面楚歌! 絶体絶命! 千倍以上の敵に勝つ方法!?
〜空前絶後のゲリラ戦・赤坂城と千早城の戦!!

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イラク戦争と赤坂・千早の戦
1.楠木正成参上!
2.壮絶! 熾烈! 赤坂城の戦!!
3.怒涛! 激闘! 千早城の戦!!

 イラク戦争は終わってしまった。
 戦前、イラク大統領・フセイン
(Saddam Hussein)はほえていた。
イラクはアメリカの墓場となるであろう!」

「時事チップス」イラク戦争関連記事
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 口ほどでもなかった。
 イラク軍は当初は長期戦の様相を呈するほど適度な抵抗を見せていたが、アメリカ軍の進軍を阻んでいた砂嵐が止んでしまうと、抵抗もパッタリ、反撃してもハッタリ、源義仲襲来を聞いてしまった平家のように、我も我もと都落ちしていった。
(「 ウシ味」参照)

最強といわれていた特別共和国防衛隊(SRG)はどこへ行った?」
「民兵組織サダム・フェダイーンとかいう決死隊は、どこ? どこ?」
 アメリカ軍がイラクの首都・バグダッド
(バグダード。Baghdad)に侵攻したとき、そんな人々はどこにもいなかった。
 代わりに、ついさっきまで軍人だったような人相の悪い男たちが、
アメリカ万歳!」
「ブッシュ、サンキュー!」
 などと連呼し、フセインの銅像を殴打、銃で祝砲を上げながら、略奪の限りを尽くしていた。

 戦争は悪である。この世で最悪のであろう。
 そのことを世界に知らしめるためには、フセインはもっと抵抗すべきであった。抵抗できないくらいなら、初めから亡命してでも戦争を回避すべきであった。売られたケンカを買ったからには、ありとあらゆる手段を尽くし、いつまでも徹底抗戦すべきであった。何が何でも長期戦に持ち込み、犠牲者を多く出すことによって、アメリカの立場を悪くするべきであった。

 初めから、イラクに勝ち目はなかった。
 世界最古のイラクが、世界最強のアメリカに勝てる要素など、どこにもあるわけがなかった。
 しかし、勝てないまでも、負けないように戦う方法はいくらでもあった。
 なぜ、イラクはせっかく手にしたカードを一つも切らなかったのか?
「国際法があるから、そんな残忍ことはできない」
 そんなことは言い訳にならない。戦争そのものが法から逸脱している卑劣極まりない悪行なのである。大毒には大毒をもって制すべきである。略奪によって散逸したハムラビ
(ハンムラビ)法典にも載っていたのではないか!
「目には目を! 歯に歯を!」

 戦前、アメリカ大統領・ブッシュ(George W.Bush)が、
これ以上待てない。ゲームオーバーだ」
 と、一向に進まない国連の査察に耐えかねて口にしたが、戦争はゲームではない。実際に人が死ぬのである。縁者は悲しむのである。貴重な人類の遺産も破壊されてしまうのである。
 戦争とはこんなにもひどいものだということを、残忍なものだということを、フセインはアメリカに見せつけるチャンスだったではないか! ナマで目の当たりにさせる絶好機だったではないか!

 私はフセインが正義だとは、これっぽちも思わない。
 しかし、フセイン自身は自分を正義だと信じていたであろう。正義は屈しないものである。正義は負けないものである。正義は隠れようが死のうが、最後には勝つものである。フセインはあきらめたことによって、正義をアメリカに献上してしまったのだ!

