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ハンス・モドロウ(Hans Modrow)さん講演会
 EU・ドイツの政治、内側からの批判
 
日時 2005年5月25日(水)午後六時半 東京以外の地区の講演会  各地の報告
会場 東京・後楽園会館
所在地:〒112-0004 東京都文京区後楽1丁目7番22号
TEL.03-3815-8171(代)
FAX.03-3815-8249
営団地下鉄 後楽園駅から徒歩5分
JR・営団地下鉄 飯田橋駅から徒歩7分
 
会場費 千円
 
主催:労働者運動資料室  当日の講演内容
 
ハンス・モドロウさんのご紹介
 ご承知と思いますが、モドロウさんはドイツ民主共和国(東ドイツ)の末期に改革に努め、89年11月に首相に就任しました(90年3月まで)。それまで積もっていた矛盾が大きすぎ、改革勢力が育たないうちに、西が東を吸収する形でドイツが統一されました。しかしその間の、モドロウさんの奮闘は高く評価されています。昨年まで、ドイツ連邦議会議員、欧州議会議員を務め、現在は民主社会党(ドイツ社会主義統一党の後継政党)の名誉議長です。
 ドイツ及びEUの動向は、世界の政治、労働者運動に大きな影響力をもっています。その内側から一貫して鋭い批判を行ってきたモドロウさんのお話を聞くことは、私たちの認識を豊かにしてくれるに違いありません。
 かつての日独友好協会のメンバーが中心になって、モドロウさんを招待いたしました。再会のご挨拶をされたい方も少なくないと思われます。
 
 
<モドロウさんの欧州議会最後の演説>
拡がった欧州とその隣人
 EUに10カ国が新たに加盟したことが、歴史的に偉大な成果であることは疑う余地もありません。2004年5月1日が歴史においてどのような位置をしめるかを予言することは、困難なことです。東欧の以前の現存社会主義諸国、共和国の加盟によって、欧州は拡大されたのではなく、完成されたと政治家は考えています。国境が開放されたことへの当然の、そして公正な喜ぴのもとでも、以前からの、あるいは新たな加盟国の多くの市民が将来を懐疑的に見ていることを見過ごすことはできません。失業率が3〜4%のプラハ、あるいはプタペストで生活している人と、失業率が30%に達しているオストラバの北モラビアに生活している人は異なった考えを持つものです。
 現在のドイツでもそうであるように、祝典のあとに正気に戻り、失望が続くことを私は体験しました。加盟交渉では、コペンハーゲン規準の転換が多く論じられましたが、多数の人々の貧困と少数者の莫大な富という深刻な社会的格差については論じられませんでした。私はこのお祝いの席でワインに水を注ぐ気はありません。しかし、やがて大きな政治的損害を招くものが、自己欺瞞と、すべての矛盾と苦悩と諸問題に満ちた歴史を受け入れる覚悟の欠如以外にないことを私は知っています。
 これが私の欧州議会での最後の演説です。そこでお願いがあります。欧州民主主義において、いかなるタイプのものであれ外国人排斥、反ユダヤ主義、反共主義に席を与えないようにしてください。欧州はEUより大きく、EUは新たな隣人をもつことになりました。隣人との友好な関係は、時代の要請です。私は一週間前にリガを訪問し、隣人との真の信頼を育て上げるために、いかに多くのことが必要かを経験しました。私たちが平和にみちた健全な未来を見たいのならば、平和的交流、たがいに連帯しあうことを私たちの間に広げなければなりません。
2004年5月4日 欧州議会にて
 
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