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レンチキュラー写真9

連写カルディアByu〜N

以外に使える連写カメラ

撮影レンチキュラー写真の作成


1.ビューンは8眼カメラ

 連写カルディアビューンというユニークなカメラがある。8枚のレンズが横に並び、一定の時間間隔で次々にシャッターを切って連続写真を撮るものだが、こうして撮影される8コマの写真には視差があるから、これらはレンチキュラー写真の元画像としても使えそうだ。遠の昔に製造中止になっているが、珍しい物好きで一台持っていた。確かだいぶ前に大阪のディスカウントショップで買ったものと記憶している。ネットオークションにもよく出品されることがあり、最近二台目(中古)を¥1kで衝動買いしてしまった。元々定価は¥17,800と決して安くないカメラではある。

 

写真9−1 フジ 連写カルディアByu〜N

 レンチキュラー写真に使う多視点の画像は、等間隔に並んだレンズで撮るのが基本であるが、下の写真に見るように、このカメラのレンズは全てが等間隔に並んでいるわけではない。


写真9−2 レンズは四つずつ等間隔で並び、中央は少し広く開いている

 測ってみると8mm間隔で四つ並び、13mmほど間隔をおいてまた8mm間隔で四つ並んでいる。レンチキュラー写真を作った時、中央の間隔の広い部分が問題にならないか少々心配ではある。





2.撮影

 実際に撮影した1カット分(ネガフィルム)をスキャナ(GT-9700F)で読みとったものを下に掲げた。フルサイズ二コマ分を使い、上下を狭めたいわゆるパノラマサイズにして一コマに4枚ずつ並んでいる。



写真9−3 撮影フィルムにはパノラマサイズで二コマ分に8枚の写真が並ぶ

 それぞれのコマでは両側に位置する二枚の幅が広くとってあるが、これはDPEでプリントする際にトリミングされる分を考慮したものと考えられる。レンズの間隔が真ん中だけ大きい(写真9−2)のは、プリントを考えてコマ間に隙間を開けるためと、このように両サイドの画の幅を大きくするためと思われる。

 これから各画像を切り取りレンチキュラー写真の元画像とした(写真9−4)。


写真9−4 撮影例1(ISO400) ネガを1600dpiでスキャン

 連写速度は超高速(0.3秒)にして時間差を最小にし、フィルムには指定通りISO400を使っている。元々が動きを止めて撮影するカメラでシャッター速度が速い(1/250秒)ため、高感度フィルムを使わないと露出不足になりやすい。マニュアルの指定する撮影距離は2m〜∞であるが、レンズの間隔が小さいため、2mも離れると視差が少なく立体感が薄くなってしまう。ピンぼけは承知の上で、1m ないしそれ以下の距離まで接近して撮影している。

 撮影例をもう一つ掲げておく。


写真9−5 撮影例2(ISO400) ネガを1600dpiでスキャン





3.レンチキュラー写真の作成

 撮影例を元にLenticularPhotosJを使ってレンチキュラー写真を作成した。撮影例1では中央やや上の白い花を基準にしてオフセット調整を行い、画像の合成を実行して設定ウィンドウを開いた。

 

図9−1 デフォルトの設定だと印刷サイズが小さい

 デフォルトでは印刷サイズが小さく、幅は24mmとフォトフレームの4分の1ほどになる。印刷サイズを4倍にするにはサンプリングインターバルを4分の1にすれば良い。試しに2にしてみると以下のように97mmと程良いサイズになったので、この条件で作成を実行した。

 

図9−2 サンプリングインターバルを2にしてほぼフォトフレームの幅に等しくなった

 出来上がったレンチキュラー写真を下に示す。元々やや縦に長い写真だったが、トリミングによって左右が削られたためさらに細長い写真になった。実際に印刷して3Dフォトフレームに入れてみると、下(手前)にある黄色い花は視差が大きすぎてうまく見えない。この部分(下3分の1)を捨て、上から3分の2ほどをトリミングして印刷するときれいな立体写真になる。



写真9−6 撮影例1から作成したレンチキュラー写真(480dpi)

 さらに撮影例2のレンチキュラー写真を写真9−7に掲げる。両写真ともダウンロードして、解像度480dpiの画像として印刷すると3Dフォトフレーム用のレンチキュラー写真になる。撮影例2では中央の花を基準にして位置合わせを行ったが、程良い視差できれいな立体写真になった。



写真9−7 撮影例2から作成したレンチキュラー写真(480dpi)

 これらのレンチキュラー写真をフォトフレームに入れて見る限り、心配したレンズ間隔の不均一による不具合はほとんど感じられない。また撮影距離が短く厳密にはピンぼけ写真ではあるが、レンチキュラー写真ではレンズピッチによる解像度の低下もあるため、さほどネガティブには感じない。総合的に見れば4コマのNishikaより見栄えは良いように感じる。

 ビューンはレンチキュラー写真を目的にしたものではないが、試してみると以外に使えるカメラだった。





ビューンは8眼カメラ撮影レンチキュラー写真の作成

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