自動車運動力学~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~の活用法(酒井英樹のホームページ)

自動車・二輪車・鉄道車両の車両運動力学者 酒井英樹自動車技術会フェロー・近畿大学工学部ロボティクス学科運動システム研究室

2016/7/15開設

今後のお知らせ

9/13 7/29に開催しました日本機械学会セミナー「自動車運動力学」~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~を近畿大学東京センターにて12/11に開催することが決まりました.申込サイトが開設されましたら,このHPにてお知らせいたします.

 

過去のトピックス

2017/08/14 「輪軸の蛇行動に関する基礎的考察」が日本機械学会論文集に採択され,早期公開されました.本公開は10/25とのことです.執筆にあたり,日本機械学会交通・物流部門鉄道技術委員会の皆様のご指導に感謝いたします.

2017/08/14   自動車と鉄道車両のダイナミクスの国際学会IAVSD2017にて自動車に関する研究を2件,鉄道に関する研究1件を発表しました.

2017/08/03 自動車技術会からフェロー称号を6/9に授与されました.フェローの名に恥じぬよう,さらに我が国の自動車・二輪車の技術発展のために頑張ります.

2017/07/30 日本機械学会セミナー「自動車運動力学」~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~を近畿大学東京センターにて7/29に開催いたしました.多数のご参加ありがとうございました.

2017/07/25 自動車技術会秋季学術講演会にて二輪車の車体の寝かしこみ時の舵の切れ込みについて発表いたします.なお,2018年自動車技術会春季学術講演会ではフォースコントロールの安定性指標(スタビリティファクタ)についての考察を発表する予定です.

2017/06/05 二輪車の制駆動中の旋回限界特性についての基礎的考察が早期公開されました.本公開は10/25とのことです.

2017/06/02 参考動画ページを開設しました

2017/03/02 9.3.4項の改訂を追記しました.

2016/12/21  4.3.4項の改訂(追記)を追加しました.

 

 

全てのトピックズはこちらのページへ 私の研究領域(四輪)はこちらのページへ 業績等

 

自動車運動力学気持ちよいハンドリングのしくみと設計活用法

腰帯「ドライバの感覚を力学的に読み解き,操縦安定性の性能設計に活かす:操舵感ロール感リヤグリップ感

本書の目次 本書の見本 正誤表

   

ご挨拶(本書の特徴)

 

参考動画集(ブラウザはGoogleChromeを推奨いたします)

 

私がお勧めする本書の読み方(挫折せずに通読するために)

 

本書独自の記号

 

参考資料

 

改訂に織り込む内容(参考文献) 4.3.4項の改訂(追記) 9.3.4項の改訂

 

受験生・学部生・高校生・中学生の皆さんへ(研究室のHP)

 

 

   ご挨

 

  自動車の操縦安定性は,自動車が「いかに気持ちよく曲がるか」について競争しています.本書は,この商品力をより強化するための性能設計法開発法を述べた,おそらく世界唯一の本です.

  本書は,操縦安定性にかかわる全ての方のお役に立てるよう,大学の理系学部1年生の学力を想定した上で,平易に執筆しております.さらに途中で挫折した場合に備えて,大事なことをなるべく前のほうに書くようにしました.それでも,読者の皆様はお忙しいでしょうから,それぞれの読者の方にとっての核心部を見過ごすことがあるかもしれません.

  そこで,このホームページ(というよりもメモですが)では,本書の活用法を主に,その他のことも織り交ぜながら記していきたいと思います.

 

   私がお勧めする本書の読み方(挫折せずに通読するために)

 

  自動車運動力学~気持ちよいハンドリングのしくみと設計~の執筆方針の一つは,読破のしやすさです.そのために,大事なことをなるべく前の方に書き,極力平易に書きました.したがいまして,類書の読破を試みて挫折された方には読破が可能かと思います.とは言え,読者の皆様全員がそうであるとは思えません.そこで,読者の方のご意見をお伺いして,私なりの通読法を考えてみました.ぜひお試し頂ければと思います.

 

全員へのお願い

   完璧主義は挫折への近道です.そこで骨格部だけお読み頂くために,「先を急ぐ方は・・・に飛んで頂きたい」の類のサインを各所に用意いたしました.このサインから・・・までの箇所は,本流から外れているところ(大学の講義用か最上級者向け解説)ですので,特にお読みになる必要がない限り「・・・に飛ぶことをお勧めします.また,同じ理由で「なお・・・・から始まる文章等も一見して役に立ちそうもなかったら,飛ばすことをお勧めします

 

 

この種の本を通読した経験をお持ちでない方へ私のお勧すめ

  完璧主義は通読の大敵です.一周目は結論だけを広く浅く二,三周目は要点だけを広く浅く読みになることをお勧めします.一章ずつ完璧に仕上げていくやりかたは挫折への近道だと思います(私の場合だけかもしれませんが).

 

 ★一周目の読み方

  第12.1節に沿って読みます.

  前輪等価コーナリング係数を例にご説明します.まずタイトルである前輪等価コーナリング係数(なるべく初出の)説明(のうち皆様が大事と思われる部分を)を読みます(索引が役に立つことおあります)次に出てくる速応性ζωn」の説明のうち皆様が大事と思われる部分を)を読みますその次に出てくるフォースコントロールB説明(のうち皆様が大事と思われる部分をを読みその後に出てくる操舵系の固有振動数ω a速応性ζaωa説明(のうち皆様が大事と思われる部分を)を読みます.さらにその後の手で感じるハンドルの動き」の説明として第9章の冒頭部を読みます.この要領で第12.1節を読んでいきます.これで通読です.

