「心神喪失者医療観察法案」の廃案を求める弁護士団声明


心神喪失者等医療観察法に反対!

以下、転載可能だそうです。(注意:私の文章ではありません)
(音声ブラウザ利用を想定して、改行位置は私の判断で変更しました。)

(八尋光秀さんは「ハンセン病熊本地裁訴訟弁護団」の人だそうです。)


各位

 去年の通常国会では継続審議となりましたが、昨秋の臨時国会で修正案が出されて衆議院を通過し、現在、「心神喪失者医療観察法案」は参議院で審議中です。修正案においても再犯の予測、再犯の防止を理由とした無期限の患者隔離収容を許容するという法案の本質、基本的な構造は何ら変わっていません。なんとしても廃案にするために、修正案のまやかしを明らかにして反対の声をさらに大きくしたいと思います。
 ハンセン病熊本地裁判決を踏まえて患者の不合理な強制隔離による人生被害の重さを考えたとき、また、手続面における憲法上の諸原則等の軽視を考えたとき、我々弁護士は法律家として、ささやかではありますが、憲法違反に言及し、反対の意見を表明すべきだと思います(ハンセン病熊本地裁判決については、判例時報1748号30頁参照。手続面については、京都弁護士会HP「心神喪失者医療観察法案Q&A」(http://www.kyotoben.or.jp/siritai/houkoku/3.html)参照。修正案批判については全国精労協HP(http://www.seirokyo.com/index.html)参照)。そこで、昨年の弁護士団声明に引き続き、この声明を作成し、弁護士のみなさまに呼びかけております。
 この声明にご賛同いただける方は、大杉光子(Email:to_photon@nifty.comまたはFAX:075−211−8552)まで、お名前と所属単位会とご連絡先(できるだけEmailも)をお知らせいただきますようにお願いいたします。また、他の弁護士にも呼びかけていただければと思います。
 なお、5月20日を第1次締切とさせていただきますので、ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

呼びかけ人 徳田靖之(大分県弁護士会)
同     八尋光秀(福岡県弁護士会)
事務局   大杉光子(京都弁護士会) 

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けやき法律事務所
大杉光子 行
(Email:to_photon@nifty.comまたはFAX:075−211−8552)

 「『心神喪失者医療観察法案』の廃案を求める弁護士団声明」および「『心神喪失者医療観察法案』(修正案)の廃案を求める弁護士団声明」に賛同します。
お名前
所属単位会
TEL
FAX
Email                               
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  「心神喪失者医療観察法案」修正案の廃案を求める弁護士団声明

 「心神喪失者医療観察法案」は、多数の当事者、家族、市民、精神科医療従事者、法律家等の反対によって去年の通常国会においては継続審議となったが、昨秋の臨時国会で修正案が出されて衆議院を通過し、現在、参議院で審議されています。
 法案は、殺人、放火、強盗、強姦・強制わいせつ、傷害にあたる行為を行い、心神喪失又は心神耗弱であるとして不起訴処分、無罪判決ないし執行猶予判決などを受けた人々に対し、「再犯の防止」を図るためとして、裁判官1人と精神科医1人の合議により強制的に隔離収容し、期限を定めることなく「治療」を受けさせるというものです。
 修正案においては、「医療を行わなければ心神喪失又は心神耗弱の状態の原因となった精神障害のために再び対象行為を行うおそれ」という処遇要件を「対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するため、入院をさせてこの法律による医療を受けさせる必要があると認める場合」に変更したことにより、批判の強かった「再犯のおそれ」という要件が削除されたかのように説明されています。
 しかし、法案の目的を定める第1条以下審判手続諸規定には実質的な変更はなく、再犯防止目的、裁判官関与等の法案構造は全く同じです。修正したとする「同様の行為を行うことなく」という文言は「精神障害者」とされる人々だけに対する特別の差別法で強制収容隔離を許容するための要件であり、まさに修正前の「再犯のおそれ」という要件と「再犯の防止」という目的とを包括するものです。
 したがって、私達は先に提出した弁護士団声明と同様、本修正案の廃案を求めます。
以上

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(参考・弁護士団声明第1弾および賛同者一覧表)

