HD650

音質
 やや低音より。低域はローエンドまで出るが、厚みはやや薄め。全体的な量は十分。中域は低域よりやや控え目に感じる。高域は控え目だが、質は非常に良い。
 分解能、音場感ともに非常に良い。やや低音よりのため、分解能は本来持っている能力より低めに見られることが多いように思うが、素晴らしいものを持っている。音場感は癖がなく、非常に広い。万人に評価される非常に高い能力。この分解能と音場感の良さが、長時間聴いていても飽きずに音楽を楽しめることにつながっている。正直言って、感動的なほどの音質。原音忠実性はそれなりだが、これぞSENNHEISERというような非常に心地よい味付けで、音楽鑑賞に特化するのであればむしろ好ましい。エッジはきつくなく、非常に聴きやすい。
 エージング前はやや野暮ったい印象を受けるが、エージングによってかなり繊細さや明瞭さを増す。明瞭さは低域が強いためにいまいちに感じがちだが、それを除けば十分なものを持っている。音の鮮やかさはなかなかのもの。厚みはそれなりだが、密度が濃く非常に満足できる。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさは非常に良い。繊細で心地よく柔らかな表現で、別世界に誘ってくれるような趣がある。それでいて必要なときには力強さを発揮してくれる。響きは豊か。一部で篭っているという表現がされることがあるが、それは誤解を招く表現だろう。低域が強めなこと、開放型にしては音の抜けがいまいちなこと、高域がやや低めの音を鳴らすことからそう感じるだけで、別に篭っているわけではない。また、退屈に感じるという人もいるが、それはこのヘッドホンの音の傾向がやや低音よりで、しかもエッジがきつくないため非常に聴きやすいだけに思われる。
 弦楽器は伸びが良く低域が十分に出ることもあり、繊細かつ心地よい。金管楽器は目の覚めるような鮮やかさこそないものの、密度の高さはここでも発揮されるし、自分の仕事をしっかりこなしてくれる印象。打ち込み系の音の表現は、決して相性が良いとは言えないが、それなりの表現はしてくれる。低域の締まりが足りないし、響きが豊か過ぎるものの、密度の高さや根本的な能力の高さでそれをカバーしている。中域から高域も意外と鮮やかな表現。普通にポップスを聴くのには十分使える。
 決して安価ではないが、それでもコストパフォーマンスが悪いとは感じない。また、これほどの能力を持った機種について、コストパフォーマンス云々を議論するのは野暮と言うものだろう。

装着感
 良好。側圧がやや強いが、慣れればそれほど気にならない。重量は重くなく、ずれにくい。ヘッドバンドはかなり柔らかい。
 イヤーパッドは耳を覆うサイズで、上下左右に角度調節ができる。材質は心地よい布製。
 重量はHD590とほとんど同じはずなのだが、ケーブルが太く両出しの上、ごつい作りで側圧が強いためか重く感じる。

その他
 開放型のため、遮音性や音漏れ防止は良くない。
 デザイン、作りともに悪くない。ヘッドホン本体側でもコードの着脱が可能。また、コードが両出しで、インピーダンスも高いため、色んな意味でやや使いづらいのが不満といえば不満。
 プラグは金メッキの標準プラグ。コードの太さは合流前は約3mm、合流後は幅約6mm・厚さ約3mm、柔らかく扱いやすい。イヤーパッドのサイズは、外周116mm×90mm、内周64mm×40mm、深さ24mm。

付属品
標準→ミニ変換コード
収納ケース



参考
メーカー製品ページ

不定期コラム『第6回 価格別favorite headphones』
不定期コラム『第8回 10万円以下の高級ヘッドホン比較』
不定期コラム『第19回 収納ケース特集』
不定期コラム『第58回 追加測定ピックアップと注意点』