 アメリカはホクホクである。
 だが、フセインほか敵の幹部の多くを逃がしてしまったことは誤算だった。これではアフガン戦争の二の舞で、アメリカとしては終止がつかない。
 アメリカは次の標的を定めたのであろうか?
「こんどはどいつをたたこうか?」

 アメリカが勝ち続ける限り、その正義は続くであろう。
 が、いくら最強といっても、常勝し続けるわけにはいかない。かといって、立場上戦いをやめるわけにもいかなくなってしまった。アメリカは底なし沼にはまってしまったのだ。それに追従する日本も、付き合って入浴しているのである。
 日本はアメリカの家臣である。忠臣である。だから、主君に従うのは当然だが、忠臣であれば、いさめることもするはずである。

 多くの日本人が南京大虐殺記念館を観たことないように、多くのアメリカ人は広島の平和記念資料館(原爆資料館)を観たことがないであろう。
 観ればどういう思いにかられるか、分かりきっているからである。

*          *          *

 かつて日本には、千倍以上の敵にも果敢に立ち向かい、決して屈することなく、最後には勝ってしまった男がいた。
 戦前なら誰でも知っていた、奇っ怪な大忠臣・楠木正成である。

「無名の悪党ごときに何ができる」
 わずか五百人の小勢で河内山中の小城に立てこもった正成に対し、鎌倉幕府日本史上空前の百万人という大討伐軍を動員した。
「味方は五百人、敵は百万人。千倍以上の敵と戦ったところで、勝てるわけがないではないか」
 一般人はそう考えるであろうが、正成は考えなかった。
「正義は勝つ! 勝つまで戦えば、絶対に勝つ!」
 彼はあきらめなかった。どんなに大勢に囲まれても、どんなに激しい攻撃を受けても、決してくじけることはなかった。

 今回は、鎌倉幕府という超軍事大国を地獄の底に陥れ、日本史上に知将・楠木正成の名をこれでもかと刻みつけた空前絶後のゲリラ戦「赤坂城(あかさかじょう。大阪府千早赤阪村)の戦」と「千早城(ちはやじょう。千剣破城・茅葉屋城・金剛山城。千早赤阪村)の戦」をお届けする。

 人生には、幾度となく窮地に陥るときがあるであろう。自分がさほど悪くもないのに、イジメや村八分にあうこともあるかもしれない。四面楚歌の状況は、誰にでも起こりうるものである。
 そんなときはぜひ、彼の戦いを参考にしていただきたい。

 かつて、フランスの皇帝・ナポレオン(Napoleon Bonaparte)は、
不可能という文字は我が辞書にはない」
 と、言ったといわれているが、彼の辞書だけではなく、誰の辞書にも不可能という文字はない。
「だめだ。かなわない。不可能だ……」
 それは、ひとえにその「あきらめ」が原因である。
 確認してほしい。
「不可能」という文字の中には「可能」という文字も含まれているということを――。
 どんな「不可能」の中にも「可能」は必ず存在するものである。

[2003年4月末日執筆]
ゆかりの地の地図
参考文献はコチラ

「赤坂・千早城の戦」主な登場人物 

【楠木正成】くすのきまさしげ。後醍醐天皇の臣下。奇怪な大忠臣。

【後醍醐天皇】ごだいごてんのう。伝96代天皇。

【阿野廉子】あのれんし。三位局・初代新待賢門院。後醍醐天皇の妃。
【万里小路藤房】までのこうじふじふさ。後醍醐天皇の側近。宣房の子。
【千種忠顕】ちぐさただあき。後醍醐天皇の側近。

【赤松則村(円心)】あかまつのりむら(えんしん)。播磨の後醍醐天皇ファン。

【幕府軍の人々】
【楠木軍の人々】


【長崎師宗】ながさきもろむね。幕府軍の将。
【工藤高景】くどうたかかげ。幕府軍の将。

【大仏(北条)貞直】
おさらぎ(ほうじょう)さだなお。幕府軍大将軍。河内赤坂城を攻略。
【金沢(北条)貞将】かねざわ(ほうじょう)さだまさ。幕府軍の将軍。河内千早城を攻撃。

【長崎高貞】ながさきたかさだ。幕府軍軍奉行。河内千早城を攻撃。