   「心神喪失者医療観察法案」の廃案を求める弁護士団声明

 現在、国会において審議されている「心神喪失者医療観察法案」は、殺人、放火、強盗、強姦・強制わいせつ、傷害にあたる行為を行い、心神喪失又は心神耗弱であるとして不起訴処分、無罪判決ないし執行猶予判決を受けた人に対し、「再犯のおそれ」を理由に特別な施設へ強制的に入所させ、引き続き施設内に隔離収容しながら治療を受けさせることとしている。この強制隔離には期間も上限も定めがない。法案は無期限に患者の意に反して患者隔離と治療を強いるものとなっている。
 日本精神神経学会をはじめとする精神科医療団体のほとんどがこの法案に反対する。「再犯のおそれ」は「精神病患者・障害者は危険」とする誤った社会認識(差別・偏見)にもとづくものであり、その正確な再犯予測は不可能であるというのがその理由である。坂口厚生労働大臣は国会において「再犯のおそれ」は判断可能だと答弁した。しかし、ここで引用された「オックスフォード精神医学教科書2000年版」は保険数理的なリスク管理・評価のあり方についてスティグマ禍に配慮しつつ言及はするが、患者を強制的に隔離しなければならない要件としての「再犯のおそれ」を含む危険性の予測についてはむしろ「予想し難い」としている。誤った社会認識や曖昧な要件による患者隔離が許されないのは当然である。
 強制的な患者隔離を許容する法と政策は、患者に「他に比類のないような極めて重大な自由の制限を課する」ものであり、人生そのもの、人格そのものに対する重大な人生被害を強いるものであって、実体的にも手続的にもこれを正当化するに足りる必要性・合理性がなければ憲法13条に違反する。こう判示した「らい予防法」違憲国家賠償訴訟では、「らい予防法」が「伝染のおそれ」を理由に患者を隔離させたことが問題となった。判決はこの「伝染のおそれ」という要件は「らい患者は危険」とする誤った社会認識にもとづいたものであり、適用要件として制限的に機能せず、隔離規定の要件として必要性も合理性もなく、「らい予防法」は違憲であるとした。そのうえで患者隔離政策はすべてのハンセン病患者に重大な「人生被害」を与えた。歴代の国会議員及び厚生大臣らは、違憲性を見過ごし未曽有の人生被害の発生を止めず、有効な被害回復の措置をとらなかった。これらの不作為は違法かつ有責な加害行為であり不法行為であるとして国の賠償責任を認めたのである。
 本法案は、「再犯のおそれ」を理由として患者隔離を強制する法案であり「らい予防法」と酷似する。この「再犯のおそれ」という要件は「精神病患者・障害者は危険」とする誤った社会認識にもとづくものであり、その正確な判定は不可能であって適用要件として何ら制限的に機能しえない。それゆえ「再犯のおそれ」は患者隔離の要件として必要性も合理性もなく、本法案はらい予防法と同じく憲法13条に違反するものである。
 この法案では、適正手続保障、罪刑法定主義、責任主義、二重処罰の禁止、遡及処罰の禁止など憲法および刑事法上の諸原則もまた十分に省みられていない。
 法案が仮に成立すれば、対象とされた人々に取り返しのつかない重大な人生被害を強いるだけではなく、社会には「精神障害者は再犯のおそれが高く危険な存在」という誤った社会認識を新たに作出・助長することになる。その結果「精神障害者」は今ある以上に誤って社会から危険視され、排除され、いわれのない非難や恐怖に晒され続けることになる。
 政府は、すみやかに本法案を撤回し、今ある強制的な患者隔離政策を見直し、これまで行った数々の人権侵害について謝罪するとともに、精神科医療の質を向上させて一般医療と統合し、地域精神科医療を整備、実践しなければならない。
                          以 上

弁護士団名簿(2003年5月8日現在 534人)(第1弾)

