鳥獣画家 佐藤潤

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アジアの動物たちの魅力


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ーーーーーーーーーー なぜアジアの動物たちなのか?

 動物を描く画家としてこれまでずいぶん沢山の動物たちを描いてきました。
個展会場に来られるお客様の中には「ジャングル大帝」みたいですね、とおっしゃる方もおられて、様々な動物が集まっている群獣図の作風をこれからも続けてゆきたいと思っています。
 しかし僕の絵が「ジャングル大帝」とまったく違う点は描いている動物たちの多くがアジアの動物たちだという点です。ライオンを描く際にもインドライオンを描いています。
 なぜアジアの動物たちなのか、というと僕自身がアジア人だからです。肌に合うというのでしょうか、描いていてしっくりくるからです。

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ーーーーーーーー アジアの自然と動物たち

 動物画家、というとアフリカのサバンナやアマゾンの熱帯雨林などの動物たちを描く画家と思われる方も多いのですが、沢山おられる動物画家の中でも僕はアジアの動物を愛してやまない画家だと思います。僕自身が自分のことを鳥獣画家と名乗っているのはそういった思いからです。
 アジア、特に日本、韓国、中国には四季があります。四季折々の自然とそこに暮らす動物たちの姿は私たちの美意識を育んできました。
 自然に対する繊細な感性は豊かな生態系とともに暮らしてたからこそ育まれてきたものであり、自然を失うことは私たちの美意識や感性を失っていくことになりかねないと僕は思っています。

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ーーーーーーーーー 秦嶺山脈への思い

 僕が代表的な群獣図にかならず描いているキンシコウは中国の秦嶺山脈に生息する大変貴重な猿です。秦嶺山脈にはこの他にも僕が好んで描いているジャイアントパンダや朱鷺なども生息しており、僕にとっては魅力的な場所の一つです。
 これらの動物たちは自然環境の変化によって絶滅危惧種となっています。
 かつて中国から日本へと伝わった数々の文化や風習、芸術品の多くは日本人の文化や風習に大きな影響を与えました。それらは中国の雄大な自然が育んだ貴重な美意識、感性の結晶であったと思います。
 僕はこれらの動物たちを描くことで、これからも私たちの身近にある自然の魅力を伝えてゆきたいと思っています。