佐藤潤 画 二河白道

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佐藤潤 画「二河白道」(にがびゃくどう)

作品『二河白道』(にがびゃくどう)では水と火の勢いを表現するために架空の獣を描いています。
またこの作品では浄土の世界を金色に描いています。金は特殊な色であり、色と言うよりは光、
輝きといった方が良いかもしれません。
幻想的な幽玄さを表現するために、金色を多用しました。

━━━水の河について

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  •  水の河では「うわばみ(大蛇)」と魚を描いています。魚の表情は欲に流され眠りながら口を開けています。

━━━火の河について

  • 火の河では、二種類の鳥を描いています。
  • 鶏冠のある鳥は奈良国立博物館所蔵、国宝「地獄草子」に描かれている鶏がモデルとなっており、
  • 小さい方の鳥は怒りや憎しみを幼げな姿で表現したもので、既存の鳥を組み合わせ、創り出した架空の鳥です。

━━━下段の岸について

  • 下段の岸には、百鬼夜行をイメージした獣たちの群れを描きました。
  • 描かれている樹木は弱肉強食をイメージしたもので、岩の上で二本の木が絡み合っている姿となっています。

━━━上段の岸について

  • 上段の岸では浄土の世界を広大に描きたいと言う思いから、大きな伽藍とたなびく雲に乗り、
  • 楽器を手に音楽を奏でて舞う雲中供養菩薩を描きました。



二河白道(にがびゃくどう)とは、

浄土教における極楽往生を願う信心の比喩。ニ河喩(にがひ)とも。
善導が浄土教の信心を喩えたとされる。主に掛け軸に絵を描いて説法を行った。
絵では上段に阿弥陀仏と観音菩薩・勢至菩薩のニ菩薩が描かれ、
中段から下には真っ直ぐの細く白い線が引かれている。 白い線の右側には水の河が逆巻き、
左側には火の河が燃え盛っている様子が描かれている。
下段にはこちらの岸に立つ人物とそれを追いかける盗賊、獣の群れが描かれている。
下段の岸は現世、上段の岸は浄土のこと。
右の河は貪りや執着の心(欲に流されると表すことから水の河)を表し、左の河は怒りや憎しみ(憎しみは燃え上がると表すことから火の河)をそれぞれ表す。
盗賊や獣の群れも同じく欲を表す。
東岸からは釈迦の「逝け」という声がし、西岸からは阿弥陀仏の「来たれ」という声がする。
この喚び声に応じて人物は白い道を通り西岸に辿りつき極楽往生を果たすというもの。
(Wikipediaより)