん、きっとお疲れでしょうに
またまたお世話をかけまして
申しわけありません。
本当にありがとうございます。


さて、今回の内容ですが
ストーリーといえるほどのものはなく・・・まさに“それだけ”話(笑)
よくあるセリフの羅列ですし、ありふれた光景に終始しています。
だからこそ余り頭を悩ませることもなく
おかげさまでキーボードを叩く指が速いのなんのって(爆)
まあ、ブラインドタッチとまではいきませんが、めでたく二夜で完成!!
これでも、超スロ〜な私には早いほうなんですよぉ。
やっぱり、こんな展開を書くのは、ひたすら気楽で愉しいです〜

さぁて、この調子でチュンサン&ユジンを書かなくてはっ
あ・・・急に重くなってきた(笑)
でも、重いものだからこそ、
完成した暁には、とんでもなく嬉しいものでもあるわけですが。

さて、指慣らし第二弾は(まだやる気だよ)
例の子持ちの彼にも手を出したいな〜とか目論んでおりまして
(こういう予告が自分の首を絞めるんですよねぇ)
出せるかな〜どうかな〜
頑張ってみます。

最後に
読んでくださったみなさま
本当に本当にありがとうございました。
皆様の下さる感想は、私にとって大きな大きな糧となります。
心より、感謝申し上げます





【註】
文中のキスシーンのくだりですが
実は、以前自分が書いた創作の一部をリメイクしたものです。
もちろんヨンジュンシとはまったく関係のない創作ですが
今回のドンヒョクにあまりにもぴったりでしたので、使ってしまいました〜
もちろん、気づく方など、いらっしゃらないとは思いますが・・・
決して盗作ではありませんので(笑)念のため。

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