HPとHPAの相性『HD650』

投稿レビュー『HD650』
投稿レビュー2『HD650』

周波数特性グラフ


比較メモ
ATH-AD2000
HD650の方がやや低音より。分解能、音場感ともにHD650の方が良い。どちらも原音忠実路線と言うよりは魅力的でしかも聴き疲れしないように味付けしてあるが、強いて言えばHD650の方が原音にやや近いように感じる。どちらもエッジはきつくなく非常に聴きやすいが、どちらかと言えばHD650の方が聴きやすい。明瞭さではATH-AD2000の方がやや上。ただし、これはHD650の方が低音が出る分どうしてもそう感じるだけで、低域のないソースではほぼ互角。どちらもあまり明瞭とは言えない。温かみやヴォーカルの艶っぽさはHD650の方が一歩勝っているが、どちらも非常に良いレベル。ノリの良さはほぼ互角だが、HD650の方が低域に厚みがありノリが良いと感じることが多い。低域が余り必要のないソースで、しかも打ち込み系の場合には逆転する。響きはどちらも適度だが、HD650の方がやや豊か。弦楽器は全音域に渡りHD650の方が良いが、金管楽器はほぼ互角か、ソースによっては若干ATH-AD2000の方が良いように感じる。使い分けるなら、ポップスはATH-AD2000、それ以外はHD650が良いだろう。

DT990 Edition 2005
DT990 Edition 2005はドンシャリ、HD650はやや低音より。低域はそれなりに似ているが、HD650の方がローエンドまでフラットな傾向。DT990 Edition 2005の方がやや重心が低く厚みもある。全体的な量もDT990 Edition 2005の方が若干多い。中域はどちらも普通に聴こえてくるが、どちらかと言えばDT990 Edition 2005は低域の量に負ける感じ、HD650は低域の曇りに覆われる感じ。中域の中でも高めの音はDT990 Edition 2005の方がやや高い音で目立つ。高域はDT990 Edition 2005の方がかなり高く鋭い音で量も多い。この点がこの2機種の最大の違いだろう。分解能はHD650の方がやや上。HD650の方が一つ一つの音の微細な描写を丁寧にこなしてくれる。音場感はHD650の方がやや明確で、前方定位する感じ。原音忠実性はHD650の方が上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗や生っぽさはDT990 Edition 2005の方が感じられる面もあるが、これはザラザラした質感、付帯音の多さでそう感じる面が大きい。エッジはDT990 Edition 2005の方がかなりきつく聴き疲れしやすい。ヴォーカルのサ行にしろ高域にしろかなり痛い。明瞭さはほぼ同レベル、音の鮮やかさはDT990 Edition 2005の方がやや上。厚みはDT990 Edition 2005の方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはHD650の方がやや上。ただし、高域の刺激や付帯音の多さを取り除けばかなり近い傾向ではある。DT990 Edition 2005の方が刺激的でノリが良く、HD650の方がおとなしく繊細。響きはDT990 Edition 2005の方がやや豊か。DT990 Edition 2005の方がドラムや破裂音が目立つ。弦楽器はHD650の方が繊細かつ心地よい。金管楽器はDT990 Edition 2005の方が高く鮮やかで楽しめるが、作ったような感じが強いのも確か。打ち込み系の音の表現はDT990 Edition 2005の方がややうまい。音の厚み、低域の量感、中高域から高域の明るさ等で勝っている。使い分けるなら、基本的にはHD650、聴き疲れしても良いから高域が欲しいならDT990 Edition 2005。

HD590
HD650は低音よりながらかなりフラット、HD590はHD650と比べてドンシャリ。超低域はHD590の方が出るが、厚みは同等。高域は若干HD590の方が出るようだ。ただし、そうは言っても多少不足には感じる。分解能、音場感、原音忠実性はHD650の方が上。HD590の方がエッジがきつく聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさ、温かみ、ヴォーカルの艶っぽさ等はほぼ互角。厚み、密度、情報量はHD650の方が上。HD590はHD650と比べると刺激的でありながら、ソースによってはやや曇りがあるように感じられる。HD650の方が落ち着いて音程感があるが、HD590の方が明るく軽快という見方も出来る。HD590の方がノリの良く、HD650の方が繊細。響きはHD650の方が豊か。弦楽器はHD650の方が自然で伸びが良く心地よい。最高レベル。金管楽器はHD590の方が刺激があり楽しめるが、好みが分かれるかもしれない。打ち込み系の音の表現はほぼ互角。基本的にはHD650だけあれば良いが、HD590はSENNHEISERの中では非常に刺激的で鳴りっぷりが良く、ブラスや女性ヴォーカルがなかなか楽しめるので、SENNHEISERの音作りが好きな人は2台とも持っていても良いかもしれない。

