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ステレオ写真34

トリミングソフト

StereoPhotosJ 1.0

サンプル画像トリミングアナグリフの作成Delphi 6 について


1.ステレオ写真のトリミング

 見やすいステレオ写真にするためには、撮影した写真をトリミングしてウィンドウを決めることが不可欠であるが、市販のレタッチソフトでこの作業を行うのは結構面倒なものである。専用のフリーソフトがあれば良いのだが、探しても適当な物はなかなか見つからない。ステレオ写真自体があまり一般的でないから、こういったこともやむを得ないだろう。ならば自分でやるしかないと、素人ながらに作って見たものが今回紹介するStereoPhotosJ である。

 ソフトの基本機能は左右の撮影像を重ね合わせて枠を決め、トリミングしてからファイル保存するものであるが、ついでにアナグリフの作成まで出来るようにした。Windows XP上で開発し、98でも動作する事を確認している。インストールは以下のアイコンをクリックして圧縮ファイルをダウンロードし、適当なフォルダに解凍すれば良い。

 
StereoPhotosJ.exe
340KB圧縮ファイル(lzh)
単純二重像とポジ−ネガモードのバグに対処しました(07/4/16)

 レンチキュラー写真用のトリミングソフトTriming_1.0ではフリーの開発環境WideStudioを使用したが、扱える画像サイズが300万画素程度までと制限があって好ましくない。他にも無償で使えるソフトはないかと探した結果、幸いDelphi 6 Personalを見つけることが出来た。StereoPhotosJ はDelphi 6を使って作ったが、600万画素の画像でも問題なく使えている。

 Delphi 6 Personalで作成したソフトは有償配布が出来ない契約であるが、フリーソフトとして無償配布する分には問題ないはずである。素人プログラマーが作ったものであるから多少のバグはあるが、今のところ大きな問題はなく結構便利に使えている。よろしければダウンロードして試していただけたら幸いである。




2.サンプル画像

 ステレオ写真31で紹介したPENTAX zoom280pを使うステレオカメラで撮影した写真を使ってソフトの操作を説明する。ズーム位置80mmで撮影したもので、両写真にはやや目立つ上下のずれも存在する。StereoPhotosJで扱えるファイル形式は.bmpと.jpgであるが、サンプル画像は.jpgで用意した。


写真34−1 トリミング用サンプル写真 PENTAX zoom280p ズーム位置80mm




3.トリミング

 アイコンをダブルクリックして起動すると以下のウィンドウが現れる。

 

図34−1 StereoPhotosJ1.0の起動画面

 「左画像」と「右画像」のボタンをクリックしてサンプル画像を読込む(メニューバーの[ファイル (F)]→[左画像の読込 (L)]と[ファイル (F)]→[右画像の読込 (R)]を使っても良い)とそれぞれ縮小画像が表示され、画像下のボタンにはファイル名が表示される(図34−2上)。加えて「調整開始」ボタンがアクティブになるので、これをクリックしてトリミングモードに入る。

 

 

図34−2 「左画像」と「右画像」ボタンをクリックして二枚の写真を読み込む(上)さらに
「調整開始」ボタンをクリックすると右に二重の画像が現れ、矢印ボタンがアクティブになる(下)

 トリミングモードでは右(画像枠)に二重像が表示され、調整モード選択のラジオグループと矢印ボタンがアクティブになる(図34−2下)。矢印ボタンをクリックすると、二重像の右画像が矢印の示す方向に動くので、これを使って左右像の位置関係を調整する。矢印ボタンの中央にある数字はワンクリックで動く量(ドット数)を表しており、クリックする度にx8 → x4 → x2 → x1 → x8→ ・・・と変わるので、最初は大きく動かし、徐々に小さくして微調整するようにする。

 左右像の望ましい位置関係についてはステレオ写真2に詳しく説明してあるのでそちらを参照されたい。サンプル画像の例では、手前左にある葉っぱがずれなく重なるようにすればよい。「赤−シアン」のモードで調整した様子を図34−3に示した。


