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ピンホールカメラ10

インスタントカメラ2

針穴写真17で使用したカメラ

図面と製作の実際撮影例


1.概要

 針穴写真17で使用したピンホールカメラの製作について説明する。インスタントホルダーPA-145を使ったモノ−ステレオカメラで、構造や使用法については針穴写真17で詳しく説明しているのでそちらをご覧いただきたい。

写真14−1 インスタントホルダーPA-145を使ったモノ−ステレオピンホールカメラ




2.図面と製作の実際

 カメラの斜視図を以下に示す。本カメラは本体とインスタントホルダーを固定するストッパーからなる。


図14−1 製作したピンホールカメラの斜視図

 本体の分解図を図14−2に示す。A〜Fの部材とシャッターとからなり、各部材の材料は厚さ2.5mmと4mmのMDFで、シャッターには厚さ1mmのミューズボードを使用する。



図14−2 本体の分解図

 以下それぞれの部材について説明する。

 まず部材Aの分解図を図14−3に示す。A-1とA-4のみ厚さ4mmのMDFを使用し、他は全て2.5mmのMDFを使う。図中の数字の単位はmmである。


図14−3 部材Aの分解図

 A-2とA-3は表側(外側)、A-4とA-5は裏側(内側)に取り付けるが、A-3はA-2を保持するようにA-1に接着してA-2を上下に動かせるようにする。またA-4はA-1に接着するがA-5はネジ止めにして調整できるようにする。

 ピンホールは15mm角ほどにカットしてそれぞれA-2の三つの穴に付けても良いが、ここでは15mm×60mmのアルミ板に22.5mm間隔で三つのピンホールを開けたものをA-2の内側から貼りつけた。適正ピンホール径は0.28mmであるが0.3mmとしても問題はない。

 部材Aを構成する部材A-1とA-5の図面と、 A-2をパーツに分解したものを図14−4に示す。A-2は左のパーツの上に右のパーツを重ねるように貼り付ける。貼り付けには両面テープを使い、ピンホールが傷んだときにはここを剥がして取りはずせるようにした。A-1の図面にはA-3 , A-4の接着位置を斜線で示したが、もちろんA-3は表でA-4は裏に接着する。ここは剥がれては困るので木工用のボンドを使う。

A-1



A-2



A-5



図14−4 部材Aを構成する各部品の図面(A-5の斜体の数値は参考値で、実際には調整して決める)

 なおA-1の図面中にある27.5(22.5)や28.5(23.5)のように括弧付きの数値を伴っているものは、作った後設計ミスに気が付いたものである。インスタントホルダーに空のフィルムパックを入れた状態を写真14−2に示すが、フィルム面はインスタントホルダーの開口部の中央に位置するのではなく5mmほどずれている。このカメラでは遮光マスクA-5の開口部幅(斜体で表記)を調整してステレオ写真の位置を整えるが、フィルム面の横位置が想定位置からずれたため調整がかなり難しくなった。かっこ内の数値は実際に製作した値から5mmずらした値であるが、この寸法なら調整も容易になると思われる。



写真14−2 インスタントホルダーに空のフィルムパックを入れた状態

 次に部材Bの分解図を図14−5に示す。厚さが2.5mm及び4mmと異なる板を貼り付けていることに注意願いたい。4mmの方には同図右のように、インスタントホルダーの出っ張りが当たる部分に3mmほどの切り込みを入れておく。



図14−5 部材B(インスタントホルダーが当たる部分)の分解図

 さらに部材C , Dを図14−6に示す。これらは厚さ4mmのMDF二枚を張り合わせたもので側面になる部材である。あらかじめ横幅をインスタントカメラ1より3mm小さくしてあるのでDのエッジを削る必要はない。

C D

図14−6 部材C , Dの図面

 加えて部材E , Fを図14−7に示す。これらは上下の部材にあたり、いずれも厚さ4mmのMDFに二枚の板を張り合わせて作る。上の部材Eのみにストッパーが入る穴が必要になる。ここで細長い板a , bはインスタントホルダーを把持するもので、図では本体を組み立てる前に接着しておくように見えるが、実際には付けずに組み立て、最後に実際にインスタントホルダーをセットし、がたつきが無いように取り付けると良い。

E



F


図14−7 部材E , Fの図面 (*13は調整が必要)

 本体の内面は黒く塗らなければならないが、部材Bなど組み立てた後では塗装しにくいものは組み立てる前に塗っておくと良い。

 最後にシャッターを図14−8に示す。材料は全て厚さ1mmのミューズボードであるが、モノ−ステレオを切り替える機能のためかなり複雑な構造になっている。前の可動部がモノ−ステレオを切り替えるもので後が露出用のシャッターである。もちろん二つの可動部は他と接着しない。



図14−8 シャッターの図面




3.撮影例

 製作したインスタントカメラによる単一写真の撮影例を写真14−3に示した。水平面(地面)にカメラを置いてピンホール位置を上いっぱい(15mm)にずらし、上向きの視線で撮影している。



写真14−3 単一写真の撮影例 (FP-100C , 30 sec)

 全体的に青みがかかっているのは使用フィルムが期限切れであるためと思われる。

 同じ位置でステレオに切り替え撮影したものを写真14−4に示した。ピンホール位置が変えられるため上向きの視線でステレオ写真が撮れる。



写真14−4 ステレオ写真の撮影例 (FP-100C , 30 sec)

 写真14−4をトリミングして、平行法の配置に並べ替えたものを写真14−5に表した。この写真では画面下が接近しすぎて視差が大きくなりすぎるため、ここでは下もカットして見やすくした。


写真14−5 撮影例をトリミングして平行法の配置に並べた



概要図面と製作の実際

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