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リストラ日記アーカイブ 2009年10月
読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。

280 高速道路料金無料化?その2 2009年10月1日 (木)
281 歴女ではなく歴男中高年 2009年10月2日 (金)
282 9月後半の読書 2009年10月3日 (土)
283 労働者派遣法の見直しについて 2009年10月7日 (水)
284 ベビーパウダー?シッカロール?それとも天花粉? 2009年10月10日 (土)
285 創刊60年を越える雑誌「丸」について 2009年10月13日(火)
286 もうあの笑顔は見られない(友人とのお別れ) 2009年10月16日 (金)
287 富士重工業と浅田次郎の不思議な関係 2009年10月18日 (日)
288 オリンピック誘致と国連分担金への税金投入は是か非か 2009年10月21日 (水)
289 10月の読書 その1 2009年10月24日 (土)
290 天皇陛下のお言葉と岡田発言 2009年10月26日 (月)
291 東京モーターショーの落日 2009年10月27日 (火)

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高速道路料金無料化?その2 2009年10月1日 (木)
280
民間のシンクタンク第一生命経済研究所の発表では「高速料金が無料化されれば、経済波及効果は1兆9000億円に達する」と試算しています。これは「レジャー施設やアウトレットモール、カー用品などの需要が増え、雇用も約6万2000人増える可能性がある」との分析です。また国土交通省は宿泊費などの観光消費が7300億円増え、さらに、物流コストも約2000億円の削減になると試算しています。

既存の商売だけでも毎年これだけの経済効果がありますが、私が一番注目しているのは、本来国民の財産である高速道路関連施設、例えばサービスエリアやパーキング、保守管理用地、旧道路公団が占有して使っている広大な土地や建物、インターチェンジやその周辺の巨大な遊休地や施設の有効利用です。

少し考えただけでも、サービスエリアにアウトレットモールや巨大ショッピングセンターを造ることもできるでしょう(多少拡張する必要は出てきますが駐車場は不要なので安く済むはずです)。また旅行者向けの宿泊施設や日帰り温泉なども可能でしょう。そんな誰でもが思いつくようなサービスだけでなく、アッと驚くような新しいビジネスが起きることを期待しています。

それらに対して最大の抵抗勢力となるのが、今まで高額な通行料や税金の甘い汁に群がっていた旧道路公団(現在は東・中・西の日本道路株式会社)、道路族議員、国交省官僚、道路関連団体、旧道路公団と随意契約を結んできたファミリー企業などです。それらの自浄作用など期待はできないので、政治主導で完全にたたきつぶすか排除していかなければ実現はしないでしょう。もちろん簡単ではありません。

上記の大幅な経費削減と新規のビジネスで通行料に変わる新たな財源は、今まで投入され続けてきた税金に替わり、高速道路債務の返済や保守に回されるべきものなのです。道路保守を旧道路公団がおこなわなくても地域ごとの土建会社に競争入札でやってもらえば現在の半分以下のコストで可能なはずです。

そもそも、現在でも高速道路で車が故障した際に、救援に来てくれるのは道路公団ではなくJAF(社団法人日本自動車連盟)です。このJAFにも国交省や警察官僚が多く天下っていて、怪しげな部分がないとは言えませんが、今後はもっと広く民間に委託することで、旧道路公団とそのファミリーという組織や構造はまったく必要がなくなります。なんでも3つの日本道路株式会社は合わせて7千名の社員がいるそうで、さらにパート、アルバイト、関連団体等の人数を含めると2万名以上を養っている計算になります。これほど無駄の多そうな組織は他にはまず見あたりません。

断っておきますが、もちろん旧道路公団や関連団体の社員の中でも、危険な仕事を昼夜問わず一生懸命に頑張っている人も多いと思いますし、逆にそのような人のほうが、天下りで送迎ハイヤーを使って役人との接待に明け暮れている人よりもずっと多いはずです。しかしそのような組織に一度組み込まれ利害関係を得てしまうと、天下りであろうとパート社員であろうと、どうしても組織や組織の中の自分を守るため、守勢に回らざるを得なくなるのです。自分がもしその立場だったら当然そうなるでしょう。

それら2万名のうち、安全維持のため5千名はどうしても必要だとして、あとの1.5万名の方は、高速道路関連の新しいビジネスに回っていただき、その他の産業へ代わっていただくしかないでしょう。効率が悪く、国策のためいいように扱われていた国鉄が民間会社に代わったときのようにです。もちろん天下りお役人様や今まで随意契約してきた企業や団体にもお引き取りいただくのは当然です。

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歴女ではなく歴男中高年 2009年10月2日 (金)
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歴女が最近騒がれていますが、騒がれると言うことは、まだ珍しいからなのでしょう。よく経営者や政治家を戦国時代の武将にたとえることがあります。よく比較されるのは織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人で、武田信玄、上杉謙信、明智光秀、石田三成などもよく出てきます。特にそういう話しは中高年者男性が大好きで、個人的に人物を研究をしたり、歴史の舞台を検証したりしている人も多そうです。

様々な小説に登場する戦国武将ですが、視点を変えるとその性格や力量が180度変わったりしますので、なにをもってそのタイプなのかを説明しないと大きな誤解を生じそうです。例えば関東では秀吉と言えばあまり評判はよくないイメージですが、関西では今でも「太閤さん」とまるで昔馴染みのような気軽さで、人気が高いのは有名な話しですし、信長も暴力的で破壊者というイメージもあれば、外国の知識を積極的に取り入れた先進的で芸術をこよなく愛する文武両道の英雄という向きもあります。

しかし一般的に日本人には信長タイプとは○○で、秀吉タイプは△△、というような決めがあるのでしょう。有名なのは、ホトトギスの句で「鳴かぬなら殺してしまえ」が信長、「鳴かぬなら鳴かせてみせよう」が秀吉、「鳴かぬなら鳴くまで待とう」が家康とか、創業者タイプが信長、改革者タイプが秀吉、実務者タイプが家康とかでしょう。

