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レンチキュラー写真6

Triming_1.0

トリミングソフト

ソフトの機能サンプル画像操作手順WideStudioについて


1.トリミング

 これまでレンチキュラー写真を作る方法を紹介してきたが、実際にやってみるとかなりの手間と時間が掛かる面倒な作業であることがわかる。中でも面倒なのはトリミングの作業で、これを容易に出来る方法があれば作業はずいぶんと楽になる。

 Triming_1.0はこのトリミング作業を行うために作ったソフトで、フリーの開発環境WideStudioを使って製作した。何しろプログラミングをするのは10年ぶりの上に、C++を使うのは初めてなので至らぬ所は多いが、不安定ながらも何とか動作するものが出来たので試していただけたら幸いである。

 インストールは以下のアイコンをクリックして圧縮ファイルをダウンロードし、適当なフォルダに解凍するだけで良い。

 1,596KB圧縮ファイル(lzh)

 もちろん完全フリーなので気兼ねなくお使いいただきたい。ただ扱う画像データが大きくなるとエラーが出やすく、繰り返し使用すると不安定になる傾向がある。最大10コマのトリミングが出来る仕様で、とりあえず1600×1200(dot)の画像10コマのトリミングには成功したが、読み込む画像の画素数が300万を越えるといけないようで、たぶんWideStudioのクラスWSDmwindowDevの限界によるのではないかと推測している。幾つかフリーソフトをダウンロードして使ったことはあるが、何の問題もなく動作するものはむしろ少なく、書籍等で紹介されているようなものでもうまく働かないことは多い。素人が作って無料で提供するものであるからある程度は割り切っていただきたい。





2.ソフトの機能

 Triming_1.0の機能を図6−1によって説明する。複数の視差画像の中で基準となる被写体を決め、この被写体がずれなく重なるように位置を調整して合わせて各画像のはみ出した部分(斜線部)をカットしてサイズを整える。ここでは二枚の画像を使って説明したが、枚数が多い場合も同様で、全ての画像が重なる(共通)部分を残してそれ以外をカットする。

 

図6−1 基準となる被写体の位置が一致するように画像を重ね合わせ、斜線部を切り取ってサイズが等しい画像を作る

 Triming_1.0では複数画像の内の一枚を参照画像とし、その原点を(0,0)として重ね合わせる画像の原点のずれ(x,y)をOFFSETと表している。





3.サンプル画像

 Nishika N8000で撮影した写真をサンプルにしてトリミングの手順を説明してゆく。サンプル画像を写真6−1に掲げる。

 

写真6−1 Nishika N8000の撮影サンプル(ISO100)

 ここではEPSON GT-9700を使い、ネガを1600dpiの解像度で読み取った。

 この写真を四つのコマに分けてたものが写真6−2である。これをTriming_1.0によって整え、striperで合成できる画像を製作する。


写真6−2 サンプルを4コマに分けたもの




4.操作手順

 をダブルクリックして起動すると以下のウィンドウが現れる。

 

図6−2 Triming_1.0の起動画面

  をクリックするとファイル読み込みウィンドウが開くので、ファイル名を指定して最初の画像を読み込む。


 

図6−3  をクリックして一枚目の写真を読み込む

 右(画像枠)に読み込んだ画像が表示され、No.1のファイル名とsize(画像のサイズ)、OFFSETが表示される。デフォルトではこれ(最初の画像)が参照画像になるためOFFSETは(0,0)となっている(図6−1参照)。基準とする被写体(点)にマウスカーソルを合わせ、クリックすると左上の枠にその周辺が表示される。

 

図6−4 基準となる被写体をクリックする(赤丸)と左上にその部分の画像が現れる

 この状態ではReferenceとAjustの画像は同一である。さらに  をクリックして次の画像を読み込むと画像枠の画像が変わり、Ajustの画像も切り替わる(Referenceはそのまま)。このまま微調整に入っても良いが、ReferenceとAjustのずれが大きいことが多いので、通常は再び基準とする被写体(点)をクリックしてAjustの画像を変えておく。

 

図6−5 二枚目の画像を読み込んだ後、同じ被写体をクリックする(赤丸)

