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針穴写真27/レンチキュラー写真11

大人の科学 レンチキュラー編1

二度撮りで4視点像を撮る

撮影とレンチキュラー写真の作成自作フォトフレーム


1.ステレオピンホールカメラで二度撮り

 Nishika N8000のような専用のカメラが無くても、ステレオカメラで二度撮りすれば同様な4視点の元画像を得ることができる。今最も簡単に入手できるステレオカメラは恐らく大人の科学のステレオピンホールカメラである。まずはこれを使ってみよう。幸い「Nishikaで二度撮り」で作った冶具は、ちょうど35mmフルサイズ二コマ分ずらして撮れるから、このステレオピンホールカメラにもぴったり合う。


写真27−1 「Nishikaで二度撮り」で作った冶具を使い、ステレオピンホールカメラで二度撮りする




2.撮影とレンチキュラー写真の作成

 「Nishikaで二度撮り」で作った冶具に、大人の科学のステレオピンホールカメラを付けて二度撮りした撮影例を以下に掲げる。


写真27−2 撮影例1 (露出4秒,ISO100)

 写真の並びは左上が最も右の視点で、次いで右上、左下、右下の順で左にずれた写真になる。視点の移動距離は左上→右上、左下→右下が38mm(ステレオベース)、右上→左下が(74mm−38mm=)36mmで、ほぼ等間隔と考えて良い。さらにもう一つ撮影例を掲げておく。


写真27−3 撮影例2 (露出4秒,ISO100)

 以上撮影したネガはフィルムスキャナ Nikon LS-1000 を使い、解像度 1,350 dpi で読みとった。

 元の写真が横長のフォーマットであるから、これらから合成するレンチキュラー画像も当然横長になる。これまで使っていた3Dフォトフレームは縦長の写真を入れるもので、これを横長の写真に使うのはちょっと都合が悪い。そこで後に説明するように横長写真用のフォトフレームを自作することにし、それに合わせて合成画像のパラメーターを決めることにした。具体的にば印刷サイズが A4 で、使用するレンチキュラーレンズが 30 lpi である。

 撮影例を元にLenticularPhotosJを使ってレンチキュラー写真を作成すると、サンプリングインターバルを5にして上記の条件に合う画像になった。

 

写真27−4 撮影例1から作ったレンチキュラー画像


 

写真27−5 撮影例2から作ったレンチキュラー画像





3.自作フォトフレーム

 印刷サイズを A4 にするものとして、これに合うフォトフレームを設計した。画像のドットサイズがあまり大きくなっても困るので、これまで使っていた葉書サイズの3Dフォトフレーム用の画像と同程度のサイズに抑えるために、レンチキュラーレンズの幅を倍にしピッチを 30 lpi (3Dフォトフレームは 60 lpi )とすることにした。幸いこのピッチのレンチキュラーレンズは有限会社アートナウさんで購入できる。

 フォトフレームは全て厚さ 2.5mm のMDFで作ることとした。最も大きな二つのパーツの図面を以下に掲げる。



図27−1 自作A4フォトフレームの主要パーツ 厚さ2.5mmのMDFをカット

 これに幾つかの矩形のパーツ(板)を加えて以下のように組み立てる。接着には全て木工用ボンドを使用した。



図27−2 フォトフレームの組み立て

 出来上がったフォトフレームをレンチキュラーレンズと共に以下に示す。レンチキュラーレンズは 213mm×297mm にカットした。

 

写真27−6 出来上がったフォトフレーム(A4サイズ)とレンチキュラーレンズ(30 lpi)

 使い方は3Dフォトフレームとだいたい同じで、レンチキュラー画像を印刷した紙の上にレンチキュラーレンズを重ね、フレームの右側から挿入してから蓋をする。あとは背板に空いた穴を利用して位置の調整を行い、きれいに見えるようにすればよい。アートナウから購入したレンチキュラーレンズ(30 lpi)は 1.32mm と薄く。そのままではレンチキュラーレンズと画像の間に隙間が出来てしまう恐れがあるが、そんな時はボール紙を背板と印刷紙の間に挟むなどして対応する。ボール紙にも背板と同じ穴を開けておけば位置の調整は可能だ。

 写真27−4と写真27−5の画像を解像度 120 dpi で A4 の写真光沢紙に印刷し、フレームに入れたものを以下に示した。

 

写真27−7 撮影例1をA4サイズに印刷してフォトフレームに入れた


 

写真27−8 撮影例2をA4サイズに印刷してフォトフレームに入れた

 解像度の低い針穴写真なので、A4サイズまで拡大するとさすがにぼやけた感じが気になる。レンチキュラーレンズは視域角が49度とかなり大きいせいか、4視点だと十分な立体感が出ずいまいちの感がある。画質の面では視域角の小さいレンチキュラーレンズの方が有利で、逆に大きな視域角を生かすのなら視点数をもっと増やしたいところだ。




ステレオピンホールカメラで二度撮り撮影とレンチキュラー写真の作成自作フォトフレーム

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