二次創作のことについて

 日記でサイトを休止してしまわれた方がおられたという話ですので、改めてご説明をさせていただきます(日記ではいずれ流れてしまうのでガイドラインがてらということで)。

 基本的には二次創作も含め、読者さんの楽しみ方に口を出すつもりはありません。日記で何度も書きましたが、そうして楽しんでくださることもありがたく思っております。サイン会でご自分の作った同人誌をくださった方がいました。その本は、完結作品のあるカップルの将来を書いたもので、そのカップルと作品をとても大事に思ってくださっていることが強く伝わってきました。その本をいただけたことを今でもとても嬉しく思っています。

 ですから二次創作をやっている方が私の作品をかわいがってくださっているからこそそうした活動をしておられることは露ほども疑っておりません。むしろ嬉しく思っております。
 それぞれに皆さんのコミュニティがあって、二次創作の発表を楽しみにされている方との交流がおありでしょうし、それを停止してしまったり、二次作品を下げてしまったりという対処をしていただくことはまった本意ではありませんでした。
 ただ、私が最近の二次創作というものをあまり存じ上げないので、自分の作品でそうしたサイトさんが存在すること知人に知らされて驚いたこともあり、どうしたらいいのか分からずに日記を上げてしまいました。
 これを受けて色んなサイトさんが閉鎖したりすることを望んだものではなく、そう取られてしまうような表現をしていたら大変申し訳ございません。作者は基本関わらないように頑張ってますので(本当は見たいですけども! 知人に知らされたときも本当はすごく見たかったですけども!)何とぞ今まで通りに活動していただけたらと思います。だったらああいう日記を書くなよ、というお叱りは受けねばなりませんが、何分経験がないことで慌てていたということで、どうぞご容赦いただければと思います。


 それでは改めて作者から「お願い」を理由付きでもう一度発表させていただきます。

・「既刊・完結作品の既出エピソード」から二次創作をするのはOK。
・「未完作品から将来のエピソード」を二次創作するのはNG(既刊時点まではOK)。


 けれどこれは、できればそうしてほしいなということであって、強制ではありません。
 ただ、作家としての私にとって、まだ自分が書いていないその物語の未来を紡がれるのは、自分の目指してきたゴールのテープを先に切られてしまうことでもあるのです。二次くらいで目くじら立てるなんて、と思われる方もおられるかもしれませんが、私は二次創作の方も「創作」をしている以上は同じ「創作者」としてお願いをしているつもりです。「創作」を楽しむことを知っている同士という意味では、プロもアマチュアも変わらないと思うからです。

 だから『図書館』なら完結巻が出るまでの間は『危機』までの時点をご自由にお楽しみください、ということになります。この時点までで「あったかもしれないエピソード」「どの時点に織り込まれていてもおかしくないエピソード」を表現して楽しんでくださることは本当に何度も言いましたが大歓迎です。それこそ日記でも書いたようにRだろうが18禁だろうが(ただしご自分のプロバイダさんからイエローカードが出ない範囲で、というのは二次創作をやっておられる方のほうがお詳しいかと思いますので余計な心配かもしれませんが)。
 けれど、完結するまでは「未来」を書く権利はできれば私に譲ってください。完結したらその後はご自由にお楽しみください。
 そして、皆さんが作品を楽しんでくださっている限り、このこと以上に「お願い」を追加するつもりはありません。
 楽しんでくださっていた皆さんにプレッシャーをかけてしまったことを心からお詫びします。願わくば今後も色々な形で楽しんでくださることを祈りつつ。


07.06.05. 有川浩 

 

白猫補足

 二次創作ガイドラインについては、当ガイドライン以外にも(株)メディアワークス様など各出版社の定めたガイドラインの遵守についても、併せてお願いいたします。