世の中に絶対的多数を占めるサラリーマンに自分はどのタイプかと聞くと、たいがいは「家康タイプ」と答えるそうですが、なんとなく飼い慣らされ、ローンを抱えて身動きできず、博打をする度胸もないサラリーマン(ほぼ私のことになってしまいますが)わかりやすいですね。もっとも信長の最期は信頼していた部下に裏切られての自死で、秀吉の晩節も引き際が悪く老害をまき散らしたそうなので、死して権現様と崇められ久能山や日光東照宮に手厚く奉られた家康に、自分の老後や死に様のありたい姿を重ね合わせてみてあこがれるのも無理はない話です。

私自身は人物を武将や血液型や動物などでタイプを分けてしまうようなことは好きでないので、今まで考えたこともなかったのですが、最近歳のせいか本や映画で戦国時代の武将達の物語によく触れるにつけ、それらの武将達の真の姿は本当は誰も知らないのでは?と思うようになりました。様々な文献が残っている場合もありますが、その文献も誰が書いたかによって事実が歪められていたり、誤認があったりするのは当然のことです。特に時の覇者について書かれたり言い伝えられたりしたことなんかまず信用がおけません。

そんなわけで私は戦国武将をステレオタイプ的に決めつけるのではなく、小説家や映画監督が描く400年前の想像の物語を個人的に楽しむぐらいです。

実は私は中学・高校時代は世界史や地理に比べて日本史は苦手で、できるだけ避けて通っていました。その頃の日本史というのはとにかく年表を丸暗記することがいい点を取る唯一の方法というもので、それがすごく嫌だったのです。せっかく京都という文化財の宝庫に住んでいながら、ひたすらローマ皇帝やオスマントルコを学んでいたわけです。それが、今になってから急に興味を持ち始め、小説を読み映画を観だしたというのは、やっぱり歳のせいでしょう。

最近読んだ戦国時代関連の本
     

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9月後半の読書 2009年10月3日 (土)
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いまamazonは書籍の送料が無料のキャンペーン中なんですね。なので、書店ではなかなか見つけられない本や分厚くて持ち歩くのが面倒な本はこの時がチャンスとばかりにいくつか買いました。まんまとamazonの戦略にのっかっているのですが、数百円の文庫本でも送料無料ですのでどうやって儲けているのでしょうかね?送料無料にするとおそらく損益分岐点は2000〜3000円ぐらいになるかと思うのですが、このキャンペーンでは損をしても一気に顧客(アカウント)を増やそうという戦略なんでしょうね。


邂逅―警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫) 堂場瞬一著
まぁ、ワンパターン化しつつある堂場瞬一の警察ものですが、内容が軽くて満員電車の通勤中に読むのに適しています。しかし同じようなテーマで次々とネタが作れるものだと驚きです。今後も読み続けることになるでしょう。


キラークエスチョン (光文社新書) 山田玲司
今さら遅いのですが、質問力の指南本です。う〜ん、さすがに50年以上の歳を喰ってるとまぁ経験上当たり前のことばかりで、目から鱗はありませんが、間違っていないということを確認するだけでもいいのかも。そもそも新書を買って読むような人は、この程度のことは普通にできるような気もします。できない人は漫画は読んでも新書は読まないでしょう。


月下の恋人 (光文社文庫) 浅田次郎著
短編集ですが、ちょっと今回のものは期待はずれかなぁ。著者への期待が歴史ものとか過去のオマージュのようなところに行ってしまったせいもあるのでしょうが、私に言わせれば浅田次郎らしくない短編です。なにか実験でもしているのかな。


陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫) 伊坂幸太郎著
映画化もされた「陽気なギャングが地球を回す」の二匹目のドジョウです。登場人物の個性というか才能が1作目より際だっていて(それぞれが絡み合う短編になっている)、わかりやすくなっています。1作目の場合は一気にそれぞれの特徴を出すので読んでいるうちに誰が誰かよくわからなかったりしましたが。また映画化もされるのでしょうね。




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労働者派遣法の見直しについて 2009年10月7日 (水)
283
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政府与党の3党が合意している労働者派遣法の改正について、新たな制度のあり方を検討する審議会が7日から始まり、労働組合や経営者団体の代表らが意見を交わしました。厚生労働省は、早ければ年内にも意見をまとめたうえで、改正案を策定したいとしていますが、協議が難航することも予想されます。
労働者派遣法をめぐっては、民主党、社民党、国民新党の与党3党が、製造業への派遣や、仕事があるときだけ働く、いわゆる登録型の派遣を原則禁止して、非正規労働者の雇用安定を図ることで合意しています。
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上記は2009年10月7日のNHKの報道からの抜粋ですが、3党連立政権に代わり、登録型派遣の全面禁止ムードが一段と高まってきました。

元々登録型派遣は1970年代にアメリカのマンパワー社が日本に持ち込んできた働き方の一種です。アメリカでは労働者派遣は自由で、オフィス業務はもちろん弁護士、医者、パイロットまで登録型派遣で働くことができます。日本は当時労働者派遣の原則禁止の建前から、請負という形での労働者派遣がおこなわれていました。そしてついに日本でも1986年に労働者派遣を認める法律ができました。当時は常用雇用型派遣(届出)と、登録型派遣(許可)の2種類で、登録型派遣は数種類の専門職に限るとされ、製造業への単純労働は禁止されていました。

その法律の制定ではあまり知られていませんが、ILO(国際労働機関)からの働きかけがありました。「働き方の自由化が世界中で進む中、日本だけは自由がなく労働者にとって不利益だ」と指摘されていたからです。たぶん日本で商売をするのにずっとグレーと言われ続けてきた外資のマンパワー社がILOやアメリカ政府に対しなんらかの圧力をかけていたのではないかと想像します。しかし一般的に日本の政治家や官僚は自分達では変革はできず、外国や国際機関からの圧力があって初めてできるというのはいつものことです。

