読書感想文の書き方2 本の読み方

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このページでは、本の読み方、感想文を書くための下準備のしかたについて説明しています。おもに小学校高学年、中学生の人を対象に書いています。



メモやふせんを活用してみましょう

読書感想文を書く本が決まったら、もう一度読み返してみましょう。初めて読んだときの感想と、二度目に読んだときの感想が、変わるかもしれません。また、一度目に読んだときには、気づかなかったことが、二回読むことによって、発見できるかもしれません。

厚い本を読んだ人は、二度読むことは大変かもしれません。そのような場合、全部読まなくてもいいのです。感想文に書きたいところだけ読み返しましょう。

二度目に読むとき、心に残った場面、読みながら感じたこと、引用したい文を、ノートなどにメモしながら読んでみましょう。そうすると、考えがまとめやすくなります。(引用は、3行以内くらいにしましょう。引用文が長すぎるのはいけません。<著作権)

メモをとるのがめんどうな場合、本に直接、書きこみをするのもいいですね。(もちろん、図書館で借りた本にはできません。)えんぴつでサイド・ラインを引きながら読むのもいいです。MORIは、よくラインを引きます。(将来も手元にとっておこうと思う本なら、ペンではなくて、えんぴつを使った方がいいです。数年たつと、ペンの色があせたり、インクがにじんだりする場合があります。)

それもめんどうだったら、ふせんを活用しましょう。書きこみやラインと、ふせんをあわせて使うのももいいですね。

ふせんとは、小さな紙の裏にのりがついていて、はがせるようになっているものです。MORIは、「読書ノート」の文章を書く前に、本にベタベタふせんをはります。

メモをとったり、本に書きこんだりしたこと、ラインやふせんで印をつけたところの中から、感想文の中心となる「自分の主張点」を決めます。「自分の主張点」とは、感想文で、自分が一番書きたいことです。例えば、「人との関わりを通して、主人公がどう成長したか」「戦争の恐ろしさと、平和のために自分ができること」「ある人物の努力と業績、またその人物から学んだこと」といったことがらです。

主張点が決まったら、感想文の構成を考えましょう。次のページに、学年別に構成の方法の例を書いています。  05.8.24

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テーマを読みとりましょう

作家は、読者に伝えたいことや、表現したいことがあって、本を書いています。物語であっても、ノン・フィクションであっても、そうです。なかには、戦争、いじめ、環境、バリアフリーなどを題材に、強いメッセージをこめて書かれた本も多いです。そんな本は、わりと簡単にテーマを読みとることができます。

小学校高学年以上の人は、作者が伝えたかったこと(本のテーマ)を読み取り、テーマについて考えてみましょう。

あなたが読んだ本には、次の例のようなテーマのどれかが書かれていませんでしたか。

テーマ例

ある本を読んで、自分が読みとったテーマと、友達が読みとったテーマがちがう場合もあります。そんな時、自分が読みとったテーマは正しいのか、不安になることもあるでしょう。たしかに、読みとりが浅くて、本のテーマをまちがってとらえることもあります。

しかし、読書感想文は、自分の素直な感想を書くものです。人の意見や、本の最後についている解説文にまどわされないようにしましょう。解説文を書き写すより、まちがったとらえ方でも、自分の言葉で書くことの方が、何倍もすばらしいのです。何年かたって、また同じ本を読んだ時、以前とはちがう感想を持つことは、多くの人が経験しています。心の成長にともなって、本の読みとり方も変わってくるのです。今、まちがったとらえ方をしたにしろ、何年か後には、もっと深い読みとりができるようになるかもしれません。読書感想文には、今のあなたの思いを書くようにしましょう。  06.7.22

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ファンタジーにテーマはあるの?

本のなかには、強いメッセージがこめられたものもあります。「戦争を二度とくり返さないために、平和な世の中を築こう。」「1人ひとりに命の尊厳がある。いじめをなくしていこう。」といったテーマには、すぐに気づくことができるでしょう。

いっぽう、強いメッセージを持たない本は、テーマが読みとりにくいものです。では、そんな本は、感想文を書くのに適していないかというと、そうではありません。

強いメッセージがないと思われる本の種類には、エンターティメントやファンタジーなどがあります。映画のように、話の展開がスピーディで、登場人物がみりょくてき、わくわくしながらどんどん読み進める本のことです。しかし、楽しいばかりでなく、その裏に、作者の思いがこめられている本も多いものです。冒険ものを読んで、友情について考えたり、困難なことが次々におこっても、乗りこえていく心の強さに気づいたりするかもしれません。

いっけんテーマがないように思える本でも、作者には表現したいことがあって、本を書いています。「読者を不思議の世界にみちびいて、楽しませよう」と考えたのかもしれません。「現実の世界とは違った世界を書きたい」とか、ぎゃくに「ファンタジーの世界を読み解くことで、現実の世界をふり返ってほしい」と考えたのかもしれません。

ファンタジーから読みとれるテーマもあります。たとえば、ミヒャエル・エンデの「モモ」(岩波書店)はファンタジーですが、時間に追われ、人間性を失いつつある現代人を風刺(ふうし)した物語と読むこともできます。エミリー・ロッダの「ローワンと魔法の地図」(あすなろ書房)は、勇気について考えさせられます。 

「エンターティメントやファンタジーには、テーマがない。エンターティメントやファンタジーでは、感想文が書けない。」ということはないのです。 06.7.22

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自分の経験を書きましょう

小中学生の読書感想文には、本を読んだ感想だけでなく、自分の経験をおりこむのが常識のように言われています。しかし、読書感想文は意見文や生活文ではありません。本の内容からはなれすぎたり、ほとんど自分のことだけ書いている文章になったりしないように気をつけましょう。

なぜ、読書感想文に自分の経験を書くのかというと、読書を通して自分を見つめ直すためです。本に書かれていることと自分自身をてらしあわせることで、本の内容により共感したり、本から得たことを自分の生活に生かしたりすることができるのです。さらに、自分自身を向上させることができるかもしれません。

自分のことを読書感想文に書く場合は、本のテーマにそった内容にしましょう。本を選ぶときに、自分の経験に近いことが書かれている本にするのもよいでしょう。

たとえば、あなたが、スポーツが大好きで、何かのクラブに所属していたら、アスリートの小さいころから今の活躍までが書かれた本を読んで、感想文を書くとよいかもしれません。自分の経験と、本のテーマとを重ね合わせることができるからです。そうするとこで、本から、いろいろなことが学べることでしょう。アスリートのスポーツにかける思い、プレッシャーに負けず努力を重ねてきたこと、フェア・プレーについて、アスリートを支えた人々への感謝などです。

あなたには、次のような経験はありませんか

こういった経験を感想文におりこんでみましょう。自分の経験と、本の登場人物の経験をたんに比べるだけでなく、本を通して、自分自身をふり返るのです。  06.7.22

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