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ステレオ写真1

デジカメ二台でステレオ写真(前編)

使用したカメラカメラ二台を並べる撮影するこの方法の難点

1.ステレオ写真

 左右それぞれの目で見る一対の写真を撮るステレオ写真は、恐らく最も普及している立体写真の一つであろうが、現在入手可能なステレオ写真専用のカメラは極めて少ない。ここでは出来るだけ簡単にステレオ写真を楽しむことを目的とし、デジタルカメラ二台を使って撮影する方法を紹介するものとする。
 ステレオ写真の基本的な事柄についてはSTEREOeYeさんのサイトをご覧頂きたい。ステレオ写真をテーマにしたサイトは数多くあるが、STEREOeYeさんの説明は簡潔で解りやすくお勧めである。


2.使用したカメラ

 使用するデジカメはたまたまオークションで安く入手したオリンパスC-820LとD-320Lである。D-320LはC-820Lの海外向けモデルであり、実質的に同じカメラ二台である。



写真1−1 オリンパスC-820LとD-320L

 これらのカメラはC-800Lのデザインを継承し、小型軽量化するとともにスマートメディアへ対応したものである。このデザインはその後画素数を81万画素から131万画素に増やしてC-830L〜C-860Lまで引き継がれた。現行製品にはもう無いようであが、このデザインを気に入っているだけに残念である。基本的には古いモデルでありスマートメディアは8MBまでしか使えないが、HGモードで40枚撮れるのでとりあえずは十分である。強いて難を言えば、撮影画像の書き込みに時間がかかり連写ができないことである。ここでは81万画素のC-820L(D-320L)を使うが、131万画素のC-830L〜C-860L(D-360L)でも全く同様に使うことが出来る。


3.カメラ二台を並べる

 ステレオ写真を撮るためにはカメラ二台を並べて撮影すればよい。ここで問題となるのがシャッターをどうやって同時に切るかである。カメラにレリーズ機能があればこれを使うことも出来ようが、手持ち撮影を前提としてデザインされているのかC-820L(D-320L)にこの機能は無い。指で二つのシャッターを押すとなると、下図A,Bのようにカメラを並べるのでは一方のシャッターが押しにくい。ここではCのように並べ、右のシャッターを右手人差し指、左のシャッターを左手人差し指ないし親指で押すことにする。

図1−1 二台のカメラの並べ方

 C-820L(D-320L)では三脚穴がレンズ直下でなく離れた位置にある(写真1−2)ので、図1−2のように二つの穴を開けた板と二つの取り付けねじ(写真1−3)だけで、写真1−4のようにを二台のカメラを固定し並べることが出来る。

図1−2 カメラ固定用の治具


写真1−2 三脚穴の位置
写真1−3 カメラを固定する治具 写真1−4 治具にカメラを固定した様子

 カメラ固定治具に厚さ4mmのMDFを使用したとき、二台のカメラのレンズ間距離は約72mmになった。これがステレオベースとなるが、人の両目の間隔よりやや大きい値となる。


4.撮影する

 実際に撮影している様子を写真1−5に示す。ここでは右のシャッターを右手人差し指、左のシャッターを左手人差し指で押しているが、左手親指を使っても良い。まずじわりと半押ししてピント合わせを確認し、さらに押し切ってシャッターを切るわけであるが、右利きの小生の場合左手の力が足りずに少し遅れがちになる傾向がある。かといって意識して力を入れると手ぶれの原因になったりして難しいが、まあ慣れればそこそこ上手にシャッターを切れるようになる。



写真1−5 撮影の様子

 撮影した写真は、図1−3に示すように左目用が右に倒れ、右目用が左に倒れたように写っている。このため撮影時のカメラの配置を覚えている必要がなく便利である。

図1−3 左右像の見分け方

 実際に撮影した写真を平行法の配置で下図に示す(被写体は写真1−5と異なる)。両像の写る範囲が上下でずれているのはカメラの向きが一致していないことを意味する。もちろん上下の向きを正確に合わせれば良いのであるが、実際にやってみると結構難しい。

384 x 512 384 x 512

写真1−6 撮影した二枚の写真(平行法の配置)。

 上下のずれはやむを得ないものと割り切って考え、トリミングして合わせることとすればむしろ簡単である。ここでは左の写真の下部と右の写真の上部を同じ幅だけカットして高さを合わせればよい。こうして整えた左右像を写真1−7に示す。

768 x 936 768 x 936

写真1−7 トリミングで上下を合わせた写真(平行法の配置)。

 厳密にはさらに左右のトリミングも行うべきであるが、ここでは省いても特に見づらくはないようである。ステレオベースが比較的短く、レンズが35mmmフィルム換算で36mm相当とやや広角であるため、左右の視野のずれが少ないためであろう。



5.この方法の難点

 C-820L(D-320L)は露出、ホワイトバランスともにオートでマニュアル設定ができない。このため左右の写真の明るさや色合いが異なってしまうことがある。フィルムカメラなら露出の不一致はあっても色合いまで異なることはない。デジカメならではの問題と言える。これについては露出やホワイトバランスが変わりにくい被写体を選ぶぐらいしか対策がない。
 また逆光撮影の場合、カメラ自体には露出補正の機能があるが、二台のカメラで同時に操作をするのはかなり難しく、実質的には無理と言って良いだろう。
 さらに明るさの微妙な撮影の場合、フラッシュを自動発光にしておくと片方のカメラだけ発光することがある。フラッシュは強制発光か非発光で二台のカメラの設定を合わせておく必要がある。
 本手法では、二台のカメラのシャッターを押すタイミングに若干のずれを生じることはやむを得ない。従ってあまり動きの早い被写体を撮すことは避けるのが無難である。写真1−8では中央下に小さく写っている人物の足の位置が異なり(拡大しないと判りにくい)、シャッターのタイムラグがわかる。ただこの程度の目立たない違いは大した問題ではなく、むしろ味と考えても良いかもしれない。

768 x 1008 768 x 1008

写真1−8 シャッターの時間差が判る写真(平行法の配置)。

後編に続く


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