この頃の派遣法の趣旨は、労働者保護にありました。つまり正社員ではない働き方をしたいという人のため、様々な社会保障や権利を守るという目的です。「正社員にはなりたくない」という理由は人によって様々です。例えば「司法試験を受けるため夜に勉強をしているが、正社員になると残業を拒めない」「海外留学するため長くは働けない」「子育てのため(あるいは介護のため)週に3日だけ働きたい」など労働者側の都合がほとんどでした。また派遣で働く人はそれぞれの職種で正社員経験があり、今は正社員にはなりたくないという人が派遣を選んでいました。

ところが2004年に規制緩和の流れと海外の安い労働者の急速な増大にともない、製造業の単純労働が可能となりました。本質的にはそこに問題があり、その5年後に「派遣切り」や「雇い止め」と言われる不安定な非正規労働者の問題として浮かび上がってきました。

しかし現在論議されているように、一部職種を除き「登録型派遣は不安定な雇用だから全面禁止」となると、今まで正社員では働けない様々な専門職の人も含め、仕事にあぶれてしまうことになります。オフィスで専門職として働いていた人はどうすればいいかというと、その専門職は捨てて、時間に融通が利く単純作業の低賃金のパートに就くしかありません。

審議会で意見を言えるのは労働組合の代表と経営者の代表だけです。労働組合は組織化しにくい派遣社員をなくしたいと思うでしょうし、経営者側は派遣社員がダメなら契約社員やパート・アルバイト、またはアウトソーシング(請負)に変えるだけです。法制化で登録型派遣が禁止されると一番困るのは一番発言力のない「派遣労働者」なのです。発言力がないという意味は上記に書いたとおり人によって様々な事情があり、そのため代表者を選んだり、意見をひとつにまとめると言うことが絶対に不可能なのです。

テレビなどのマスコミはショッキングな場面をディフォルメすることで視聴率や興味喚起を狙います。つまり「派遣会社がひどい扱いをした」「派遣労働はこんなに過酷」「派遣会社のアパートを無一文で追い出された」などです。「派遣社員で年収は1千万以上あります」とか「派遣先から正社員にと誘われるけど断ってます」とか「派遣3年で年収は結構あったが毎月豪遊してたので今貯金は全然ありません」などというシーンは表に出ることはありません。

これらのゆがんだマスコミ報道を繰り返し見せられた国民は「派遣会社けしからん!」「派遣労働すぐに禁止すべし!」という方向で世論が形成され、派遣労働とは一番縁遠い政治家や有識者という学者が労働組合や経営者から話しを聞き、派遣法の改正ではなく世論をくみ取った改悪をしていくことになるのでしょう。


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ベビーパウダー?シッカロール?それとも天花粉? 2009年10月10日 (土)

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40歳代以上の人なら赤ちゃんや子供の時に、必ずと言っていいほどベビーパウダーにお世話になったことがあるはずです。あのほのかに香るベビーパウダーの匂いは至福の時のことを思い出させてくれます。同じものでシッカロールというのは1906年(明治39年)に日本で最初にベビーパウダーを製造販売した和光堂の登録商標です。さらに世界では1890年にアメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンがベビーパウダー(当時はその名称ではなかったらしい)を販売しています。

しかしこれらのベビーパウダーに1980年頃「アスベストが含有している」とか「汗腺をふさいでしまうとか」など良くない評判がたち、現在でもその影響のためか「使ってはいけない」「なるべく使わないように」というような意見もあります。アスベストについては1987年の調査で11社19製品中、5社5製品にアスベストの混入が見つかり、現在は厳しく制限がされているそうですので、ちゃんとしたメーカーのものは安心とのことです。また汗腺をふさぐというのはすごく厚塗りをするとか、長く残ったままで固まってしまったりするとそのようなことが起きるそうですが、通常の使い方なら問題はなさそうです。

あと同じように見えるベビーパウダーの白い粉ですが、成分は滑石(タルク)だったり、コーンスターチや黄烏瓜(キカラスウリ)などの植物からとったデンプンだったり、クロルヒドロキシAl(アルミニウム塩化物の成分)だったり、酸化亜鉛、アルジオキサなどだったり、それらを混ぜ合わせたものだったり様々ですが、現在の主成分はタルクという鉱石をすりつぶし香りを付けたものが多いようです。

ちなみに天花粉とは黄烏瓜の根からとったデンプンのことで、黄烏瓜のことを天瓜(てんか)とも呼ばれていたことから天瓜粉、そしてそれが雪のようにサラサラしていたことから天花粉と呼ばれるようになったそうです。そして日本ではほぼ標準だった和光堂のシッカロールの懐かしい香りですが、ハーブとしても使われるヘリオトロープ(別名香水草)という花の香りだそうです。

原料のタルクやクロルヒドロキシAlや酸化亜鉛は化粧品などにもよく使われているもので、アルジオキサは胃腸薬として使われているものですが、あまり一般的には馴染みがないのと、植物のデンプン以外は自然成分とは言えなさそうなので自然派からは「本当に使って大丈夫なの?」とちょっと疑心暗鬼になったりします。主成分に多い滑石(タルク)も元々は石でしょう?ということで、泥パックが大好きな人でも石はちょっと〜となるのかも知れません。

なぜ、私のような中年のオッサンが今回このベビーパウダーをネタにしたかというと、実は夏場の制汗剤として使うようになったからなのです。今までずっと缶入りスプレーのデオドラントタイプの制汗剤を使っていましたが、価格が極めて安いこのベビーパウダーって使えるんじゃないの?と思って試したところ、これが結構いいのです(笑)。風呂上がりの一杯ではなく風呂上がりのポンポンがなんとも言えず気持ちいいものです。ただ身体が濡れているときに付けると固まってしまうので、水分を拭き取り、少し間をおいて乾燥させてからの使用をお勧めします。

