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ステレオ写真37

三脚で撮影1

カメラを固定して長時間シャッター

取り付け冶具PENTAX zoom90 の撮影例PENTAX zoom105 の撮影例


1.ケーブルスイッチ

 これまで手持ち撮影を前提としたステレオカメラを多く紹介してきたが、手持ちでは一方のカメラのレリーズボタンで両カメラのシャッターを切るか、冶具に取り付けたボタン(スイッチ)でシャッターを切れるようにしないと使いにくい。反対に三脚を使った撮影では、ぶれないようにリモートスイッチやケーブルスイッチを使って、できるだけカメラに触れないでシャッターを切りたい。このような撮影のために三脚撮影用のケーブルスイッチを作ってみた。

 ケーブルスイッチ用の回路はSTEREOeYeさんが掲示板などで度々紹介されている。ダイオードを使う簡単なものであるが、接点式のケーブルスイッチを使うほとんどのカメラに応用することが出来る。今回はこれを使った回路を制作した(図37−1)。ダイオードにはショットキバリアタイプを使うのが手堅いが、zoom90zoon105Rなどを使うのであれば普通のシリコンダイオードでも十分である。



図37−1 ケーブルスイッチで同時にシャッターを切る回路

 ここではカメラ側にステレオミニプラグ(2.5φ)、スイッチ側にステレオミニジャック(2.5φ)をつないだが、これはステレオ写真27で作ったアダプターやスイッチを利用するためである。

 回路を納めるケースには、100円ショップで購入した木ネジのケースを利用した。


写真37−1 100円ショップで購入した木ネジのケースを使う

 配線には平ラグ板を利用し、ケースにはラグ板を固定するネジ穴とミニジャックの取り付け穴、二本のケーブルを通す穴を開ける。ミニジャックと二本のプラグ付きケーブルを加えて完成したものを以下に示す。


写真37−2 平ラグを使った配線で作った回路(左)とケーブル一式(右)

 スイッチ、アダプターをつないで完成した、ペンタックス用のケーブルスイッチを写真37−3に示した。

 

写真37−3 ケーブルをつないだ状態





2.取り付け冶具

 三脚に二台のカメラを並べて取り付けるには、ツインカメラホルダーなどの既製品を使えば簡単で確実だが、この種のカメラ用品は思いの外高価である。重い一眼レフを使うなら少々高価でも十分な強度があり、信頼性の高いものを使いたいが、軽いコンパクトカメラなら手軽な材料で作って間に合わせても良いだろう。

 例によってMDFを使って自作することにした。まず厚さ4mmのものを下図のように加工して三枚のパーツを作った。



図37−2 三脚取り付け冶具のパーツ 全て4mm厚のMDFで作る

 これらを以下のように木工用ボンドで張り合わせる。



図37−3 三枚のパーツを貼り合わせる

 出来上がったものを以下に示した。ただこのままでは直接三脚に付けることが出来ない。


写真37−4 出来上がった取り付け冶具 上面(左)と下面(右)

 中央の穴にカメラ用品のメス−メスネジを取り付け、これを介して三脚に取り付ける。厚さ13mm、60φのメス−メスネジを、止めネジで取り付けた状態を以下に示した。


写真37−5 冶具中央に60φのメス−メスネジを止めネジで固定する 冶具上面(左)と下面(右)

 厚さ4mmのMDFを三枚重ねた程度の剛性では、一眼レフを乗せるには少々無理があるが、コンパクトカメラであればさほどたわむこともない。カメラを取り付ける穴は30mm間隔で、ペンタックスのカメラを念頭に置いてその位置を決めてある。重心が偏らないように左右の穴を選んでカメラを付けるが、その時のステレオベースは19, 25, 31cmの三種類になる。

 完成した冶具を以下に示す。


写真37−6 メス−メスネジを付けた取り付け冶具 上面(左)と下面(右)





3.PENTAX zoom90 の撮影例

 上記の冶具を使って二台のPENTAX zoom90を三脚に取り付け、ケーブルスイッチをつないだ。ステレオベースは25cmである。


写真37−7 PENTAX zoom90 二台を三脚にセットした

 三脚を使う利点はカメラぶれがほとんどないことにある。このためスローシャッターが使え、夜間など暗い雰囲気での撮影が可能になる。幸いzoom90にはコンパクトカメラには珍しく、バルブタイマーモードで長時間露出ができるという特徴がある。そこで三脚撮影のメリットを生かした夜間撮影を試みてみた。フィルムにはモノクロのNEOPAN SS を使用している。

(L) (R)
(L) (R)
(L) (R)

写真37−8 PENTAX zoom90 の撮影例 38mm, バルブタイマーモード4秒, NEOPAN SS, トリミング済み

 露出時間4秒でもカメラのぶれは見られない。さらに同じ写真を赤−シアンのアナグリフにしたものも掲げておく。







写真37−9 撮影例のカラーアナグリフ





4.PENTAX zoom105 の撮影例

 同じ冶具を使い、PENTAX zoom105Rとzoom105Superをセットアップした。105Rと105Superはほとんど同じカメラなので、混ぜて使っても特に問題は生じない。こちらもステレオベースは25cmにした。


写真37−10 PENTAX zoom105 二台(Super & R)を三脚にセットした

 zoom105はzoom90以上に多機能なカメラで、バルブタイマーモードも備えている。同じく夜間の撮影を試みたが、こちらはカラーフィルムを使用した。

(L) (R)
(L) (R)
(L) (R)

写真37−11 PENTAX zoom105 の撮影例 38mm, バルブタイマーモード4秒, ISO100, トリミング済み

 こちらは赤−シアンのカラーアナグリフを掲載する。







写真37−12 撮影例のカラーアナグリフ

 三脚を持ち歩くのは少々骨が折れるが、手持ちでは撮れない写真が撮れるメリットがある。




ケーブルスイッチ取り付け冶具PENTAX zoom90 の撮影例PENTAX zoom105 の撮影例

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