1983年製 Tokai Talbo A-80D #3037231

1983年製Tokai Talbo A-80D。
木材以外の材料をボディーに用いたギターはおそらくかなり古い時代からあると思うが,純粋に音響面からボディー材を金属製として量産型ギターとして販売したのはTokaiが初めてではないかと思う。アルミネックをもつトラビスビーンというギターを記憶しているが本体は木製だった。
ご存知の通りこのギターのボディーはアルミ製,鋳造されたアルミボディーの空洞部分には発泡ウレタンが充填されている。機種名Talboの由来はTokai Alminium Bodyからきている。
Talboについてはカスタムショップもあり,GlayのギタリストHISASHIが使っていたということもあり私以上に知識を持った人はごまんといると思うので,詳しく知りたい方は検索をかけて調べてみてほしい。
私はこのギターが販売されていた頃丁度バンド活動をやっていたのだが,このギターが存在したこと自体記憶にない。今までにないアルミ製ボディーという鳴り物入りで販売されたが残念ながら殆どのギタリストの目に止まらなかったようだ。しかし後年注目され改良再販されることになり,さらには人気バンドのギタリストに使われるという幸運もあり悲運のギターにならずに済んだというわけだ。ただ今後どうなるかは分からない。
始めて入手したとき誰もが予想するように金属的な音を想像していた。しかし実際に弾いてみると音の金属感は微塵もなく,雑味のないクリーンな音が金属由来のボディーを想像させるに留まる。ハムバッカーなのにシングルコイル的な余韻が残る響きはおそらくアルミボディーだからこそ生まれるのだろう。
PUにはTalboログがエンボスされたカバーが装着されている。カバードタイプでありながらドライで抜けが良い辺りは同じ時代のTokaiレスポールに搭載されたギターと同じ傾向だ。しかしまたTokaiは何を血迷ったのか1980年代中盤から変に抜けの悪いPUを使い始めている。それについては後日他のギターで紹介したい。
2本のボルトで固定されたネック接続部には剛性不足を感じる。現行型ではボルトは4本になりまた前述の指板もよりフラットな350Rスラブボード型になりギターとしては完成度を増したということになるのだろうが,実際に弾いてみると旧型の方が断然気持ちが良いのは何故だろう。
当時このようにハムバッカーを2個搭載した機種と,シングルコイルを3個搭載した機種があり,それぞれトレモロユニットがあるものとないものがある。ボディー本体の金属部分は共通のためこのようにトレモロユニットのない機種でも裏側のスプリングキャビティーがありカバーで覆われている。頑丈そうなブリッジで駒はブラス製,ネック接続部の華奢さとは対照的である。