楢俣川狩小屋沢・至仏山(奥利根)

MR449 楢俣川狩小屋沢・至仏山(奥利根)

date 2002/8/24 ガス時々霧雨のち曇
コース 楢俣林道ゲート〜楢俣林道〜狩小屋橋〜狩小屋沢〜至仏山〜片藤沼〜楢俣林道ゲート
実働 10h56m。
概要 楢俣林道ゲート基点、周回ロングコース、快適な滝が連続する至仏への古典的登路。
メンバー すうじい(単独)
行程 →:山道、:溯行、\\:藪漕ぎ・ツメ
【8月23日】 ガス時々雨
水上IC15:30=16:25ならまたダム16:35=16:50楢俣林道ゲート(泊)

【8月24日】 ガス時々霧雨のち曇
楢俣林道ゲート3:50→5:50狩小屋橋6:207:10右岸枝沢合流瀑7:307:35 3段10m 7:40
8:00 2m+6x10m滑滝8:108:20 2段6m滝8:30二俣8:408:55 3段15m 9:109:30
5mCSトヨ9:45(5:1)枝沢9:57のしかかる巨岩10:2010:30展望良い巨岩10:40
10m3条滝10:452段20mトヨ状11:0511:20窪地状11:2512:20靴履き替え12:40\\
稜線縦走路12:43→12:53至仏山13:05→鳩待分岐13:44→14:20小笠手前14:30→15:05片藤沼
15:10→16:00咲倉沢頭避難小屋16:10→16:45林道16:50→17:48楢俣林道ゲート18:10=
水上IC19:00
記録  かねてより狙っていた狩小屋沢。mina○さんの報告を参考にし、前夜にゲート前で寝て、日帰り周回コースとして成功させることが出来た。霧雨模様の、生憎の天気であったが、溯行に支障は無かった。

【8月23日】 ガス時々雨
 午後に家を出て、関越道水上ICから湯ノ小屋温泉を目指す。途中、大穴スキー場近くのコンビニで、食糧を調達する。湯ノ小屋温泉から少しで、木ノ根沢沿いの道路から別れ、ならまたダムへ向かう。ダムサイトには、展望台や売店があり、i-modeも通じる。

 更に、キャンプ場方面への林道を辿り、左にキャンプ場を見送って、楢俣林道を進むと、湯ノ小屋への下降路入口付近で、年配の単独男性が、テントを張っている。車を停め、話を聞くと、「鳩待峠から至仏を登って、片藤沼経由で降りてきた。いやあ、疲れたのなんのって・・・。もう、湯ノ小屋まで下る元気は無いから、ここで泊まるよ。」とのことであった。

 さらに僅かな登りで、ゲート前に到着する。軽が一台停めてある。明日の準備をしていたら、軽の釣師が帰って来た。洗ノ沢で釣ってたとのこと。暗くなって、車の中で横になるが、なかなか寝付かれない。明日のことで、緊張があるようだ。

【8月24日】 ガス時々霧雨のち曇
 3時過ぎに起きて、ゴソゴソ準備していたら、釣師の車が2台登場。狩小屋沢だと言うと、安心していた。今回は、軽量化のため、ザイル・三つ道具は省略し、ヘルメットとシュリンゲ多め、ツェルト・コンロ・コッヘル・シュラフカバーのビバーク用具は持って行く。デジカメの他、三脚と一眼レフが重い。カップ麺の朝食を済ませ、4時前に出発。

 暗い林道を、ヘッドランプで歩く。熊さんが怖いので、気休めに、時折柏手を打ちながら歩く。洗ノ沢を渡り、小楢俣沢を渡ると、左手に、ならまた湖の湖面が見えてくる。薄明るくなったので、ヘッドランプを消す。霧雨が強くなったので、ザックカバーを掛け、傘をさして行く。東桶小屋沢を渡ると、やがて楢俣川本流の流れが復活する。ヘイズル沢出合の橋のたもとには、アンテナ付の小建造物がある。このあたりで霧雨も殆ど止み、傘をたたむ。

 丁度2時間の林道歩きで、狩小屋沢橋に到着する。ここで溯行準備して、入渓する。始めは薮っぽい、平凡な渓相だ。左岸にガレを見る頃、滑床が現れ、時折小滝も出現する。うす茶色の滑床を行くと、右岸から滝を懸ける枝沢が出合う。左岸にガレがあり、滑の上に流木が堆積している所を過ぎると、横向きの3x10m滝、4m滝、2m滝、滑床15mと良い感じの渓相になる。

 (1:3)の右岸枝沢合流瀑は、 左は下段6m上段3mの2段9m、右本流は小滝の奥に6mトヨ状となっている。これを越え、2m滝を過ぎると、3段10m滝で上部はナメ状である。快適に登って行くと、3m滝を前衛に、7m滑滝が現れる。これを過ぎて流れが平凡になり、水流二分もあって、左岸から枝沢が入る。

 2m滝を前衛に、6x10m滑滝が現れ、これを越えて行くと、7m滝が現れ、更に滑床が続く。右岸から(1:10)の枝沢が出合うと、2段6m滝が現れる。これを越えると、滑小滝・滑床が連続する。しばらく、ゴーロを進み、3m滝を越え、(4:1)の二俣に至る。右俣は薮っぽく、奥に3mトヨ状滝が見える。

