熊本市 壺井(雷封じの井戸)







↑井戸の底





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熊本市坪井3丁目に千躰沸報恩禅寺がある。
熊本市内の観光ついでにふらりと立ち寄れる場所にあるのも、またうれしい所だ。
新熊本市史によれば「曹洞宗報恩寺」と書かれていたのだが、実際にうかがってみるとすぐ側にある千躰沸報恩禅寺の境内に目指す場所があった。


千躰沸報恩禅寺の境内に「壺井」と呼ばれる井戸があり別名「雷封じの井戸」と言うのだそうだ。


新熊本市史によれば、この井戸に寛文13年(1673年)の夏、激しい稲妻と共に雷が落ちたので、住職は法力を以って封じ込めたのだという。

『雷は枯れた井戸の中から必死に救いを求めるので、住職はわたしの教えに従うなら助けてやると言った。
すると雷は絶対に服従しますと誓い、童子となり小僧として真面目に寺で勤めた。それから3年過ぎたので住職は童子が天に帰る事を許した。喜んだ童子がこれまでの恩に報いるために、姿を雷に変じるとにわかに空はかき曇り大地が振動して、いままで枯れていた井戸に清水が湧き出し、雷は昇天したという。』

とある。

以後この井戸の水を飲むと様々な病気が直ると評判になり、また雷が恩に報いたというので寺の名前を現在の報恩寺に改めたのだそうだ。

そしてこの井戸だが、壺の形をしているので「壺井」の名がつけられ、現在この近辺の地名としても使われている
「坪井」になったのだという。
井戸の側の案内板によれば、加藤清正公の城下町づくりの際、この井戸が大きく壺の形に似ている所からこの一帯を「壷井」と命名後、現在の「坪井」になったとも言われるとの事。

現在も報恩寺の境内へ入ると「壷井入口」という案内が出ており、だれでも見学ができる。
井戸の敷地内には水神様も祀られていた。
ただし残念ながら、井戸の底には水の気配は感じられなかった。

熊本市内にはこの報恩寺の他にも雷が落ちてきて住職に助けられる話や、カァーッパを懲らしめる雷の話など、雷関連の話が複数残っている。
現在はそうでもないらしいが、昔はこの地に雷が頻繁に落雷をしていたのかもしれない。


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熊本県熊本市中央区坪井3丁目8-43
千躰仏報恩禅寺





2012年12月訪問