で、毎日使っていると、なぜこれが世間では広がっていないのかなぁと不思議に思い、色々と調べてみたのが、上記のようなことです。現在は少子化と一部の風評とで、赤ちゃんにあまり使わなくなってきた代わりに、高齢者が割と使っているそうです。やはり昔の記憶がそうさせるのでしょうか。あと変わったところでは相撲取りは昔も今もよく使っているそうです。

前述した通り、アスベストの問題(現在は解決しています)など風評被害に近いことがあったことと、もう一つあまり使われていない理由があるとするとそれは意外にもこの商品の安さにあると思われます。私がよく買う和光堂の製品はドラッグストアで280円ぐらいなものです。それを毎日使ってもゆうに2ヶ月は使えます。つまりこの商品は作る側にとっても売る側にとっても全然美味しくない商品なのです。だから1000円近いスプレータイプの制汗剤は何十種類も置いてあるのに、ベビーパウダーは目につかない場所にひっそりと、よくて2種類、ほとんどの店には1種類しか置いてありません。新しくて便利ですが捨て場に困る金属の缶入りスプレーではなく、和光堂のものは容器も紙パックで環境にも優しくて、こういうものを愛用することがエコかなぁっと思ったりしています。


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創刊60年を越える雑誌「丸」について 2009年10月13日(火)
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潮書房という出版会社から発刊されている「丸(まる)」という1948年に創刊された歴史ある雑誌があります。少し大きめの書店ならば必ず置いてありますので、割とメジャーな雑誌なのですが、読む人は限られていて、いちげんさんが手にとってみて買うというより、常連さんが多いのだと思います。

「丸」はamazonに「戦記、戦史、世界の軍事ニュースの総合雑誌」と紹介があるように、日本と世界の軍事関連月刊誌です。私はこの雑誌を小・中学生の頃に10年近くずっと読んでいました。というのも私の住む地域に「雑誌のまわし読みサービス」をやっていた会社があり、その業者が1週間ごとに希望する雑誌を自宅まで配達(同時に前週の雑誌を返却)してくれました。そのサービスを家族で使っていて5歳上の兄が「丸」を選び、それを私も毎月読んでいたのです。

この「まわし読みサービス」ってアイデア商売ですね。詳細は忘れましたが、雑誌2〜3冊分の料金で、月8冊ぐらいの雑誌がタイムリーに読め、読んだ後も捨てる必要もなく、エコでもあります。雑誌には薄いパラフィン紙がかけられていて、中も汚れているようなことはありません。この昔のビジネスモデルが今と決定的に違うのは、「今は雑誌が読まれなくなった」ことと「配達する人件費の高騰」でしょう。

デメリットは欲しい写真があっても切り抜きができないこと、忙しくて読めなくても時期が来たら返却しないといけないこと、付録があってももらえないことです。どうしてもその雑誌が欲しい時は買えばいいし、1ヶ月遅れでよければこの業者から格安で中古誌を買い取ることもできました。ただ出版社や書店にとっては迷惑なサービスですね。そういえばマンガの貸本屋も当時はあちこちにありましたが、今はさっぱり見かけなくなりました。

さてその「丸」ですが、私が小・中学生の頃(昭和40〜47年)は、戦後から約20年のまだ戦争の記憶が残っている時代で、雑誌に掲載される写真は太平洋戦争のものがほとんどでした。そして時々思い出したように米軍払い下げ装備の自衛隊やアメリカの最新鋭兵器が載っていましたが、最近はもっと国際的、現実的になって欧米や自衛隊の最新兵器や装備などがメインとなっているようです(最近は詳細不明)。

小学生が「丸」を定期購読するとどうなるかと言うと、まず変人と思われますので友達には絶対に言えません(笑)。思想がやや右傾化していき、周りにもそういう人が多くなります。工作の授業で「状差し」を作るときそのデザインにゼロ戦を描いたりします(笑)。カーキ色のファッションが好きになり、まだ華やかだった学生運動や原発反対運動に共感を覚えなくなります。ソ連邦や中国の共産主義を嫌悪しますが、その理論武装のため共産主義を詳しく学び、結果、嫌いではなくなります(笑)。また小学生でありながらも60歳以上の人と同じ話題(疎開や田河水泡の漫画など)で盛り上がることができます。

しかし「レイテ湾で連合艦隊はなぜ反転したか?」とか「紫電改とムスタングどちらが強い?」とか「インパールやガダルカナルの作戦失敗の理由」などを知っていても、小・中学生同士の会話になるはずもなく、また実社会に出てからも役立つことはありません。

そのように子供の自我意識形成の重要な時期に影響を与えてくれた「丸」ですが、今はどの雑誌も危機的状況の中、定期購読が多いとはいえ、いつまで刊行できるのか心配です。おそらく現在「丸」を読んでいるのは団塊世代より上の戦争体験がある戦中生まれ派と、サバイバルゲームなどに興味を持つ若い軍事オタク派に二分されるのでしょう。でもその数は極めて限られていて、書店に並べて売れるのか疑問に思います。電車の中など公衆の面前で読む雑誌としては、エロ系雑誌以上に周辺の視線が気になり、あまり適しているとは思えませんし、今まで読んでいる人を見かけたこともありません。

なぜ急にこのような話題を書いたかと言えば、そうですあの軍事オタ、いや軍事評論家として1990年の湾岸戦争でNHKのニュース解説者として登場し、そのユニークな髪型と相まり一気に名を広めた江畑謙介氏(享年60歳)が10月10日に逝去され、ふと「丸」を思い出したわけです。江畑氏は雑誌「丸」の記事執筆も多く、その深い洞察力、分析と解説には定評がありました。どこかの兵器や隊員をまるで自分の駒かオモチャのように勘違いをしていた軍事オタクのI元防衛大臣とはえらい違いです。心よりご冥福をお祈りいたします。