 

 ★二周目の読み方

  第1~12章の文章中の太文字に関連した記述だけに注目して読みます.太文字に関係ない部分は読まないでください.順序は,興味ある順で結構です.こだわりのない場合,役に立つ順である第2部⇒第1部⇒第3部がよろしいかと思います.これで完読です.

 

 ★三周目の読み方

  第1~12章の幹の部分だけを読みます(枝葉を読んではいけません).一,二周目で結論と要点をつかめているでしょうから,幹か枝葉かの判断は容易につくでしょう.式については,幹と関連するものだけを眺めて頂ければ結構です.ここまでお読みになれば読破です.なお,順序は興味ある順にどうぞ.こだわりのない場合は,前から順でもよろしいでしょう.

 

 

この種の本を通読した経験をお持ち かつ ある程度車両運動をご存じの方へ

   ヨー共振周波数やスタビリティーファクターをご存じの方は,第2部⇒第1部⇒第3部の順でお読みになるのが良さそうです(この順で講演したら好評でしたので).

 

 

実務で切羽つまっている方へ

   実務でお困りの章からお読みください.なお,操舵過渡応答でお困りの方は,該当する章のほか10.4.2項も必ずご覧ください.ドライバーが感じている平面運動が錯覚によるものかもしれませんので.

 

 

制御に興味のある方へ

  発展編からお読みください.

 

 

  本書独自の記号

 

  本書では,各種性能指標の文字式が最も簡単になると思われる変数を使っています(表1).その理由は,簡単に表されるほど,その性能についてはより本質に近いと考えるからです.例えば,流体力学では生の速度の代わりに,レイノルズ数やマッハ数が用いられます.機械力学においても,例えば,ばねの性質を表すときに,線材の径やばねの径・まき数・ヤング率を使う代わりにばね定数を使います.この理由は,これらの設計変数よりもばね定数のほうが,機械力学的にはより本質に近いからだと思われます.

 

表1 設計変数対応表

慣用的な車両設計変数

本書で用いる設計変数

備考

ヨー慣性モーメント Iz

ヨー慣性半径係数kN(無次元)

kN2は,自動車の運動と制御(安部正人著)のζを表す式(3.68)等におけるk2/lflrのことです.k2/lflrの力学的意味をお知りになりたい方には,本書1.1.5項がお役に立つかもしれません.

等価コーナリングパワ2Kf,2Kr

等価コーナリング係数(に重力加速度を乗じた値)CfCr

例えば,自動車の運動と制御(安部正人著)では式(3.82)においてTr=mlfV/(2lKr)と表されますが,本書ではTr=V/Crと表されます.

 

 

自動車の運動と制御(安部正人著)をお持ちの方へ

・拙著の文字は,自動車の運動と制御に準じています.ただしβは車体の横滑り角だけに使用し,タイヤのスリップ角には,SegelやPacejka,Ellisと同様にαを用いています.また,本書では数または量を表す文字のみ斜体にしておりますので,前輪を表すfや後輪を表すr立体です.なおヨー進み時定数Trの添え字rはヨー角速度rを表しますので,斜体です.

自動車の運動と制御第2版の場合,5.3.2項の式(5.25)にて表されるωy2(p.168)を1/2倍したものが,本書9.2.3項におけるωz2に相当します.ωy2にご興味がある方には,9.2.3項がお役にたつかもしれません.

・自動車の運動と制御第2版の場合,3.4.1項の式(3.62)’直上の段落にあるk/l≒1/2×(k2/(l/2)2)1/2≒1/2(k2/lflr)1/2は,本書の式(3.12)~(3.13)に相当します.

 

 

 

  参考資料

 

  拙著の参考になりそうな,オープンアクセスの資料をご紹介します.

 

第2章

北浜謙一,酒井英樹,正規化コーナリングパワーを用いた自動車の操舵応答性能の同定法(日本機械学会論文集)

 

第3章

酒井英樹,佐藤幸治,タイヤ動特性を考慮した自動車モデル(日本機械学会論文集)

 

第7章

酒井英樹,自動車の平面運動におけるヨー角速度進み時定数についての力学的考察(日本機械学会論文集)

 

第9章

酒井英樹,フォースコントロール下の固有振動数についての一考察(日本機械学会論文集)

酒井英樹,フォースコントロールにおいて不安定領域を有する車両の動的挙動についての基礎的研究(日本機械学会論文集)

 

第10章

酒井英樹,ロール運動を考慮した自動車の平面運動モデル:第2 報(前後輪のコーナリングフォースの位相差の考慮)(日本機械学会論文集)

酒井英樹,ロール運動を考慮した自動車の平面運動モデル(日本機械学会論文集)

 

第11章

前後加速度を伴うときの定常旋回限界特性の表示法(日本機械学会 交通・物流部門ニュースレター)

酒井英樹,制駆動中の旋回限界特性についての基礎的考察(日本機械学会論文集)

(ご参考 二輪車のG-G線図です 二輪車の制駆動中の旋回限界特性についての基礎的考察(日本機械学会論文集)

 

発展編

 

酒井英樹,車両運動力学に基づく,車線維持機能の瞬間的な低下の検出法の基礎研究(逆ドライバモデルによる決定論的アプローチ)(日本機械学会論文集)

 

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