図34−3 調整モード「赤−シアン」で矢印ボタンで右画像を動かし、ステレオウィンドウを合わせる

 「赤−シアン」のモードでは所謂カラーアナグリフを見ながら調整することになるが、鮮やかな原色が多い被写体の場合、左右像の輝度差が大きく二重像が見にくいことがある。一方「単純二重像」のモードでは左右像が同じ明るさで重なるため、被写体の色によって見にくくなることはない。

 「赤−シアン」で分かりづらい場合にはラジオグループで「単純二重像」を選択して見ていただきたいが、このモードでは左右像が色分けされていないため一目でどちらが左画像でどちらが右画像か区別することはできない。「単純二重像」で調整した様子を図34−4に示した。


図34−4 調整モード「単純二重像」で矢印ボタンで右画像を動かし、ステレオウィンドウを合わせる

 もう一つの「ポジ−ネガ」のモードでは、右画像をネガにして左画像に重ねたものが表示される。ピタリと重なった被写体はほとんど消失してグレーになるため、重なり具合を確認するために利用するモードであると言える。「ポジ−ネガ」で調整した様子を図34−5に示したが、手前左の葉っぱがほとんど見えなくなっていることに注目願いたい。


図34−5 調整モード「ポジ−ネガ」で矢印ボタンで右画像を動かし、ステレオウィンドウを合わせる

 位置調整が出来たら「調整終了」をクリックしてトリミングを実施する。トリミングを行うと左右の画像が替わり、ファイル名にアンダーラインが付く。ここで「保存」をクリックしてトリミング画像をファイルに保存すればトリミング作業は完了となる。


図34−6 「調整終了」ボタンをクリックしてトリミングを実施するとファイル名にアンダーラインが付く(左)
「保存」ボタンをクリックして画像をセーブするとファイル名が替わり、アンダーラインが取れる

 こうしてセーブしたトリミング後の左右画像を写真34−2に示した。ステレオウィンドウが決まって見やすいステレオペアになっていることがわかる。


写真34−2 トリミングした後のサンプル写真(平行法の配置)




4.アナグリフの作成

 左右画像のサイズ(幅と高さ)が等しいとき、「アナグリフの作成」ボタンがアクティブになる。当然ながらトリミング後はアクティブであるが、これをクリックすることでアナグリフを作ることが出来る。

 デフォルトのアナグリフは最も一般的な赤−シアンのカラーアナグリフだが、「アナグリフの設定」パネルのラジオグループで様々な選択をすることができる。例えば「Color - Mono」のラジオグループでMonoを選択すれば、モノクロの(赤−シアン)アナグリフとなる(図34−7)。


図34−7 モノクロモードのアナグリフ(赤−シアン)

 左右の色分けを変えるには「Colors」のラジオグループを選択する。赤−シアン「R-C」の次によく使われるのは黄−青「Y-B」だろう。このアナグリフを見るメガネはB-side Museumで入手することが出来る。


図34−8 黄−青のカラーアナグリフ

 さらに「Select」を選択すると、右のRed, Green, Blueの選択が出来るようになり、三色を自由に振り分けることが可能になる。例えばRedBlueを左に、Greenを右にすればマゼンダ−緑のアナグリフになる。


図34−9 各色ごとに選択するアナグリフでマゼンダ−緑を選択した例

 画像の読込の際に間違えて左右を逆にしてしまった時などは、この機能を利用して左右の色を逆に割り当てれば正しいアナグリフになる。

 画面で確認できたら「アナグリフの保存」ボタンをクリックするか、[ファイル (F)]→[アナグリフの保存(W)]で画像を保存する。このソフトには印刷機能がないので、印刷が必要な場合はレタッチソフトなど他のソフトを使って行う必要がある。




5.Delphi 6 について

 オブジェクト指向のプログラミングはどの言語を選択しても難解であるが、その中でも Delphiは使い易い言語であるように思う。元々Pascalは教育の為のプログラム言語であるとのことで、これが学び易さにつながっているのだろう。C++やJavaに比べるとマイナーであるが、意外に解説書は豊富なので情報が無くて困ることは少ない。Delphi 6 Personalが無償で提供されているのに加え、有償バージョンでもマイクロソフトのメジャーな処理系に比べれば安価のようだ。しばらくはこれを使ってプログラミングを勉強するつもりである。



ステレオ写真のトリミングサンプル画像トリミングアナグリフの作成

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