さかえ爺の  〜声を取り戻したぞっ〜

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シャント法とは何か?

 

 

  

 シャント法の手術で、私に声を取り戻して下さったのは、東京医科大学八王子医療センタ−]耳鼻咽喉科・頭頚部外科の塚原 清彰先生でした。

シャント法の手術を実施している病院は少なく、関東では同病院を含め2〜3の病院のみだと聞いています。

私達の年代にとっては医師は偉い存在であり、いわゆる“先生様”である。しかし塚原先生は、何事にも『垣根を越えて行きましょう』が口癖。気さくで相談し易い方です。

 

    【塚原 清彰先生】

 

自分の声を得ることができた私にとっては、塚原先生はまさに魔法の手を持つ外科の名医と映りました。

 また同医療センタ−では、他の病院で咽頭を摘出された方でも、

シャントの手術の相談に応じていただけるそうです。

 

 私にとって、〔東京医科大学 八王子医療センタ−〕でシャント法の手術をして頂けたことへの喜びには別の意味もあります。それは地理的問題です。

シャント法は気管と食道の間に管を挿入しますが、この管を定期的に交換しなければなりません。つまり術後も管の交換のため病院に通う必要があるのです。しかしシャント法の手術を行っている病院は数少ない。

私は埼玉県の北部地区に住んでおり、東京の中心地の病院まで通うのは辛いのです。直線距離では大きな差はないのですが交通があまりにも不便なのです。

幸いにして同医療センタ−の入口付近に高速道路(圏央道)のインタ−チェンジが2010年11月に完成します。今でも1時間半程度ですが、今後は関越自動車道と圏央道を乗り継げば自宅から同医療センタ−まで1時間で、楽に通院できるようになります。

そういった意味でも、私は大変幸運だったと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

〜咽頭摘出手術〜

 

 喉頭・咽頭癌になると声帯を含む咽頭部分を摘出しなければなりません。手術で直接喉から気管へ空気を出入りさせる永久気管孔を空けます

息を吸ったり吐いたりはこの気管孔で行うようになります。空気は喉から気管へ、気管から肺へ入ります。食べ物は口から摂り、口から食道へ入ります。

 

咽頭摘出 手術前 → 咽頭摘出 手術後

 

 

 

 

〜さらに気管食道シャント法の手術を受けると〜

 

【シャント発声(写真右)とボイスプロテーゼ(写真右)】

 

 シャント法は、シリコン製の小さい管(ボイスプロテ−ゼ)を気管と食道の間に埋め込む手術です。これにより気管と食道が接続された状態になります。このボイスプロテ−ゼの食道側先端には弁が付いています。

 

この気管孔を塞ぐと、肺の空気はボイスプロテ−ゼを通って先端の弁を開け、食道の粘膜を振動させて声になるのです。

 声を出さない時は気管孔をふさがない限り通常の呼吸ができます。また常時ボイスプロテ−ゼの先端弁は閉まっている状態なので、飲食をするのに差し支えないのです。

 

 

 

 

〜余 談〜

 

電気関係の仕事をしている私は、シャント(Shunt)法を≪電気回路などの分岐器≫と訳します。≪接続≫とも解釈できます。

もっとわかりやすく言えば、通路の先に木戸(小さな弁)がある一方通行の横丁のようなものです。隣の大通り(食道)へ行けば明るい光があり、生きることの喜び(声が出る)があり、楽しくなれる。隣の大通りへ行くために、こちらから木戸を押せば簡単に開くよう木戸の手入れ(1日に2〜3回ブラシ掃除)をしておこう。横丁だからお店もある。お店に時々寄りチョット買い物(ボイスプロテ−ゼの交換)をしたりする。そんな多少の出費は仕方ないことでしょう。声を取り戻せたのですから。

------このように解釈しても不謹慎ではないと思いますが------

 

 

 

 

 

〜シャント法の手術について〜

 

 シャント法の手術は簡単です。

入院は3泊4日程度で済みます。手術は約10分とお聞きしました。

それでも手術するにはセッティングや全身麻酔もあるので、実際に手術室に入っている時間は約1時間30分程度でした。

手術後の痛みも全くありません。しかも、翌日には声が出せたのです。

  

〜手術後はどうなるか?〜

 

年に3〜4回程度、ボイスプロテ−ゼを交換しなければなりません。しかし声を出す訓練の必要がなく、抑揚をつけた自然の声が出せます。この喜びには変えられません。

1日に2〜3回専用ブラシでボイスプロテ−ゼの穴(5ミリ)を掃除する必要がありますが、これは歯磨きより簡単であり思ったより面倒ではありませんでした。

また、気管孔に自己加温加湿フィルターという器具をつけると、直接気管孔に触れることなく開閉ができ、衛生面も改善することができます。シャント法のデメリットとしては、

この器具を頻繁に交換する必要があり、その費用が比較的大きいことが上げられていますが、出費を極力削減する工夫はできます。

 もう一つ問題があります。それはボイスプロテ−ゼを交換のために一生病院に行かねばならないことです。シャント法が広く知れ渡り、街の開業医さんで交換いただけるようになることを強く望みたいものです。

 

 なお、シャント法による発声をやめる場合は、ボイスプロテ−ゼを抜き取ることで、ボイスプロテ−ゼを挿入していた気管孔と食道間の穴は自然に塞がると先生からお聞きしました。

 

 手術後の声は個人差があります。私は、かすれたような声となりました。しかし、抑揚が付けられます。やや声量が少ないものの、自然な声であり電話での会話もできるようになりました。

 さらに最近気付いたことが4つあります。

 屮ラガラ」とうがいができる。

(ビロウな話で恐縮ですが)ツバをきちんと吐き出せる。

I,鬚む事ができる。

いΔ匹鵑筌蕁櫂瓮鵑鯲笋泙校の“フ−フ−”ができる。(もちろん、気管孔をふさがないとできませんが。)

 

これらができるようになったことで生活に清々しさを獲得できました

私にとっては諦めかけていた事でしたので、健常者に戻ったような錯覚すら覚えます。

  また、臭いを感じるようになった患者もいると先生からお聞きしました。シャント法の手術をされた先輩によると、臭覚を取り戻す練習法もあるといいます。

 

取り戻せるかどうかは別として、とにかく私も挑戦し続けたい次第です!

 

 

 

 

“最後にもう一言”

 

人の顔が違うように私達患者一人一人の病状も違い、喉の中も異なります。

場合によっては手術が出来ない方もいるかも知れません。

また、手術は可能であっても必ずしも全員が声を出せるとは決して言えません。

何事にも100%はあり得ないと思います。

 

ただ、シャント法手術をした先輩方のお話を総合すると成功する確率は相当高いと思われます。