HD595
音域傾向は非常に似ているが、HD650の方がやや低域が厚い。中域〜高域は若干HD595の方が出るようだが、質はHD650の方が上。分解能、音場感ともにHD650の圧勝。原音に近いのもHD650だろう。どちらもエッジがきつくなく非常に聴きやすいが、意外なことにHD650の方がややエッジがきつい。明瞭さはほぼ互角。低域が出ない分HD595の方が明瞭に感じる部分もあるが、HD650はそのぶん分解能が高いため。温かみやヴォーカルの艶っぽさはHD650の方が一段上。ノリの良さという見方ではほぼ互角だが、繊細さという見方ではHD650の方が良い。音の響きはどちらも適度で必要量はある。弦楽器、金管楽器いずれもHD650の方が一段上の表現力。HD650の方が音に厚みがあり、分解能・音場感ともに優れているため、何を聴くにしてもHD650の方が良いが、HD650の低域が出すぎと言う人にはHD595の薄さが丁度良いかもしれない。

HD800
HD650はやや低音より、HD800はかなりフラット。低域はHD650の方がやや量が多い。重心はHD650の方がやや低い。HD800の方が締まっていて制動が良い。中域はHD800の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。HD800は中域から中高域にかけてやや凹んでいる印象だが、HD650はそういうことはない。高域はHD800の方が若干量が多い。硬く明るい質で目立つ。分解能はHD800の方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感はHD800の方が広く明確で、見晴らしが良く把握しやすい。広さは、特に左右方向で差を感じる。原音忠実性はHD800の方が若干上。HD650は低域の多さと高域の丸さが気になるのに対して、HD800は中域から中高域にかけての凹みと高域の明るさが気になる。原音の粗や生っぽさはHD800の方がやや感じられる。エッジはHD800の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHD800の方がやや鋭く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはHD800の方がやや上。厚みはHD650の方がややあるが、それよりもHD800の方が硬く締まった音である点に目が行く。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはHD650の方がやや上。HD800の方が明るくノリが良い傾向。HD650の方が低域に基づく迫力があるのに対して、HD800の方が切れやスピード感がある。響きは、低域はHD650の方がやや豊か、高域はHD800の方がやや豊か。HD650の方が音楽鑑賞向けの味付けがされていて、HD800の方が余計な音を鳴らさないような印象。弦楽器はHD800の方が生楽器らしさが感じられ、HD650の方が柔らかく心地よい。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならHD800の方が良いが、チェロやコントラバスを柔らかく鳴らして欲しいならHD650の方が良い。金管楽器はHD800の方が金属的で鮮やか。HD650の方が太く安定感がある。どちらかと言うとHD650の方が自然な音色。打ち込み系の音の表現はHD800の方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、基本的にはHD800、HD800では中域から中高域にかけての凹みが気になるとか音が硬く締まりすぎているという不満があるならHD650。

HP1000
HD650はやや低音より、HP1000はややドンシャリ。低域はそれなりに似ているが、HD650の方がやや厚みがあり量が多い。中域はどちらもあまり前に出る感じではない。特に癖がない点も似ている。高域はHD650の方が太く金属的、HP1000の方が高く鋭い。分解能はHD650の方が上。音の分離に差がある。音場感はHD650の方が広く明確。原音忠実性はHD650の方がやや上。原音の生っぽさが感じられる度合いに差がある。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。ただ、ソースによってはHP1000の方がやや高域が尖っている点が気になることがある。明瞭さ、音の鮮やかさは微妙。HP1000の方が薄く曇っているように感じることもあるが、その反面ハイハット等の高域が目立つソースでは明るく感じられることもある。基本的には大差ないが、ソースによって多少違ってくるという印象。厚みはHD650の方がある。温かみはどちらも非常に良く感じられ、ほぼ互角。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。HD650の方がやや芯が通っている感じ、HP1000の方が付帯音が多い感じ。どちらも繊細で心地よいが、HD650の方がダイナミックで力強さが感じられる。響きはどちらも豊かで、ほぼ同レベル。クラシックを聴くなら、HD650はオーケストラ、HP1000は室内楽という印象。弦楽器はどちらも繊細かつ心地よい。HD650の方が生楽器らしさが感じられる。HP1000の方が心地よさに特化している印象。金管楽器はHD650の方が太く力強い。音の高さとしてはHP1000の方がやや高いのだが、特に明るく感じられるわけではない。ただし、ハイハットやシンバルはHP1000の方が目立つ。打ち込み系の音の表現はどちらもうまくないが、HD650の方が音の厚みやダイナミックな鳴らし方で良いことが多い。使い分けるなら、基本的にはHD650、高域の刺激やヴォーカル等の味付けが楽しみたいときはHP1000。