 左俣の本流の5m滑滝を越え、5x10m滑滝を過ぎて、やがて3段15m滝に至る。ここは、シャワークライムがあるというので、雨具の上を着込む。下からは上段が見えていないが、シャワーを浴びるのは、中段左壁の取付である。ホールドはしっかりしており、特に問題は無い。上段はどうと言うこともなく、簡単に越せる。

 続く、3m、5mトヨ、滑床、2段5x10mトヨナメ、2段4m滝を越えると、5mCSトヨ状となる。スケールは小さいが、絵になるし、突っ張りで登るのも楽しい。これを過ぎると、滑床となり、さらに石滝とゴーロが続く。8mスダレ滝、3m滝を越すと、左岸から(5:1)の枝沢が滑滝で出合い、本流は4m滝、2m滑滝、5mCS滝、5m滝と続くが、その後は明るいゴーロとなる。

 右岸から枝沢が入り、4m滑滝を越える。この後は、ひたすら急なゴーロ状を登って行く。右岸からガレの押し出しがあり、ガレと倒木が沢に詰まる。これを乗り越えると、また右岸から、今度は赤茶色の岩々押し出しがあり、のしかかるような巨岩が現れる。巨岩石滝を乗り越え、さらに傾斜の急なゴーロ帯を登る。中央に巨岩があり、展望も良さそうな(実際にはガスがまだ残っており、展望良くないが)場所なので休憩する。

 さらにゴーロ状を登って行くと、10m3条滝が現れ、右岸のペンキ印に従って、踏跡を辿る。さらに断続する小滝を越えて行くと、2段20mトヨ状滝が行く手を阻む。下段は、水線左の、濡れて滑り易い黒い岩を登る。下段上部で水流を跨ぎ、右壁をトラバースして、ペンキ印の残る乾いた岩を登る。上段は、右へ斜上するバンド状に沿った踏跡を辿り、ハイマツの中へ入って巻く。

 これを過ぎると、滝らしい滝は無くなり、大小の岩々のゴーロの下に、水流が時々顔を見せる程度になる。カール状の窪地で、水を補給する。左岸側には、ガスの切れ切れに、岩稜が続いているのが見える。このあとも、半分伏流のゴーロ状は、かなり高い所まで続き、水汲みが早すぎたと思う。

 水汲みから30分程で、さすがに水も涸れ、所々の岩に描かれたペンキ印を参考に、あまりハッキリしない踏跡を辿る。ハクサンフウロ、ヒメシャジン、ホソバヒナウスユキソウ、ウメバチソウなどがあちこちに咲いていて、慰めてくれる。水涸れから30分程で、いい加減バテたので、休憩を兼ねて、渓流足袋を軽登山靴に履き替える。いつの間にかガスが切れ、登って来た源頭部が眼下に見渡せる。稜線登山道を歩く子供の声が、微かに聞こえてくる。

 さて、もうひと踏ん張り、と歩き始めたら、あっさり稜線の登山道に出た。折角なので、至仏山の山頂を往復する。泥水で濡れた蛇紋岩は、予想通り滑り易く、結構苦戦しながら歩く。山頂では、全く展望は得られなかったが、さすが尾瀬の山、登山者は多い。山頂の標柱の上に正座し、証拠写真を撮って貰う。さて、あとは縦走タイムレースを残すのみ。

 滑り易い蛇紋岩に苦労しながら、下り始める。小至仏山に登り返し、下ったあたりには、湿原もある。鳩待分岐からは、人気のない縦走路に突入する。ぬかるみも多く、人はこれを悪路と呼ぶ。でも、土が軟らかいので、足への負担は軽そうだ。さすがに、小笠の手前で息切れして、休憩。昔、悪沢ノ頭から沖武尊までスキー縦走した時のことを思い出しつつ、笠ヶ岳東面トラバースをして、笠ヶ岳ピークは断念する。片藤沼で休憩する頃には、晴れて陽が射してきた。

 坤六峠へ続く尾根から分かれ、湯ノ小屋への尾根路となる。途中、小沢状の水場が二、三箇所あり、メチャ冷たい水を補給する。旨い。ここは頑張って、片藤沼から1時間弱で、咲倉沢頭避難小屋に至る。コンクリート造りの小さな小屋で、戸は外れ、鉄製の棚があるのみ。二、三人がコンクリートの土間に横になれば満員だ。鉄梯子で屋上に登り、i-modeで、今日中に下山できそうな旨、連絡出来た。半分雲に隠れてはいるが、上州武尊らしい山も正面に見える。

 ここから、急降下が始まり、30分強で、林道に出る。再び林道を離れ、尾根上の登山道を行く。もう一度、林道と合流するが、すぐに分かれる。その後は意外とアップダウンの多いコースで、覚悟はしていたものの、ゲート前へ降り着くまでの1時間は、本当にシンドかったが、何とか6時前に到着できた。

 車に戻ってみると、浦和浪漫の車や、他の釣師の車も増えていた。着替えをし、荷物を整理していると、今朝方の釣師達も帰って来た。ならまたダムで家へ下山報告し、一路水上IC目指すと、途中で、大粒の雨が激しく降って来た。

ブログ:'02感動の滝見十傑その4:楢俣川狩小屋沢(奥利根)
に主な滝の画像と溯行図があります

ブログ:「関東の山と滝」の(楢俣川狩小屋沢・至仏山'02-08)にデジカメ写真あります
その1:楢俣林道〜狩小屋橋〜二俣
その2:二俣〜10m3条滝
その3:2段20m滝〜至仏山〜片藤沼〜林道ゲート

滝見亭・北関東の滝」に「楢俣川狩小屋沢'02-08」があります

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