   

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もうあの笑顔は見られない(友人とのお別れ) 2009年10月16日 (金)

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ある趣味を通じて知り合った10年来の友人(男性43歳)が一昨日亡くなりました。

まだ日本ではネットの黎明期と言っていい1998年にスタートしたあるネット上の健全な趣味のコミュニティを通じて知り合い、私の住む関東と彼の住む東海とで住んでいる場所や年齢も離れていましたが、年数回開催されたオフ会で親しくなり、さらに2000年からは私とともにそのネットコミュニティの運営メンバー(無償のボランティア)となり、苦労しながらも一緒に拡げていった戦友とも言える友人でした。

彼の関西・東海での積極的な活動もあり、コミュニティの会員数はその後すぐに1000名を越え、現在では2000名以上になりました。彼の人柄を慕い、年齢を超えて仲間が集まってくるそんなリーダー的な存在でもありました。そんな彼も2005年に突然体調不良に見舞われ、検査の結果、不治の病と言われている病気と診断されました。その後は何度も治療や検査のため入退院を繰り返しながらも、ほとんどと言っていいほど毎年オフ会には参加し、精一杯元気な姿を見せてくれていました。

彼は2003年にそれまで約10年間一緒に連れ添った奥様と離婚をしています。その原因のひとつと考えられるのが、そのコミュニティ活動やコミュニティを通じて知り合った人達との交流に忙しく、彼の人柄を慕ってきた会員が毎週のように彼を誘い、また彼の同意の下ですが自宅にも押しかけてくるようなことがしばらく続いていました。もちろん彼自身ちゃんとした仕事もしていて、休日のわずかな時間を奥様とコミュニティ活動に使い分けていたのですが、奥様との時間や会話が大きく減っていたのは明かでした。決定的だったのは残念ながら奥様にはそのコミュニティへの興味が全くなく、彼がその活動にのめり込めばのめり込むほど心が離れていく結果となってしまったのでしょう。

彼は離婚後もコミュニティ活動を積極的におこない、メンバー随一とも思えるほど会員同士の交流を進んでおこなっていました。周りからは「奥様よりコミュニティを選んだ」と噂をされたりしていましたが、彼自身は離婚という心の傷を紛らわせるためであったのではないかと思います。

そしてやがてコミュニティの会員を通じて知り合ったひとりの女性と付き合うことになりました。今度はコミュニティやその運営ボランティアにも理解と協力があり、どこに出掛けるにも二人で一緒という羨ましいカップルとなって復活したと誰もがそう思いました。しかしその矢先に病気に倒れてしまいました。

付き合っていた女性とはまだその時には籍は入れていませんでしたが、仕事が休みの時には毎週彼を見舞い、けなげに看病をしていました。そして彼が不治の病であることを知りながら結婚を望み、正式に籍を入れることになりました。彼にとっては先に10年間の結婚生活を終えたことはとてもつらかったでしょうが、人生最大のピンチの時、いつも明るく一緒に病気と闘ってくれた女性と出会えたことは、彼にとって最高の幸せだったのではないかと思います。

そして籍を入れてからわずか3年で彼は力尽き逝ってしまいました。

ご冥福をお祈りし、彼の想い出を少しですが綴ってみました。

4年の長きにわたり苦しい闘病生活からやっと解放され、どうぞ安らかにお眠りください。


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富士重工業と浅田次郎の不思議な関係 2009年10月18日 (日)

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雑誌「丸」 について書いたので、ちょっと思い出したことがあります。

第二次世界大戦中は軍需品の生産のため多くの国民が工場に動員されていましたが、当時東京の三鷹周辺には今でも存在しますが横河電機製作所(現横河電機)や中島飛行機(現富士重工業)や日本無線など多くの軍需関連工場がありました。

なかでも中島飛行機は当時世界有数の飛行機製造メーカーで、多くの戦闘機、爆撃機、輸送機などを製造していました。世界がその卓越した性能に驚いたゼロ戦(零式艦上戦闘機)と言えば三菱(三菱重工業)製というイメージができあがっていますが、ゼロ戦のエンジンは当時の三菱には小型で高性能なものがなく、最初から中島飛行機製のものを使っています。三菱のエンジン技術陣にとってライバルメーカーのエンジンを使うというのは屈辱的だったろうと想像しますが、当時の急雲告げる戦局からすると新たに開発している時間もなく、トップメーカーである中島飛行機製の信頼性のあるエンジンを使わざるを得なかったのでしょう。

日本の名機というとゼロ戦があまりにも有名すぎて、他はなかなか出てこれないのですが、中島飛行機の傑作機としては、二式戦闘機「鍾馗」、四式戦闘機「疾風」、百式重爆撃機「呑龍」、夜間戦闘機「月光」、二式水上戦闘機、艦上攻撃機「天山」など多くの名機を生み出しています。特に「疾風」は日本海軍のゼロ戦に対して、日本陸軍の中で最強、最優秀戦闘機として有名です。

もし敗戦後に財閥解体と航空機の生産禁止がなければ、三菱重工業や中島飛行機はボーイングやロッキードに負けない素晴らしい先進技術で世界の航空機業界をリードしていたことでしょう。同じ事がドイツのBMWやベンツにも言えることですが。

元々中島飛行機の本拠地(工場)は群馬ですが、三鷹にも大きな工場と研究所があり、そこで数多くの試作品や部品が開発・生産されていました。戦後その敷地の多くは国際基督教大学に売却されましたが、現在でもその一部は当時の面影を残したまま富士重工業東京事業所として残ってます。

