メーソートから紛れ込むミヤンマー

えっと、国境の事情はコロコロ変わります。2000年8月時点では確かに国境ゲートは開いていましたし、
カジノも遊びに行けましたが、今日どうなってるか、明日どうなるかは、全くもってわかりません。
くれぐれもメールで質問とかよこさないでね。


8月12日、朝9:00車でバンコク発。北へ北へと幹線を走る。ナコンサワンを経て、とりあえずカーペンペッを目指す。なぜそんな町を目指すのか?のどにからんだものを吐き出したくなるような名前が気に入ったからだ。町の中心にある市場で昼食。ついでなので、スコータイをしょぼくしたようなカーペンペッ遺跡を見に行く。う〜ん、マニアック。わざわざ行く所じゃないのは間違いない。でもタイ人の観光客が、いることはいた。少しだったけど。

そして突然の暴風雨。カーペンペッの町を出て、幹線道路に戻ろうとした時の事だ。我らの行く手に立ちふさがるがごとく、道路に倒れ通せんぼする大木。川口探検隊の運命や如何に?
と思っていたら、仕事熱心な地元お巡りさんが素早く駆けつけて、立ち往生する車達を、抜け道へ誘導。タイらしくない適切且つ冷静な対応だ。田舎のほうが「優秀なお巡りさん」が多いのか?おかげさまでリカバリOK。さあ、1号線を北上してメーソートを目指そう。雨もやみ、快適な舗装道路は気分爽快。気がつくと新幹線みたいなスピードでとばしていた。いかんいかん。


ターク手前で1号線を左折、105号線を西へ。起伏のある山道になるが舗装道路の状態は良く、結局バンコクから500km走った17:00、メーソートの街の中心に到着。街の真ん中にあった、こぎれいな Porn Thep ホテルに入ってみる。朝食付きデラックスツインはB700、別館のスタンダードはB450と言われる。部屋の広さは違うけど、どちらもホットシャワー&エアコン付き。迷わずスタンダードに決める。フロントでチェックインしてる時、壁にタイ語で「エアコン付きルームB400」と書いてある貼り紙を発見。笑顔で「カーホーンエー・シーローイバーツ」と読み上げると、明らかに動揺した案内係が、「な、なんでタイ語読めるの?…貼り紙の部屋はテレビなしだから…あなたの泊まる部屋はテレビが付いてB450なんです。」と苦しい言い訳をする。スタッフも素朴で感じの良い人ばかりだったので、言い値のB450で泊まる。

ホテルの部屋の窓からはいきなりイスラムモスクが見える。朝夕には祈りを呼びかけるアザーンが大音量で聞こえ、一体自分がどこにいるんだかわからなくなる。タイ=ミヤンマー国境のこんな山あいの小さな町に…結構いるみたいだ。アッチの宗教の皆さんが。


8月13日朝、車のままミヤンマーに突撃したかったが、なんか国境でもめそうな気がしたので、車はホテルに置き、目抜き通りの市場前にあるソンテウ乗り場まで歩く。モエイ川行きのソンテウに乗り込んで(1人B10)約10分。タイ=ミヤンマー友好橋のたもと、国境ゲートに到着。ものすごく几帳面な、タイ人とは思えない審査官が、なめるようにパスポとか出入国書類チェック。(基本的に通常の出入国手続きと同じ。だいたい9:00〜17:00の間、両国のゲートが開いているので、橋を越え対岸のミヤンマーのミヤワディという街をぶらつき、その日のうちに帰ってくればよい。その日のうちに戻らなかったり、そのままミヤンマーに潜り込んだ場合、どうなるかは未確認。)

橋を歩いて渡って対岸のたもと、歩道に日よけと椅子を並べたのがミヤンマー側イミグレだ。書類一式記入。1人あたり$10又はB500の手数料を支払い、パスポを預けさせられる。もらった預り証を大事にしまって、ふと見ると、通りすがりの人でも簡単に手が届きそうな歩道上の木机の引出しに、自分のパスポが無造作に放り込まれる所だった。大丈夫かなあ。少しびびる。税関吏もいて、所持金・貴重品の申告もさせられる。所持金は適当に少なめに書類に記入。デジカメはズボンのポケットに隠し、「カメラは持ってない」と申告。脚の付け根付近がモッコリしてちょっと危ない人のようだったが、とりあえず無事に国境通過。


