シャシリク

ハリンの州都ユジノサハリンスクは人口18万人ほどの中堅都市です。日本統治時代に区画整備されたこの街は、碁盤の目状に整備されているロシア唯一の街でしょう。
街の中には街路樹(多くはポプリ)が植えられ、古い木になると5階建てのアパートよりも高く、強い西日から守ってくれています。ななかまどの木も多く、夏は葉の緑色、冬は実の赤い色が道行く人の目をなごませます。
ユジノサハリンスク市は盆地の東側にあり、街のはずれには山々が連なり、ここには手付かずの自然がそのまま残されています。土地は国有=みんなの土地。夏になるとマイカーで森林浴やきのこ狩り、木の実採りをしに市民がやってきます。どちらも毎年同じ場所に生えるので知ってる人はいかに朝早く行って多く採るか張り切ります。このきのこや木の実は家庭で食べるだけではなく、市場で売って生活の糧とする人も少なくありません。
一方、街の南側にはアニワ湾があり、ここは夏の間短い夏を楽しもうと大勢の人がやって来ます。夏時間のあるサハリンでは日本との時差は2時間、日本の午後4時は6時となります。北海道より北に位置しているので日の入りは夜10時半頃。仕事が終わってから海に直行、日の入りまで日光浴を楽しむ家族連れや若いカップルで賑わいます。
森でも海でも、休日となるとシャシリクと呼ばれる肉の串焼き(トルコのシシカバブに良く似たもの)をして楽しむ人がほとんどです。前日に漬け込んだ肉と野菜類を持ち寄って、好きな場所で焼きます。やり方はとてもワイルド。石や倒れた木を使ってかまどを作り、その場で集めた木を薪にします。面白いことに、シャシリクは「男性の料理」ということになっていて(コーカサス地方では男性しか作りません)うんちくを語らせると止まりません。肉の切る大きさから材料に入れる酢やワインの量、焼き方まで様々。他人の作ったシャシリクを「いや、ああした方が美味しいんだ」と言いながら食べている男性が毎回必ずいます。個人的にはお肉は小さめで、焦げ目がつくくらいに焼いた方が好きです。

シャシリクを焼く様子
香ばしい匂いがたまりません

シャシリクの作り方(あくまでも私流)
材料
肉(牛、豚、羊:お好きなものを−
脂が適当にある方が美味しいです)玉ねぎ 大4個、塩 大さじ5杯、酢 200ml、ローリエの葉 10枚、白ワイン(ビール)200cc、黒胡椒大さじ1杯ほかお好みの調味料(いろいろ試してみてください:ロシア人には醤油味も好評です。)
作り方
.肉を角切りにする。玉ねぎはあくまでも味付け用なのですが、お好きな方は後で串に刺しやすい形に切りましょう。肉の大きさもお好みですが、3cm角くらいが早く焼けます。
漬け込む時間と塩、お肉の大きさは微妙に関係しているので、経験がものを言います。時間があればお肉が大きくてもいいですが、時間があまりない時は小さめに切ると味が染み込みやすくなります。)
.大きなお鍋(ロシア人はバケツに入れます)に切った肉と玉ねぎを一段並べ入れ、塩、ローリエの葉、黒胡椒を少しずつかける。ニンニクはつぶすだけでOK。
.2の作業を繰り返し、材料が全部入ったら、酢と白ワインを注ぎいれ、肉がひたひたになる分だけ水を入れ足す。
酢がお肉を柔らかくします。日本の肉は柔らかいので少なめが良いもしれません。多いと今度はパサパサになってしまいます。)
.冷暗所(冷蔵庫や戸外)で一晩置く。
.次の朝、鍋の底からよくかき回す。(焼くまでの間にさらによく味を染み込ませるため)
.串に刺す時はぎっしりすぎず、かつ隙間を開けすぎないよう注意。ぎっしりしてると焼き時間がかかり、隙間があると焦げやすく、お肉がパサパサしてしまいます。串に刺した後、上から少し握って(きりたんぽのように)肉につき加減をならします。
.あとはゆっくり時間をかけて時々回しながら丹念に焼きます。
注意:先に書いたように、各人レシピが違います。材料は普段すべて目分量。その時の気分でいろいろ変えて楽しんでください。焼き方も自分流を探してください。脂身の多い豚肉を使う場合、脂が垂れて火がつく時がありますが、あわてず、水で消し止めます。水の代わりにビールやワインをお肉に振り掛けると、お肉が更に美味しくなります。

出来上がったら食べるだけ。一人一本でお腹いっぱい!

今年初めて知った豚の脂の美味しい食べ方:
じゃが芋を1cmくらいの厚さにスライスしたものと2cm角の豚の脂を交互に串に刺し、じゃが芋にがしっかり中まで焼けるよう、火の弱い所を選んで並べ上から塩をかけます。脂が縮んで黄金色になったら焼き上がり。日本人は脂が苦手な人が多いですが、しっかり焼いた脂身はコリコリとして美味。お試しあれ。
このページの背景画像は私の手作り♪
それっぽく見えるでしょ?

目次