白亜の洋館にて

日本では見れないMade in Thailand なTVドラマ達
3・5・7チャンネルなどが毎日夜8時半からニュースをはさんで
10時過ぎ位までドラマをやってます。かかさず毎日見ていると、
タイのTVドラマには、世界遺産のように大切に守られ受け継がれている
いくつかの「お約束」がある事に、いやでも気がつきます……




舞台となるのは大金持の家ばかりです。白い洋風建築でテラスやおしゃれな中庭があります。言うまでもなく、朝食にはお粥も揚げパンも食べないし、豆乳も飲みません。目玉焼きとベーコンです。一体、タイのどこに、こんな人達がいるのでしょう?



家族の会話場面、特に主人公がお母さんに延々と悩みを打ち明ける場面が多いです。お母さんの髪型はもちろん、もっこりして黒光りした中国系お金持ち特有のヘアスタイルです。



ヒロインは、つぶらな瞳の正統派色白美人以外ありえません。多少人工的な感じがしても鼻筋は通っていなければなりません。これらの条件を満たさず、なおかつ色黒の女優さんは、メイドさんの役をやる事になります。



役者さんの演技については、残念ながら「くさい」という言葉で表現せざるをえません。質に問題があるのか、絶対数が少ないのか、ドラマをかけもちしている役者さんが多く、同じ顔があちらでもこちらでも見られます。同じ人が髪型だけ変えて、裏番組でも似たようなキャラクターを演じています。



ちなみに、役者さんは皆、携帯マイクを服の内側につけてセリフをひろっています。そのため、雑踏や食堂でのやりとりは、騒音にセリフがかき消されてしまう事がしょっちゅうです。



Hシーンには神経質です。セミヌードも駄目。マウスツーマウスのキスシーンもご法度。ヒーローのハンサム金持青年は、ヒロインのおでこにキスをして満足します。




そのくせ、えぐい描写には寛大です。体中に紫のただれがある脳梅女が、よだれたらして意味不明な事をわめきながら街をさまよい歩く場面とかは、みんな大好きです。



各局とも、毎週月火にやるドラマ、毎週水木にやるドラマ、毎週金土日にやるドラマ、と3種類を持っており、このローテーションが毎週繰り返されます。視聴率が良ければ、どうでもいいエピソードを追加して結末を引き延ばし、終わる事無く毎週毎週ダラダラたれ流します。



本筋に直接関係のない脇役さんたちのどうでもいい会話が、しつこくチンタラ続きます。基本的に場面の変化が乏しく、あきれるほどのスローテンポです。野島伸二さんをアドバイザーとして招聘するべきだと思います。



ドラマが始まる時の、スポンサーの紹介と役者さんの紹介には、たっぷり時間をかけます。このやたら丁寧な紹介は、通常、5分は終わらないたるい主題歌にのせて行われます。



たとえばスポンサーがミリンダの場合、ドラマの中で主人公が必要もないのに近所の駄菓子屋さんへ行き、お店のおばさんと世間話をします。2人が話しているバックの壁にはミリンダの看板が不自然に何枚も貼られており、カメラは2人が看板をさえぎらないような位置から、だいだい色の看板を執拗に撮り続けます。



ちなみに上記の「スポンサーよいしょ」は、クイズ番組やワイドショーなどでも常識です。せっかく趣味のよいセットにゲストをむかえ上品なトークをしているのに、背後の壁には、木の櫓をもった上半身裸のはちまきおやじのロゴマーク(ココナッツミルクの会社)や、白くてムチムチした金太郎みたいな格好をしたこどもが一升ビンを抱きかかえているパネル(魚醤油ナンプラーの会社)が、ペタペタ所せましと貼ってあったりします。



ドラマの開始時間と終了時間が、毎日微妙にずれます。ぴったり8時半に始まった日は、何か良い事がありそうな気さえします。



とてもかっこいいハンサム主人公なのに、自転車にのる場面と泳ぐ場面では、めちゃくちゃかっこ悪くなってしまいます。タイの人って自転車と水泳の習慣がないらしいというのは、どうやら本当のようです。



役者さんの自覚が足りません。撮影プランを気にせず床屋に行ってしまうようです。車を運転している場面があって、次の車を降りる場面では、主人公の髪型が大きく変わっていた―かりあげていた―事が本当にありました。



演出さんの自覚も足りません。夜の場面にいるヒロインが電話をかけると、なぜか昼の場面の彼氏が電話をとったりします。彼氏の方が、ブエノスアイレスに出張中だったというわけでもなかったのですが…。





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