日本庭園の特徴

Japanese Garden

庭園の形式には大きく分けて「整形式庭園」と「自然風景式庭園」に分類することができます。
整形式庭園とは一定の整った幾何学的な平面造形をもった庭園をいい、これと対照となるのが自然風景式庭園です。

古代ギリシア・ローマや西アジアのイスラム文化をルーツとする西洋の多くの庭園は整形式庭園です。
18世紀初頭のイギリスで生まれた「自然風景式庭園」を除けば、西洋の庭園は、生垣や花壇を中心とした左右対称の作が多く、花や緑を使いながらも幾何学的な秩序による、人工的な美しさを追求しているのに対し、 日本庭園は、大自然を母体とし、その自然との調和を図りながらも、それを一歩踏み越えて人間の理想郷を追求してきました。

西洋の自然風景式庭園は自然をほぼ同一のスケールで庭に取り入れた『写景的庭園』であるのに対し、 日本庭園は自然の風景をそのまま庭園に取り入れたものではなく、自然のなかの好ましい景観を、好ましい手法によって、理想化して取り入れた『象徴的庭園』であるといえます。

日本庭園は中国や朝鮮などの大陸からの文化・思想に多大なる影響を受けながら独自に発展してゆきました。
日本庭園には、作意であるテーマがありました。心に描いた世界、光景を『庭』という空間をキャンパスに立体的に描いたのです。 そこには仏教が解く宇宙感や蓬莱・神仙世界や、自然美を凝縮して縮景にしたり、または物語や説話、詩歌の情景までも題材となって、庭を形づくりました。

日本庭園のデザイン上の特徴としては、西洋の庭園は、一般的にシンメトリー(左右対称)にデザインされるのに対し、 日本庭園では、平面的位置関係でも、立面的位置関係でも、不等辺三角形になるように形づくります。
(これは、華道・生け花の構成理論で使われる「真・副・体」「主・副・控」「天・地・人」などの考え方と同じです。)
各々を差をつけて主従関係を持たせるように配置する事により、大きいものは、より大きく、小さいものは、より小さく見せるというように、 それぞれの個性を強調したり、変化をつけたり、欠点を補ったりします。 手前に背の低いもの、奥に背の高いものを配置する事により、遠近感や奥行感をつくり出す事もできます。
西洋の整形式庭園が2次元的であるのに対し、日本庭園がより3次元的な空間を作り出しているのは、この為でもあります。

日本独自の庭園様式としては、浄土式庭園枯山水露地 が挙げられます。

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