ニコンFE
ニコンFEについて
 ニコンFEは最高速1/1000の電気式シャッターを採用し、指針式内蔵露出計を内蔵した極めてオーソドックスなカメラで、当時の最も標準的な中級機と言えます。実際には、同じ様な針式露出計内臓一眼レフは他社からも幾つか販売されていましたが、マニアル撮影時に露出計が連動しない等の制約があり、一見平凡な機能を持つ本カメラも流石ニコン手抜きが無いなあと思わせます。
 歴史的には常にFMとペアで語られ、後期のニコマートから採用されたAi方式による露出計連動機構に対応したレンズ販売促進、及び北米市場で廉価でコンパクトなモデルを供給する使命を帯びており、この後に続くFAやFGと言ったニコン中級シリーズの源流となっり、ニコン史上でも重要な位置付けとなされているようです。と言う事は管理人が小学校にあがった頃には、まだまだカニ爪をガチャガチャやりながら開放値をボディに伝えていたんでしょうかねえ?本カメラは従来レンズ(非Aiレンズ)との互換性を保つ為、本カメラはFMやF一桁高級機と同様に露出計連動爪を倒す事によって非Aiレンズを使用する事が出来ます。
 数々の文献によるとニコンではFE/FMの開発から画期的な生産自動化が実現し、飛躍的な低価格と品質向上を実現できたとあります。それまで普及期に与えられていたニコマートブランドを廃止、ニコンの冠を与えたのはその自信の表れでしょうか(実際にはニコマートの末裔にニコンELと言うモデルがありますが)?実際、ニコマートに比べ裏ブタの開閉やダイヤル類の操作のかっちり感は向上していますし、同世代の他社製廉価一眼レフと比べても一クラス上の印象を覚えます。一方、ミラーアップ機構やボディ上の露出計窓等は廃止され合理化がなされています。文献にはよく「コンパクト」と冠されるFEですがベトナム戦争を知らない管理人は違和感を覚えてしまいます。もっとも、ずーっと後に手に入れたニコマートFT2に比べれば少々ボディが低くなっていますが、アサヒMXやオリンパスOM1が販売されたのは何時頃なんだろうか?
 ニコマートやFMと同様、巻き上げレバーを起こす事によりシャッターロックを解除し、露出計のスイッチが入ります。この作業は特に他のカメラとの併用時にしばしば煩わしく、又縦位置撮影等でレバーが顔に当たり心地良い物ではありません。また、カバンの中で気づかぬうちにレバーが引き起こされてしまうと露出計が通電したままになり、ほおって置くとすぐに電池が無くなってしまいます。欠点と言えばこの位で、ファインダ内の露出計も見やすく使いやすいカメラです。また、シャッタースピードに最長8秒までのスローが用意されているのは、ダイヤル式のカメラの中ではユニークだと思われます。 
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 本カメラは初めて管理人が所有した本格一眼レフカメラです。そもそもは父親が使っていたものを何時の間にか自分が貰ってしまい、国内各地のツーリングから海外ツーリング、仲間とのオフロードオートバイレース等で酷使した物です。ウェストバックに入れたまま単車で転倒したこともありますが、幸い大きく壊れる事はありませんでした。1995年頃にシャッター不良となり、1度修理を行いました。その時にはまだ部品有ったのですが残念ながら今では修理をする事も出来なくなっています。現在、高速シャッターがいまいち不安定なのですが、今でもたまに使っています。
 ところで、自分の結婚式の際にはTMAX3200を摘めて控え室の妻を撮っていたのですが、その姿を見た父親が「そのカメラはお前が七五三の時に買ったものだ」と感慨深そうに申すのです。自分の子供の頃を撮影したカメラで自分の妻を撮ると言うのも中々気分の良いものです。