呼びかけ人 徳田靖之
同     八尋光秀
事務局   大杉光子

(東京)
赤沼康弘  秋山賢三  安東宏三  飯田正剛  飯塚知行  泉澤章   
上田誠吉  内田雅敏  江森民夫  大竹秀達  大沼和子  岡部保男  
岡村実   金井孝雄  加納小百合 河村健夫  木下正一郎 児玉勇二  
小林政秀  斉藤一好  斉藤展夫  斉藤博人  坂口禎彦  坂本隆浩  
澤藤統一郎 澤本淳   柴田五郎  下林秀人  白井典子  白井正明  
菅俊治   鈴木敦士  鈴木利廣  関島保雄  高見澤昭治 高山俊吉  
滝沢香   武内更一  田中純子  手塚正枝  寺町東子  土井香苗  
土肥尚子  内藤隆   内藤雅義  永井義人  中川素充  中西一裕  
中西義徳  中根洋一  野村茂樹  羽賀千栄子 長谷川直彦 林敏彦   
福地直樹  古本晴英  前田裕司  松井菜採  水口真寿美 三森敏明  
村田光男  森真子   保田行雄  山口貴士  山崎健   山下幸夫  
山田冬樹  吉澤雅子  芳永克彦  米倉勉   渡辺脩   渡邉協
(第一東京)
川口和子 弓仲忠昭 渡邉彰悟
(第二東京)
浅野史生  鮎京眞知子 池原毅和  伊藤克之  岩井信   上野登子
打越さく良 内田剛弘  大口昭彦  大谷恭子  大貫憲介  小川原優之
喜田村洋一 紀藤正樹  黒岩海映  清水洋二  鈴木達夫  田鎖麻衣子
谷直樹   西村正治  野村修一  萩尾健太  林和男   葉山岳夫  
東澤靖   日隅一雄  古田典子  間瀬まゆ子 町田伸一  松島曉   
松本恵美子 水野英樹  森川真好  安原幸彦  山口真美  山本晋平  
横山聡   渡邊博
(横浜)
小川光郎  日下部長作 福島武司
(埼玉)
篠崎淳   柴野和善  田中重仁  村木一郎  柳重雄
(千葉県)
廣瀬理夫
(茨城県)
佐藤大志  谷萩陽一
(群馬)
小磯正康  春山典勇  藤倉眞   吉野晶
(静岡県)
大多和暁  久保田和之 杉山繁二郎 角田由起子
(山梨県)
小笠原忠彦 松本成輔
(大阪)
愛須勝也  秋田真志  新井邦弘  池田直樹  石川元也  板垣善雄  
位田浩   岩田研二郎 氏家都子  江野尻正明 大石一二  大神深雪  
大川一夫  太田隆徳  大槻和夫  大橋さゆり 奥野京子  奥村秀二  
加藤高志  金井塚康弘 加納雄二  神谷誠人  岸本由起子 小久保哲郎
小坂井久  越尾邦仁  後藤貞人  小橋るり  在間秀和  崎原卓   
桜井健雄  里見和夫  佐野久美子 七堂眞紀  下村忠利  空野佳弘  
竹下政行  武村二三夫 田中幹夫  田中泰雄  戸谷茂樹  富崎正人  
中北龍太郎 永嶋里枝  永嶋真一  永嶋靖久  中原修   中山研一  
南郷誠治  橋本敦   菱垣理英  藤井美江  藤田一良  細見茂   
増田尚   松本康之  丸山哲男  水田通治  峯本耕治  宮島繁成  
宮地光子  森博行   山本菜穂子 雪田樹理  幸長裕美  養父知美
(京都)
荒川英幸  飯田昭   伊山正和  大杉光子  岡根竜介  折田泰宏  
川村暢生  木村修一郎 小槻浩史  小松琢   佐武直子  新谷正敏  
高松恵美  竹下義樹  武田信裕  塚本誠一  出口治男  戸田洋平  
長澤正範  中島俊則  中田政義  中村和雄  中村広明  野々山宏  
野村泰彦  平尾嘉晃  藤浦龍治  藤原東子  堀和幸   三浦正毅  
三重利典  三野岳彦  宮本恵伸  雪下陽中  吉田雄大  吉田眞佐子
若松豊
(兵庫県)
内海陽子  大槻倫子  小沢秀造  小泉伸夫  小牧英夫  佐藤功行  
高橋敬   辰巳裕規  田中秀雄  西田雅年  西野百合子 野口善国  
萩田満   羽柴修   白承豪   前田修   前田正次郎 前哲夫   
松山秀樹  山内康雄  吉井正明
(奈良)
宮尾耕二
(滋賀)
近藤公人
(名古屋)
今井安榮  中谷雄二  福本博之  水野幹男
(富山)