橋のゲートを出ると、自転車の前にリヤカーをくっつけた人力タクシーの青年が群がってくる。日差しがきついし、2時間位ならB100程度(小さな食堂から市場まで、どこでもバーツが普通に使える。)で交渉成立するので、乗っけてもらった方がいいかも。英語やタイ語の上手な運ちゃんもいる。見所があちこちある訳でもなく、黙ってリヤカー・ボックスシートに座れば、自動的に、近くのスゥイミォン・パゴダや、マーケットに連れてってくれる。

「タナカ」というオシロイみたいのを頬にクリクリ塗った女性や、巻スカート「ロンジー」をはいた男性がいっぱい。「イメージ通りの人々がいる光景」が目の前に広がり、勝手に感動。


スゥイミォン・パゴダは、タイと一味違う仏像が楽しい。なんかアニメチックな白塗り美顔なのだ。

また、パゴダでは、漬物石みたいのを3回頭上に持ち上げて祈れば願いがかなうと言われ、チャレンジ。歯を食いしばって3回持ち上げた後、「これで貴方も力持ち」などと、よくあるオチをかまされるのではないかと心配したが、どうやらこのお祈りメソッド、本当のようだ。



ミヤワディの映画館。はっきり言って死んでいる。しかし死に方になんとも表現しがたい風情があり、シャッター切らずにはいられない。


川沿いのスラムチックなエリアを抜けると、門だけ異様に立派な
Riverside Club がある。あまりにもリバーサイドすぎて、雨季にモエイ川が増水すると、建物丸ごと川に流され「岸辺のアルバム」してしまいそうな雰囲気。ここ、はっきり言ってカジノだ。だけど、その存在自体、公には誰も認めていない。ミヤンマー人は門の所までしか入れないし、カジノ内部はもちろん、建物外観も写真撮影禁止。などと言いながらも、眠そうな目をした武装門番の様子を伺いつつ隠し撮りしまくり。

カジノ内部は、がらんとした体育館みたいな1部屋のみ。申し訳程度に壁際にスロットマシンも置いてあるが、タイ人ギャンブルおやじが熱中しているのは、いわゆるトランプ・バカラ。8つほどあるバカラテーブルは、賭け金の大きなテーブル(1Bet=B200〜B10000)と小さなテーブル(1Bet=B100〜B6000)に分かれている。テーブル毎の払い戻し金額上限はB80000。やっぱり高額テーブルの方が、賭けてるおやじの態度もでかい。ただし、おやじの持ってる携帯電話のサイズは、庶民派テーブル組の方がでかい。

タイ側から、このカジノへの送迎ミニバスも出ている。タイ人になりすまして、このミニバスに潜り込んで国境越えすれば、ミヤンマー入国手数料$10も、わずらわしい出入国手続きも、逃れられるようだ。試してはいないが。


半日ほどの短いミヤンマー滞在だったけど、それなりに満足してメーソートへ帰還。この勢いで、今度はメーソートから70kmほど南、ワレーという村へ。途中、山の中の雑貨屋でおやつを買ってる時、チェンマイ大教授一行と遭遇。女子卒業生に囲まれてホクホクのS教授は、フィールドワークの真っ最中。メーソートのタイ=ミヤンマー友好橋架設時には、自分もミヤンマー側とのネゴシエーターとして参加したとおっしゃる教授。もしかしてスゴイ人なんだろうか?一緒に記念写真を撮ってメールアドレスを交換。

(←ところでワレーのガソリンスタンドだが、かなり渋いたたずまい。この辺まで来ると、フォトジェニックなもんが一杯あるなあ。)


8月14日、連休もおしまい。バンコクへ帰らなきゃ。メーソートからの105号線が1号線に交わる手前30kmの地点、タクシンマハラート国立公園入口のそばに、新鮮な果物や野菜が並ぶ活気ある市場が。この辺に住む山岳民族の市場だ。

しっかりした甘味のある柿(B90/2kg)、なかなかジューシーな梨(B50/3kg)など、タイの山あいの市場で日本の秋の味覚が買えて大いに喜ぶ。チム(あじみ)させてくれるからハズレなし。


...というわけで、ちまたにはメーサイ国境情報ばかりあふれてるけど、メーソートも楽しいです。メーサイよりは、行くの簡単だし。


=>B級ネタを羅列した目次はこちら…メイドインタイランドHOME

=>ローカルグルメからチンコの祠まで…バンコクから発信中のBLOG

=>タイ在住者の現地情報裏表…皿井タレーDIARY