今や超売れっ子作家となった浅田次郎氏の10年以上前の作品に「日輪の遺産」というのがあります。その小説の後書きに、小説の登場人物でトンネルの中に埋もれ人柱となり財宝を守る勤労動員の女学生が一心に働いていたのが三鷹の工場で、その三鷹にあった中島飛行機の遺産とも言える富士重工業(スバル)とそのスバルがメイン車種として生産し、世界約100カ国以上に輸出している車の名前が「レガシィ(Legacy)」(=遺産)というのは、なにか不思議な縁だと書いてました。ちなみにその小説のタイトルの英文は「Legacy of The Sun」です。

「日輪の遺産」は私の中では「蒼穹の昴」と並び同氏作品のベスト3に入ります。例によってウルウルさせられること請け負いです。ちなみに「蒼穹の昴」もタイトルに昴(スバル)が出てきますが、こちらは毛沢東が出てくる直前の清朝末期の話し(最後に少年時代の毛少年がチラッと登場します)なので、富士重工業とはまったく関係がありません。


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オリンピック誘致と国連分担金への税金投入は是か非か 2009年10月21日 (水)

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2016年のオリンピックに東京が立候補し惨敗しました。立候補については方々で賛否両論あり、結果的に敗北したためそれ以上の議論は消えてなくなりました(招致活動に使った100億円以上の税金はともかく)。また2020年の開催については広島市と長崎市が共同で立候補しようという動きがあります。

東京オリンピックが開催された1964年と言えば私はまだ小学校1年生の頃でしたので、学校が休みで白黒テレビで見た入場行進ぐらいにしか記憶にないのですが、関西に住んでいたせいか親達も興味はありませんでした。ただ東京は新幹線、首都高、地下鉄、主要道路、代々木公園、駒沢公園など東京オリンピックに合わせて大きな投資がなされ、経済的な影響は相当あっただろうと思います。

しかしこれからの日本は世界でも例を見ない超高齢化社会に入り、オリンピックで活躍する若い人は減少していく一方で、もはや経済大国を誇り、国威発揚でもないだろうと思います。そのような成熟という名の衰退をしていく国において、必死になって国際的なスポーツイベントを誘致し、そのために巨額の税金をつぎ込むことが国民のためかと問われると明らかに否です。

一般的に言われているのは、銀行の頭取になると、まず真っ先に考えるのが銀行同士の合併だそうです。銀行を合併させて巨大化することはすべての頭取に共通する永遠の野望だということです。それと同じで知事や市長になると、その最大の野望はオリンピック誘致なのでしょう。サラリーマンが社長を目指し、政治家が総理大臣を目指す野心と規模は違えど根っこは同じものかもしれません。

例え夢のない奴だと言われても、そういう空気読めない政治家の野望のため、税金をジャブジャブいいように使われるのは絶対に嫌なのです。例えば「東京都が都議の定数を1/4、都の職員を1/2にして、豪華な都庁舎の半分は民間企業に貸し出し、それで浮いた税金を使って誘致する」というのならばまだ許せますが、知事や市長の野心とその取り巻き連中の利権まで絡み、問答無用に税金を使われるのは承知できません。

同じような税金の無駄に国連の分担金があります。国連の常任理事国にはアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国という第二次大戦の戦勝国がなっています。常任理事国は他の理事国とは違い、拒否権を持ちますので、世界中でたいへん大きな力を持つことになります。国連加盟の192国があるルールにYesと言っても、常任理事国1国がNo!と言えば可決されません。

しかし常任理事国でもなく国連の恩恵を受けているとは言えない日本が国連に支払っている分担金はアメリカに次いで2番目で、アメリカ以外の常任理事国(ロシア、イギリス、フランス、中国)を全部足した金額より多くを支払っています(年間約360億円)。しかもアメリカの分担金は日本より高いのですが、実際にはずっと滞納している(約4割が滞納)と言われていますので、実質的には日本が一番気前よく支払っているということです。

2009年国連分担金(百万ドル)と分担率(外務省発表データ)
(1)アメリカ 598.3(22.0%)
(2)日本 405.0(16.6%)
(3)ドイツ 209.0(8.6%)
(4)英国 161.8(6.6%)
(5)フランス 153.5(6.3%)
(6)イタリア 123.7(5.1%)
(7)カナダ 72.5(3.0%)
(8)スペイン 72.3(3.0%)
(9)中国 65.0(2.7%)
(10)メキシコ 55.0(2.3%)

なぜこんなに日本が多額の分担金を支払続けなければならないかというと、表向きは基本的に紛争地域へ軍隊を出せないという政治的なことを除いては、日本は敵国としての汚名を早く晴らし、常任理事国へ入りたくて気前よくお金を支払ってきたのです。しかしそれはまったくの徒労です。だって国家戦力上、「日本憎し&アジアの盟主の座は俺達だ」政策の中国が日本の常任国入りを賛成するはずもなく、今後どれだけの分担金を積み、国連に貢いでも常任理事国になれることはありません。

なのでいっそ分担金はせいぜい非常任理事国のイタリアやカナダ並みでいいのではないかと思っています。それだけで国民の痛みなく税金が毎年200〜300億円以上が浮く計算になります。

また常任理事国になったからと言って、それだけで日本が平和になるわけでもなく、逆に責任と負担は重くなってくることは目に見えています。常任理事国で核兵器や正規軍を持っていない国はありませんし、紛争がおこれば率先してPKO等に軍隊を派遣せざるをえなくなるでしょう。

いっそ、割り切ってバチカン市国のように国連に加盟しないというのもひとつの選択かもしれませんが、永世中立で独立独歩のスイスまでが加盟した以上、あまり現実的ではないでしょうね。


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10月の読書 その1 2009年10月24日 (土)

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完本 妖星伝〈1〉鬼道の巻・外道の巻  半村良
完本 妖星伝〈2〉神道の巻・黄道の巻  半村良
完本 妖星伝〈3〉終巻 天道の巻・人道の巻・魔道の巻  半村良

