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Transatlantic

<<-))バンドについて

 セッションマンとしても、いくつかのバンドで既に実績を持つギタリストで、歌もめちゃめちゃうまい。個人名義、もしくは、Devin Townsend Band 名義の作品の他にも、より激しい轟音メタルバンドStrapping Young Lad 名義での作品などがあり、それぞれのバンドで異なる表現を粉っている才人。個人名義、もしくは、Devin Townsend Band 名義のものがプログレ色の強い作品を発表する場となっている。音は、メタルよりであるが、ポップセンスが抜群にまぶされており、非常に聞きやすくノリのいい楽曲が多い。一方で、ギターと歌の才能に恵まれた人物だけあって、縦横無尽に駆け回るギターと様々な声質を使い分けながらのボーカルにより、プログレ好きが好む多彩な展開を作り上げてる。Pain of Salvation の Daniel Gildenlow に近い感触だが、それがもっと明るいテーマを扱いはちゃめちゃになったという印象。

(バンドのホームページ;http://www.devintownsend.com/ )

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<<-))作品について

レビュー目次

 

     Infinity Terria Accelerated Evolution

・Infinity(1998) 

 個人名義としては2作目ぐらいの作品。音の洪水はこのあたりから明確に始まったのではないだろうか(もしくは、その前のS.L.Y作品あたりか)。既に、このアルバムの時点で、ポップ性とメタル性を幅広い音楽性と凄腕ギターとボーカルで装飾しまくるというスタイルが確立されている。音はかなりきらびやかで、テンポにしろ曲調にしろ詰め込みに詰め込まれているので、あちこちに飛んでいくという印象を受けるが、全体的には聞きやすいポップソング的な楽曲が多く、とっかかりには丁度いいアルバムかもしれない。ただし、やっぱりどこかひねくれていて面白いととるか、ただ、変だと捉えてしまうかで好きになれるかどうかが決まるかもしれない。他の作品もそうだが、この作品もとても、内面的なナイーブさを感じさせながら、それを肯定しきろうとする疾走感に包まれていて、この音の洪水そのものが彼のその思考をまさに反映したものともいえる。躁状態のままつっぱしるというとちょっと語弊があるか。

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・Terria(2001) 

 荘厳なメタルアルバムとでもいえばいいだろうか。確かにメタル的ではあるが、非常に雰囲気をもつスローでたっぷりと聞かせる楽曲が多く、繋がりを持つ歌詞であるように見受けられコンセプトアルバムになっている。 彼の作品の中では、もっともスローでかつ落ち着きを放つアルバムであるかもしれない。こういった方法論はメタル+プログレとして、Dream Theater や Queensryche を思い浮かべたくなるがそれとも少し音が違う。最も異なるのは、ポップ性であろうか、また、プログレへの傾斜度合いも このアルバムに関していえば非常に強い。特に、8曲目”Nobody's Here”は、美しいバラッド。静けさや落ち着きさえも感じさせる好作。

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・Accelerated Evolution (2003) 

 衝撃的なセンスの爆発。抜群のポップセンスに、縦横無尽のギターワーク、そしてシャウトからバラッドを歌い上げる柔らかで延びのあるボーカルと、正に才能の爆発が見られる衝撃の傑作ロックアルバムである。このポップセンスとロックセンス、そして捻くれたプログレセンスの混じり具合は、Spock's Beard に近いものがあるが、あちらがおもちゃ箱をひっくり返したようなであれば、こちらは、がらくたをひっくり返したという感じで、荒くれ者にした印象 、だけれどもとても美しすぎる宝石がちらほらとあるというような。兎に角、曲が良くてひねりもきいてて、歌も演奏もうますぎて、いうこと無しです。3曲目"Random Analysis"と最後の"Slow Me Down"は名曲中の名曲。

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・Synchestra(2006) 

 アコースティックで牧歌的、穏やかに始まる1曲目、そして2曲目もきらびやかなテンポで始めたかと思うと、一転ドラムがぐいぐい引っ張るハイテンションメタルへ、この激しい曲調の変化と意外な組み合わせがこのバンドの一番の特徴だが、それをこの作品でも存分に、のっけから披露する。そして、まさにDTBという3曲目のもう楽しくてたまらない曲展開、また、この曲で全体的にちりばめられているポルカロックが始めて提示される。そして、衝撃の5曲目"VAMPOLKA"。やられた。いきなり、Pipilineかと思わせたら、そこからポルカ?。映画"UnderGround"のサウンドトラックに使われていた楽曲のような、そんなことまでしてしまうのか彼らはと、そして、そのまま6曲目へ見事につないでいく。しかも、そのつながれた6曲目はスタンダードメタル。だが、その全体構成の影にポルカ感が残像として見えるようなそんな楽曲。と思うと、7曲目ではまた、キーボードオーケストレーションの効いたスローな曲。8曲目は、ウップテンポなメタルロック。9曲目、またまた空気を変える、呪術的なコーラスとキーボードのフレーズにメタルリフそれから、もうなんだかわからない、ジャンルもひったくれもない、すごすぎるとしかいいようがない、混合体、なんたって、"PIXULLATE":ばかげた、風変わりな、酔っているなどなどという意味、まさにその通り。10曲目、もう降参である。3拍子にのったメタルにデス声だったり、伸びる高音だったりを乗せてと思ったら、またエンディングは違う展開へ。12曲目 は、それほどスローではないが、そこまでのすさまじすぎる展開故になんとなく落ち着いたインストに感じられる楽曲。ユニゾン気味のギターとキーボードの流れが美しい。 そして、"Imigrant Song"のようなリフで、13曲目が始まる。ここでは、一転反復に次ぐ反復に、コーラスがのりながら展開していくという展開、これまた意表を突いてとりあえずのエンディングを迎える。あと、14曲目に隠しトラックがあるけれど、iTunesに取り込むとちゃんとタイトルが表示される。

 いや、しかし、すさまじい作品だ。このクロスジャンルをものともせず完全に昇華しきって提示できるバンドはきっとこのバンドしかないと思う。とりあえず、天才といっておくしかない。 前作を踏襲しながらも前作よりもさらにきらびやかに楽しく、幅が広がったどうに求めることが出来ないアルバムに仕上がっている。

 ちなみに、SpecialEditionは、スタディオライブなどの入ったDVD(RegionCode0、NTSC)付き。

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