2012年制作 作品『世界樹』
rm.muse
作品『世界樹』です。

この作品「世界樹」は「樹木」をテーマに描いた作品です。
「世界樹」という言葉は北欧神話に登場する木のことですが、
この作品では私がイメージた巨大な架空の花木を中心に絶滅危惧種の生き物たち、
哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、昆虫を全部で40種類集めてみました。
 森に住む生き物たちは樹木に集まります。
それはその樹木が集まる生き物たちの生態系と深く関わり合っているからです。
 植物も動物も、そして人間もただ一種類だけで孤立して生きてゆくことは出来ません。
 この作品では世界中の様々な地域で暮らす様々な生き物を樹木とともに描くことで、
世界中のどの生き物も地球の生態系と言う大きな樹木のもとで暮らしているんだ、
ということを描いてみました。

作品の一部をご紹介していきます。

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これはスマトラカモシカです。
世界中の動物に関するニュースを見ていて、このスマトラカモシカの画像を見ました。
図鑑などに載っていはいたのでしょうが、これまで僕のなかで特に印象残っていた動物ではありませんでしたが、ニュースを見たときにすごく感動しました。
スマトラカモシカは
パキスタン北部、インド北部、中国南部、タイ、ミャンマー、スマトラ島などに分布している絶滅危惧種の動物です。
背中の毛が特徴的で、神秘的な雰囲気をかもし出していることから
「神獣」とされていますが、生息地の減少、密猟などで数が少ないようです。
資料となる画像が少なかったのですが、自分なりにスマトラカモシカの神聖な雰囲気を上手く描けたと思っています。

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マーコールです。
動物好きの人間にとって、大型のヤギ、マーコールは大変魅力的な動物です。
西アジア(アフガニスタン、タジキスタンなど)の高地に暮らしている彼らの特徴は
螺旋状の角と、千人のような毛です。
この角は神聖な感じがするので、やはり薬用目的で乱獲の対象となり、
その他、生息地の減少や紛争なども原因となって絶滅危惧種となっています。
この絵ではマーコールを僕なりに神聖な雰囲気で描いています。
川崎市立夢見ヶ崎動物公園で繁殖に成功しており、沢山見ることが出来るようです。
みさとワールド夢見ヶ崎動物公園 マーコール
この絵では足は描いていませんが、僕はマーコールの蹄が好きです。
そもそもヤギは崖や岩山に暮らしているので、”蹄(ひづめ)”に特徴があります。
蹄が二つに分かれていて、岩肌をつかむのです。
ヤギは皆さんが思っておられるよりも大きな動物です。
動物園などで一度注目してみてください。

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耳のない虎を描いています。
富山県出身で、上京し一流絵師の仲間入りした江戸時代の画家、岸駒(がんく)は
虎に魅せられた画家です。

 当時は解剖学の発展期であり、人体を描くにあたり骨の構造を把握することの重要性が説かれていました。
 江戸時代、日本には虎はいませんでしたので、
岸駒(がんく)は虎を描くにあたり、中国の商人より虎の頭蓋骨、毛皮、四足を入手し、様々な角度から写生し、
当時まだ誰も見たことのない実物の虎の姿をかなり忠実に描くことに成功しました。

 僕の絵のこの耳のない虎は岸駒だけが描いていたものですので、
個展会場で「これ岸駒(がんく)ですね」とおっしゃる方はかなり、
ツウともいえますし、富山県の方にとって「岸駒の虎」は郷土の誇りと言っても良いでしょう。
 
 なぜ岸駒が虎の姿をほとんど正確に知っていたにもかかわらず、
耳のない虎を描いたのかは不明ですが、僕はそのことに”サイエンス(自然科学)とフィクション(神秘性)の狭間”を感じます。
虎に魅せられた岸駒にとって虎はただの題材ではなく、
なにか崇高な存在だったのではないでしょうか。
 
 京都・清水寺の西門下の広場に岸駒作の「虎の図」石灯籠があり、
この八方睨みの虎は、毎晩抜け出して池の水を飲みに行くと伝えられています。
一度も見たこともない虎を忠実に描いた岸駒という絵師に僕は惹かれています。

世界にはまだそんなに知られていない動物たちが数多くいます。
僕はそういった動物たちの魅力を伝えていきたいと思っています。

2012年6月
佐藤潤


作画方法

絵具はアクリルをベースに日本画水干顔料を混ぜた混合技法で描いています。
アクリルに顔料を 混ぜる事により、独特の発色とザラリとした質感を出せているのではと思っています。
作画行程の半分近くを背景色作りに費やしています。
アクリル・顔料・金粉等を10数回重ねて自然なグラデーション・色斑作りを心掛けています。
背景には必ず仕上げに金粉・銀粉・ブロンズ粉等の鉱石粉を使用しているので、
光源の角度によって光って見える角度があります。

Painting materials
Mixing technique(Acrylic color, Gold dust, Japanese style painting materials(Pigments))

佐藤潤の作品紹介 Original Work by JUN SATO

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