妖星伝は1977年から1995年の18年もの長きに渡って書き綴られた半村良の長編伝奇SF小説です。鬼道、外道、神道、黄道、天道、人道、魔道と全7巻になりますが、すべて一連で続いています。最終の魔道の巻だけはちょっと趣きが違い、霊となった二人の僧侶が過去の経緯を振り返り、その過去に戻っては確認をしていくというまとめ的なものになっています。以前は巻ごと7冊の文庫本を揃えることもできましたが、現在は完本として7巻が3冊に収まった形の文庫となっています(2009/10現在)。

この「完本妖星伝」は異常な分厚さで普通の文庫本のゆうに3冊分ぐらいが1冊に綴じられています。なので、通勤鞄は大きくふくらむは、満員電車で前後に押されながら窮屈に読むには腕がしびれてしまいたいへんでした。途中からは通勤用の普通の文庫と、家で読むこの文庫とに分けていました。

(1)757ページ (2)818ページ (3)1044ページ 合計2619ページあります。
※比較参考:平均的なSF文庫本「アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 」フィリップ・K・ディック著(映画ブレードランナー原作)は268ページですので、ざっとその10冊分です。

著者の半村良といえば直木賞作家でもあり、意表を突いたSF戦国時代劇「戦国自衛隊 (角川文庫) 」なども有名ですが、昔から好きな作家です。直木賞の「雨やどり (集英社文庫) 」、デビュー作の「石の血脈 (集英社文庫) 」、邪馬台国の秘密に迫る「黄金伝説」、終戦直後の東京を生きる孤児達を描いた「晴れた空 」などとってもいい小説でした。

さて内容ですが、もうそりゃ無茶苦茶に面白いです。しかも深い。宇宙の中の小さなひとつの星に過ぎない地球(=妖星)で生物がなぜ進化し、知性を持った人類が誕生したのか?それはどこからやって来たのか?そしてどこへ行くのか?そして環境悪化が進む地球の未来は?の一見すると重そうなテーマながら、みんながよく知っている江戸時代の歴史上の人物や起こった事象(大地震や飢饉など)をなぞりながら、地球外生命体と武士や僧侶、そしてあまり知られていない鬼道や鬼道衆という神道や仏と対極にあたる集団を中心に、テンポ良く物語が進行していきます。

想像力が豊かでないと、次から次へと登場するまったく聞き慣れない言葉や事象、仏教用語、サンスクリット語、密教、バラモン教、宇宙、ブラックホールまで出てきて混乱してきます。また肉体から解脱して魂だけになった僧侶同士の言葉が禅問答のごとく理解しにくい面もあります。さらに直接的にエロチックな場面も多く、SF小説とはいえ小・中学校の図書館に置かれることはまずあり得なく、万人向けとは言い難いかもしれません。

小説の中で何度も繰り返し出てくる言葉で「地球は他の星と比べて比類なく生き物が多く、生きるためには他の生き物を食い合わなければならず醜悪だ」ということがあります。これは生命がとことん進化すると、肉体という物質を持たない霊的な存在となり弱肉強食の世界ではなくなるとSF的に説明しています。また宇宙においての時(時間)の観念についても出てきますが、これは私には理解不能です。ひとつだけわかったのは、いまの世界で一番速いものは光の速度と言われていますが、実は光よりも速いものがあったのですね。それは本書の最後に出てきます。

このストーリーがいつの日か創造力豊かな映画監督の目に止まり、しかも制作費をケチらない太っ腹なスポンサーがついて映画化されるのを楽しみに待っています。スターウォーズのように何編かに分けないと無理ですが。いつも小さくまとまってしまう邦画では無理そうなので、ハリウッド製でもいいや。きっとスターウォーズやスタートレックに勝るとも劣らない面白いドラマになるのではないかと思います。ただ外国人にこの東洋的な宗教観、死生観がわかるとは思えませんが。

     

     


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天皇陛下のお言葉と岡田発言 2009年10月26日 (月)


290
あまり政治や宗教といったテーマで書きたくないのだけども、ちょっと気になったのでひと言だけ。

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天皇陛下がお言葉=臨時国会開会式
10月26日13時15分配信 時事通信
第173臨時国会の開会式が26日午後、参院本会議場に天皇陛下をお迎えして
行われた。陛下は「国会が、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、
国権の最高機関として、その使命を十分に果たし、国民の信託にこたえる
ことを切に希望します」とのお言葉を述べた。
開会式のお言葉をめぐっては、岡田克也外相が23日に「陛下の思いが入った
お言葉をいただく工夫ができないか、考えてほしい」と問題提起していたが、
今回は従来と同じ内容となった。 
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「陛下の思いが入ったお言葉」を進めた結果、参政権がなく、政治に口出しができない立場とはいえ、もし天皇陛下が「日本郵政の社長は西川さんがいいと思う」とか「八ッ場ダムは必要なのだが」とか「自衛隊の海外派遣は国連の要望でもあるのでもっと強化すべき」とか「高速道路や高校授業料の無料化は公平じゃないのでナンセンス」とか「国家戦略局ではなくいっそ大本営を作るべし」とか述べられたら、日本国中、いやアジア諸国を中心に世界でも混乱が起きるでしょうね。ま、あり得ない話しではありますが。

せっかく国会まで足を運んでもらいながら、毎回、毎回、同じ「お言葉」を聞かされるのもつまらないし、天皇陛下も国事行為に他人が作った同じ「お言葉」を読むだけでは気の毒という気持ちも理解できますが、まぁ形式上おこなわれる開会式なんてものはみんなそういうものだと思い込んでいたので、今回久しぶりに目から鱗でした。普通の感覚だと運動会の開会式で校長がいきなり「私の理想的教育方針について」の演説を始めたらみんな困りますものね。