K701
HD650はやや低音より、K701はかなりフラット。低域はHD650の方が厚み・量ともにある。中域はK701の方がはっきり聴こえてくる。これは低域に邪魔されないだけでなく、HD650よりやや高い音を鳴らすため。中高域はHD650の方が若干量が多いように感じるが、微妙な差。高域はK701の方が若干多いように感じるが、これも微妙。量よりも質感の違いの方が大きい。HD650の方が硬く金属的、K701の方が細い。分解能はほぼ互角。低域の多いソースではK701の方が良く感じるだろうが、そうでなければHD650の方が良く感じる。細部の描写はHD650の方がやや上のように感じる。音場感はHD650の方がやや上。立体感があり明確。原音忠実性はどちらも良いが、メーカー独自の味付けを感じさせる点は良く似ている。HD650は心地よくそれでいて力強く、K701はあくまで繊細さを第一にしている印象。どちらもエッジはきつくないが、どちらかと言えばHD650の方がきつい。特にサ行の音等では差が出る。明瞭さはK701の方が上。これは低域がやや弱めなことと線の細さからきていると思われる。音の鮮やかさはHD650の方が上。厚みはHD650の方がある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはHD650の方がやや上だが、K701も十分なものを持っている。どちらかと言うと、この点はHD650が味付けしすぎなのだろう。どちらもノリの良さと繊細さを高いレベルで両立しているが、ノリの良さならHD650、繊細さならK701。響きはHD650の方が豊か。弦楽器はどちらも非常にうまい。チェロ等を心地よく聴きたいならHD650、ヴァイオリン等の澄んだ感じを楽しみたいならK701。HD650の方が厚手で滑らか、K701の方が線が細く繊細。金管楽器はHD650の方が金属的で力強く鮮やか。K701も悪くは無いが、HD650と比べるとどこか物足りない。ただ、シンバル等の鳴らし方はコンデンサー型のような鳴らし方を好むならK701の方が合うだろう。この辺りは好みで変わってくると思われる。打ち込み系の音の表現はHD650の方がうまい。低域の量や音の厚み・密度で勝っている点が有利。得意分野はどちらもクラシック。使い分けるなら、低域が欲しいときはHD650、そうでもないときはK701。クラシックに限るなら、オーケストラはHD650、室内楽はK701。力強さを重視するならHD650、繊細さを重視するならK701。どちらもかなりバランスの良い機種なので、聴く人やソースによって使い分け方も様々だろう。

