サイクロイドとスピログラフ



 平面上で、一本の直線に接しつつ、滑らずに転がる円の円周上に
固定された点の軌跡を サイクロイド   といいます。

サイクロイド
 大きな円に、外側から接しつつ、滑らずに転がる小円の、円周上に
固定された点の軌跡を エピサイクロイド   といいます。
エピサイクロイド
 大きな円に、内側から接しつつ、滑らずに転がる小円の、円周上に
固定された点の軌跡を ハイポサイクロイド   といいます。
ハイポサイクロイド
 いくつかのエピサイクロイドとハイポサイクロイドの例を示しましょう。
 まずエピサイクロイドからです。
 大きな円の半径と、外側をまわる円の半径との比をそれぞれ右下に
示しました。
エピサイクロイド
 この曲線は カルジオイド  cardioid 別名 心臓形   と呼ばれています。
心電図 cardiogram と一緒に覚えておくといいでしょう。
エピサイクロイド
エピサイクロイド
エピサイクロイド

 次にハイポサイクロイドの例です。
 大きな円の半径と、内側をまわる円の半径との比をそれぞれ右下に
示しました。
ハイポサイクロイド
ハイポサイクロイド
ハイポサイクロイド

 ハイポサイクロイドにおいて、大円と小円の比を n : 1 だけでなく、
n : 2 や n : 3 の場合も面白い曲線になります。

 5 : 2 と 5 : 3 について調べてみましょう。
ハイポサイクロイド
 不思議ですね!!  同じ曲線が現れました。
 実は、描く順序が少し違うのです。内側の円はどちらも時計と
反対周りに動いているのに、5 : 3 の場合だけ、曲線は時計周りに
描かれています。

 念のため、3 : 1 と 3 : 2 、 4 : 1 と 4 : 3 の場合を
比べておきましょう。
ハイポサイクロイド
ハイポサイクロイド
 大発見!!  一般に、大円と小円の比が n : k と n : n-k では、
同じ曲線になることがわかりました。

 さまざまな n と k について、 n : k のハイポサイクロイドの例を
こちら  に展示しました。ご覧下さい。



 ハイポサイクロイドは、大円の内側に接しつつ、滑らずに転がる
小円の、円周上に固定された点の軌跡ですが、小円板の中(中心と
円周との間)に固定された点の軌跡を スピログラフ といいます。

 例えば、大円と小円の比が 3 : 1 であるハイポサイクロイド(青色)
に対して小円板の半径の 0.4 倍のところに穴を開けて、鉛筆を差し
込んで描いた曲線は赤色のようになります。
スピログラフ
 大円と小円の比が 3 : 2 の場合は、ハイポサイクロイドは同じ
ですが、スピログラフはまた違った形になります。
スピログラフ
  スピログラフに関しては、 
こちら  をご覧下さい。(工事中)

 サイクロイドを初めとして、エピ/ハイポサイクロイドなどは
平面曲線として興味深い性質があります。
 たとえば曲率中心の軌跡を元の曲線の 縮閉線   といいます。
 サイクロイドの縮閉線は元のサイクロイドを平行移動しただけ
であることがわかります。
サイクロイドの縮閉線
 紐の先に鉛筆をつけて、紐を曲線に巻きつけていくとき、または
巻きつけていた紐をほどいていくとき、鉛筆の先の描く曲線を、元
の曲線の 伸開線  といいます。
縮閉線と伸開線は互いに逆の関係になります。すなわち、曲線Cの
縮閉線をDとすると、CはDの伸開線となります。

注意 一つの曲線に対して縮閉線は一意的ですが、伸開線は、紐の
長さによりいろいろ描かれることになります。微分は一意的ですが、
不定積分は積分定数の違いだけ、いろいろ出てくる事情に似ています。

 サイクロイドや、エピ/ハイポサイクロイドなどの縮閉線と伸開線に
関しては、 
こちら  をご覧下さい。



「ホームページ」  へ戻る。