でもここで、岡田克也さんを責めてはいけません。こういうなにものにもとらわれない、恐れない、新しい感覚と発想を持った政治家は真面目に貴重だと思いますよ。自民党には発言はもちろんそれが不思議と思う人すらまずいないでしょう。ただ与党の要職となり公人の立場での発言としては、ちょっと時と場所を誤ったかなという気がします。

それよりも仲間内の会議の場で出た「陛下の思いが入ったお言葉をいただく工夫ができないか、考えてほしい」という率直な発言を「なにを言うか、けしからん、お前は不敬罪だ」と言わんばかりに色をつけ嬉々としてマスコミにバラした奴が誰なのかを公表して欲しいものです。次期総理候補と言われている岡田克也大臣には当然足を引っ張っる輩もたくさんいて、味方と思っていても実は敵だったということが十分ありそうです。まぁそれが政治の世界というものでしょうけどね。くわばらくわばら。

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東京モーターショーの落日 2009年10月27日 (火)

291
世界5大モーターショーと言えば、東京、フランクフルト、デトロイト、ジュネーブ、パリと言われ、その中でも世界3大モーターショーと言われているのが「東京」「フランクフルト」「デトロイト」です、いや、でした。(いずれも開催都市名)

ちなみに上記の正式な名称は下記の通りです。

・東京モーターショー(TMS)
・フランクフルトモーターショー(IAA)開催地:ドイツ・フランクフルト
・北米国際オートショー(NAIAS)(デトロイトオートショー)開催地:アメリカ・デトロイト
・サロン・アンテルナショナル・ド・ロト(Salon International de l'Auto)開催地:スイス・ジュネーヴ
・モンディアル・ド・ロトモビル(Mondial de l'Automobile)開催地:フランス・パリ

イベントの規模は入場者数や出展車両数などで見る場合もありますが、通常は出展社数で計る場合が多いようです。

各モーターショーの出展社数(今年度実績数)

デトロイト(毎年開催) 131社
ジュネーブ(毎年開催) 246社
パリ(隔年開催) 363社
フランクフルト(隔年開催) 781社
東京(隔年開催) 113社

と今年度は5大モーターショーの中で、もっとも出展社が少なくなってしまいました。

代わって伸びてきたのは、上海モーターショーは今年度の出展社は、な、なんと1500社ということで、これは別格としても、バンコク国際モーターショー(タイ)が160社、ソウルモーターショー(韓国)が158社といずれも東京モーターショーを凌いでいます。

その他では、北京モーターショー、広州国際モーターショー(以上中国)、インドネシア国際モーターショー(インドネシア)、ニューデリーオートエクスポ(インド)、サンパウロモーターショー(ブラジル)、英国国際モーターショー(イギリス)、シカゴオートショー、ロサンゼルスオートショー(以上アメリカ)など新旧混じり、数多くのショーが競っている状況です。

東京モーターショーは国産車がまだ極めて少なかった1954年からはじまり、今年で第40回(1973年第20回以降は隔年開催)を迎えました。

出展社数がもっとも多かったのが1995年の第31回で361社から出品がありました。来場者数が一番多かったのは1991年の第29回で201万8500名です。さらに出品車両数が一番多かったのは1985年の第26回でなんと1032台もの車両が出品されていました。もっとも特に車両数には会場の広さの制約や、2輪や商用車との同時開催や分離開催といった都合もあったので、一概に比較はできませんが、1980年代後半〜1990年代前半までがまさに日本の自動車業界の最盛期と言える時期だったと言えるようです。

会場も日比谷公園→後楽園競輪場→東京国際見本市会場(晴海)→幕張メッセと移り変わってきましたが、私は晴海と幕張に何度か見に行ったことがあります。晴海会場は銀座の繁華街が近く、道路の混雑が激しかったので、世界のプレスから「クルマに乗って見に行けない世界唯一のモーターショー」と皮肉っぽく揶揄されながらも、その場所の近さと、会場全体がコンパクトなため展示車両を直接触れられる近さで見ることができ、一体感というか親近感が湧いたものでした。幕張に移ってからはようやく自動車で会場の近くまで行くことができるようになりましたが、展示会場が広くなったせいで、今度は展示車両が遠くのほうに飾って置いてあるって感じで、これなら写真で見てるほうがいいやと思うようになり、ここ10年ぐらいは行っていません。

さてその東京モーターショーですが、危機的な状況となっています。上記にも書きましたが出展社数は2002年(110社)、2004年(113社)と並び過去最低水準にまで落ちています。海外からの参加社は3社のみと、もう国際的には存在価値はなきに等しいようです。ひとつには主催者の会員以外の出展費用がバカ高いことにあるのでしょう。

海外メーカーは、不況の上、飽和状態で売れない日本で出展するより、日本の10倍以上の潜在的需要がある中国とかその他BRICS諸国に投資するのが当たり前のことでしょう。いっそこれからは出展社は日本国内メーカーに限るとして「東京国内モーターショー」と名称を変えてはどうでしょう。その代わり日本のベンチャーや零細企業がもっと気軽に出品できるよう出展料も大幅に安くしなくてはいけません。きっと大企業では考えも付かない電動カーや、階段を自由に上り下りできる車いすなど超高齢化社会に向けた内需向けモーターショーとして蘇るはずです。

さらに規模は前回の半分以下になったに関わらず、入場料は前回と同じだそうです。これほど規模に落差があればコストも下がるわけですから入場料も下げるとか、どうせ出展社の宣伝が目的なのですからいっそのこと無料にするのが普通でしょう。それをしないところがやっぱり天下り官僚もしかり張り付いている、主催の社団法人日本自動車工業会という重厚長大メーカーの知恵のない寄り合い所帯ってところです。またそれをメディアがちゃんと突っ込まないのは、自分達メディアはプレス招待ディで無料でお土産付きでガラガラに空いた中で、ゆっくり見ることができるからでしょう。


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