SR-007+SRM-717
HD650はやや低音より、SR-007+SRM-717はかなりフラット。低域はHD650の方が全体的に量が多いし、低い音を鳴らすように感じる。中域はSR-007+SRM-717の方がはっきり聴こえてくる。中高域から高域はSR-007+SRM-717の方が細く高い鳴らし方で、量も多い。分解能はSR-007+SRM-717の方が上。音の分離でも微細な表現でも勝っている。音場感はどちらも非常に広く立体的で明確。ただ、やはり定点駆動のHD650と比べて全面駆動のSR-007+SRM-717の方が音の鳴り口が広く、一段有利なように感じる。原音忠実性は微妙。HD650はSENNHEISERらしいマイルドな味付けだし、SR-007+SRM-717はコンデンサー型特有の質感。ただ、原音の粗や生っぽさを考えるならHD650の方が原音忠実と言って良いだろう。SR-007+SRM-717の方がエッジがきついが、聴き疲れとしては問題ないレベル。明瞭さ、音の鮮やかさはSR-007+SRM-717の方が上。厚みはHD650の方がある。温かみやヴォーカルの艶っぽさはどちらも素晴らしいが、温かみならHD650、ヴォーカルの艶っぽさならSR-007+SRM-717の方が上。ダイナミック型は力強く、コンデンサー型は繊細というような表現が良くされるが、この2機種についてもそれは当てはまる。HD650は繊細ながらも意外と力強さを持っているのに対して、SR-007+SRM-717はHD650以上に繊細で透明感に溢れている。響きはHD650の方が豊か。弦楽器は基本的にはSR-007+SRM-717の方が繊細で良いが、チェロ等の低域の量感を楽しみたいならHD650の方が向いているだろう。金管楽器はSR-007+SRM-717の方が高く鮮やかだが、HD650の方が金属的で力強い鳴らし方なので、好みによって評価が別れるだろう。打ち込み系の音の表現はどちらも微妙。ノリの良さや厚みや圧力ではHD650に分があるのだが、明るさや鮮やかさではSR-007+SRM-717に分がある。得意分野はどちらもクラシック。使い分けるなら、低域の量感や温かみを求めるならHD650、明瞭さや音の鮮やかさを求めるならSR-007+SRM-717。あるいは、基本的にはSR-007+SRM-717で、力強さや温かみが欲しいときやコンデンサー型特有の質感を嫌うならHD650。

SRH1840
HD650はやや低音より、SRH1840はかなりフラット。低域はHD650の方が若干量が多い。SRH1840の方が若干締まりや制動が感じられる。重心はHD650の方がやや低い。中域はSRH1840の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はSRH1840の方が若干量が多い。若干線が細く明るい質。分解能は大差ないが、どちらかと言うとSRH1840の方が上。音の分離はSRH1840の方が若干上。一つ一つの音の微細な描写はSRH1840の方が若干良いように感じられることもあるが、HD650の方が粗なく丁寧にこなしてくれる。音場感は、HD650の方が若干広い、SRH1840の方が若干明確。HD650の方がやや広がりが感じられる。SRH1840の方がやや見晴らしが良い。原音忠実性はSRH1840の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで若干勝っている。原音の粗や生っぽさはSRH1840の方が若干感じられる。エッジはSRH1840の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さだが、どちらかと言うとSRH1840の方が痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはSRH1840の方が若干上。厚みはHD650の方がややある。温かみはHD650の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはHD650の方が若干感じられる。HD650の方がややスモーキー、SRH1840の方がやや明るく硬質。SRH1840の方がやや明るくノリが良い、HD650の方がややどっしりとした安定感がある。SRH1840の方が切れやスピード感がある。HD650の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはHD650の方が若干豊か。弦楽器は、HD650の方がやや心地よい、SRH1840の方がやや繊細。チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならHD650の方がやや良いが、ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならSRH1840の方がやや良い。金管楽器はSRH1840の方が若干細く鮮やか。打ち込み系の音の表現はSRH1840の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、低域の量や粗のなさを求めるならHD650、明瞭さや切れを求めるならSRH1840。

