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環境が人を作る...モトサイ


「モトサイ」なんて言っても何の事だか…そりゃそうだ。
"motorcycle" をタイ語風に発音すると「モトサイ」になる。
いわゆるバイクタクシーをタイではこう呼ぶのだ。

渋滞の中をすり抜けてくれるのは嬉しいが、長い距離を乗ると決して安くはない。
道路状況や時間帯にもよるが、
エアコン効いてて安全なメータータクシーの方が安くつくような場合も多い。
モトサイの真価はソイ(大通りから続く細い路地)の中の往復にある。
10バーツ前後でソイの奥深くまで一直線。

ソイごとにチームがあって、元締めがいる。
元締めが取りまとめたショバ代を、
地元のXXや、XXと五十歩百歩の警察やらに納めなきゃ営業できないのだ。
パクソイ(ソイの入口)のとこに、
同じ色のちゃんちゃんこみたいなベスト着た兄ちゃん達がたまってるでしょ。
相応の金を払うと晴れてこのベストを着て客が拾えるようになる仕組みだって。

下の写真みたいに、「0」とか、きりのいい番号の兄ちゃんはリーダー格だったりする。




「環境が人を作る」とはよく言ったものだ。

朝から食べ物屋台がズラリと並ぶような明るく活気のあるソイには、
陽気で気のいいモトサイ兄ちゃんがいる。

違法駐車のせいでソイが渋滞したりすると、
誰に頼まれたわけでもないのに交通整理を始めるし、
屋台のオバちゃんが用足しに行った時は、
店番ボランティアまでしてあげたりする。
暇な時には、ハンモック吊るしてお昼寝したり、
ビール瓶のフタを駒にしたチェッカーゲームに興じている。

一方、日が落ちると地元のちょっとアレな人達が集まってくるような、
くすんだ歓楽街のすさんだソイには、
暗い目をした覇気のないモトサイの兄ちゃんがウンチ座りしてたむろしている。

裏アルバイトの医薬品販売にも余念がなく、
なぜか深夜も、虚ろな目をして焚き火にあたってたりして独特な風情。
上目づかいで値踏みするような彼らの視線に恐怖を感じて、
日が暮れてからはモトサイには絶対乗らず
逃げるように足早にパクソイを通り過ぎるというタイ女性もいる。

後者のタイプのモトサイのイメージが強いせいか、
タイ人の間でのバイタクの運ちゃんに対する社会的評価は極めて低い。
残念なことだ。
人によりけり、というか、エリアによりけり、だと思うんだけど...。