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〜 日本史上最強の怨霊・早良親王の復讐!!

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抹殺された早良親王の功績
1.連殺! 藤原乙牟漏ら!! 〜 死人だらけ
2.消殺! 藤原刷雄!! 〜 最強運の陰陽師
3.悩殺! 安殿親王!! 〜 息子を惑わす妖女
4.祟殺! 藤原小黒麻呂!! 〜 万葉集の秘密
5.嬲殺! 桓武天皇!! 〜 早良親王の功績

 相変わらず、日本と中国はいがみ合っている。
「仲良くしようや!」
 それが一番両国の利益になることだと分かっていても、歩み寄るたび、何かしらじゃまが入ってうまくいかない。
 なぜであろうか?
 何か得たいの知れない大きな力が働いているのではないか?
 それが怨霊だとはいわない。
 が、何にせよ、両国の不和は世界中の笑いものであろう。

*          *          *

 数年前、私は十年がかりで『永遠の都』という物語を書き上げた。
 桓武天皇の生涯を描いた、全九十八巻、原稿用紙換算二千三百枚ほどの大河小説である。
 弊HPでも「テロ味」「暴発味」「温泉味」「ヤミ味」「怨念味」「女帝味」「辞任味」「意地味」「奈良味」「菅降味」などをこの作品を基に書いているが、これを執筆するために調べ物をしている時に、いくつかおかしな点を発見した。

 中でも、大きなものが二つあった。
 どちらも歴史教科書をひっくり返すような衝撃の重大事である。
 最重大事のほうに気付く人はいないと思うので、いずれ改めて紹介することにして、今回は準重大事のほうを紹介したい。

 私は前号「怨念味」序文において、早良親王は、
「兄・桓武天皇によって過去
(功績)・現在(権力)・未来(生命)すべてを奪われた」
 と紹介した。
 早良親王が失脚し、自殺に追い込まれた
(または衰弱死)ことは紹介済みなので、彼の現在と未来が奪われたことは、読者の方々御承知のことと思われる。

 では、過去とは何か?
 早良親王の功績を、方々は御存知であろうか?

 おそらく、知る人はいまい。
 いたとしても、それを真実だとは信じている人はいないのではないか?
 なぜなら彼の功績は、正史に残されていないからである。
 兄桓武天皇によって握りつぶされてしまったからである。

 現在、NHKの大河ドラマでは「義経」をやっているが、ちょうど二人の関係は、源頼朝義経兄弟に似ている。
 頼朝は弟の功績を黙殺したが、桓武天皇は弟の功績を抹殺したのである。

 これでお分かりであろう。
 私が早良親王が過去・現在・未来、すべてを奪われたと紹介した理由については。

 では、早良親王の功績とは何だったのか?
 それは今回、早良親王の怨霊が語ってくれるので、じっくり御覧いただきたい。方々はおそらく絶句し、仰天されることであろう。
「何だこれは……。これほどまでのことをした早良親王が、どうして歴史の教科書に載っていないのだろう? 今まで学校で習ったことは、いったい何だったんだ……」

 同調されるかどうかは別として――。

[2005年5月末日執筆]
参考文献はコチラ

「早良親王の復讐」主な登場人物 

【桓武天皇】かんむてんのう。伝五十代天皇。光仁天皇の次男。

【安殿親王】あてしんのう。桓武天皇の長男。後の平城天皇。

【藤原小黒麻呂】ふしわらのおぐろまろ。中納言→大納言。桓武天皇側近。

【藤原是公】ふじわらのこれきみ。右大臣。桓武天皇夫人・藤原吉子の父。
【 神 王 】みわおう。参議・弾正尹→右大臣。桓武天皇の従兄弟。
【藤原継縄】ふじわらのつぐただ。大納言→右大臣。『続日本紀』を編集。
【藤原縄主】ふじわらのただぬし。藤原薬子の夫。蔵人麻呂の子。飲んだくれ。

【和気清麻呂】わけのきよまろ。造宮大夫・民部卿。桓武天皇の側近。
【菅野真道】すがののまみち。造宮大夫→参議。平安京造宮を主導。
【藤原刷雄】ふじわらのよしお。陰陽頭。藤原仲麻呂の唯一の遺子。
【羽栗 翼】はくりのつばさ。内薬正・侍医。唐出身の天才医師。
【石川垣守】いしかわのかきもり。宮内卿。早良親王を護送。
【 善 珠 】ぜんじゅ。僧正。安殿親王の護持僧。秋篠寺を創建。
【佐伯成人】さえきのなりひと。帯刀舎人。安殿親王の護衛。
【山辺春日】やまべのかすが。内舎人。桓武天皇の護衛。

【藤原乙牟漏】ふじわらのおとむろ。桓武天皇の皇后。藤原良継の娘。式家。

【高野新笠】たかののにいかさ。皇太后。桓武天皇らの母。光仁天皇の夫人。
【藤原薬子】ふじわらのくすこ。種継の娘。安殿親王の想い人。

【早良親王】さわらしんのう。桓武天皇の皇太子(皇太弟)。光仁天皇の三男。

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