SRS-4040
HD650はやや低音より、SRS-4040はやや高音より。低域は厚み・量ともにHD650の方がかなりある。中域はSRS-4040の方が低域に邪魔されずにはっきり聴こえてくる。高域はHD650の方がやや量が多く金属的な鳴りに感じる。SRS-4040の方が線が細い。こうして見ると、この2機種を比較した場合にはHD650の方がドンシャリという表現をした方が良いのかもしれない。ただ、高域の違いは質的なもので、全体的に見て低域ほど明確な差は無い。分解能、音場感ともにSRS-4040の方がやや上。分解能は低域に邪魔されない上に線の細いSRS-4040の方が上に感じる。音の細部の描写も上だろう。音場感は、平面的な広さや明確さは全面駆動型のSRS-4040に分があるが、立体感ではHD650も負けていない。原音忠実性は微妙。どちらも基本的には原音に近い音を鳴らしながら、音楽鑑賞に適した味付けがされている点は似ている。HD650は音を丸めて心地よさを増しているのに対して、SRS-4040は低域をやや控え目にした上で線の細さを上げている。どちらもエッジはきつくなく非常に聴きやすい。ただし、どちらもサ行の音等は若干気にはなる。明瞭さはSRS-4040の方が上、音の鮮やかさはほぼ互角。厚みはHD650の方がかなりある。温かみはHD650の方がかなり上、ヴォーカルの艶っぽさはどちらも非常に良いが、どちらかと言えばSRS-4040の方が良い。どちらも繊細だが、HD650の方が力強く、SRS-4040の方が線が細く繊細。この辺りはダイナミック型とコンデンサー型の違いが非常に明確に出ている印象。響きはHD650の方が豊か。弦楽器はどちらもうまい。チェロ等の低域を楽しみたいならHD650、ヴァイオリン等の澄んだ感じを楽しみたいならSRS-4040。金管楽器は、力強さを求めるならHD650、細部の表現力を求めるならSRS-4040。打ち込み系の音の表現はどちらもあまりうまくないが、低域が出る上に力強く音も太いHD650の方が合うように感じる。ただ、シャープな鳴りを求めるならSRS-4040の方が良いだろう。得意分野はどちらもクラシック。使い分けるなら、分解能や音場感が欲しい場合や特に室内楽等のクラシックはSRS-4040、それ以外はHD650か。或いは低域が欲しい場合はHD650、それ以外はSRS-4040という使い分けも有りだろう。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生


曲別HP探索
第7回 So What/Miles Davis「Kind of Blue」より
第13回 愛のことば/スピッツ「ハチミツ」より
第17回 LEGEND/中島美嘉「Music」より
第29回 クローバー/つじあやの「春は遠き夢の果てに」より
第34回 Sogna Fiore Mio (Ninna Nanna Sopra la Tarantella)/「La Tarantella」より
第35回 ナイトクルージング/フィッシュマンズ「空中キャンプ」より
第39回 川の流れのように/美空ひばり「川の流れのように〜不死鳥パートU〜」より
第42回 マタイ受難曲/バッハ
第44回 THE MEMORY OF TREES/enya「THE MEMORY OF TREES」より
第50回 feel the moon/チェン・ミン「MOON-月亮心-」より
第60回 I've Seen It All/Bjork「selmasongs」より
第65回 太陽/槇原敬之「SYMPHONY ORCHESTRA"cELEBRATION"」より
第68回 All The Love In The World/hard Romantic「Sincerely」より
第75回 フォレスト・レイン/木住野佳子「プラハ」より
第78回 No Second Chance/Blackmore's Night「Shadow of the Moon」より
第82回 青きドナウの岸辺〜愛あればこそ/「2001 宝塚歌劇全主題歌集」より

曲別HP探索2
第2回 Svefn-G-Englar/Sigur Ros「Agaetis Byrjun」より
第9回 Travels/Pat Metheny Group「Travels」より
第18回 Made In Hongkong/Fennesz「Endless Summer」より
第23回 Sour Times/Portishead「Dummy」より
第29回 ゼロの使い魔 〜三美姫の輪舞〜 3Dドラマ ティファニア編/「ゼロの使い魔 〜三美姫の輪舞〜 キャラクターCD2 感じるティファニア」より
第33回 Mi Refugio/Gary Burton「Astor Piazzolla Reunion : A Tango Excursion」より
第36回 色彩のブルース/EGO-WRAPPIN'「色彩のブルース」より
第37回 弦楽四重奏曲第14番二短調「死と乙女」/シューベルト
第48回 異教徒の群れ/「グラディエーターオリジナルサウンドトラック」より
第55回 チェロ協奏曲ニ長調Badley D1/ホフマン
第57回 Don't Know Why/Norah Jones「Come Away With Me」より
第63回 In The Mood/Glenn Miller「Platinum Glenn Miller」より
第64回 はじめて/一青窈
第72回 Different Trains/Steve Reich「Different Trains」より
第73回 メサイア/ヘンデル
第80回 Where Were You/Jeff Beck「Jeff Beck's Guitar Shop」より













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スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
ダイナミック 開放型 10Hz〜39.5kHz 103dB 300Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
260g - 3m 両出し 収納ケース付属

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
5 4 2 2 4 1 均(低) 44800円

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公開日:2004.11.28