青島明生  菊賢一   木澤進   水谷敏彦
(広島)
足立修一  池上忍   石口俊一  胡田敢   小田清和  久保豊年  
坂本宏一  下中奈美  津村健太郎 寺垣玲   本田兆司  増田義憲  
山口格之  山田延廣  横谷荘一郎 我妻正規
(山口県)
作良昭夫  清水茂美  下田泰   高井昭美  田畑元久  三浦誠
(岡山)
石田正也  上田序子  近藤剛   佐々木斉  清水善朗  谷和子
山本賢昌
(福岡県)
安倍久美子 安部千春  荒牧啓一  有馬毅   池永満   諌山博   
一瀬悦朗  市丸信敏  井手豊継  稲尾吉茂  井上滋子  井上道夫  
井下顕   今泉忠   岩田務   岩本洋一  上田國廣  上地和久  
植松功   上村雅彦  宇治野みさゑ内田茂雄  浦田秀徳  江上武幸  
大谷辰雄  大庭康裕  岡小夜子  岡精一   緒方研一  小川威亜  
小澤清實  甲斐田靖  梶村龍太  梶原恒夫  我那覇東子 上鶴和貴  
川副正敏  菅藤浩三  北村哲   木下隆一  久保井摂  黒木聖士  
幸田雅弘  甲能新児  小林洋二  小宮学   古本栄一  作間功   
迫田登紀子 迫田学   島内正人  島晃一   須藤径一  高木佳世子
高木健康  高橋謙一  高森浩   立木豊地  蓼沼一郎  田中裕司  
田邊匡彦  谷川誠   津留雅昭  徳永高   中野和信  中村博則  
名和田茂生 縄田浩孝  野林豊治  野林信行  橋本千尋  畑中潤   
服部弘昭  林田賢一  東敦子   樋口明男  平野良晃  渕上陽子  
保坂晃一  堀内恭彦  堀孝之   堀良一   前野宗俊  松井仁   
松浦恭子  馬奈木昭雄 美奈川成章 南谷敦子  三溝直喜  牟田哲朗  
武藤糾明  村井正昭  森豊    柳沢賢二  八尋八郎  八尋光秀  
山崎吉男  山田敦生  山本晴太  吉田奈津子 吉野高幸  吉原洋   
渡辺富美子
(佐賀県)
稲津高大  河西龍太郎 団野克己  中村健一  浜田愃   東島浩幸
松尾紀男  焼山敏晴
(長崎県)
金子寛道  塩塚節夫  高尾徹   龍田紘一朗 迫光夫   福崎博孝
森本精一  吉田良尚
(大分県)
安東正美  大森克磨  岡村正淳  神本博志  河野聡   佐川京子  
柴田圭一  指原幸一  瀬戸久夫  田中利武  徳田靖之  中山敬三  
西田收   西山巌   荷宮由信  古田邦夫  吉田孝美  渡辺耕太
(熊本県)
板井優   内田光也  江越和信  加藤修   国宗直子  田尻和子  
立山秀彦  寺内大介  西清次郎  馬場啓   東俊裕   藤田光代  
松本津紀雄 三浦宏之  三角恒   宮川輝之  宮崎定邦  宮田房之  
村山光信  森徳和   吉井秀広  吉田賢一  
(鹿児島県)
亀田徳一郎 末永睦男  東條雅人  永仮正弘  向和典   森雅美
(宮崎県)
織戸良寛  後藤好成  成合一弘  成見幸子  成見正毅  西田隆二
真早流踏雄 松田公利  松田幸子  吉田孝夫
(沖縄)
池宮城紀夫 伊志嶺善三 上地實   大田朝章  加藤裕   喜如嘉貢  
島袋隆   仲宗根忠真 中村照美  仲山忠克  永吉盛元  西太郎
平田孝晴  前原正治  三宅俊司  芳澤弘明
(仙台)
青木正芳  赤松實   阿部潔   織田信夫  小野寺照東 小野寺信一
草場裕之  小関眞   斉藤信一  斉藤拓生  坂野智憲  佐久間敬子
佐藤由紀子 庄司捷彦  十河弘   高橋輝雄  武田貴志  千葉晃平  
勅使河原安夫馬場亨   水谷英夫  森山博   門間久美子 山田忠行  
山谷澄雄
(山形県)
加藤栄   沼澤達雄
(岩手)
小笠原基也 佐々木良博 山崎正敏
(秋田)
虻川高範  狩野節子  金野和子  菊池修
(札幌)
石田明義  奥泉尚洋  金子直樹  川上有   北潟谷仁  清水智
竹中雅史  秀嶋ゆかり 渡辺達生
(旭川)
清水一史  八重樫和裕
(香川県)
生田暉雄