 クリックによる変化を図6−6に示した。Ajustの画像が動くとともにOFFSETが変化しているのがわかる。


図6−6 二枚目の画像を読み込んだ直後はOFFSETが(0,0)であるが、被写体をクリックすると
OFFSETの数字が変わってAjustの画像がその分だけずれる

 更に正確に合わせるためにAjustボタンをクリック(図6−7)して微調整に入る。

 

図6−7 AjustボタンをクリックするとOFFSETを微調整するウィンドウが現れる

 微調整のウィンドウには参照画像がシアン、選択画像が赤で表示されているので、矢印ボタンをクリックして選択画像を動かし、基準となる被写体上で色のずれがなくなるように合わせる。色覚異常で赤が見えない方は、Colorボタンをクリックすると色付けされてない像に切り替わるのでそちらを使われたい。


図6−8 矢印ボタンをクリックして色のずれがないように調整し、OKボタンをクリックする

 OKボタンをクリックするとウィンドウが消え、調整結果がOFFSETに反映される。実際に下図のOFFSETは図6−6と異なっているのがわかる。

 

図6−9 OFFSETの値が変わっているのがわかる

 以上の手順(図6−5〜図6−9)を繰り返し、全ての画像を読み込んでOFFSETを調整したら、メニューバーから[実行]→[トリミング]を実行する。

 

図6−10 更に画像を読み込み、同じ作業を繰り返してOFFSETを調整したら、[実行]→[トリミング]を実行する

 現れたウィンドウにはトリミング後に生成される画像サイズと保存するファイル名が表示されている。フォーマットはjpgとbmpが選択でき、ファイル名は元のファイル名に(拡張子を除いて)t.jpgあるいはt.bmpを付けたものになる。

 

図6−11 ウィンドウにはトリミング後の画像サイズと保存するファイル名が表示されている

 OKボタンをクリックするとファイルが生成され、パネルのファイル名が生成ファイルのものに変わっている。同時にSIZEも変わり、OFFSETが全て(0,0)になっているのがわかる。

 

図6−12 トリミングが終わるとファイル名とサイズが変わり、OFFSETも全て(0,0)になっている

 さらに作業を続けるなら[実行]→[クリア]で画像ファイルを削除して最初に戻す。また終了するなら[実行]→[終了]か右上端の×をクリックしてウィンドウを閉じればよい。

 トリミングされた四つの画像を以下に掲げる。


写真6−3 トリミングして生成された画像

 この画像を元にstriperで作成したレンチキュラー写真を写真6−4に掲げた。基準にした手前の少女像がはっきりと写っており、トリミングがうまく実行されていることがわかる。

 

写真6−4 striperで合成したレンチキュラー写真

 写真6−4はダウンロードし、240dpiの画像として印刷すれば3Dフォトフレーム用のレンチキュラー写真となる。視差が小さいので奥行き感が少ないが、トリミングの確認には十分だろう。





5.WideStudioについて

 素人でも簡単に、しかも金をかけずにそこそこのプログラムを書けるのはWideStudioのおかげである。GUIを作る手間が大幅に省ける便利なソフトで、こういったものをフリーで提供されている作者には感謝したい。なお解説書には以下のものがある。
     
  1. WideStudio徹底ガイドブック : 平林俊一/編著 , 後藤渉/〔ほか〕共著 , 坂村健/監修 : パーソナルメディア  
  2. WideStudioオフィシャルプログラミングガイド : 玉木徹/〔ほか〕共著 , 平林俊一/監修 : 毎日コミュニケーションズ  
  3. プログラミングWideStudio : 平林俊一/〔ほか〕共著 : アスキー
 お勧めは1.か2.であるが、1.の方が製本がしっかりしているので安心して使える。何しろ頻繁に開くものであるため傷みやすいと使いにくい。いずれもぶ厚く高価な本なので、実際には図書館で借りて見るようにしている。WideStudioのホームページにも詳しい説明があるのでそちらを利用してもよい。

 これらの資料を利用しても初心者にとっては決して十分とは思えないが、わかる範囲でプログラムを書くだけでもある程度のことはできるので、興味のある方は一度試されてみたらいかがかと思う。



トリミングソフトの機能サンプル画像操作手順

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